到着時は干潮で渚周辺は干潟が広がっていた。また、久しぶりに好天であった。鳥類園と西渚観察ポイントから渚周辺を探鳥したが、特段変わったものは見られなかった。例年に比べて、カモメ類が少ないように感じられた。なお、オオタカは樹木内に潜むことが上手になったようで姿は確認できなかった。主なものは次のとおり。
○ハヤブサ 1羽(成鳥。到着時から東渚の舞浜側堤防上に休止しており、時折位置を変えていたものの、我々の観察中には狩りは行わなかったようであった)
※谷津干潟(10:50〜13:20)
到着時は干潮を過ぎたところで、潮位が徐々に上がり、干潟が狭まってきているところであった。先週と同様に、ズグロカモメ、ツクシガモを含む多くの水鳥達が見れた。シギ・チドリ類も多かったが、ヨーロッパトウネンは確認できなかった。なお、午前11時半過ぎに水鳥達が何かに驚き、一部が干潟外に飛び出してしまったものの、多くは留まってくれた。主なものは次のとおり。
○ツクシガモ 3羽(12月3日から見られている小群。干潮時は南船橋側の観察路対岸にいた。正午を過ぎて、潮位が上がるとともに観察センター西側のアオサが堆積していた周辺に移動して採餌したことから、フェンスから20m位の近距離で観察できた)
○ズグロカモメ 2羽(成鳥冬羽。干潟東側を中心に浅水域に舞い降りてはカニを採取しているのが見られた)
○ノスリ 1羽(午後1時頃に、観察センター東側上空でカラス数羽にモビングされている個体を見ることができた。茜浜方面に飛び去った)
○ハジロコチドリ 2羽(成鳥冬羽。干潟東側で見られた)
○シロチドリ 42羽(正午頃のカウント数)
○メダイチドリ 2羽(冬羽。干潟東側)
○ダイゼン 209羽(正午頃のカウント数)
○トウネン 1羽(干潟東側。ハマシギ群中)
○ハマシギ 約1380羽(正午頃のカウント数。南船橋側干潟でも500羽以上が群れていた)
○ミユビシギ 3羽(干潟東側。ハマシギ群中)
○オオハシシギ 1羽(成鳥冬羽。南船橋寄り干潟のカモ群中で休息していた)
○セイタカシギ 8羽(干潟西側の他、観察センター前でも見られた)
○カワセミ 1羽(♀若鳥と思われる個体。干潟東側アシ原際でダイビングを繰り返していた)
○ジョウビタキ 1羽(♀タイプ)
○アカハラ 1羽(淡水池周辺)
※新浦安・市川塩浜沿岸部(14:00〜15:50)

久しぶりに訪問して浦安側から三番瀬を探鳥した。スズガモ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリを中心とする水鳥達は、護岸からやや離れてしまっていた。また、我々が到着する少し前までコオリガモが見られたとのことであった。しかしながら、意外なものとして、ハイイロチュウヒを確認することができた。また、海水面にオオバン6羽の群が浮かんでいるのも見ることができた。主なものは次のとおり。
(写真:ハイイロチュウヒ)
○ホオジロガモ 52羽(♂21羽、♀タイプ31羽)
○ウミアイサ 8羽(♂2羽、♀タイプ6羽)
○トビ 1羽(午後2時過ぎに護岸上空を通過した)
○ハイイロチュウヒ 1羽(♀と思われる個体。午後3時25分頃に、市川塩浜寄りの海上を、護岸よりも少し高い高度で滑空してくるのを発見した。その後、護岸に接近して少し羽ばたいたのち、護岸を超えて後背地である明海埋立地のアシ原に入った。ねぐら入りしたものと思われた。尾羽の1枚が欠落している個体であった。明海埋立地は数年前まで広大なアシ原が広がっており、1996年頃までハイイロチュウヒも比較的見られていたが、最近は観察されたという話は聞いていない。また、現在のアシ原は非常に限られていることから、行徳や葛西など近隣のアシ原などに出かけているのかもしれない)
○ハマシギ 32羽(護岸で休息しているようであった)
○タヒバリ 2羽(護岸・後背地)
○ツグミ 2羽(後背地)