2002年11月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2002年11月2日】
※葛西臨海公園(7:20〜10:30)
 到着時は干潮。鳥類園と西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を行ったが、北西の季節風が強く渚周辺の探鳥は難渋した。タゲリの通過群を見ることができたが、他には特に変わったものは見られなかった。なお、水路の荒川河口寄りに見慣れないカモがいたが、ホシハジロの部分白変個体と考えられた。先週見られたオオハシシギ、エリマキシギは確認できなかった。また、猛禽類も全く見られなかった。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      72羽(東西渚周辺。まだ大群にはなっていない)
○ハジロカイツブリ        4羽(冬羽。東西渚周辺)
○ホシハジロ(白変個体)    1羽(荒川河口付近水路。スズガモ群中のホシハジロ3♂のうちの1羽。クチバシの付け根からのど、胸、胴体の前半部分が広範囲に白変していた。潜水・採餌行動などは他個体と差異はなかった。遠方からは胴体の白さが目立ち、ホオジロガモのように見えた)   
○シロチドリ           25羽(東西渚周辺。西渚でも6羽小群が飛来していた)
○タゲリ              7羽(午前8時半頃に渚橋付近を飛翔している群を見つけたが、公園内には降りず葛西臨海水族園上空から旧江戸川上流方面に飛び去った)
○ダイゼン             1羽(東渚) 
○ハマシギ          約200羽(東西渚周辺。約100羽は西渚に飛来していたが、水路内の干潟や護岸で採餌している個体も見られた)
○アオアシシギ          4羽(汐入池)
○タシギ              1羽(汐入池)
○セイタカシギ          11羽(汐入池や水路内干潟で見られた)
○ジョウビタキ           3羽(♀タイプのみ)
 
 
※谷津干潟(11:40〜14:10)
到着時は干潮を過ぎて、干潟が狭まり始めているところであった。しかしながら、ハマシギの数は多かったものの、ダイシャクシギも見られず、種類的には少なめであった。カモ類は約400羽と再び多くなってきていたが、変わった種類は見られなかった。午後2時前に干潟のほとんどが冠水した。なお、昨日確認されたというオオハシシギは、朝方見られたものの飛び去ったということで、我々は確認できなかった。主なものは次のとおり。
 
○シロチドリ           6羽(干潟東側)
○ハジロコチドリ        1羽(冬羽。午後1時前に観察コーナー前干潟にいるのが見られたが、まもなくメダイチドリとともに飛び去った)
○メダイチドリ          3羽(冬羽)
○ダイゼン          20羽(干潟全体に散らばっていたが少なかった)
○トウネン           8羽(干潟西側でも4羽見られた)
○ハマシギ         664羽(正午過ぎのカウント数。干潟西側で採餌している個体が多かった)
○オオソリハシシギ      2羽(幼鳥)
○セイタカシギ         2羽(干潟西側)
 
以上。
 
ホシハジロ 白変個体 ホシハジロ白変個体


【2002年11月3日】
 
※葛西臨海公園(7:20〜14:30)
 到着時は干潮に向かって大きく干潟が広がっているところであった。午前中は風も弱く、好天であったが、正午過ぎから海岸部は南からの強風が吹いた。鳥類園と西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥のみを行った。昨日に続いてタゲリが見られた他、オオハシシギが見られ猛禽類も出現した。特に珍しいものは見られなかったが、沖合いのカモ類や渚周辺のカモメ類は大群となっていた。また、小鳥類もアオジ、ホオジロ、オオジュリンの鳴き声を数ケ所で聞くことができた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      74羽(東西渚周辺。5羽は西渚水面で採餌していた)
○ハジロカイツブリ        2羽(冬羽。東渚周辺)
○ミサゴ              1羽(東渚沖杭)
○トビ                1羽(正午前に東渚上空に現れ、荒川河口方面に去った)
○チュウヒ             1羽(東渚。正午前、干潟に出現した後アシ原に降りた)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。午前8時頃東渚堤防付近に静止しているのを見ることができた)
○ツバメ               2羽(駅周辺。この時期には比較的珍しいと思われる) 
○シロチドリ           12羽(東渚。西渚付近にも飛来した)
○タゲリ               1羽(東渚など。午前8時頃に東渚干潟上に降りているのを見つけた。その後、飛び立っては舞い戻るということを数回繰り返した。正午過ぎには東渚を飛び立った後、葛西臨海水族園上空などを経由し、鳥類園上空を飛んで東渚干潟に舞い戻った)
○ダイゼン             3羽(東渚。ハマシギ群と行動をともにしていた) 
○ハマシギ          約340羽(渚周辺の他、4羽は汐入池)
○アオアシシギ          3羽(汐入池)
○タシギ              8羽(汐入池、淡水池)
○オオハシシギ          1羽(汐入池。午前8時過ぎには澪筋で採餌していが、午後にかけては擬岩前で休息していた)
○セイタカシギ           9羽(汐入池など)
○カワセミ              1羽(汐入池。♂若鳥)
○ジョウビタキ           5羽(鳥類園など。全て♀タイプ)
○イソヒヨドリ            1羽(♂成鳥。京葉線鉄橋付近でさえずっていた)
○キクイタダキ           1羽(午前9時半頃に、鳥類園北側のヒマラヤスギが植栽されている付近で見ることができた)
 
以上。
 
【2002年11月4日】
※葛西臨海公園(7:20〜13:50)
 到着時は干潮に向かって大きく干潟が広がっているところであったが、午前8時過ぎからは西からの強風で渚周辺は波が高かった。このため、西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥は行わず、鳥類園と公園西側で探鳥を行った。他の方のおかげで、トラツグミ、アカハラを見ることができた他、ジョウビタキの個体数は多かったが、全体的には昨日よりも種類は少なめであった。また、正午頃からは水上バイクのせいで沖合いのスズガモの大群が飛び立たされることが多かった。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      24羽(東西渚周辺。観察条件が悪かったので、もっといたものと思われる)
○ミサゴ              1羽(午前8頃に旧江戸川河口付近から東渚に向かって飛翔しているのが見れた。午後1時頃からは定位置の沖杭で休止していた)
○オオタカ             1羽(若鳥。午前11時前に公園西側上空を鳥類園方向に飛翔する個体が見れたのみ)
○シロチドリ           12羽(東渚。もっといたものと思われる)
○ハマシギ          約320羽(東渚の他、5羽は汐入池)
○アオアシシギ          4羽(汐入池。午後1時過ぎには2羽が東渚に飛び去った)
○タシギ              1羽(汐入池)
○オオハシシギ          1羽(汐入池。午前9時頃に汐入池中央部に飛来し、干潟で採餌していたが、その後しばらくして東水門方面に移動した)
○セイタカシギ           7羽(汐入池)
○カワセミ              1羽(♂若鳥、汐入池。干潟上でホバリングし、干潟上の小さな水溜まりからハゼと思われるものを捕らえるのを見ることができた)
○タヒバリ              1羽(汐入池)
○ジョウビタキ          10羽以上(鳥類園、公園西側。♂成鳥3羽を含む)
○トラツグミ             1羽(公園西側)
○アカハラ              1羽(公園西側)
 
以上。
  

【2002年11月9日】
 
※葛西臨海公園(8:00〜15:40)
 到着時は満潮。午前中から季節風が強く、特に正午過ぎからは時折突風が吹き、午後1時前後には降雨もあった。砂塵が舞っていたことから西渚観察ポイントからの探鳥は行わず、午後2時頃までは鳥類園のみで探鳥し、その後公園西側に回った。先週までと大きな変化はなく、特に珍しいものは見られなかったが、ツグミ類が本格的に飛来し始めたようで、マミチャジナイを含めて多くの種類を見ることができた。また、淡水池にはホシハジロを中心としたカモ類が多くなってきていた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ     168羽(東渚周辺。水路付近でも数羽見られた。観察条件が悪かったので、もっといたものと思われる)
○ホシハジロ(白化個体)    1羽(淡水池。午前9時頃に淡水池手前側のホシハジロ群中にいるのを発見。その後アシ原際で羽繕いをしたりしたが、ほとんど休息していた。午前11時前に他の3羽とともに淡水池中央部に移動した後東渚方面に飛び去った。白化部分が一致することから11月2日に荒川河口近くで確認した個体と同一と思われる。なお、虹彩は黄色であったが、白化の影響であると思われる)
○ミサゴ              1羽(東渚周辺。なかなか狩りが成功しないようで、頻繁に東渚上空でホバリングするのが見られた)
○トビ                1羽(正午過ぎに東渚上空に現れた)
○チュウヒ             1羽(東渚及び鳥類園。午前10時前に東渚から飛び出し舞浜上空で旋回し浦安方面に去った。その後10時半頃に同一個体が舞浜上空から鳥類園上空に進入し、その後東渚アシ原に降りた。その後も時折、東渚アシ原上空を舞った)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。午後0時半頃に東渚上空で旋回しているのを見ることができた)
○シロチドリ            4羽(東渚。観察条件が悪かったので、もっといたものと思われる)
○ハマシギ          約150羽(東渚周辺の他、18羽は汐入池)
○アオアシシギ          3羽(汐入池)
○タシギ             14羽(汐入池、淡水池)
○オオハシシギ          1羽(汐入池。正午頃にも見られたが、午後2時前には汐入池のアシ原際で単独で採餌しているのが見られた。アシ原に入りこむことも多かった)
○セイタカシギ           5羽(汐入池)
○カワセミ              1羽(又は2羽。淡水池・汐入池)
○タヒバリ              2羽(淡水池周辺)
○ジョウビタキ           5羽(鳥類園など。1♂成鳥を含む)
○マミチャジナイ         1羽(公園西側。♂若鳥と思われる個体。ピラカンサの果実に繰り返し飛来していたが、地面に降りて虫も取っていた)
○トラツグミ             1羽(淡水池周辺。午前8時過ぎに土手で採餌していた)
○アカハラ              2羽(鳥類園、公園西側。いずれも♂成鳥と思われた)
○シロハラ             1羽(鳥類園)
○ツグミ               3羽(鳥類園)
 
以上。
  

【2002年11月10日】 
※葛西臨海公園(7:20〜10:20)
 到着時は満潮に向かって干潟が徐々に狭まり始めているところであった。また、好天で風もほとんどなく、西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥も行うことができた。特段変わったものは見られなかったが、チュウヒが3個体見られたことと、ハマシギ・シロチドリの越冬個体群がかなりの羽数になっていたことが目ぼしいところであった。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      90羽(東西渚周辺。数羽は西渚水面や水路で採餌していた)
○ハジロカイツブリ       12羽(東西渚周辺。まだ群は形成していない)
○トビ                1羽(公園西側)
○チュウヒ             3羽(東渚周辺。午前8時半過ぎに昨日と異なる初列風切損傷個体がアシ原上空を舞ったが、午前9時前には昨日と同一個体もアシ原から飛び出し2羽が揃って飛翔した。さらに午前9時過ぎには、別個体が、南側上空のかなり高いところから東渚アシ原に急降下するようにして飛来した)
○ツバメ               1羽(淡水池。この時期には珍しいと思われる) 
○シロチドリ          約100羽(東渚。西渚にも飛来した)
○ダイゼン             2羽(西渚。鳴きながら汀線沿いに西に飛び去った) 
○ハマシギ          約640羽(渚周辺の他、9羽は汐入池)
○ミユビシギ             1羽(東渚。もっといた可能性もあるが手前側で確認できたのは1羽のみであった) 
○アオアシシギ          3羽(汐入池)
○タシギ              8羽(汐入池、淡水池)
○オオハシシギ          1羽(汐入池。午前8時頃にコガモ群近くで休息していた)
○セイタカシギ           4羽(汐入池)
○タヒバリ              1羽(西渚)
○ジョウビタキ           8羽(鳥類園など。♂成鳥2羽を含む)
○マミチャジナイ         1羽(公園西側。昨日見られた個体と同一個体)
○アカハラ             1羽(公園西側)
○シロハラ             2羽(鳥類園)
○ツグミ              3羽(鳥類園、公園西側)  
 
以上。

【2002年11月16日】
 
※葛西臨海公園(7:20〜10:00)
 到着時は干潮。西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥も含め、公園内を一通り探鳥した。渚周辺の冬鳥は数が多くなってきていたが、特段変わったものは見られなかった。水路のヒドリガモ群は約50羽になっており、午前9時過ぎからは芝生で採餌していたが、アメリカヒドリは飛来していなかった。また、オオハシシギは確認できず、セイタカシギも少なくなっていた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ     246羽(東西渚周辺。午前9時過ぎのカウント数)
○ハジロカイツブリ       92羽(東西渚周辺。群の形成も見られた)
○ミサゴ              1羽(東渚。到着直後に東渚内の棒杭で休止しているのを確認した。午前9時半頃に、東渚内でダイビングし魚を捕らえ、棒杭上で食事を行った)
○チュウヒ             2羽(東渚周辺。午前7時半頃に1羽が干潟上で採餌している時に、もう1羽がアシ原から飛び出して周辺を舞い荒川河口方面に飛び去った。干潟上の個体はカラスに邪魔されながらも死骸と思われるものを採食していた)
○シロチドリ           28羽(東渚。西渚にも飛来した)
○ダイゼン             4羽(東渚。西渚にも飛来した) 
○ハマシギ           256羽(東西渚周辺の他、汐入池、水路でも見られた)
○アオアシシギ          2羽(汐入池)
○タシギ              8羽(汐入池、淡水池)
○セイタカシギ           2羽(汐入池)
○カワセミ              1羽(汐入池。擬岩前)
○タヒバリ              5羽(鳥類園、渚周辺)
○ジョウビタキ           1羽(鳥類園。♀タイプのみ)
○アカハラ             1羽(鳥類園)
○シロハラ             1羽(公園西側)
○ツグミ              8羽(鳥類園、公園西側)  
 
以上。
   

【2002年11月17日】
※葛西臨海公園(7:20〜14:20)
 到着時は干潮で、汐入池、渚周辺ともに干潟が広がっていた。北東気流の流れ込みで曇天で寒かった。西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を含め公園内を一通り探鳥した。特段変わったものは見られなかったが、東渚周辺のカンムリカイツブリの数が急激に多くなっており、また、この時期にしては珍しくキョウジョシギの小群が見られた。ホシハジロ(白化個体)は本日も見られた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ    約1150羽(東西渚周辺。急激に多くなり、大群になっていた)
○ハジロカイツブリ      約180羽(東西渚周辺。群も形成していた)
○ホシハジロ(白化個体)     1羽(淡水池。ホシハジロ群の中心から離れて淡水池南側に入っていた。なお、本日再確認したところ、虹彩は赤色であった。両眼のすぐ前に白斑があるため遠方からは黄色味を帯びて見えるようである)  
○ミサゴ               1羽(到着時から東渚内の棒杭に休止していたが、午前8時半頃には魚を捕らえたようで食事中であった)
○チュウヒ             1羽(東渚。正午過ぎ、アシ原上空を往復するように舞った)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。午前7時半頃に、東渚の舞浜側堤防上で休止しているのを見つけたが、狩りは行わず午後2時頃まで同じ場所に留まっていた)
○チョウゲンボウ          1羽(午後1時頃に荒川河口付近から渚橋上空に現れ、芝生広場近くに急降下したが、狩りには失敗したようで、水族園上空を経由して北側に去った) 
○シロチドリ          約100羽(東渚。西渚にも数羽が飛来していた)
○ダイゼン              6羽(東西渚。西渚にも一時的に3羽が飛来した) 
○ハマシギ          約420羽(渚周辺の他、6羽は汐入池)
○キョウジョシギ          5羽(東西渚。午前中に4羽の小群が東渚にいるのが確認できた。また、鳴きながら東渚側に飛翔する別の1羽も見られた) 
○アオアシシギ          2羽(汐入池、渚周辺)
○タシギ              7羽(汐入池、淡水池)
○セイタカシギ           5羽(汐入池)
○カワセミ              1羽(汐入池)
○ヒバリ               9羽(西渚。夏季も2〜3羽は見られる種であるが、9羽からなる群を形成しており、堤防上で集団で採餌していた。越冬個体群と思われる)
○タヒバリ              3羽(西渚周辺)
○ジョウビタキ           6羽(鳥類園など。全て♀タイプであった)
○トラツグミ            1羽(公園西側)
○アカハラ             1羽(鳥類園)
○シロハラ             3羽(鳥類園、公園西側)
○ツグミ              7羽以上(鳥類園など。木に止まる個体も多かった)  
 
以上。
   


【2002年11月23日】
 
※船橋海浜公園(7:30〜11:10)
到着時は満潮で、堤防などで休息していたシギ・チドリ類は、午前9時頃からの干潟の広がりとともに次々に飛来した。また、カモ類も多くなっていた。昨年も越冬群に加わっていたヨーロッパトウネンなどの他に、カモ類ではシノリガモを確認することができた。なお、移動途中で、京葉線の江戸川放水路に架かる鉄橋下流の干潟でミヤコドリ6羽が見られた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ       3羽(正面干潟沖合)
○ハジロカイツブリ       28羽(正面干潟沖合など)
○ホオジロガモ          7羽(♂1羽、♀タイプ6羽)
○シノリガモ            1羽(♂若鳥と思われる個体。午前8時頃に船橋港寄りの堤防内側にいるのを発見。2回ほど飛翔してスズガモ群の近くに来たこともあったが、多くは堤防岸壁沿いで単独で潜水を繰り返しながら採餌しているようであった。最短で約30mまで近寄ってくれた。我々が湾岸フィールドでシノリガモを確認したのは2000年3月5日に茜浜で2羽を確認して以来3シーズンぶりで、3回目) 
○ウミアイサ            7羽(♂2羽、♀タイプ5羽)
○トビ                1羽(午前11時頃後背地上空を舞った)
○ミヤコドリ            74羽(午前11時頃のカウント数。いつものように他のシギ・チドリ類より遅れて、午前10時前頃から正面干潟に飛来し、午前11時頃には市川寄り干潟に集結した)
○ハジロコチドリ          2羽(成鳥冬羽)
○シロチドリ            46羽(もっといたものと思われる)
○ダイゼン            176羽(干潟が広がる前には棒杭上で休息していた)
○トウネン              1羽(又は2羽。午前9時頃に飛来したが、間もなく谷津干潟方面に飛び去った)
○ヨーロッパトウネン        2羽(成鳥冬羽と幼鳥から冬羽に換羽中と考えられる個体が各1羽)
○ハマシギ          約1200羽(午前9時半頃のカウント数)
○ミユビシギ             58羽(もっといたものと思われる)
○コオバシギ             1羽(成鳥冬羽。ハマシギ群中で採餌していた。断定はできないが、昨シーズン越冬し、そのまま越夏して留まっていた個体と同一個体の可能性があり、今シーズンも越冬するのではないかと思われる)
○オオソリハシシギ         2羽(幼鳥)
○タヒバリ               2羽(干潟後背地周辺) 
シノリガモ
※葛西臨海公園(12:50〜15:20)
 到着時は干潮で、汐入池、渚周辺ともに干潟が広がっていた。北東気流の流れ込みで曇天で寒かった。西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥を中心に探鳥した。特段変わったものは見られなかったが、渚周辺の水鳥類はさらに数が多くなっていた。なお、鳥類園はオオタカが潜むようになったとのことで、セイタカシギなどが見られなくなっていた。主なものは次のとおり。
 

○カンムリカイツブリ    約3600羽(東西渚周辺。さらに大きな大群となっていた)
○ハジロカイツブリ      約350羽(東西渚周辺。約200羽からなる群も形成していた)
○ミサゴ               1羽(東渚内の棒杭に休止していることが多かった)
○トビ                 1羽(又は2羽。荒川河口周辺と東渚上空)
○チュウヒ             1羽(東渚。午後1時20分頃に、南側上空から東渚アシ原に進入してくるのを見ることができた)
○シロチドリ           約80羽(東渚)
○ダイゼン              1羽(東渚) 
○ハマシギ          約970羽(東渚)
○タシギ               1羽(淡水池)
○カワセミ              1羽(汐入池)
○ジョウビタキ           5羽(鳥類園など。♂成鳥1羽で他は♀タイプ)
○アカハラ             1羽(♂成鳥。鳥類園)
○ツグミ               6羽(鳥類園)  
 
以上。
     


【2002年11月24日】
 
※葛西臨海公園(7:20〜10:50)
 到着時は満潮。北東気流の流れ込みで曇天で寒かった。午前9時半頃から東渚の干潟が広がり始めた。公園中央部、西渚観察ポイントからの渚周辺、鳥類園を中心に探鳥した。西渚の砂浜にはシギ・チドリ類が東渚に干潟が出現するまで休息していた。特段珍しいものは見られなかったが、コシアカツバメの通過群が見られた。なお、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリは多数定着してきたことから特記しない。主なものは次のとおり。
 
○ホオジロガモ           1羽(♀タイプ。午前9時頃に渚橋付近の水路内にいたが、船舶の通過により荒川河口方面に飛び去った)  
○ミサゴ               1羽(東渚内の棒杭に休止していたが、時折休止する棒杭を移動していた。午前9時40分頃には西渚上空を舞った)
○トビ                1羽(午前10時前に東渚アシ原上空を東から西へ通過) 
○チュウヒ             1羽(東渚。午前8時半頃に、アシ原上空を往復するように舞った)
○オオタカ              1羽(幼鳥。午前8時頃に淡水池北側のマツの木に休止しているのを見ることができた。いただいた情報によると、このところ成鳥と幼鳥各1羽が鳥類園に定着しつつあるとのことであった)
○コシアカツバメ          8羽(午前7時半頃にクリスタルビュー周辺を飛び回っているツバメ類を見つけたことから確認してみたところ、コシアカツバメとイワツバメ2羽の混群であった。その後、午前10時頃にかけて葛西臨海水族園付近から鳥類園周辺を飛び回っているのを見ることができた。我々は、都内では多摩川中流域で見たことがあるが、湾岸フィールドで確認したのは初めて)
○イワツバメ             3羽(又は5羽。コシアカツバメと混群を形成していた個体を見た後、午前10時過ぎに鳥類園観察センター付近を東方向に通過する3羽の群が見られた) 
○シロチドリ           142羽(西渚。ハマシギとともに砂浜上で休息していた。午前9時過ぎのカウント数。午前9時半頃に東渚干潟に飛び去った)
○ダイゼン              3羽(東渚。西渚側堤防上で休息していた) 
○ハマシギ           742羽(西渚。シロチドリとともに休息していた。午前9時過ぎのカウント数。午前9時半頃に東渚干潟に飛び去った)
○トウネン              1羽(西渚。シロチドリ・ハマシギ混群中で休息していた) 
○セイタカシギ           1羽(旧江戸川をはさんだ対岸の舞浜側アシ原干潟にいるのが見られた。オオタカ出現のため避難しているものと思われる)
○カワセミ              1羽(淡水池)
○タヒバリ              1羽(西渚周辺)
○ジョウビタキ           4羽(鳥類園など。全て♀タイプであった)
○ツグミ              5羽(鳥類園など)
 
 
※谷津干潟(11:50〜14:30)
到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。しかしながら潮位の関係で干潟西側はほとんど冠水したままであった。東側に広がった干潟に多くのシギ・チドリ類が飛来していた。ハヤブサの出現もあったが探鳥を終了するまでほとんど留まってくれた。11月19日から確認されているズグロカモメが見られた他、オオハシシギや三番瀬周辺で越冬個体群を形成していると思われる多くの種類が観察できた。主なものは次のとおり。
 
○ズグロカモメ           1羽(成鳥冬羽。ユリカモメ群中に混じることもあったが、特徴的な飛翔を繰り返しながら東側干潟でカニなど採取しているのが見られた)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。正午過ぎに津田沼高校上空から南側を通過し三角干潟に急降下した後、観察センター付近でも急降下して狩りを行った。いずれも失敗したようで西側に飛び去った。また、午後1時頃にも同一個体と思われるものが干潟西側に現れた。やや小型で♂と思われる。なお、午後3時前に京葉線南船橋駅ホームから旧スキードーム・ザウス上部にハヤブサが休止しているのを確認できたので、ここを基点としている可能性もあると思われた)
○ハジロコチドリ          2羽(成鳥冬羽。三番瀬個体と同一と思われる)
○シロチドリ            62羽(正午過ぎのカウント数)
○メダイチドリ            1羽(冬羽個体。2羽との情報もあった)
○ダイゼン            118羽(正午過ぎのカウント数)
○トウネン              4羽(干潟東側。ハマシギ群中)
○ヨーロッパトウネン        3羽(干潟東側。成鳥冬羽1羽と幼鳥から冬羽に換羽中と考えられる個体が2羽)
○ハマシギ           1207羽(正午過ぎのカウント数)
○ミユビシギ             2羽(干潟東側。ハマシギ群中)
○コオバシギ             1羽(成鳥冬羽。ハマシギ群中で採餌していた。三番瀬個体と同一と思われる)
○オオハシシギ            1羽(成鳥冬羽。干潟北東側のヒドリガモ群付近)
○セイタカシギ            5羽(干潟西側。若鳥2羽を含む)
○ジョウビタキ             2羽(♀タイプのみ)
○ツグミ                1羽(干潟北東側後背地) 
 
以上。
 
 
  

【2002年11月30日】
 ※葛西臨海公園(7:20〜15:20)
クロツラヘラサギ クロツラヘラサギ
 到着時は干潮。朝方は冷えたものの、晴れ間も多く暖かい日となった。若潮のため、午後2時頃にかけて徐々に干潟が冠水する形となった。公園中央部、西渚観察ポイントからの渚周辺、鳥類園を中心に探鳥した。クロツラヘラサギが見られた。また、比較的珍しいカモ類や猛禽類も出現した。カモメ類は少なめであったが、渚周辺のスズガモ、カンムリカイツブリを中心とした水鳥類は、さらに多くなってきているようであった。主なものは次のとおり。
 
○ヨシガモ              1羽(♂エクリプスと考えられる個体。水路付近のヒドリガモ群に混じっていた。午前中はヒドリガモとともに芝生広場に上がって草を食べていた)
○ミコアイサ            3羽(淡水池。♂成鳥1羽、♀タイプ2羽。♂はほぼ完全な生殖羽になりつつあった)
○ウミアイサ            2羽(東渚水面。♀タイプのみ。午後2時半過ぎに見れた)   
○ミサゴ               1羽(東渚内の棒杭に休止していたが、午前11時過ぎと正午過ぎの2回東渚上空を旋回し、いずれも魚を捕らえた)
○チュウヒ             2羽(東渚。比較的よく飛んだ。午後2時過ぎには2羽が揃ってアシ原上空を舞った。またアシ原内の棒杭にも休止した)
○オオタカ              2羽(成鳥と幼鳥が各1羽。成鳥は午前8時頃に汐入池北側のマツに休止しているのを見ることができた。幼鳥は朝方から淡水池北側を飛び回り、マツ周辺や棒杭に休止したりしていた)
○ハヤブサ              1羽(成鳥。午前10時前に東渚舞浜側堤防上で休止しているのを見ることができた) 
○クロツラヘラサギ         1羽(若鳥。午前11時頃に西渚観察ポイントから東渚を探鳥した際に、汀線沿いに採餌しているのを見つけた。その後も、時折休息しながら午後3時頃まで東渚内で採餌していた。午後3時頃からは東渚中央丘でサギ類とともに休息した。いただいた情報によると先週から今週27日にかけて茨城県波崎町でクロツラヘラサギが見られていることから、同一個体の可能性も高いとのことであった。本個体は、我々にとって、1996年から2000年にかけて葛西臨海公園を中心とした東京湾岸に留まった個体に次いで2羽目となる) 
○シロチドリ            62羽(東渚。もっといたものと思われる。遠方のものはハマシギとの確実な識別が困難であった)
○ダイゼン              2羽(東西渚) 
○ハマシギ           約780羽(東渚。正午頃のカウント数。西渚にも飛来した)
○ミユビシギ             1羽(西渚。ハマシギ群中で採餌していた) 
○タシギ               4羽(汐入池)
○タヒバリ              1羽(船着場周辺)
○ジョウビタキ           7羽(鳥類園など。♂成鳥1羽を含む)
○イソヒヨドリ            1羽(♂成鳥。午前8時頃に淡水池付近を飛んで水族園方面に去った)
○アカハラ              1羽(鳥類園)
○シロハラ              2羽(鳥類園)
○ツグミ               4羽(鳥類園など)
 
以上。