2002年10月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2002年10月5日】
※葛西臨海公園(6:30〜11:00)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。ハヤブサの出現のため東渚の水鳥類は落ち着かなかった。公園西側を含め鳥類園周辺も探鳥した。アマサギの通過群が見られたが、特に変わったものは見られなかった。また、ヒヨドリの群が移動するのが見られたものの、小鳥類は昨日に比べると個体数が相当減少したとのことであった。主なものは次のとおり。
○アジサシ            4羽(東渚周辺。沖合いを飛翔したり、棒杭に休止したりしていたが、干潟には降りなかった)
○ミサゴ              1羽(午前8時頃に定位置近くの別の棒杭に休止した)
○チュウヒ             1羽(東渚アシ原。午前7時頃と午前8時過ぎにアシ原上を飛翔した。♂成鳥タイプと思われる個体であった)
○ハヤブサ            1羽(若鳥。このところ見られている個体。午前8時頃から干潟上に休止し、時折飛び立って狩りを行った。なかなか成功せず、水鳥を追い散らす形となっていた)
○アマサギ            21羽(鳥類園南側の水路干潟。午前8時半頃に水路干潟に飛来した。頭部にわずかに夏羽が残る個体も見られたが、ほとんどは冬羽であった。湾岸地域では、1〜数羽の群は見たことがあるものの、これほどの数の通過群を見たのは初めて)
○ミヤコドリ            4羽(西渚。午前7時頃に西渚干潟で採餌しているのが見れた。このところ見られなかったので、久しぶりに確認した。三番瀬個体群との関係は不明であるが、約10Kmの距離であるので分かれて行動しているのかもしれない)
○シロチドリ          約10羽(午前8時過ぎに東渚から西渚方向に飛び去る群がみられた) 
○アカアシシギ          1羽(幼鳥。汐入池のアシ原際で採餌していた)
○アオアシシギ         11羽(汐入池など)
○キアシシギ           1羽(汐入池。幼鳥)
○タシギ              1羽(汐入池)
○セイタカシギ         11羽(汐入池)
○ツツドリ             1羽(成鳥と思われる個体。午前9時過ぎ頃から、観察センター近くのサクラの周辺で毛虫を盛んに採食するのが見れた)
○カワセミ             2羽(汐入池、公園西側)
○ノビタキ             1羽(西渚。ハマゴウの群落付近で採餌しているのが確認できた)
○イソヒヨドリ           1羽(成鳥♂、珍しく淡水池周辺で見られた) 
○キビタキ             3羽(公園西側。♂1羽、♀タイプ2羽)
 
 
※谷津干潟(12:10〜15:20)
到着時は干潟が大きく広がっていたが、その後潮位が上がり始めるとともに干潟も狭まり始めた。ヘラシギは本日も見られた。本日は、午前9時くらいから見られていたようで、午後2時半頃に群のほとんどが干潟外に飛び去るまで、主として南船橋寄りの干潟に留まってくれた。主なものは次のとおり。
 
○チュウサギ         1羽(南船橋寄り干潟)
○メダイチドリ         2羽(幼鳥)
○ダイゼン          4羽(換羽中個体と幼鳥)
○トウネン        約370羽(午後2時過ぎのカウント数。ほとんどが幼鳥であった)
○キリアイ           1羽(幼鳥。トウネン群中で見られた)
○ハマシギ           6羽(成鳥換羽中個体と幼鳥)
○オバシギ          15羽(成鳥1羽で、残りは幼鳥と思われた。南船橋寄り干潟で午後3時過ぎまで採餌しているのを見ることができた)
○コオバシギ          1羽(成鳥冬羽。オバシギ群中。本個体は、昨年より三番瀬・谷津干潟周辺で越冬・越夏した個体と推定されることから、本年も越冬するのかどうか注目したい)
○ヘラシギ            1羽(幼鳥。トウネン群中で採餌していた)
○オグロシギ          1羽(幼鳥。南船橋寄り干潟で採餌していた)
○オオソリハシシギ      40羽(全て幼鳥であった。正午過ぎは30羽であったが、次第に羽数が多くなった)
○ダイシャクシギ        3羽
○セイタカシギ         8羽(幼鳥も見られた)
 
以上。


【2002年10月6日】
 
※船橋海浜公園(7:10〜9:20)
 到着時には予想以上に干潟が広がり始めており、水鳥達は既に散らばり始めていた。種類、個体数ともに多かったが、シギ・チドリ類の移動が激しく慌しい探鳥となった。午前9時頃には干潟がさらに広がり、水鳥達は遠方の干潟などに移動してしまった。なお、ヘラシギは確認できなかった。主なものは次のとおり。
 
○ミヤコドリ         56羽(午前7時半頃から飛来した。最初に22羽の群が正面干潟に舞い降り、次々に飛来して午前8時半頃には56羽をカウントした。しかしながら、その後人出のためか次々に市川・浦安方面に飛び去り、午前9時10分頃には全ての個体が正面干潟からいなくなってしまった。なお、幼鳥も見られた)
○ハジロコチドリ       2羽(成鳥冬羽と幼鳥と思われる個体が各1羽)
○シロチドリ         58羽(幼鳥も見られた)
○メダイチドリ        34羽(幼鳥がほとんどであったが、換羽中成鳥も見られた)
○ダイゼン         112羽(干潟が広がるにつれて次々に飛来した。幼鳥も見られた)
○トウネン        約130羽(ほとんどが幼鳥であった)
○キリアイ           2羽(幼鳥。このうち1羽は冬羽への換羽が進行中であった。当初はトウネン群中で見られたが、その後トウネンと離れて2羽で採餌するのが見られた)
○ハマシギ          35羽(成鳥換羽中個体の他に幼鳥も見られた)
○ミユビシギ         94羽(幼鳥も見られた)
○オバシギ          14羽(ほとんど幼鳥と思われた)
○コオバシギ          6羽(成鳥冬羽1羽、残り5羽は幼鳥であった)
○ソリハシシギ         3羽
○キョウジョシギ        4羽(幼鳥)
○オグロシギ          1羽(幼鳥。オオソリハシシギと行動をともにしていた)
○オオソリハシシギ     29羽(幼鳥)
 
※葛西臨海公園(10:20〜15:00)
 到着時は干潮。午後1時頃までは公園西側・鳥類園を中心に探鳥し、その後西渚観察ポイントから東渚を探鳥した。東渚沖合いにスズガモの群(約2500羽)が飛来していたのを除けば、全体的な状況には変化はなく、特に変わったものは見られなかった。なお、我々は確認できなかったが、ツツドリ、ノビタキは本日も見られたとのことであった。また、三番瀬を飛び立ったミヤコドリの一部も飛来しているのではないかと期待したが見られなかった。主なものは次のとおり。
○アジサシ            10羽(東西渚周辺。西渚内の杭上で休止している個体も見られたが、全般的に落ち着かず、沖合いを飛翔していることが多かった)
○ミサゴ              1羽(東渚沖杭)
○チュウヒ             1羽(東渚アシ原。正午頃にアシ原上空を舞うのが見れた。両翼の風切羽の一部が脱落している、このところ見られている個体)
○ハヤブサ            1羽(若鳥。午後1時過ぎに東渚干潟上で休止しているのを発見したが、その後も潮位の上昇にもかかわらず、羽をばたつかせることはあっても歩きながら移動し、干潟上に留まった。ケガをして飛べないのではないかと心配したが、干潟が冠水する寸前の午後2時45分頃ににようやく飛び立ち、水路上空を経て荒川河口方面に飛び去った)
○チョウゲンボウ         1羽(午前10時半頃に、観覧車周辺を舞って、鳥類園方向に飛び去る個体が見られた)
○シロチドリ           22羽(東渚。干潟上には数羽しか確認できなかったが、午後2時過ぎに干潟の冠水とともに飛び立ち、西渚上空を通過して飛び去った)
○ソリハシシギ          1羽(汐入池) 
○アカアシシギ          1羽(汐入池・擬岩周辺のアシ原際で採餌していた)
○アオアシシギ          8羽(汐入池)
○セイタカシギ          12羽(汐入池。幼鳥も見られた)
○カワセミ             2羽(汐入池。追飛するのが見られた。1羽は幼鳥であった)
○キビタキ             3羽(公園西側。♂1羽、♀タイプ2羽)
以上。


【2002年10月12日】
※葛西臨海公園(6:30〜16:30)
 到着時は満潮に向かって干潟が狭まり始めているところであった。公園西側、鳥類園、東渚周辺など、ひととおり探鳥した。東渚周辺の水鳥類には特段変わったものは見られなかったが、鳥類園では先週まで見られたアカアシシギに代わって、ツルシギなどの比較的珍しいシギが見られた。また、公園西側では、このところ見られているムギマキを見ることができた。ヒヨドリの移動群は相変わらず多く、カモ類も徐々に数が多くなってきていたが、変わったものは確認できなかった。なお、ツグミ類は2回ほど観察の機会があったが、茂みなどに入りこんだことから、種特定までに至らなかった。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      1羽(西渚水面。越夏個体と思われる)
○ミサゴ              1羽(東渚。沖杭)
○エリマキシギ          1羽(汐入池。幼鳥♂。浅水域を動き回って採餌していたが、アシ上に休止していたアキアカネを捕食する行動も見られた)
○コアオアシシギ         3羽(汐入池。いずれも幼鳥で、冬羽への換羽が進行中であった)
○ツルシギ            1羽(汐入池。幼鳥と思われる個体。昨日から見られているとのこと)
○アオアシシギ          9羽(汐入池)
○タシギ              2羽(汐入池)
○セイタカシギ         10羽(汐入池)
○カワセミ             1羽(淡水池)
○センダイムシクイ        2羽(公園西側。サクラとコナラの木の中を移動していた)
○ムギマキ             1羽(公園西側。7日頃から見られているとのことであった個体。若鳥と思われる)
○キビタキ             6羽(公園西側。♂2羽、♀タイプ4羽)
 
以上。
 
 
 


【2002年10月13日】
 
※船橋海浜公園(7:00〜15:10)(中断10:10〜12:30)
昨日珍しいシギ類が見られたとの情報があり、三番瀬に出向いた。到着時は潮の満ち始めでシギ・チドリ類が手前の干潟に集まり始めていた。その中に、昨日確認されたというヒメウズラシギが見れた。午前9時前には干潟の狭まりとともに多くのシギ・チドリ類が飛び立ってしまったが、ヒメウズラシギは午前10時頃まで市川側干潟に留まってくれた。その後、再度の干潮時間近くまで待ったものの、潮位の関係で干潟はほとんど現れず、シギ・チドリ類も戻らなかった。主なものは次のとおり。
 
○ミサゴ            1羽(午後2時前から、沖合い棒杭上で採餌、休息していた)
○ミヤコドリ         62羽(午前7時過ぎに、我々が市川側干潟で見た羽数は39羽であったが、午後3時頃に遠方堤防で休息中の個体数をカウントしたところ62羽であった。午前7時頃に干潟全体の羽数をていねいにカウントされた方の情報では76羽であったとのこと。いずれにしても、国内最大のミヤコドリ越冬地になっていることは間違いなさそうである)
○シロチドリ         32羽(もっといたものと思われる)
○メダイチドリ        26羽(幼鳥がほとんどであったが、換羽中成鳥も見られた)
○ダイゼン         140羽(幼鳥も見られた)
○ウズラシギ          1羽(幼鳥)
○ヒメウズラシギ        1羽(幼鳥。市川側干潟でハマシギ群の近くで採餌していた。午前9時頃からはハマシギ1羽とともに汀線沿いで採餌していたが、午前10時頃に堤防上の歩行者に驚いて船橋港方面に飛び去った。なお、今回湾岸フィールドで我々が見たヒメウズラシギは、1996年8月船橋海浜公園、1998年9月谷津干潟に現れた個体に次いで3羽目である)
○ハマシギ         172羽(もっといたものと思われる)
○ミユビシギ        189羽(午前8時半頃のカウント数)
○オバシギ          14羽(ほとんど幼鳥と思われた)
○コオバシギ          6羽(成鳥冬羽1羽、残り5羽は幼鳥であった)
○ソリハシシギ         2羽(幼鳥)
○アオアシシギ         1羽(午前7時半頃に、鳴きながら干潟上空を通過した)
○オグロシギ          1羽(幼鳥)
○オオソリハシシギ     18羽(幼鳥)
 
○ノビタキ            1羽(後背地のアシ原周辺)
 
 
※谷津干潟(10:35〜11:45)
午前10時頃に飛び立ったヒメウズラシギが谷津干潟方面に向かったことから、同乗させていただき谷津干潟に移動して探鳥した。しかし、到着時は既に西側は冠水し、東側に残った干潟も狭まってしまっており、ヒメウズラシギは確認できなかった。主なものは次のとおり。
 
○シロチドリ          2羽(到着後、ほどなく干潟外に飛び去った)
○ダイゼン          24羽(換羽中個体と幼鳥)
○トウネン          34羽(アオサの堆積場所に群れていた。全て幼鳥であった)
○ハマシギ           4羽(到着後、ほどなく干潟外に飛び去った)
○オオソリハシシギ     16羽(全て幼鳥であった。観察センター前干潟で休息している個体が多かった)
○ダイシャクシギ        4羽(観察センター前干潟で休息していた)
 
以上。
 
 
 


【2002年10月14日】
 ※船橋海浜公園(7:10〜8:40)
到着時はまだ相当の干潟が広がっており、水鳥達は散らばっていた。種類、個体数ともに多かったが猛禽類やラジコン飛行機のためか落ち着かず、かなりの干潟が残っていたにもかかわらず、午前8時半過ぎには水鳥達は遠方の堤防などに移動してしまった。なお、ヒメウズラシギは本日は確認できなかった。主なものは次のとおり。
 
○ハジロカイツブリ      2羽(越夏個体と思われる。船橋港側水面)
○ミサゴ            1羽(沖合い棒杭上に休止していた)
○ハヤブサ          1羽(成鳥と思われる個体。午前7時20分頃に干潟上空に出現し、北側倉庫方面に飛び去った)
○チョウゲンボウ       1羽(若鳥と思われる個体。午前8時過ぎに出現し、東側干潟に舞い降りたが、狩りには成功しなかったようで、まもなく船橋港方面に飛び去った)  
○ミヤコドリ         77羽(正面干潟全体に散らばって採餌していたが、多くの個体は、午前8時半過ぎに市川側干潟で大きな二つの群として集結し、まもなく船橋港堤防方面に飛び去ってしまった。なお、幼鳥も見られた)
○ハジロコチドリ       2羽(成鳥冬羽と幼鳥と思われる個体が各1羽。船橋側干潟で揃って採餌していた)
○シロチドリ         16羽(もっといたものと思われる)
○メダイチドリ         8羽(幼鳥がほとんどであったが、換羽中成鳥も見られた)
○ムナグロ           3羽(幼鳥からなる小群。東側干潟に降りて休息していた。水浴も行った。一時的にはウズラシギと行動をともにしていた)
○ダイゼン          41羽(換羽中成鳥と幼鳥)
○ウズラシギ          1羽(幼鳥。昨日見られたものと同一個体と思われる)
○ハマシギ         112羽(冬羽個体が多くなっていたが、換羽中成鳥と幼鳥も見られた) 
○ミユビシギ         62羽(冬羽個体が多かった)
○オバシギ          12羽(幼鳥の冬羽への換羽中個体がほとんどと思われた)
○コオバシギ          4羽(成鳥冬羽1羽で、残りは幼鳥であったが冬羽への換羽が進行中のようであった)
○ソリハシシギ         2羽(幼鳥)
○オオソリハシシギ      6羽(幼鳥)
 
 
 
※谷津干潟(9:20〜12:50)
到着時は、まだ干潟が大きく広がっていたが、その後潮位が上がり始めるとともに干潟も狭まり始めた。トウネンの数が減少したが、ハマシギの数は多くなってきていた。探鳥を終了する時間まで、水鳥達の群れは北側干潟に集結して留まってくれた。なお、カモ類は干潟内・淡水池を合わせて300羽近くになっていたが、特段変わったものは見られなかった。主なものは次のとおり。
○チョウゲンボウ       1羽(午前9時半過ぎに干潟上空に現れ、南側に飛び去った)
○チュウサギ         1羽(東側干潟内)
○シロチドリ          2羽(東側干潟)
○メダイチドリ         8羽(換羽中成鳥と幼鳥)
○ダイゼン          54羽(換羽中個体と幼鳥)
○トウネン          48羽(多くの個体は干潟西側のアオサの堆積場所で採餌していた。多くは幼鳥であったが冬羽個体も数羽見られた)
○ウズラシギ         1羽(幼鳥。ハマシギ群中で見られた。三番瀬で見られた個体と同一個体と思われる)
○ハマシギ         465羽(冬羽個体が多くなってきていた)
○オバシギ           5羽(幼鳥から冬羽への換羽中個体と思われた。ハマシギ、コオバシギとともに採餌していた)
○コオバシギ          5羽(成鳥冬羽1羽で、幼鳥から冬羽への換羽中個体が4羽と思われた)
○ソリハシシギ         1羽(幼鳥。干潟東側) 
○オオソリハシシギ      20羽(全て幼鳥)/DIV>
○ダイシャクシギ        4羽(潮位上昇後は観察センター前干潟で休息)</DIV>
○セイタカシギ         12羽(干潟西側で採餌していたが、潮位上昇後は観察センター前干潟で休息している個体が多かった)
○カワセミ            1羽(正午前に飛翔している個体を見ることができた)
○カケス             1羽(午前9時半過ぎに特徴のある飛び方で、北側から干潟上空を通過し、観察センター西側の木立に入るのを見ることができた)
 
以上。
 


【2002年10月19日】
※葛西臨海公園(6:50〜15:00)
 到着時は満潮を過ぎて干潟が広がり始めているところであった。鳥類園、公園西側に加えて西渚観察ポイントからの東渚周辺の探鳥も行った。鳥類園ではアシ原の刈り取りが進んでいたが、ツルシギ、エリマキシギは留まっていた他ノゴマも見ることができた。東渚周辺や公園西側では特段のものは見られなかったが、東渚沖合いにはスズガモの大群(推計約1万羽)が飛来していた他、カモメ群中にもユリカモメが目立つようになってきていた。また、ハマシギ・シロチドリ群も飛来するようになっていた。なお、午前9時過ぎに渚上空のかなり高いところをアオサギ(5羽)が鳴き交わしながら隊列を組んで南西方向に飛び去るのを目撃したが、渡りと思われた。主なものは次のとおり。
 
○ミサゴ              1羽(東渚。沖杭周辺)
○チュウサギ           2羽(午後2時過ぎに、揃って淡水池内で休息していた)
○シロチドリ          約20羽(東渚周辺。西渚干潟にも5羽が飛来していた)
○ハマシギ          約120羽(東渚周辺。西渚干潟にも3羽が見られた)
○エリマキシギ          1羽(汐入池。幼鳥♂。先週から見られている個体)
○ツルシギ            1羽(汐入池。幼鳥。先週から見られている個体)
○アオアシシギ          8羽(汐入池)
○タシギ              9羽(汐入池。刈り取られたアシ上で休息していた個体が多かった)
○セイタカシギ         10羽(汐入池)
○カワセミ             1羽(汐入池)
○ノゴマ              1羽(♀1羽。鳥類園内。ハコネウツギに潜んでいることが多かった)
○ジョウビタキ           1羽(公園西側。♀タイプ)
○キビタキ             5羽(公園西側。♀タイプのみ)
○カケス               1羽(公園西側。マツ上でジェーと鳴きながら枝移りしていた)
 
以上。
 


【2002年10月20日】
 
※船橋海浜公園(7:10〜10:20)
予報と異なり降雨もないことから三番瀬に出向いた。到着時は潮の引き始めで干潟が広がり始めており、多くのシギ・チドリ類が集まっていた。このところ見られているヒメウズラシギは本日も確認できた。また、ヨーロッパトウネンと思われる個体も確認できた。主なものは次のとおり。

○ミヤコドリ         76羽(到着後、ほどなく次々に干潟に飛来し、午前8時頃のカウント数は76羽であった。午前8時半頃には多くの個体が市川側干潟に集結し、市川沖に向かって飛び去った)
○ハジロコチドリ       2羽(冬羽。船橋側干潟で見られた)
○シロチドリ         52羽○メダイチドリ         6羽(市川側干潟で見られた。非常に少数となってきた)○ダイゼン          61羽(幼鳥も見られた)○トウネン          15羽(幼鳥の他に、冬羽個体も見られた)○ヨーロッパトウネン     1羽(午前7時半頃は船橋側干潟のトウネン群近くで採餌していたが、その後はハマシギ群中に移動して単独で採餌していた。10月6日にも同一個体と思われるものを目撃していたが、今回きちんと確認することができた。換羽中個体と思われた) ○ヒメウズラシギ        1羽(幼鳥。市川側干潟でハマシギ群の近くで採餌していた)○ハマシギ         579羽(数が多くなってきていた。午前8時頃のカウント数) ○ミユビシギ         68羽(午前7時半頃のカウント数)
○オバシギ          18羽(ほとんどが幼鳥の冬羽への換羽中個体と思われた)
○コオバシギ          6羽(ほとんどが冬羽個体であった)
○ソリハシシギ         1羽(幼鳥)
○オオソリハシシギ     12羽(幼鳥) 
○ダイシャクシギ        1羽(到着直後に見られたが、間もなく飛び去った)


※谷津干潟(11:00〜15:00)到着時は既に大きく干潟が広がっており、午後にかけて三番瀬方面から飛来するシギ・チドリ類を期待して探鳥した。一時降雨もあり、また午後には北風も強まったが、基本的には三番瀬で見られた範囲内であった。なお、カモ類は500羽を超えていたが変わった種類は見られなかった。主なものは次のとおり。
○チョウゲンボウ       1羽(午後2時15分頃に、干潟東側上空に現れ茜浜方面に飛び去った)
○チュウサギ         2羽(干潟東側と観察センター淡水池に各1羽)
○シロチドリ        約20羽(干潟東側)
○メダイチドリ         2羽(干潟東側。幼鳥) 
○ダイゼン          67羽(換羽中個体と幼鳥)
○トウネン          23羽(幼鳥と冬羽個体であった)
○ヨーロッパトウネン     1羽(三番瀬個体と同一と思われる。トウネン群とは離れてハマシギ群中で採餌していることが多かった)
○ハマシギ         389羽(午後2時頃のカウント数)
○コオバシギ          3羽(冬羽個体。ハマシギ群中で採餌していた。三番瀬個体群の一部と思われる。なお、オバシギ群は谷津干潟に飛来しなかった)
○オオソリハシシギ     19羽(幼鳥)
○ダイシャクシギ        4羽(越冬個体群になるものと思われる)
○セイタカシギ         8羽(干潟西側で採餌していた)
○カワセミ            1羽(正午過ぎに観察センター前から淡水池方向に飛翔する個体を見ることができた)
 
以上。


【2002年10月26日】
※葛西臨海公園(8:50〜13:00)
 到着時は満潮。午前中は雨模様の天候であったため、西渚テントや鳥類園観察センターからの探鳥となった。西渚にはハマシギ群が飛来しており、その中にウズラシギを確認することができた。鳥類園ではアシ原の刈り取りが終わっており、これまでに引き続いてエリマキシギが見れた他、オオハシシギやクイナを確認することができた。東渚沖合いにはスズガモの大群が見られた他、カイツブリ類も混じり始めていた。天候のためか猛禽類は見られなかった。なお、鳥類園南側海岸部のイソギクが開花し始めていた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      19羽(東西渚周辺。冬羽個体がほとんど。2〜数羽の群で行動していた。このうち2羽は西渚水面で採餌した)
○ハジロカイツブリ        2羽(冬羽。西渚水面)
○クイナ              1羽(汐入池。観察センター寄りのアシ原際で採餌していた。いただいた情報によると同時に3羽が目撃されたことがあるとのことであった)
○シロチドリ            18羽(西渚。ハマシギ群とは別行動を取る傾向にあった)
○ウズラシギ            1羽(西渚。ハマシギ群中。幼鳥と思われた) 
○ハマシギ           421羽(西渚。午前9時過ぎのカウント数。時折、水際から芝生の生えている場所に移動していたが、採餌しているように見えた。なお、船着場近くでも24羽の群が見られた他、汐入池にも8羽が入って採餌した)
○エリマキシギ          1羽(汐入池。幼鳥♂。10月12日から見られている個体)
○キョウジョシギ         3羽(西渚。ハマシギ群中。幼鳥からなる小群と思われた)
○アオアシシギ          7羽(汐入池)
○タシギ              6羽(汐入池)
○オオハシシギ          1羽(汐入池。数日前から観察されているとのことであった。幼鳥と思われる個体であったが、冬羽への換羽が進行しているようであった)
○セイタカシギ          8羽(汐入池)
○カワセミ             1羽(汐入池)
○ジョウビタキ           1羽(鳥類園。♀タイプ)
 
以上。
 



【2002年10月27日】
※葛西臨海公園(7:20〜11:00)
 到着時は満潮。好天となったことから人出が多く、鳥類園と西渚観察ポイントからの渚周辺の探鳥のみを行った。全般的には昨日と同様であったが、猛禽類のせいか渚周辺へのハマシギ群の飛来は見られなかった。汐入池は高い潮位と昨日の雨のせいで、干潟がほとんど出現しなかった。渡りと思われるヒヨドリの群が目立った他、アオジやホオジロの地鳴きも数ケ所で聞くことができた。なお、現時点まで同定不能であるが、明らかに篭抜け鳥と思われる鳥が見られた。主なものは次のとおり。
 
○カンムリカイツブリ      33羽(東西渚周辺。7羽は西渚水面で採餌していた)
○ハジロカイツブリ        4羽(冬羽。東西渚周辺)
○ミサゴ              1羽(東渚沖杭。午前8時頃には沖杭で休止していたが、午前9時過ぎには魚を捕らえ沖杭上で食事中であった)
○ハヤブサ             1羽(若鳥。午前8時15分頃に船着場近くの水路上空でヒヨドリを襲ったが狩りに失敗し、西渚砂浜上に舞い降りた。その後東渚沖合いに向かって飛び立ち、スズガモ群を狙ったようであったが、これも成功しなかった)
○アマサギ             1羽(淡水池。午前7時半頃に見れた)
○シロチドリ            7羽(西渚。午前9時頃に小群が飛来した)
○ハマシギ             4羽(汐入池。他のシギ類とともに休息していた)
○エリマキシギ          1羽(汐入池。幼鳥♂。10月12日から見られている個体)
○アオアシシギ          8羽(汐入池)
○タシギ              2羽(汐入池)
○オオハシシギ          1羽(汐入池)
○セイタカシギ          10羽(汐入池)
○ジョウビタキ           3羽(鳥類園。♂1羽、♀タイプ2羽)
 
<未同定の篭抜けと思われる鳥について>
 本日、我々が目撃・撮影した鳥は下記の写真の鳥である。葛西臨海公園においては、これまでセキセイインコがスズメに混じって採餌しているのを目撃したことがある。今回の鳥は非常に尾が長く、出現直後はサンコウチョウかと思ったほどであった。
(写真)「ホウオウジャク(Paradise Whydah)」と思われます。


※谷津干潟(11:50〜16:20)
到着時は満潮で、観察センター前を除いて干潟は冠水していた。午後1時頃まではセンター前で休息しているシギ・チドリ類を観察したが、午後1時過ぎから、干潟東側にわずかに干潟が出現し始め、三番瀬方面からハマシギ群が次々と飛来した。この中にヒメウズラシギが見られた。なお、カモ類は約200羽と半減しており、変わった種類は見られなかった。主なものは次のとおり。
 
○ダイゼン          74羽(午後1時過ぎから次々と飛来した。到着時は3羽であった)
○トウネン           7羽(幼鳥と幼鳥の冬羽への換羽中個体であった)
○ハマシギ         794羽(午後3時頃のカウント数。到着時は4羽であった。午後1時頃から次々と飛来し、午後2時頃には600羽を超えた)
○ヒメウズラシギ        1羽(幼鳥。三番瀬個体と同一個体と思われるとのこと。いただいた情報によると、午後1時過ぎに観察センター東側干潟に飛来しているのが発見されたとのこと。その後、主として通称ドラム缶付近の干潟のハマシギ群中にいたが、午後3時45分には観察センター東側干潟に舞い戻り、午後4時頃に干潟が冠水したのに伴ないハマシギとともに三番瀬方面に飛び去ったようであった。これまで三番瀬(1996年8月)、谷津干潟(1998年9月)に出現した個体は、いずれも三番瀬と谷津干潟を行き来しなかったと言われているが、今回の個体は行き来したことになる)
○オバシギ           1羽(幼鳥。通称ドラム缶付近の干潟のハマシギ群中)
○コオバシギ          3羽(冬羽個体。通称ドラム缶付近の干潟のハマシギ群中)
○オグロシギ          1羽(幼鳥。冬羽に換羽中であった。到着時は観察センター前のカモ群中で休息していた)
○オオソリハシシギ      8羽(幼鳥)
○ダイシャクシギ        4羽(到着時は観察センター前で休息していた)
○セイタカシギ         12羽(干潟西側に7羽、観察センター前で5羽見られた)
○ジョウビタキ          1羽(♂若鳥と思われる個体)
 
以上。