2006年1月 フィールドノート      目次に戻る  top↑

【1/1 秋ヶ瀬】
恒例で、秋ヶ瀬で初日の出、でも出ない。
空は灰色のグラデーションが少しずつ明るくなる。
ピクニックの森で鳥仲間と会って、一緒にぐるっと回る。
ツグミやアカハラ、シメ、モズ、ヒヨドリがいた。
池は凍っていて、わずかに溶けているところにカルガモとコサギ、ダイサギ、アオサギが集まっていた。アオサギは上空からダイサギめがけて降りてきて、突っかかっていた。
どうせ何もいないし、というので双眼鏡だけだったのに、ここにアリスイがいたというところにアリスイがいた。うるさい草っ原のちょっと膨らんだその上でぼーっと佇んでいる。
間に合うかな〜と思いながらみんなで急いでカメラを取りに戻ったけど、だめだった。飛んで行ったらしい。ま、しょうがない…で、帰る。


【01/03 奥多摩】
昨日は雨で山は雪景色になっているのではと思ったけれど、残念!でもたっぷりの湿気で、竹藪も大根畑も霜で真っ白になっていた。
尾根を走ると、連なる稜線のはるかに都心のビル群が蜃気楼のように見える。
イカルが10羽ぐらいとシメが木に群れていたけれど、木の実ではなく残ってぶら下がる枯れ葉を食べているようだった。何の木か調べなきゃ。
そして遠く100羽ぐらいの群れが移動していくけれど、マヒワかカワラヒワか分からない。多摩湖、散歩道を歩くとツルウメモドキにヒヨドリが群れて叫んでいる。ジョウビタキのオスは落石止めの金網の中、コゲラ、コガラ、シジュウカラ、メジロ、エナガの混群。
イイギリが赤い実をたくさん残していて、周囲でひときわ目立っている。

カケス、イカル、ルリビタキのメス、ホオジロ、ウグイス、カワセミ、マガモ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ガビチョウが4〜5羽は斜面の藪にいた。
風が出てきて山が鳴る。落ち葉が沢づたいに舞いながら流れ落ちて、吹きだまりに深く積もっていた。まったく鳥が、少ない。ベニマシコもカヤクグリもいないし、ジョウビタキやルリビタキも少ないし、アオジの声さえ聞こえない。


【01/04 不忍池】
コスズガモのオスは初対面です。
以前ずっと何年が来ていた時には、いつでも会えると思って延ばしていたら来なくなって、あ〜あという思いをしたので、今回は速攻で出かけた。
行くとすぐに「あれだよ〜」という感じで会えた。
さすがにいかつい、クビワキンクロと同じ頭の形をしていて、目つきもかなりムムッという感じ。やはり他のカモと比べてかんろくがあった。
何よりいいのは見つけやすいということ、他にスズガモがいないから。(^_^)v
写真は当然!コスズガモのオスです。




【01/07 秋ヶ瀬】
お天気は上々、ピーンと寒いけど、とりあえず出かける。
ピクニックの森で鳥仲間さんたち数人が日なたでおしゃべり中なので、鳥はだめだろうな〜案の定。
広い草っぱらでノイバラの赤い実をついばむツグミ、4〜5羽でハンノキの上のシメ、カワラヒワ。
アオサギ、コサギ、ダイサギが凍った沼を木の上から見下ろしている。
下では、ハクセキレイ、キセキレイ、セグロセキレイ。
忙しく枝を移るシジュウカラ、少しのんびりコゲラ、大きく羽ばたくヒヨドリなど。
ひと回りして、ウラギンシジミの越冬中を教えていただく。幹に止まった、そのままの姿勢で、風や雪や雨も耐えられるのか、すごい!と思った。(写真)普通は常緑樹の葉裏に止まるらしい。道のすぐそばなので、時々観察しなければ…。
そのあと鳥友だちの写真展に寄り、そこでアメリカコガモが近くにいると教えていただき、また寄り道になった。小川のそばの草の上でコガモと一緒に首を縮めてくつろいでいた。他にはバンが川辺を抜き足で歩いていた。


【01/15 多摩川河口】
昨日の雨が嘘のにようにすっきり晴れ。富士山も遠くにくっきり見える。
日曜日なのでいすゞの跡地の工事も休み。建物はもうなくて、残土の山と重機があちこちに休んでいる。
鳥はカモ類もカモメも風向きのせいかほとんど対岸に集まっている。こちら側にはヒドリガモぐらい。
中州はカルガモ、キンクロハジロ、アオサギ、ホシハジロ、オオバンなど。
対岸はオナガガモ、ホシハジロ、スズガモ、キンクロハジロ、カワウ、ユリカモメ、セグロカモメ、ハマシギとシロチドリ。川の中ほどでカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリがぽつんぽつんといて、河口の沖合には多分スズガモの帯。
土手の近く芦原ではスズメが多い。オオジュリンは少なく、しばらく前にいたジョウビタキはいない。アオジ、ウグイスの声もしないし、今日はモズもいなかった。イソシギ、ハクセキレイ。
上空を羽ばたきながらハヤブサが下流に向かって飛ぶ。
対岸ではノスリがいたとの事。ミサゴは今日は見られなかった。
下流から戻って、定点上流の芦原にはタシギが4羽、束で倒れた葦の上で集まって休憩していた。


【01/20 秋ヶ瀬】
起きたら雪!いそいそ準備して、秋ヶ瀬に行く。
7時半くらいに着くと、あれ?公園内通行止め。なんで?こんな雪でまさか。
仕方ないから、ピクニックの森の入口に停めて歩く。
降りしきっている雪はまだそんなに積もっていない。長靴に履き替えて、散歩開始。
まず気になっていたウラギンシジミ、まったく時間が止まったように、へばりついていた。でも、ここを選んだ時、少しは考えているみたい、風下側で太い幹は反り返って若干ひさしの代わりになっている、ひとまず安心。
鳥は相変わらず見えなくて、ツグミやヒヨドリ、カラス、シジュウカラ、タヒバリ。
沼は凍っていなくて、カルガモ20数羽がワガモノガオ。
雪のベールの向こうで、白い鳥、ああハクチョウがここにも?と一瞬思ったけれど、ダイサギだった。(^^;)
雪の積もった葉がきれいなのは、ヤブニッケイやアオキやシュロ(写真)。
こんな日に来る人もいるんだ、なんて鳥仲間と次はシジュウカラガンへ。
彩湖 の駐車場から歩くと、風の原っぱは火事で焼け野原になっていた。ハシブトガラスが首を傾げながら歩いている。
土手を歩いて、荒川に、遠くて、降りしきる雪にカルガモ、マガモと少し離れてしおらしく?浮かんでいた。





【01/22 栃木】
露地は昨日の雪が残って凍っているけど、幹線道路はほとんどない。
途中の広い田んぼも一面に雪で、朝日が当たると別世界のようにキラキラして美しい。(写真)
井頭公園に着いたのは8時頃だったか、カメラをかついで転ばないように一歩ずつ踏みしめて歩く。まったく無風で、枝に付いた雪もそのまま。足元は3cmぐらい積もっていた。
池ではたくさんのカルガモ、オナガガモ、コガモ、マガモ、少しミコアイサ。ハクセキレイ、セグロセキレイが、薄氷の上を歩いたり、くつろいだり、滑ったり。
道のそばにすくっと立つユリノキは花のなごりに雪が載っていて燭台みたい。(写真)
エナガとメジロの小さな混群が忙しく枝を飛び回る。それからジョウビタキ、(写真)全体に鳥の声も鳥影も少ない。カシラダカ、ウグイス、シロハラ、アオゲラ、コゲラ、シジュウカラ、ルリビタキ、ホオジロ、バン、アオサギ、ダイサギ。カケスは1羽しか見られなかった。カワウ、カラス、ジョウビタキは6羽ぐらい見つかったけれど、他に期待していたベニマシコやミヤマホオジロは見つからなかった。トラツグミは垣根の上に体半分見えて、そのまま垣根の中に降りてしまったけれど、多分そう…。
あちこち散策したけど、たいした成果はなかった。

ジョウビタキ ユリの木




【01/28 秋ヶ瀬】
とりあえず、出かける。
風がなく何となく寒くない、だいじょうぶ。
ウラギンシジミも不動の姿勢を維持、持ちこたえている。
ひと回りして、みんなでシジュウカラガンを探しに水門近くへ。すぐに見つかった、今日は水門の内側で、岸に上がって休憩中。
しばらくして、マガモと一緒に泳ぎ対岸へ。
対岸の斜面に上がる時後ろ向きに後ずさりして上がる。(写真)
なぜか?私なりの答えは下に…。
それから彩湖に行く。風がだんだん強くなり寒い!
30羽前後のヨシガモはオオバンと一緒に岸の近くにいて、人がいなければ草っぱらに上がって来た。


* えーっと、まっすぐに上がると、180度、体の向きを変えて水辺を向くには、大きなお尻を回すのが大変!という理由だと思うけど…。



【01/29 高尾山】
久々にハイキング。表示では-3度だけど、歩くと暑くなるから上着なしで、6号路に向かう。15分ぐらい歩いて、デジカメ忘れた!ので引き返す。
沢づたいの道は残った雪が踏み固められていて歩きやすい。(写真)
いつもならクロジがいるのに静かだ。カラ類やヒヨドリの声、多分ミソサザイの地鳴きの声、カケスの声。
イイギリの赤い実がまだずいぶん残っていて、ヒヨドリが群れているのとツグミ、けれど、他の鳥はいない。ヒノキの木にはキクイタダキとメジロなど。
一丁平から城山までは所々凍土が溶けてぬかるみになっていて歩きにくい。
城山で遠く白い富士山をながめて、ついでに1羽だけのアトリを見つけた。
帰りは稲荷山を通るつもりだったけど、ぬかるんでいるらしいので、また6号路、行きには滑らなかったのに、下りはやばい、アイゼンを付けて登っている人たちが多く、慣れた人は走って降りているけれど、(水面を走るように滑る前に反対の足を出す)私は恐る恐る杖で3点歩行、なのに2回転んだ。