2005年12月 フィールドノート      目次に戻る  top↑



【12/03 多摩川河口】
すごい寒波が襲ってくるので寒くなると覚悟して、丸々に着込んだけど、そうでもなかった。
ほとんど桜並木の葉は落ち、雨上がりでしっとりしていた。
満潮に近く、近くに鳥は少ない。中州にアオサギが数羽突っ立っていた。
土手沿いにオオジュリン、アオジ、ウグイスたちの声、イソシギ、赤茶けた芦原に群れてスズメが飛ぶ。ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、スズガモ、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、コガモ1羽、カルガモ、いすゞの跡地に雨池ができて、ハシビロガモが5羽いた、珍しい。
河口から沖合にカモSPの群れの帯とセグロカモメ、カワウ。
ミサゴが高く飛び、トビは川を渡って夢の島に餌取りに行くらしい。
引き返すとハイタカが低く芦原を縫って飛び込んだ。ずっと待っていたけれど出てこない。
低空飛行でどこかに行ってしまったのか…。少し上流ではタシギが、見たのは3羽もっといるらしい。他、モズやムクドリ(少ない)。ジョウビタキはメスがいるらしいが会えなかった。写真、殺風景だからデジスコのヒヨドリです。

【12/14 秋ヶ瀬】
ずっと、どんより曇っていた。(お昼近く雨)
この前からずっと気になっていたサクラソウ公園に寄る、花の時期以外は行かないけれど、今日行ってびっくり、ほとんど全面高いカヤで覆われている。よくこの下で生きているな〜とつくづく感心。(時期が来ると苅るのでしょう)。足元の草には霜が降りていて白い。
子どもの森はメタセコイアが赤茶色に染まり、トウカエデも鮮やかな色の葉を落としはじめ、下はふかふかの絨毯になる。
鳥、カケス、オナガ、アオジ、シメ、ツグミ、アカハラ、シロハラ、モズ、ウグイス、うるさいヒヨドリなど。
堀の回りでナンキンハゼの白い実に、シジュウカラ、アオジ、ジョウビタキが来るのを見ていたら、クズの蔓が絡まる枯れ草のネットの下をガサガサと走り回るふくらみ、飛び出したのはタヌキだった。3匹いて追いかけっこしていたみたい。目が合ってしばらく見つめ合ったけど、フンッと行ってしまった。(写真:タヌキ)
ピクニックの森では各池にカルガモ。そして池を見回るカワセミがいたぐらい。




【12/17 多摩川河口】
7時半ぐらいに着、空は青く澄み渡っていて雲ひとつなく、川も空を映して青くきれいだった。上流、遠く富士山は上1/3ぐらい雪をかぶって鎮座している。
カモが少なく、岸辺近くにヒドリガモ、オナガガモ、芦原のかげにマガモ、川幅の中ぐらいにキンクロハジロ、ホシハジロ、下流スズガモ少々。カンムリカイツブリが見あたらなかった、ハジロカイツブリは2羽。
歩く途中で、モズが3羽いずれもメス。葦につかまって、地面に降りたり、上がったりを繰り返していた。
ジョウビタキは見られず。ハクセキレイとイソシギ、青い水面をユリカモメが飛ぶ、美しい。
他タダカモメ、セグロカモメ。
下流上空よりミサゴ出現、ダイビングはしないで、旋回してまた戻って行ってしまった。
上流からカワウが編隊飛行で下って行ったけれど、しばらく遅れて、必死で追っかけているのもいたり…。時間がなかったので2時間で切り上げた。



【12/23 秋ヶ瀬】
子どもの森、風がないので寒くない。まだ草や枯れ葉に霜が残っていたけど、日差しが広がりどんどん溶けていく。
ネズミモチの実にヒヨドリが群れていた。そばの藪にはジョウビタキ、シジュウカラ、アオジ、ウグイスの声、アカハラ、シロハラ、シメなど。
明るい林には、ツグミが降りていた。
ピクニックの森、池は全部凍結していて、カルガモもカワセミもいない。セグロセキレイ、ハクセキレイ。
ツグミは数羽でノイバラの実を食べていた。
池のそばのツルウメモドキが見事に実を付けているけれど、まだ食べ頃にならないのか、鳥たちは寄ってこない。氷の上をキセキレイがそっくりかえって歩いて来た。(写真)



次は彩湖に行く。遠くのカンムリカイツブリの白が眩しい。キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメ、セグロカモメ、カワウ、双眼鏡だけなのであまりよく見えないけど、そんなところか?
オオバンとヨシガモの群れは人が来るたびに湖に逃げ、またすぐに枯れ草を分けて原っぱに上がり草を食べ始めた。


【12/25 川本町】
ハクチョウの飛来地に行く。駐車場に7時に着いた。雑木林をカメラを担いで歩くとアオジ、スズメ、ツグミ、ホオジロ、シメ、シジュウカラ、河原に出ると川にはすでにオナガガモやコハクチョウたちが集まっていた。朝の赤茶色の日差しが芦原に射して、そして川面に映る。
カモたちもハクチョウもすっきりみんなきれいに見える。
特にコハクチョウの羽、川面の乱反射を受けて純白が染まる。立ち上がると水に浸かった翼から真珠のようにポロポロと水玉が落ちる。

他、オナガガモ、ホシハジロ、コガモ、ホオジロガモ、カイツブリ。ハクセキレイ、セグロセキレイ。コハクチョウは昨日の記録で130羽とのこと。
セキレイが岩に飛び乗る姿、カイツブリが急流を流れる姿、コハクチョウの挨拶、ケンカ、鳴き交わし、飛翔、ホオジロガモのディスプレイ、(オスが少なく2羽、メスは10羽以上いた)、時々オナガガモがファミリーで飛び回るのを眺めていると10時、鳥たちはみんな集まってきて、餌やりになるとパニック、オナガガモがうるさく飛び回り、コハクチョウは首を伸ばして鳴く。この喧噪をあとにして帰路に。
(写真はコハクチョウの翼)