2003年12月 フィールドノート      目次に戻る  top↑

12/06 多摩川河口
着いた時は雨が少し降っていたけれど、そのうちあがる。
久々だけど、あまり変わっていない。芦原が赤茶になって、マユミの実をヒヨドリが食べていた。
ヒヨドリは30ぐらいの群れで飛び回っている。
ヒドリガモ、オナガガモ、マガモ、スズガモ、キンクロハジロ、カルガモ、オホジロガモのメス1、オカヨシガモ1、カンムリカイツブリ、カイツブリ、など。
ヒドリガモの5羽の群れの中に、ツルシギ1羽が混ざっていた。ユリカモメ、オオセグロカモメ、セグロカモメ、カモメ、ウミネコ、ハマシギも50羽ぐらいの群れが忙しそうに干潟を歩く。
芦原にはクイナとタシギがいたらしい。
トビは川崎から川を高く渡って東京に向かう、1羽、1羽、また1羽、全部で40羽以上、朝早くから数えると、もっとかな?1羽干潟に降りてきて魚の死骸をついばみ始めた。オオセグロカモメが2メートルの距離を置いて、おこぼれを待っていた。



12/07 奥多摩湖
週末久々にいい天気なので奥多摩に行く。
相変わらず周遊道路は工事で通行止め。
八王子から数馬、都民の森から奥多摩湖にと思っていたけど、しかたないので、そのまま奥多摩湖に向かう。
途中、それて昔道を行く。細くて、車の行き交う時間にはとても通れないけど、早朝でセーフ、まったく人にも車にも会わなかった。道の脇のカサコソの枯葉を巻き上げて、ゆっくり走る。
懐かしい風景、軒下には、大根を干したり、薪を積んでいたり、道を挟んで石垣の下は斜面で小さな畑、そばに大きな柿の木が2本あり、肩が凝るほどたくさん実をつけていた。
ハクセキレイが大きな波を描き、草むらではホオジロとジョウビタキがいた。

奥多摩湖着、ダムサイトでは、手すりの上をあれっ!ねずみ!と思ったら、去年のかな?イソヒヨドリだった。すぐにダムから下に向かって落ちていった。
だんだん風が強くなるけど、冷たくないので平気!
南岸をいつものように歩き始めると、何か様子が変、斜面の草や木をはらって岩肌を剥きだしにしていた。
いつもなら落ち葉が岩の斜面を落ちて深くつもり、斜面でも頑張ってるツツジや、ハギ、ヤマブキその他の木々の黄色や茶色、赤色の葉、草やぶでは小鳥の舌打ちのような声が聞こえたり・・・。

思うに、崖崩れしないように金網をかぶせるか、コンクリートで固めるかの工事か?多分そう、絶対にそう、そうに違いない・・・。(ノ_・、) ぐすん。私の好きな散歩道が・・・
歩いていると工事現場に行き当たる。斜面に登って作業している人や伐採した木を片づけている人。発電機の音や伐採の音、やむなく引き返す。
工事は3月いっぱいまでの予定らしい。

小高い展望台に登ってみると、そこは静かで、マヒワの群れが賑やかに、ハンノキに群れていた。
空には、速い風にのって、川のように雲が流れていた。




12/13 幕張海浜公園
コオリガモを見に、初めて幕張海岸に行く。
周辺は駐車場が多く、どこに止めるのか分からず、いつもヘマをやるので、今回は、ゆっくり回りを見て、慎重に幕張マリンスタジアムの駐車場に入った。(ヘマの原因は人の話をきちんと聞いていないかららしい・・・。)
浜に案内していただくと、もう鳥見の人たちが集まっていて、しばらくすると、コオリガモも姿を見せてくれた。
スズガモの中に浮かんでいて、潜りはじめると、ちょっと厄介だ。頻繁に潜水し、時間が長い。
距離はかなりあったけれど、取りあえず撮った。
細い尾をラジコンカーのアンテナのように上げている、やっぱりこれがなくちゃあね。
遠く海の向こうに富士山と高いビル群が見えた。
浜は長く、開放的で、気分良好!






12/14 大久保農耕地のみ
昨日に続き良い天気で、風もない。川向こうに白くくっきり大きな富士山が見えた。少し北側には浅間山も雪をかぶって見える。
鳥は多かった。オオジュリンやカシラダカ、シメ、ホオジロ、カワラヒワ、オオタカ、ノスリ、チョウゲンボウは裸木の上で、オナガに囲まれ、モビングされていた。
ハクセキレイ、ハシボソガラスも多い。ハシブトガラス、ヒバリ、タヒバリ、他。





12/19〜20 軽井沢〜高峰高原
雪山見たい!タイヤ取っ替えたし!

浅間山は白いうえに雲の傘を被っていた。
軽井沢の星野の森に行く前に、発地の田んぼもひと回り、オナガが23羽集まっていた。ツグミ、ホオジロ、カシラダカ、ヒバリ、雑木林にアオゲラ、アカゲラ、カラ類、ミヤマホオジロもいた!
星野の森は鳥は少なかった。ツグミは多かったけど。オオマシコも来ているらしいが、見られず、ウソがムラサキシキブの実を食べていた。他は、カラ類とイカルの声、アカゲラ、アオゲラ、目的地の高峰に向かう。雪がどんどん降ってきて、道は白くなり、スキー場はたったぷり積もっていた。
雪上車に乗り、宿に向かう。助手席に乗せてもらい(ラッキー!)いろいろ教えていただく。面白いのはハンドルがT字型のステッキをふたつ合わせたような、クラッチのような棒で、アクセルはネジで、ギアは高速と低速のみ。でも、すごい力、スキー場の斜面のような角度を真っ直ぐにあがっていった。
宿でも雪は続き、時々吹雪く。
温泉は、森に面して、大きく窓があり、雪だらけの針葉樹が浴そうの中に映って不思議な景色になっていた。

鳥の餌台があって、ヒガラ、コガラ、シジュウカラ、カワラヒワが来ていた。こんなものかな〜とちょっとがっかりしていたら、翌朝一番にびっくりホシガラスが15羽以上次々に舞い降り、他にアカゲラ3羽、カケス2羽、ゴジュウカラ1羽、ツグミ、ニホンリス2匹など、時々ケンカをしながら、みんななんとか餌にありついていた。
仲間同士でのケンカの方が多く、リスやアカゲラは追っかけまくっていた。
翌日も雪はやまず空もどんより、でもスノーシュートレッキングに参加、宿の人とお客さんと3人で池の平まで、約4キロを往復するだけだけど、いい運動になった。展望はまったく開けず、八ヶ岳も見れず、籠ノ登山が意外に近いところにしらっとしていた。灰色のこの世界もなかなか風情がある。特に霧氷がいい。
宿に戻ってまた雪上車で駐車場まで行き、下山する。
途中、松林の斜面で赤い鳥!オオマシコに違いない、ちらっとだけど、車が止まったのに驚き、林を登ってしまった。軽井沢は降りしきる雪道を突っ走るだけ。
目的は雪だったけど、限度というものがあると思う。
少しは青空が出て、遠くの山々を見渡して、ダイヤモンドダストなんか想像していたのに・・・。まあ、初雪だからこんなもんでしょう。




12/23 多摩川河口
お天気が良いけど暖かい時間になって出かける。
河の水がキレイになってきて、空も青い。
鳥はさびしい、普通のカモ類と、ちょっと珍しめのホオジロガモのメスとハジロカイツブリ。
オオジュリンは芦原の穂の先には出ず、55センチぐらい下でプチプチとやっている音がする。
ジョウビタキはいない、ベニマシコもいない。
対岸にハマシギとシロチドリが数羽チョコチョコしているのが見えた。
マユミの実はすっかり食べられて、ピンクの皮だけがぶら下がっていた。またヒヨドリだ!と思う。
突端では、イソヒヨドリに会えた、ここのイソヒヨドリをじっくり見たのは初めて(*_*)。
なかなかキビキビしていて好ましいオスだった。
モズはカワセミみたいに小魚をくわえていた、魚だって食べる。
今日の占いは、元気に外出しよう!いいことある!だった、イソヒヨドリに会えたことかな?



12/28〜29
今年最後の鳥見で、八ヶ岳〜蓼科に出かける。
八ヶ岳や南アルプスが朝焼けで赤く染まるのを見たくて(700×画像こちら)、早めの出発。甲府もまだ夜で、きれいな夜景が広がっていた。

ピンと張りつめた寒さの中、霜がついた草や薄くつもった雪が光り、空はだんだん青さを増していく。
農道をゆっくり走らせると、ホオジロやカワラヒワ、そしてシラガホオジロもびっくりして飛び去る・・けど戻ってくる、ので待つ。遠くには、畑に葉を落とした小さな樹木があって、ハギマシコが50羽ぐらい止まっていた。木には迷惑だと思うけど・・・。その後、畑を群れで飛んだり、降りたりをくり返す。(写真:ハギマシコ)


他でもシラガホオジロは20羽ぐらいの群れがいた。
他はカラ類や、ベニマシコ。ノスリが見られなかった。
昼過ぎに蓼科に向かう。
3時頃宿に着。



シメ シジュウカラ
途中アイスバーンの右カーブの下り坂で車を止めていた人!お陰で、対向車に慌ててブレーキを踏み、もう少しでぶつかるところでしたよ、後続車はいるし、まったく(>_<)
宿では近くの温泉に行き、ぽかぽかで夕食、就寝。
翌日は窓に張り付いて鳥見!至福の時ですね、1人でカメラを構えて、来る鳥を待つ。
イカル、ホオジロ、シジュウカラ、ヒガラ、コガラ、エナガ、アカゲラ、カワラヒワ、アトリ、カケス・・・特別なゲストはいないけど、無心に食べている姿や小競り合い、追っかけ、警戒音で一斉に飛び立つ羽音、そしてまたぱらぱらと集まるなど見ていて飽きない。

幹を上から下に走り降りるリスにはちょっと怖くない?と聞きたくなる。
イカルやアトリは急にまったくいなくなるところを見ると、別荘地の餌台をはしごしているのかも知れない。(写真左:イカル/右:カワラヒワ)
10時過ぎまで遊んで、林道を選びながら帰路に。