2002年9月 フィールドノート      目次に戻る  top↑



9/01〜02 多摩川〜愛知県田原町の馬草漁港西
多摩川はオグロシギが入っていた。他目立ったところではオバシギ、ムナグロ、チュウシャクシギ、アオアシシギ、他いつものという感じ。
ひととおり見ると、電話で愛知にオオアジサシの情報、「愛知ねぇ〜、なにーっ80パ?行きます!」ということで、群れと聞くと即決です。

お昼に出発し、4時過ぎに着、ワーッいるいる、遠いけど、杭にそれぞれ止まっていて、若いの夏の、換羽中とか、面白い顔がいっぱい。(失礼・・)数えると81羽だった。でも飛んでもいるからもっといる、久々に贅沢な気分を味わう。
夕日に乱舞する風景なんて想像していたら、みんな杭に止まってそのまま暗くなってしまった。
それでは朝は乱舞するだろうと思い1泊することになった。近くの宿を探し、2件目で決まり、仲間とにぎやかに泊。

翌日早朝、5時30分には現場着、でもいない・・・。ほとんど沖に出掛けていて、数羽しか残っていなかった。
遠くで飛んでいる姿は見られた。
そのうち、パラパラと戻ってきて、9時過ぎにそこを離れる頃には杭には少なくとも41羽を数えることができた。

昨日と同じ距離で、頭の上はどうやら飛んでくれそうもないので、地元の方に教えていただきシギチの田んぼを回る。

水の張ってある田んぼが離れてあちこちにあり、コアオアシシギ、アオアシシギ、エリマキシギ、ニシトウネン、トウネン、ムナグロ、タシギ、オオジシギ、コチドリ、などが入っていた。タマシギも雄1羽、雌2羽、雌の大きな目がゆっくりと瞬きするのを見ていると、睡魔に襲われそうになった。
シギチもめいっぱい楽しんで、2時過ぎに帰路につく。




羽を広げているのは幼鳥で、足も黄色。



9/07 多摩川
雨は着くと上がる。でも傘は手放せないし、スコープを手放した。
河口まで歩く。シギ・チドリは少なくなった。イソシギ、ソリハシシギ、チュウシャクシギ、オオソリハシシギ、シロチドリ、メダイチドリ、キアシシギ、ダイゼン、ハマシギ1トウネン3±、コオバシギ(これはこの前のと同じ個体かも・・、)ぐらいかな?
ひととおり観察すると、霧雨が降り始めた。
ワルナスビという紫と白の花が咲いていた、なぜ悪いのか・・「とげが多く、始末に困る害草」とある。北アメリカ原産らしい。そんなに悪くなさそうだけど。

  ワルナスビ



9/08 秋ケ瀬・谷津干潟
ピクニックの森では雨傘をさして、あっ蝶だ、花だと見て、蚊に刺されて早々に退却する。
大久保はもうほとんど稲刈りも終わる、雨はやんで蒸し暑かった。
立派なオオタカが1羽、枝にくつろいでいるところを遠目に見て、子供の森に引き返し、ツツドリを探してみつからず、代わりにツミがそっと枝にとまった。
その時!、ヘラシギの情報が入り、(いつもお世話になります)車の少ない都内をすいすい抜けて谷津干潟には1:30頃着。
干潮で干潟はめいっぱい広がり、教えてもらったヘラシギもはるか遠くにゴミ以下の大きさだった。どう回ってもそう距離は縮まらず、諦めて帰る。

9/09 谷津干潟〜三番瀬
出直して、今日は早朝、昨日一番近かった干潟の前に陣取って、待つこと3時間あまり、その前から三番瀬に居るということだったので、そのうち谷津干潟に飛んでくると踏んでいたけど、もう待てない、居るところに行ったほうが良いのではなかろうか・・・、という結論で三番瀬に移動する。ずっと朝から見ていた鳥仲間に教えていただき見つかる。けれど、遠い。
突堤の先まで行き、様子をじっと見ていると、50メートルぐらいまで近づいてくれたけど、それからはなかなか、そのうち雨が降り始め仕方なく帰る。



9/14 多摩川〜大井野鳥公園
多摩川、もうすっかり秋模様、鳥も少ない。干潟があまりなく、ソリハシシギ3羽、コチドリ。下流まで行ったけど、ウミネコとオオセグロカモメ、アマサギのアマ色が残っているのが上流に飛んだ。
大井野鳥公園は、オオソリハシシギ、オグロシギ、セイタカシギ、メダイチドリ、アオアシシギ、たくさんのカルガモ、他。シジュウカラが秋っぽい鳴き声、オナガ。
都のカラス捕獲作戦を聞いてか、カラスがわめいていた。

園内は萩の花が咲き、キクイモの黄色い花と葛が草っぱらを覆っている。

水処理センター屋上、コアジサシのコロニーの保護・整備活動をしているボランティア・グループ「リトルターン・プロジェクト」のホームページです、今年の営巣の経過が掲載されています。




9/15 秋ケ瀬〜びん沼〜京浜島
秋ケ瀬にまず行き、ざっと回っる、彼岸花がもうすぐ咲きそうだ。蚊が少なくなった。
それだけ?そう、それだけ。

びん沼に。
びん沼はちょうどカモ類が飛んだ後で、しばらくぼんやり土手道を歩くと、オウゴンチョウが飛んだ。尾羽も風切も短く、なんかミツバチみたいな感じで、飛ぶ姿も羽ばたきが速く、自分でブンブンいいながら飛ぶ愛嬌のあるへんな鳥。

昨日いたというシマアジは、飛び回っているのや、沼の一番奥に数羽いるのとか、遠すぎてはっきり確認できなかった。

京浜島はワライカモメが飛ぶというのでついでに行く。しばらく待ち3時すぎにようやく飛んできてくれた。橋の下を飛んだ時シャッターを切ったけど、何が写っているか・・・。
あとはずっと遠くでユリカモメに混ざって浮かんでいた。

(写真:オウゴンチョウ)




9/16 多摩川六郷干潟〜京浜島
どんより曇っていたが、とりあえずヘラシギに行く。干潮でだだっ広い干潟に途方にくれていたけど、すぐに若者たちが見つけてくれて、遠いけど、しっかり見ることができた。干潟を縦横無尽に走りまくる元気なヘラシギ。
足環もフラッグも三番瀬のものと同じ、同一個体かな?

そのうち雨が降り始め、昨日のワライカモメに向かう。

ちなみに六郷干潟は境界線を見ると大田区のようだ。川の半分だと思ったけど、ここでは干潟を陸とみなした川の半分みたい。下流はもっと複雑に川を縫う。

激しくなりはじめた雨の中、京和橋にたどりつくと、鳥仲間はもう見ていない。
少し前に集まったユリカモメの中にいたらしい。かなり近かったようで、また乗り遅れてしまった。濡れたスニーカーをグショグショ言わせながらすごすごと帰る。



9/21〜22 新潟県小千谷〜新潟県牧村
ワシタカの渡りを違うところで見たい、ということで月夜に出掛ける。
6時頃目的のスキー場、開けた丘の上に立ち、早朝の鳥たちの声を聞きながら朝食、見張り台の上でお昼過ぎまでのんびり鳥見、成績は、おおざっぱに総合計130ぐらい、サシバが過半数で、ハチクマ、ノスリ、オオタカ、ハイタカ、チョウゲンボウ、トビ、昨日のほうが成績は良かったらしい。暖かくなると、トンボが飛び回り、スコープの中をまぜっかえす。
ハイタカはしきりにサシバやハチクマにちょっかいを出していた。
タカ柱もちょっとしょぼいけど見ることができ、ひとまず満足!。
小鳥類は、メジロがたくさん、ヒヨドリも渡りみたい、カケス、ヤマガラ、エナガ、シジュウカラ、エゾビタキなど。
ワシタカを追いかけてもう少し西南に行くことにして、途中泊。


翌日、標高1000メートルぐらいの山の峠で迎える準備。お天気は雲が多く、遠くはかすむ。
でもさすがに見晴らしは良く気持ちいい。
結果は、渡りはサシバ1、ハチクマ2ぐらいだったけど、イヌワシをちらっと見ることができ感激!その上、ホシガラスも目立つ枝に止まる。
ここでもエゾビタキ、メジロ、カケス、ホオジロ。
花は私にとって珍しい、アキギリやミズタビラコ、クロバナヒキオコシ、タニソバなどと、ウメバチソウ、ダイモンジソウ、ツリフネソウ、キツリフネはブナの幹のウロから伸びて、花を咲かせていた、すごい。
分からない花もあった(宿題)

ホシガラス アキギリ

帰りは、ススキの原っぱを曲がりくねって走り、高速はやっぱり渋滞だった。



ススキがそろって見送ってくれた!



9/23 多摩川
留守中ワライカモメがマイフィールドにきてくれたらしく、昼前に出掛ける。
着くとはるか対岸にワライカモメはいた。
こちらはエリマキシギぐらい、そのうち中州に飛んできてくれて見ることができ、満足して下流を見にいくと、ワライカモメもついてきて?、近くの干潟に降りた。
そこでデジスコ(ゴカイを食べていた(*_*)

そこにはアオアシシギも5羽±いた。

また下流に向かうとペタペタと芦原の向こうを小走りに歩きで、多分追いかけてきた?

ワライカモメは干潟の下流の端っこまで移動してずっと餌取りをしていたが、私はタイムリミット、帰る。


9/28 秋ケ瀬
雨が小やみなく降る。長靴でピクニックの森をひとまわり、木々を見上げるのも大変。
足元にはカタツムリや花、彼岸花はもう色あせていた。サクラタデ、ミゾソバ、イヌタデとか、ノコンギク。
大きなあんぱんのようなキノコか、キノコのようなあんぱんか、よく見ると、柄がついていた。
ノウタケかも知れないということ、脳みそに似ているから?、想像するものは人によって様々だ。
でもあんぱんダケ?
9/29 高尾山
雨上がり少しはワシタカも飛ぶのではと期待しつつ・・・、展望台は立ち入り禁止で、ケーブルを降りたところで、午前中(10時〜12時)観察。眼下から70メートルぐらいのところにミズキが実をたくさんつけていて、エゾビタキが10羽ぐらい飛び回っていた。他にはキビタキのメスとオオルリのメス、メジロなどが来る。アオバトも1羽、枝わたりしながらついばんでいた。
午後は、三脚とスコープを駅に預けて高尾山の回りをハイキング。4号路はモミジハグマ、サラシナショウマ、山頂をぐるっとまいて、通りすがりのおじいちゃんオススメの静かな3号路を歩いてみる。シモバシラが咲いてた・・・けど、静かで暗くて、人がいなくて、ちょっと恐かった。
忘れてたけど、ワシタカはサシバが1羽、北から頭上を越えて、南に飛んだだけだった。