2002年6月 フィールドノート      目次に戻る  top↑


6/01 多摩川
8時頃満潮なのに、その頃行く、ちょっと蒸し暑い。
オオヨシキリの声が土手から1羽聞こえた。小さな干潟には、すごい数のカニが一斉にこちらに向かってハサミ招きしている。メダイチドリ、コチドリ、キアシシギ、ソリハシシギ、シロチドリなと1羽、2羽単位。中州にはカンカイツブリが上がって座り込んでいた。ホシハジロ、スズガモも居残り組み。いつものように先まで歩く。ハマダイコンとテリハノイバラが咲いていた。テリハノイバラはノイバラよりも開花が遅く、葉がつややか。引き返してくると、中州にユリカモメが19羽、ほとんど頭の黒くない個体ばかりだった。ウミネコも若者。
コアジサシは飛びまわっていたけれど、数は少ない。


6/02 四尾連湖〜蛾ケ岳〜八千穂
四尾連湖
 尾根道
天狗のウチワのような木でした。
スゴイ模様!なんの木でしょう?
(Kさんありがとう、ハリギリの木(^^)
シビレンコからガガタケではなくて、シビレコからヒルガタケですよ、何て私もガガタケは読めなかった・・・。四尾連湖は知る人ぞ知る探鳥地らしいけど、初めてだ。
途中、アオゲラが山道のコンクリートの斜面に止まって、びっくりしてすぐに飛び立った。
ウグイスの声やホオジロの声、に混じってニワトリの声も。
7時に着く、湖がすでに標高900メートルでそこから登る山頂は1279だから家族向けのコース。
まず湖のそばを一周する。キャンプ地になっていて、キビタキの声が響き渡っていた。
ジュウイチとホトトギスの声、ヤブサメ、ウグイス、センダイムシクイ、カラ類。
湖には、茶色の羽で胴が緑の綺麗なとんぼがいた、後で調べよ〜。(ミヤマカワトンボ!Jさんありがとう)
花は湖を一周して、フタリシズカ、ヤマホタルブクロ、スイカズラ、コゴメウツギ、ヤマツツジ、テリハノイバラ、ウマノアシガタなど。
登山口から8時に登り始める。尾根まで楽勝で登れた。尾根道では、コルリが不意に道を横切り、やぶをぴょんぴょんしながら時々小枝でさえずっていた。カメラを持たないと愛想がいいこと。
ヒガラはおおきなプリンプリンの青虫と木の上で格闘していた。人間にすると、特大のバケットぐらいかな?
山頂まであと10分の看板からが大変な急坂だった。とたんにゼイゼイと足が進まなくなり、20分かかった。
頂上では、右手に富士山、左手に甲府の盆地から八ヶ岳、南アルプスが見えるはずだけど、霞で、はっきり分かるのは富士山だけ。風が冷たく気持ちいい。
先客は一組。しばらく休んで、おにぎりを食べて、今度は四尾連峠を通って湖に下りる。この道は途中までは来た道と同じで、登ってくる人がたくさんいたけど、分岐したところからは人もいなくて静かだった。(エゾハルゼミが鳴き始めるまでは・・・。)
早朝登ると、人は少ないし、みんなが登る頃下るので、ずいぶん足が速いなと思われるだろうか??、12時には下に着いた。
時間がまだ早いので回り道をして帰ることに、野辺山を過ぎて、八千穂自然園、去年ベニバナイチヤクソウが少し早かったけど、今年は色々な花が早いから大丈夫かと思ったけど、例年並らしい、あと1週間。
園内では、カッコー、ビンズイ、コルリ、メボソムシクイ、ホトトギス、キビタキの声。花はマイヅルソウ、レンゲツツジ、クリンソウ、ラショウモンカズラ、ヒョウタンボク、エンレイソウ、ズダヤクシュ、ウマノアシガタ、ヤマニガナ、ギンラン、チゴユリなどでした。新緑が適当できれいだった。
クリンソウ 園内




6/16 松之山
塩沢・石打インターを降りて、カーブの多い山越えの国道を走る、お天気は雨がやんだばかりのどんより空だったけど、快調に走り、6時過ぎには美人林に到着。お友達も数人、なつかしい遠方のお友達にも会えた。
ブナ林はやはりみずみずしい。
十分な湿度を帯びて生き生きと林立していた。
そして、鳥さんは、やっぱり期待しなくて良かった。キビタキが数羽、鳴いているのと、あぶなっかしいヒナを連れたのとか。姿は見られないけれど、イカル、カッコー、ホトトギス。(写真:美人林)
一応私の好きなポイントをずっと回るけど、アカショウビンは2度飛ぶ姿を見られただけ。
ブッポウソウは車で走っていると道のそばのアンテナに2羽止まっていた。一緒にギクッとして、あちらはすぐに次の電柱に移り、私はといえば、えーと、カメラカメラは・・・、まだ準備してないし、助手席にはスコープが寝ている、だめだ〜。
当然待っていてくれなくて、がっくり。
村から高原に登る道はノジコが!・・・電線に。
カッコー、ジュウイチ、ホトトギス、モズ、オオヨシキリ、クロツグミ、ミソサザイ、ビンズイなど。(写真:棚田を見下ろす)
ダム湖の回りもオオルリ、キビタキの声ぐらいで、コルリの声は聞こえなかった。キセキレイが多い。
高原の道には、たくさんタニウツギが咲いていた。もう終わりかげんだけど、遠目にはきれい。他に斜面にはイワカガミとたぶんツバメオモト?、もうすぐ咲きそうだった。
沢沿いの道ではあまりきれいじゃないオオルリが数羽、距離をおき、さえずっていた。

下の、これは花でしょうか?ムシコブでしょうか、どなたか知っている方は教えてください。葉の表面から赤い妙なつぼみのようなものが立ち上がっているのです。(写真:妙な植物)やはりムシコブのようです。Kさんありがとう。つぼみに似せるのは、植物の見栄だったりして・・。

写真は撮れなかったけど、ブッポウソウの派手なディスプレイ飛行は見られたし、森林浴と里山の自然を満喫でした。

6/22 秋ケ瀬〜大久保〜
6時に家を出ると、雨、秋のような涼しさだった。
秋ケ瀬はピクニックだけ回る、こんなに雨が続いているのに沼の水は減っている。ウシガエルがボウボウないていて、今日は釣り人もいない、フナや鯉ものんびり水面近く姿が見えた、大きい・・・。
雨に打たれて、ノカンゾウがぽつんと咲く。

大久保はオオヨシキリがにぎやかな中、一度だけヨシゴイの飛ぶ姿を見ることができた。良かった。たんぼ道で見わたすと一面緑で目にやさしい。

川沿いを少し歩く、ササゴイが小魚をねらって水面をじっと見つめている。かなり漁がうまく、岸辺からだけではなく、川に走り込んだりして何匹もしとめていた。




6/23 多摩川
ゆっくり出かける。
くこの花
クコの花

どんより曇っていて、傘も離せない。干潮が10時頃でかなり引いていたけど、さみしい・・・。
鳥が少なく、期待はずれ。オオヨシキリがわめく中、土手を歩く、ほとんどアシの先に出ないで鳴くので姿は見られないが、1羽だけ思いっきり目立ったところで鳴くのがいた、多分独身?。
ウミネコは幼鳥が多い、あとはオオセグロカモメ、コアジサシは鳴き声の割には少ない。
バンはヒナを1羽連れていた。オナガがハシブトガラスを攻撃、カラスもたじたじ・・・
ヒルガオ、ツメクサ、イヌホオズキ、それから気の早いクコの花が咲いていた。






6/29 谷川岳
寝る前には予報は晴れだったので、友達も私も何の疑いもなく行くことになった。
途中高速道路でガスっていても大丈夫、大丈夫。
コースは天神平までロープウェイで登って、谷川岳(トマの耳)〜オキの耳を往復路。
雨具を着て、歩き始めてすぐにヒメシャガ(初めての花)に会える、小さくて清楚な花、それからも、ずーーっと靄の中、回り10mぐらいは見える感じ。雨具もじっとり濡れてくる。登山客はそれでも30〜40人ぐらいいて、後になり、先になりで、私たちはマイペースで花を探しながら登る。暗い道の脇には、ギンリョウソウ、ずっとたくさんあったのは、イワカガミとゴゼンタチバナ。ウラジロヨウラク、ウラジロナナカマド、タニウツギ。
鳥は、カッコー、ジュウイチ、ホトトギス、ウグイス、コルリ、シジュウカラ、ホオジロ、ビンズイ、目の前に大雪渓(私の目では)一瞬、帰る!、と踵を返すけど、だめ・・・。横断する時にはちょっと緊張した。
無事越えて山頂近く、ウソが崖の下の草むらを飛び、イワヒバリは靄でかすむ後ろ姿が見え、ルリビタキもよく聞こえた。
山頂近くで、シラネアオイ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンポウゲ、そして、ムシトリスミレ(初めての花)、ツマトリソウ、岩の裂け目にはキバナノコマノツメ、ハクサンコザクラ、そしてイワハゼ、コケモモ、ツガザクラのかわいいスズランのような花たち。
山頂も展望はきわめて・・・よろしくない(-_-;)
ゆっくり休憩して、下山、途中晴れるかという期待も少しあったけど、そう大きく変わらず、最後まで靄の中だった。途中小さなネズミが道を横切った。
いろいろな花に会えて、それもそれぞれがじっと耐えているようなけなげな姿、とても可憐でいとおしく思えました。写真は C級写真館の谷川岳の花 に小さい画像だけアップしました。