「クルディッシュ・ダンス」


山下洋輔のクルド音楽紀行・流浪の魂を求めて
「自作の曲のルーツは?クルド人の故郷・トルコ横断1600キロの旅」

放映:1998年3月25日(水) 22:00〜22:55
Ch:NHK総合

クルディッシュダンスのリズムは本当にクルドに伝わるものなのか。これを確かめに山下さんがトルコへ旅をします。取材旅行は今年の2月6日から17日。当然クルドのミュージシャン、村の楽士とのセッションもあります。その他、日本での収録や海外調査もあって、相当な情報量になっているはずです。放映時間が1時間なんてもったいない。そこで、このコーナーでちょっとフォローしていけたらと思っています。


初演

"誕生"については、テレビで紹介されるはずです。この曲はご存知の通りNYトリオで演奏され、アルバム「クルディッシュ・ダンス」になりました。ですが、実は出発直前に曲ができ、その時のライブで演奏したのが初演だったそうです。場所は横浜の「エアジン」、共演者は林栄一さんでした。ちなみに山下さんは、NYトリオで収録した、まだ編集前のそのテープを聴きながら、教習所(車の)に通っていたんですって。


「クルド15人画家展」へのコメント

 六年程前に「クルディッシュ・ダンス」と言う曲を作り、
ぼくのバンドでずっと演奏している。クルドの音楽にヒン
トを得た独特のリズムには、共演するミュージシャンは皆、
魅せられるようだ。パリでやった時には、クルドの人が聴
きに来てくれ、楽屋にまで尋ねてくれた。
 このあいだは東京のライブハウスにも別のクルドの方々
が来てくれた。この曲をやり続けるおかげで、かの人々と
思わぬつながりが出来ていてく。クルドという言葉はぼくの
感覚の一部になっているような気さえする。
 その人々が今度は美術をもたらしてくれた。それに接し、
あらためて、クルドの表現とは何か、自分は一体、その何
に惹かれたのか、を知りたいと強く思っている。

                    山下 洋輔
                 ジャズピアニスト

(1998年3月2日〜23日 ストライプハウス美術館
「クルド15人画家展」プログラムより転載)


(続く?)

企画ものトップに戻る イン デックスに戻る