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毎日、新聞を読み、時には雑誌を読んだり、いろいろな資料にも目を通す。面白かったり、役に立つものはそんなにない。しかし、長い間には生きる糧になるものや有用な情報があったりする。そんな新聞や雑誌の記事を紹介していきたい。 |
47.歩くポイント聞きました 日本ウォーキング協会指導部長 高部郁夫(2004.3.22 朝日新聞朝刊) 誰でもすぐに始められる「ウォーキング」は、ちょっとの工夫でさらに 効果的に楽しめる。ポイントを日本ウォーキング協会指導部長の高部郁夫 さんに聞いた。 「ウォーキングは歩幅をやや広げ、やや速く、そしてやや長く歩くこと を心がはましょう」と高部さん。日頃の歩き方に少しの負荷をかけること で、買い物や通勤の途中でも、いつでもどこでもウォーキングはできると いう。 靴は専用のウォーキングシューズが一番だ。ジョギングシューズを 代用する人もいるが、マメができやすいという。かかとの部分がフィットし、 つま先は指が自由に動かせるものを選ぶようにする。高部さんは「いつも 履く靴より0.5〜1.0センチ大きめが目安。足の大きさは朝より夕方の 方が大きいので、夕方に選ぶことをお勧めします」と話す。 春先のこの 時期の服装は、薄めの服を重ねるのが良い。こまめに温度調節できるからだ。 つば広の帽子をかぶり、けがを防ぐための手袋も着けた方が良い。 よくウォーキングの目安は1万歩とされるが、高部さんは「まず今よりプラス 1千歩を目指して」と呼びかける。個人差はあるが、1万歩は距離にして 6〜7キロ。80〜90分歩くことになり、時間の確保が大変だ。「遠回りして 家に帰ったり、一駅分を歩いたりするなど、まずは歩数を増やすところから 始めてはどうでしょうか」30分続けて歩くのが無理ならば、10分ずつ3回に 分けても運動効果は変わらないという。大事なのは続けることだ。 「家族や友達が一緒だといいですね。スリーデーマーチでもみなさん、 俳句をつくったり、草花を楽しんだりしています。さあ出かけましょう」 |
46.いつもそばに本が 上野千鶴子(2003.9.21 朝日新聞朝刊) 来訪者が書棚を目にして、感に堪えないように聞く。これだけの本を全部読まれたの ですか? まさか。学生なら、ほっとした表情が浮かぶ。 わたしのように仕事で本を 読むようになると、通しで読む本なんて、めったになくなってしまうんです、と答え る。 本はまず、あとがきを読む。それから目次をにらむ。目次の構成を見れば、書き手 のアタマのなかは伝わる。それからあたりをつけた章だけをつまみ食いする。そうやって 食い散らかされた本の残骸の山がわたしの書棚だ。くさったりんごは一噛みすればわかる、 とつぶやきながら。研究を仕事にしてしまったせいで、読書の快楽から見放されて久しい。 だが、そのなかでもまれに、つまみ食いしながらもとへ戻り、さらに先に進み、気 がついたら、表表紙から裏表紙まで全部読み終わっていた、という本に出逢うことがある。 最辻では小熊英二の大著『<民主>と<愛国>』(新曜社)がそのひとつ。最終章 のべ平連から読み始めたが、遡行して50年代の「国民的歴史学運動」を読んだときには、 拾いものでトクをした気分になっていた。もうひとつは『ペてるの家の「非」援助論』 (医学書院)精神障害の当事者による共著だが、だれが欠けても成り立たない群像劇のように、 どの章もおもしろく、いつのまにか全部読み通していた。底をついたら笑うしかない人々の 生き方に共感し、友人たちにすすめまくって、ゼミの視覚障害の学生のために対面朗読会まで やった。そのおかげで、朗読の楽しみを見つけたのも、めっけものだった。一年に何冊、こ ういう本に出逢えるだろう。 |
45.「団塊」60歳時代(2005.1.6 読売新聞朝刊)
2005年が明けた。あと2年、2007年からは団塊の世代が六十歳代に入る。 |
44.時にはがんばらない勇気が必要 鎌田 實(2005.5.14朝日新聞)
がんばるって、日本人の好きな言葉です。あなたもきっと、がんばってきたと思います。
ぼくらは親や先生から、がんばれって言われて育ってきました。いたる所にがんばれが
あふれています。 |
43.悠々といつまでも現役(2004.7.17朝日新聞夕刊)
生島: |
42.敗者の傷みに優しさを 松島トモ子(女優)(2004.7.9朝日新聞朝刊)
東京の日比谷公園とニューヨークのマンハッタンに通い、数十人のホームレスの方
々に会って、その体験を今年、本にまとめました。 子どものころから仕事を始
めていたせいか、「仕事や役割を振り捨てて自由になりたい」という願いがずっとあっ
たのです。路上生活をする人はどこか自由に見えて、長く興味を持っていました。 |
41.悲しく侘しい老いはまた歓びにあふれる 佐江衆一(作家)(1995.10.3朝日新聞夕刊)
目も耳も足も不自由な九十三歳の父と半痴呆(ちほう)の八十八歳の母を、妻とともに介護しつつ
私は、老いについて切実に考えるようになった。その心の揺れは、拙著「黄落(こうらく)」に書い
たけれども、老いは六十を過ぎた私自身の足首にちゃっかりかじりついている。自分ではまだ若いつ
もりでおり、生涯現役をめざして八十になろうと九十になろうとぺンを握ったままポックリ死にたい
と願ってはいても、願うだけでは万に一つも達せられないと思うべきである。
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40.足腰の健康 立つことの楽しさを生活に(2004.6.12朝日新聞朝刊)
申年の今年は、人間の原点である「直立二足歩行」の重要性を考えるには、よ
い年になるかもしれない。「二足歩行=ウォーキング」も大切だが、「直立=立つ
こと」をもっと見直すべきではないか。
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39.優雅な余生は退屈との格闘 島田雅彦(2004.5.15朝日新聞be)
定年退職して、年金生活に入ると、膨大な時間が手に入る。両親もすでにその
モードに入っているが、生活費の問題より日々の退屈をやり過ごすことに知恵を
絞っている。両親は畑や田んぼが残る千葉の郊外に移住し、日々散歩と読書に明
け暮れている。親孝行のつもりで定期的に私が読み終えた書物を回しているが、
50冊の本も三カ月で読破される。
湘南に募らす旧知の編集者は目下、中国語の学習に時間を費やし、その奥方は
ポルノ小説の翻訳を趣味にし、実益に結びつけてもいる。その人がいうには、地
元の図書館は朝から老人でいっぱいだそうで、雑誌コーナーのソファに長時間陣
取って、新聞、雑誌を隅から隅まで目を通しているらしく、時事問題の事情通が
多いらしい。また、市民体育館や町のフィットネスジムも老人の社交場になって
いる。朝食を家で済ませたら、残りのご飯でおにぎりを作り、水筒を持って、午
前中からジムに出かける。若いインストラクターの指導で、有酸素運動や水泳に
励み、時には孫の年の女の子と長く話し込んだりもする。そして、午後3時くら
いから風呂やサウナでリラックスし、4時半にはジムを出て、仲間と家の近くの
居酒屋に行き、ビールを飲み、夕食も済ませ、午後10時前には寝てしまうのだと
か。毎日、ジムで鍛えているので健康そのもので、病院を社交場にする必要はない。
初めは羨ましいとも思ったが、すぐにその老人の健康な生活も日々これ退屈
との格闘なのだと気付いた。老人は退屈とどう戦うべきか、これは今後の文学の
課題でもあろう。谷崎潤一郎はじめ文豪はみなこの問題と誠実に向き合ってき
た。私などよりずっと長く書いてきた文豪はいう。書くことがなくなってから、
文士になるのだ、と。その文豪は、電車に乗って都心に出かける時、肌を重ねた
いと思う女に何人出会えるかを数えるのだという。なるほど書くことがなくなっ
ても、スケベ爺でいる限りは退屈している暇などないか。 (作家)
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38.彼のため鬼にも蛇にも 女優・日舞家 藤間 紫さん(2004.1.30朝日新聞夕刊)
純白の浅間山を望む長野県軽井沢町の別荘。舞台復帰を控えてけいこ中の
″新婚"の夫、市川猿之助さん(64)をそっと見守る日々だ。宗家(日舞の
先代藤間勘十郎さん)との離別やトラブルもあったし、病気もしたので、
女としては終わりと思っていた。そこへ猿之助さんが、新しい人生を
与えてくれた。おもいがけない希望をいただいた。ありがたかった。
あの年になってあんなに純粋に生きている人を知らない。彼を守るためなら、
鬼とも蛇ともなれるかもしれない。さらに休息が必要なら、貧乏になっても
いいから体をいたわってほしいとすら思う。(中略)
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37.茶坊主発言をする元専務(2004.1.31アサヒタウンズ投稿記事)
2年ほど前、出身会社の株を買った。現在は購入価格の3分の1以下と低迷している。
株主総会の席上、業績が上向いているという経営陣の説明には同慶だが、常に業界ビリ
前かビリという状態。私は、「阪神タイガースを見習って、一層がんばってほしい」と応
援発言をした。ところが、先日の旧友会の集まりで、元専務が「キミの発言はひんしゅく
を買っている。社員株主なら、もっと愛情を持って控えめに」と、わざわざ言いに来
た。彼は今も関連会社で禄(ろく)を食(は)んでいる身の上だ。茶坊主め! オレは
社員株主じゃねえ。社員バッジは、はるか昔にはずした一株主だ。取引関係もなけり
ゃ、子どもが厄介になっているわけでもない。いまだにかつての上下関係にしがみつ
き、会社へのおべんちゃらかなんだか知らんが、そんな圧力をかけてくるとは。
会社は今期も業界6社中5位か6位の「定位置」を確保。株損のうっぶんも含め、株主
総会でずばりひと言ぶちまけてやるぞ。
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36.不足にこそ人間の安定が 立川昭二(2003.10.10朝日新聞)
いま関心があるのは、江戸時代中期の文人だった神沢杜口です。彼は京都町奉行所の与力だったのですが、40代半はで現役を退いてから『翁草』という200巻の見聞録を残した。(中略)
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35.渡辺淳一や団鬼六、恋愛・性愛の達人が描く枯れない老人小説(2003.11.25朝日新聞)
恋愛をあきらめない。渡辺淳一さん、団鬼六さんらの老人小説が話題だ。恋愛をあきらめない70代作家が「年甲斐のない人になりたい」「こころの年齢こそ大事」と語る。
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34.ロリコン 降りきたれ 溺愛する愛娘 島田雅彦(2003.9.27朝日新聞be)
世の中の退廃が進めば、いわゆるロリコンの人口は増える。娘の年頃の恋人がいることを誇る親父なら、私も何人か知っている。31歳年下の弟子のような女性を後妻に迎えた大学教授、40歳も年下の恋人とプラトニックな関係を結んでいると語る評論家、どちらも幸せそうである。彼らに嫉妬する五十男に私はそっと告げた。若い子にもてたかったら、そんな安物のシャツを着るな、と。年を取ったら、人一倍お洒落に金をかけ、外見を取り繕った上で説教臭さを控え、おのが教養を惜しげもなく差し出せ、と。(中略)
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33.浮世絵 「すかりすかり」で「ちぱちぱ」 島田雅彦(2003.8.30朝日新聞be)
浮世絵は江戸時代の町人文化の産物だが、幕末になると、ヨーロッパで大いにもてはやされた。浮世絵がヨーロッパの人の日に触れたのは偶然だった。そんなものに商品価値があるとは思つていなかった日本人は輸出向けの陶器や漆器が割れないように刷り損じた浮世絵で包んでいたのだ。それが好き者のヨーロッパ人を狂喜させ、印象派の画家たちにも影響を与えた。浮世絵の多くは春画である。赤裸々に交合する男女を描いたポルノグラフイにわれらの先祖のスケベぶりを垣間見ることができる。体位も様々なら、オーラル・セックスも覗きも乱交もあり、江戸期の性風俗は現代に劣らず充実していたことがわかる。キリスト教の性道徳の縛りを受けない奔放な性愛表現に瞠目するヨーロッパ人の顔が思い浮かぶ。極めつけは北斎筆の蛸と女の交合図であろう。女体に絡みつく蛸もリアルなら、女の恍惚の表情もまた真に迫っている。きつとあの蛸は北斎の化身に違いない。手足が8本もあれば、女性をエクスタシーに導けると思ったか。
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32.養生訓に学ぶ健やかさ 日野原重明(2003.8.23朝日新聞朝刊) 私は今年の春、日本医学会総会への出席を兼ねて、福岡市郊外の久山 町にある「久山町ヘルスC&Cセンター」(所長・尾前照雄博士)を訪 問しました。ここでは、40年の長きにわたって住民の健診成績と生活習 慣、並びに死亡病名との相関関係を調査しています。 その地の宿泊先、久山町レイクサイド・ホテルには「貝原益軒記念資 料館」がありました。私は、85歳の長寿で、今の季節(1714年8月27 日)に現在の福岡市で亡くなった益軒の業績を一覧し、非常な感銘を受 けたのです。 貝原益軒は儒学者として筑前の黒田藩主に仕えた後、70歳で藩の務め を辞して著作に専念しました。もともと、生涯を通して日本各地への旅 を楽しんだ益軒は、「筑前国続風土記」30巻を1709年に出版。79歳の時 には「大和本草」と題した16巻からなる植物学の著作を完成していま す。儒学者でもあり植物学者でもあったと言えましょう。そして医者で はなかった益軒が1713年、80歳を超えてから出した全8巻の保健の本 が、有名な「養生訓」です。その翌年に病死。遺言で仏式葬儀はせず、 次の辞世の句を残しています。 「越しかたは 一夜ばかりの心地 して 八十路あまりの夢をみしかは」生涯を通しての楽しみは、自然観 賞の旅と読書と、歌舞音曲、そして人生を楽しむ哲学でした。 益軒が今日の日本人に一番知られているのは、最後の大作「養生訓」 でしょう。その中で強調されている「腹八分目」と、「よく歩く」の勧めは、 現代人が抱える生活習慣病の予防の上で、特に注目されていま す。最近の研究では、ネズミを使った実験結果として、食べる量が少な いハングリーなネズミの集団の方が、飽食の集団より明らかに長生き するとのことです。 日本人の寿命がずっと短かった江戸時代前期に、益軒が当時の寿命の 倍近い85歳まで元気に、しかも誰よりも知的生産力旺盛に生きたこと は、まさに驚異です。益軒は食事のほかに、気を和らげ心を平らにし て、「気を整える」ことの大切さをも強調しています。「気は万物の生 成の基礎にあるもの」と。これは私が尊敬するオスラー博士が強調した 「平静の心」とも合致します。 このように心身両面から健やかに生きるすべを平易な言葉で書き、一 般の人々を指導した彼こそ、私は「生き方上手」のモデルであると思 います。そして何より、私の始めた75歳以上の「新老人の会」の会員の 方々に、モデルとしてほしい人、と言いたいのです。 益軒は医者選びのコツまで書いていますが、それはまたの機会にお話 ししましよう。
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31.みんなで迷えばこわくない 辛酸なめ子(1/2)(2003.7.12朝日新聞夕刊) みんなで迷えばこわくない(2/2) 迷子の記録は二時間、小学校五年生の時でした。池袋の塾に行くため埼玉の奥地
から電車で一時間、はじめての場所だったこともあり、広大な池袋駅の地下で迷って
しまいました。途中、通りすがりの老夫婦が自分を指して何か言っているのが視界
に入った途端、追われているような錯覚に陥り、迷子に加え追っ手から逃げるという
要素も加わって一人サバイバルゲーム状態。二時間後、親からの通報によって捜索
に来た塾のスタッフに見つかりゲームオーバーとなりました。猫なで声で「大丈夫?
もう恐くないからね」と優しい言葉をかけてくれたバイトの男子学生に対し、せっかく
のアドベンチャーを中断されたようで不満を感じたのを覚えています。と同時に、女は
探し求められることに一縷の快感を得るものだと幼心に実感しました。迷い続けている
間、誰かに探され続けていたと思うと女冥利に尽きるものがあります。
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30.白寿三浦敬三さんのモンブラン(2003.2.15朝日新聞夕刊) 99歳、欧州最高峰を滑降(2003.2.21朝日新聞) 今年白寿を迎えたスキーヤーの三浦敬三さんがヨーロッパアルプス最高峰
モンブラン(4810b)の氷河滑降に挑む。99歳の誕生日、15日に日本を出発する。
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29.平凡に生きる以上に、どんな人生を望むというのかね 池田清彦(2003.4.21朝日新聞夕刊) (前略)人間の脳の構造はそんなに簡単に変わるわけはないから、赤の他人と簡単に心中するには何か理由があるはずだ。ネットでつい最近知り合った自殺願望を共有する赤の他人は、実は最も心を許せる身内なのではないか、との仮説を立ててみる。 ネット上で自殺願望を表明する若者は、親、兄弟、友達、先生、といった本来ならは自分の最も良き理解者のはずの人々に、全く心を通わすことができないのだと思う。彼らの心の中では、これらの人々は赤の他人なのだ。赤の他人に自分の本当の気持ちを話さないのは当然なのである。彼らには、ネット上の匿名の他者こそが身内なのだ。
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28.「好い加減」のすすめ なだ いなだ(精神科医 作家)(2003.1.16朝日新聞夕刊) 宗教もイデオロギーも、中心には純粋で過激な信者がいて、その
外側に、中心から外れるほど、だんだんと「好い加減」な信者が多
くなる。こういうと、「好い加減」という言葉に、マイナスイメ
ージを持つかもしれない。だが、文字通りに解すれば、好い加減
は「良い」「加減」なのである。それなのに、いつしか「好い加減
なやつだ」と、非難されるようになった。(中略)
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27.こころ元気ですか 「男はつらいよ」防衛医科大学校教授 高橋祥友(2003.2.8朝日新聞) 警察庁の発表によると、昨年から97年までの10年間には、日
本の自殺者数は年平均2万2410人だった。
ところが、98年には一挙に3万2863人に急増した。この
数は交通事故死者数の3倍以上にのぼる。それ以後、年間自殺
者3万人台が続いている。特に働き盛りの世代の男性の
自殺が増えたことが深刻な社会問題になっている。
世界のほとんどの国では、自殺者は女性よりも男性に圧倒的
に多い。わが国でも男性の自殺者数は女性の2・5倍である。
自殺の背後には、しばしばうつ病をはじめとするこころの病が隠れている。(中略)
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26.正論 不況という「空気」を変えるときだ 東海大学教授 唐津 一(2003.1.26産経新聞) 世間は不況、不況というのはどうしてか。結局、考えてみれば、この不況は一部の
経済学者やマスコミが作り出し悲観的な空気によるものとしか言えないのである。
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25.さらば成長至上主義 朝日編集委員 村田泰夫(2003.1.15朝日新聞)
(1/2) (2/2) 「デフレ退治に政策手段を総動員せよ」の大合唱である。財政支出で需要不足をまかなえというならまだしも、インフレ目標を掲げて紙幣を刷りまくれという勇ましい主張すら見かける。底流には成長至上主義がある。だが、少子高齢化のほか資源や環境上の制約が強くなったいま、これまでのような成長は望めない。デフレと向き合い、成長しなくても豊かさを実感できる社会へと、経済の仕組みを大もとから変える正真正銘の構造改革が必要なのではないか。
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24.じっとしていられる強さは、我々の中にあったと思う 富岡多恵子(作家)、森 毅(京大名誉教授 数学)(2003.1.1朝日新聞) (1/2) (2/2)
富岡 この30年ぐらいで、みんなと楽しむすべは昔の人より
かなり上手になったけど、逆に弱くなったのは孤独力じゃない
? ボランティアだってみんな一緒にだし、山なんかに行った
ら、ほとんど団体で、60歳以上の人でしょ。中高年の山ね。だ
から、1人だとすごくはじき出されたようで、変に思われる。
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23.スポーツ当日のセルフチェック10ポイント(2002.12.7朝日新聞) スポーツ当日のセルフチェック10ポイント
@熱はないか
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22.がんを防くための12ヵ条(がん研究振興財団「がんの統計’01」から)(2002.10.19朝日新聞)
1.バランスのとれた栄養をとる(いろどり豊かな食卓にして)
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21.運動の仕方 生活の中で 体動かそう(2002.3.15県民福井) 体を動かすことは生活習慣病を予防、改善します。体を動かしていると、高血圧、糖尿病、高脂血症の新たな発症が20−50%防げるというデータもあります。 また、すでに軽度の高血圧、糖尿病、高脂血症になっている人でも、体を動かすことによってデータがよくなるのです。もちろん、心臓病や脳卒中の発症や、それらによって死亡する確率も少なくなります。高齢期になると、体を動かすことは、自立を支える上で特に大切になります。体を動かしていると骨は丈夫になり、筋肉が保たれ、関節の動きも保たれ、ある程度動作も素早くなり、反射神経も衰えません。その結果、活動的な生活が送れるようになり、転倒も減り、骨折する確率も減ります。そのため、寝たきり予防の最もよい方法は毎日、体を動かすことといわれています。(中略)
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20.政治の錬金術は終わった 早坂茂三(2002.6.23朝日新聞) 私の経験によると、水田稲作社会、車座集団の伝統を今に継ぐ祖国日本は、義理、因縁、情実、不公正のあやなすモザイク国家だ。マスコミが小さな良心、小さな正義の笛を吹けば、世間体もあり、みんなぞろぞろついてくる。しかし、建前と本音は別だろら。政党は党利党略、派閥は派利派略、政治家は個利個略で動く。この属性は神様も責められない。人間は誰でも小金をため込み、家庭円満、世間に侮られず、できれば頭角を現し、スポットライトを浴びたいと遠慮がちに思っている。はしたなく口にしないだけの話だ。
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19.ストレス 憩いの場が誰にも必要 日野原重明(2002.8.24朝日新聞) 職場のストレスでどうしようもなくなって、家のソファで「あ−あ」と嘆息をつきたくなったときには、外に出て風に吹かれながら早足で散歩するとよい。それでもだめなら、小走りしてごらんなさい。 人は、早く動いているときには、悩むことはできない生きものなのである。
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18.禁煙、小食、小酒、多動、多休、多接(季刊 健康の医学ニュース 第42号) 一無(禁煙)、二少(少食、少酒)、三多(多動、多休、多接)多接は多くの人・事・物に接し趣味を豊かにし、生き甲斐のある創造的な生活のすすめを意味しています。(中略)ストレス過剰がもたらすA型性格者に多い突然死を防ぐ8箇条は、次の如くです。@一人暮らしは避けるAハードスケジュールを避けるB生活の変化に気をつけるC頭痛などの症状が現れたら、状況などを書きとめておくD毎日30分以上運動をするE物事はポジティブに解釈するF笑うG性生活を疎遠にしない、です。(中略)「何でもいいから、ともかく楽しいことを思い浮かべ積極的に気分転換をはかる」ようにします。
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17.アメリカの反省 梅原 猛(2001.11.27県民福井) アメリカが今後も繁栄を続けようと思うなら、おごりを反省し、京都議定書を批准し、核兵器の廃絶にも賛成し、イスラム文明やアジア文明に対する深い理解を示さねばならないが、そういうことが可能であろうか。大国アメリカの興廃は日本の運命とも深く関係する。(タリバンとの戦争の)戦勝を喜ぶとともに大国のおごりを深く反省してもらいたい。
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16.眠れるコツ教えます(2001.9.29朝日新聞)
@睡眠時間はひとそれぞれ。日中の眠気に困らなければ十分
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15.科学と社会 貧富拡大 民主制で修正(2001.1.6読売新聞) 情報技術(IT)や遺伝子工学は人間を変えつつある。社会も階級社会からネットワーク社会へとへと変化していると思うが。情報社会の到来が階級構造に変化を及ぼしたとは思わない。むしろ情報技術は人々を孤立へと導いている。人々はパソコン画面の前に長くいるだけで、階級構造から解き放たれたわけではない。(中略)
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14.いい「いい加減」でボケを防ごう(健保だより) 人間は過去を悔いたり、未来をいたずらに心配するのでなく、自分から自分を変えていき、幸福をつかむべきだということです。高齢にあってもボケることなく、生きることが私たちの理想です。それにはものの考え方が大事なのです。脳の若さを保つには希望をもつこと、そして自分の心を傷つけないようにすることが大事です。それにはあまり几帳面に自分の失敗などを気にしない、いい「いい加減」が大事です。
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13.21世紀は「所有」から「利用」の時代 痛みを乗り越え改革の実現を(2)(朝日新聞 2001.3.31) |
12.21世紀は「所有」から「利用」の時代 痛みを乗り越え改革の実現を(1)(朝日新聞 2001.3.31) 東西冷戦解消とIT革命によって始まった「大競争時代」は、インフレ(=所有)を前提とした経済からデフレ(=利用)を前提とした経済への転換が始まった時代でもある。世界的規模で設備と労働力の過剰が顕在化し、価格や賃金を押し下げている。物だけでなく、通信、物流、電力などのサービス分野でも国境を越えた競争の時代が到来した。成長神話の崩壊で、資産価格もデフレ圧力にさらされ、地価は下げ止まらず、株価もバブル後の最安値を更新している。こうした変化に対処するために、これまでの「所有」優先のシステムを、「利用」優位のシステムに切り替えていくことが求められている。
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11.今、哲学に出来ること 「環境」軸に未来像を描く 加藤尚武(朝日新聞 2001.6.1) 代理出産、遺伝子操作、原子力開発、臓器移植、地球温暖化など、さまざまな問題を一つの鍋にぶち込んで眺めたとしよう。技術の発達が、人類の使ってきた古い社会的な意思決定の仕組みを超えはじめている。本来は人間の生存手段を拡張するにめに開発された技術から生存条件を破壊するような結果
も生まれている。そうした破壊のなかでもっとも規模の大きい問題が環境問題である。環境問題は、地球規模で予防措置が成功しないとかえって被害が大きくなるという特徴をもっている。(中略)
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10.人類はゴミで滅びうる ゴミ増やさぬ社会考えて 養老孟司(朝日新聞 2002.1.8) −日本は再び頂点に立とうと、経済の立て直しに必死です。「明らかに供給過多なのに、これ以上モノを作ってどうします。人間は人工的なシステムによって需要以上のモノを生産してしまう。日本の労働生産性は80年前の約20倍。20人でやっていたことが1人でできるようになったのだから、あとの19人は遊んでいてもいいはずなんです」 「失業率が上がることがなぜ問題なんでしょう。働かないと食えないというが、家や車が買えないだけで、食い物がないわけじゃない。働かなくていい社会のあり方を考えるべきですよ」
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9.不老学のすすめ 太く長く生きるために(朝日新聞 2001.3.2) @カロリー摂取量を現在の半分程度に減らす。これにより、加齢を促進する活性酸素を抑えることができる。動物実験で唯一有効性が確認されている寿命延長法である。
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8.自己主張でボケ防止を(福井新聞 1999.11.29) 見ていると、ボケない人は、悪く言えばワガママ、ワンマン、よく言えば、独立独歩の人である。数年前、双子の姉妹きんさん、ぎんさんの長寿の秘けつの調査結果が発表された。「(家族の中で)女王のような支配的な立場にある。怖いものなしで自分のペースを守っている」からだと。姉妹は、人間関係を大事にし、周囲の人間に世話をしてもらいながら、それでも人間関係とは別なところに、「自分(気力)」をもっている。
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7.成長至上主義 経営者も疑問(2)(朝日新聞 2000.2.13) |
6.成長至上主義 経営者も疑問(1)(朝日新聞 2000.2.13) 「足を知ることが大事だ。物欲から精神的にも豊になっていく方向へ向かうべきだ。成長率が高くある必要はない」(西口泰夫・京セラ社長)(中略)
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5.行き着くところまで来た 佐和隆光(日経新聞 2001.1.5) 20世紀は経済発展の世紀だったが、21世紀は停滞の世紀になる。最初の10年は情報技術(IT)やバイオの分野で劇的な技術革新が起こるが、その二つは最後の泉。(中略)
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4.マルクス主義をどうするのか 梅原 猛(中日新聞 2000.9.26) ソビエト連邦が崩壊し、マルクス主義がとみに人気を失ったときに、私は一文を草して、マルクス主義にはさまざまな重要な思想がある、まず第一に、生産とか労働を中心に人間を考える思想であり、第二に、資本主義社会においてますます増加する差別に対する憤りの思想である、マルクス主義は治療薬として劇薬であり、服用すべきではないが、マルクスの思想の奥に流れているこのような思想は現代でも意味を失っていないと論じた。(中略)日本共産党は社会主義社会の崩壊という大きな歴史の実験にほおかむりして、依然としてマルクス主義の政党であり続けるか、それともこの実験の教訓をかみしめて、マルクス思想のよいところを生かしながら、まったく新しい理論をつくり、それを党の指導理論にするか、今大きな分かれ道に立っている。もちろん後者の道しか日本共産党の生きる道はない。
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3.スッピンお気軽主義 森まゆみ(日経新聞 2001.8.15) 「色町の人は昼から塗りませんねん。昼おうたら子守みたいな顔してはるけど、夕方からは女や。化粧品のびんかて、腐らんようにややこしいものいっぱい入ってまんがな。それより顔洗うて何もつけん方がよろし。ねえちゃん、気楽が一番でっせ」 人生波風いろいろあったろう。それでもスッピンお気楽義。これが長生きの秘決と教わった。
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「人生で一番大切なのは愛情。恋人がほしいねえ」。痴ほう高齢者が暮らす首都圏のグループホーム。10畳ほどの自室で、正さん(91)がしみじみと語り始めた。正さんはいま、職員の雪ちゃんに心を寄せ、夜、ミルクコーヒを飲みながら語り合うのが楽しみだ。「90になったら達観して生きやすくなるかと思ってたけど、70代と変わらない。本当の恋を一度もしたことがないのは、さみしいねえ」職員のノートにまで「結婚できない? 不可?」と熱い思いを書きこむ。
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椎名IBM会長 都立高校教壇に・・・・・最後には演壇から降り、質問にも一つひとつ丁寧に答えた。「どうしても切り抜けられない困難に出あったとき、どうしますか」との問いには、「別のことを考えたり、仲間や家族に相談したりすると、よい考えが浮かぶことがある」とアドバイス。「それでもどうしようもないときは、二、三日何にも考えずに寝るに限る」と独特のべらんめえ口調で軽妙に応じた。
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