JOHN LENNON PLASTIC ONO BAND

 

このアルバムはビートルズ解散後、ジョン・レノンの実質的なソロ1作目になるアルバムで、このアルバムを聞くと何故ビートルズが解散したかが良く解ります。
 このアルバムの曲の大部分は、ジョンのギターorピアノと、クラウス・ヴォーマンのベースと、リンゴのドラムの3人で演奏され、必要最低限のシンプルな演奏をバックに、ジョンが淡々と歌っていて、その無駄のないサウンドが、このアルバムをより一層引き締めていて、ストレートに聞く人に感動を与えます。
 ジョンにとっては、バックで演奏するミュージシャンは誰でも良くて、逆にビートルズでは、このアルバムのようなストレートなサウンドは造れなかったでしょう。
 このアルバムは、ビートルズ時代とは違って、Motherや、My Mummy's Deadのように、自省的な内容の曲や、I Foundo Outや労働者階級の英雄、Rememberような強烈なメッセージソングが多く含まれています。
 Loveでは、非常に崇高的な愛が歌われていて、ビートルズ時代の、たとえばIt`s Eazyと歌われたAll You Need Is Loveとは違うところに、ジョンの心境の変化が感じられます。
 Godでは、キリストやケネディと共にビートルズまで否定され、夢は終わったと歌われていて、ジョンのビートルズ決別宣言?を聴くことができます。
 ビートルズに始まったジョン・レノンの作品は、このアルバムをもって完成したと言っても過言ではないでしょう。
 いやジョン・レノンだけでは無くて、ロックがこのアルバムで完成したといえるでしょう。


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