Aラリー2002年
10月号 


久々登場、紀伊半島南部を走る!


和歌山県西牟婁郡 千畳敷〜
道の駅・イノブータンランド・すさみ 約103km



走行日 10月12、13日 晴れ
 僕自身も、紀伊半島南部に行くのは久しぶりなので、連休を利用して、テント持参のキャンプAラリー(?)で行くことにした。
 1泊するので時間に余裕があるせいか、準備に時間がかかり、自宅を出発したのは10時ごろだった。
 湾岸からりんくうJCTを経て、阪和道に入り、高速を御坊まで一気に飛ばす。
 御坊で国道42号に入るが、連休のせいか車が多く、渋滞している。車の列の間をすり抜けしながら進む。
 田辺の42号バイパス入り口まではそんな感じで進んで、思ったより時間がかかり、OPT1円月島に着いたのはもう1時過ぎだった。
 南紀白浜というと、この円月島を思い浮かべる人も多いと思うくらい、白浜の代表的な名所の一つである円月島は、正式には高島という名の南北130m、東西35m、高さ25mの小島だが、島の中央に円月形の海蝕洞がぽっかり開いていることから円月島と呼ばれているという。
 県道34号で白浜の町内を抜ける。
 途中海沿いに有名な白良浜があった。
 白良浜は延長600mの遠浅の浜で、真っ白いサラサラの砂浜と、浜辺にそって並ぶ椰子の木の、南国ムードたっぷりのビーチで、ハワイのワイキキビーチと友好姉妹浜提携も結んでいるという。
 夏場は海水浴の人でごった返していて、とてものんびりとトロピカルな気分を味わうことは出来ないが、夏場以外のオフシーズンに来ると、人も少なくて、真にトロピカルな雰囲気を味わうことが出来るように思う。
 白良浜を過ぎて少し行くとCP1千畳敷があった。
 千畳敷は、その名の通り広い大岩盤で、打ち寄せる荒波に浸食され壮大な景観を創っている。
 これまた白浜の代表的な観光スポットの一つで、社員旅行などで白浜に来ると、さっきの円月島とここの千畳敷、この先にある三段壁の3箇所は、必ず見物に訪れる場所のように思う。
 
 国道42号に出て南に進む。所々右手に海が見える。この辺りまで来ると交通量も少なくなって、自然にペースが上がってくる。
 CP2道の駅・志原海岸はその名の通り志原海岸に面した道の駅で、道の駅の裏側には海が広がっているが、テトラポットや海岸を整備するブルドーザーが邪魔して、景色はイマイチだった。
 
 すさみ町で国道をはずれ、県道38号すさみ古座線に入り、山の中に入って行く。
 この県道38号は古座街道とも呼ばれ、熊野詣での際の避難街道として使われていたらしい。
 周参見川に沿って険しい山道を抜け、獅子目トンネルで峠を越えると佐本の集落で、その村の中にOPT2中山神社参道石橋があった。
 石造りの太鼓橋で重要文化財に指定されているそうで、この過疎化が進んだ山奥の村に、大切に保管され続けている。
 さらに山奥に入り、いくつかトンネルを抜け国道371号に入り、古座川の清流に沿って進む。
 川沿いに奇岩奇峰が並んでいる。
 やがて前方に山のような大きな岩が見えてきた。
そこが古座川の一枚岩で、その前にCP3一枚岩観光物産センターがあった。
 日本のエアーズロックと称される一枚岩は、高さ100m、幅500mもある巨大な岩で、岩の中央には陰陽の滝が流れている。
 岩の裾を古座川の清流が静かに流れ、独特の風景を形造っている。
 しばらく我を忘れてこの風景に、見入ってしまった。
 
 国道371号をそのまま進み山を抜け、再び国道42号に合流する。
 Aラリーのコースは右折してすさみ町の方へ戻るが、左折して潮岬へと向かう。
 潮岬キャンプ場でテントを張ってから串本の町に出て、サンゴの湯に入る。
 釣り帰りの人やサーフィン帰りの人で湯は混雑していたが、海に近いせいか塩分の強い温泉で、カラダの芯まで温まった気がする。
 帰りに串本港の隣に新しく出来たAコープで食料を買って、テントに戻って食べる。
 この日は天気も良く、夜空に満面の星が広がっている。
 過去何回かこのキャンプ場でキャンプしたことがあるが、こんなに風も無く、静かな夜は初めてだった。
 翌朝日の出と共に起きて、辺りをしばらく散策する。
 潮岬は、広々と望楼の芝と呼ばれる芝生で一面覆われていて、とても最南端の岬にいるといった感じのしない岬だが、先端には本州最南端の石碑も建てられていて、ここからの眺めは、本当に地球が丸いということを実感できる。
 朝8時半ごろ出発しAラリーを再開、国道42号を北上する。
 左手に雄大な太平洋を眺めながら、朝の国道を快走する。
 調子よく走っていたらOPT3の看板を見落としてしまい、パスすることにする。
 コーナー途中のドライブインサンワの前にCP4双島があった。
 この双島の付近はダイビングのスポットとして有名で、海底にはテーブルサンゴの群生が見られるという。
 そのせいかワンボックスカーに乗って、次々とダイビングをする人が集まってきた。

 最終CPの少し手前のレストランの駐車場に恋人岬があった。
 ここの沖の島との間で、左右から来た波がぶつかり合って白波が立つところから夫婦波と呼ばれ、すさみ八景にも選ばれているという。
 恋人岬というとグアム島が有名だが、この恋人岬は地図にも載っていない全く無名のスポットで、ここのレストランが勝手に恋人岬と名付けたようだ。
 国道42号をはさんで海のすぐ向かいに最終CP道の駅・イノブータンランドすさみがあった。
 この道の駅・イノブータンランドすさみという名は別名で、本当はイノブータン王国の城だそうだ。
 イノブータン城の貴賓室には、イノブータン大王、キララ王妃ご夫妻が鎮座され、王国建国の歴史などが壁画やパネルにより紹介されている。
  またこの城は、王国が誇る特産品の数々を販売する外貨獲得の施設でもあり、情報発信基地としての機能も併せ持っているという。
 まだ9時半ごろで早かったが、このまま国道42号を御坊まで北上して、高速に乗って家に帰った。
 

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