97年夏
温泉津〜出雲〜松江の旅
バイクがR1100RSに変わり、高速道路が大好きになった私が、行ってみたのがこの旅でした。
朝9時頃自宅を出発、西宮北有料道路を経て西宮北インターより中国道に入る。吉川JCTを過ぎた辺りから交通量も少なくなってきて、その空いた道を140〜150kmで飛ばす。
勝央SAで休憩、食事をしてから再度中国道をひたすら飛ばす。
千代田JCTで浜田自動車道に入る。ここまで来るとさすがに遠さを感じる。終点の浜田に着いたのは3時過ぎだった。
浜田で国道9号を北に走る。途中から白バイの後について走る。白バイもこちらを意識しているのか、曲芸まがいのすり抜けをして車の間を抜けてゆく。テクニックを誇示しているのか。最後に神業のようなUターンをして反対車線に出て、行ってしまった。
江津のあたりまで来ると浜辺に砂丘が延々と続いている。鳥取砂丘ほどではないにしても高さ10mほどの砂丘が延々と続いているのはなかなか見ごたえがある。途中で国道から脇道にそれて温泉津の街中に入る。温泉津の町はかつて石見銀山の積出港として栄えた町で、今でも当時の町並みが残っていて、ひなびた感じがなかなか良い。
港のそばのよろず屋でこの近辺にキャンプ場は無いかと聞くと、そこの砂浜のところですれば良いと言われたので、港の砂浜でテントを張った。![]()
共同温泉の藤の湯に入る。浴槽が小振りで湯が赤茶色ににごっていて、いかにも効用がありそうな湯だ。
温泉から出ると7時前で日がだんだん暮れてくる。静かな港を眺めながら食事をする。すると匂いに釣られたのか、一匹の狸がテントのそばまでやってきた。野生の狸を見るのは珍しいので写真を撮ると、フラッシュの光に驚いたのかどこかに行ってしまった。翌朝、国道9号を出雲大社に向かう。途中で国道431号に入り出雲大社のそばまで行くがまだ9時前で早いので、先に日御崎に行くことにする。
県道29号に入り国譲りで有名な稲佐の浜から入り組んだ海岸線を北上する。静かな日本海が美しい。
日本一高い日御崎灯台に登る。急な螺旋階段で結構きついが、展望台からの眺めは最高で、眼下にウミネコが一面に繁殖している経島などが見える。その後出雲大社に向かう。さすがに観光客が多い。拝殿の注連縄と本殿の大きさに圧倒される。
一巡りした後バイクに戻ると、地元のタクシーの運転手が話し掛けてきた。
聞くと娘さんが神戸に住んでいるとのことで、近所の話で盛り上がる。
西宮に大社中学という名の中学校があるが、このあたりにも同名の中学校があり、いろいろ交流があるそうだ。
出雲大社観光後、国道431号を西に向かう。天気も良く宍道湖の湖面がまぶしい。松江には昼前に着いた。昔の城下町といった風情の曲がりくねった道を走り松江城に向かう。堀に沿って昔の武家屋敷や小泉八雲記念館などが建ち並んでいる。観光客も多い。松江城は黒板張りの小振りだが堂々とした天守閣が、築城当初の姿を留めている。
その後県道260号を走り中海に出た。堰提上を走って中海に浮かぶ大根島を一周し、水門上を通って境港に出た。後で知ったことだが、この堰提や水門は干拓事業のために設けられたものだそうだ。今の農地が余っている時代にこんなところを干拓してどうするつもりなのか無駄な話だ。工事は現在中止されているらしいが、この美しい景観をこのまま後世に残すほうが大事なことだと思う。
その後境港から国道431号に出て南下し、米子自動車道に入る。例のごとく米子道を140〜150kmで飛ばし落合ジャンクションで中国道に入る。西宮北インターに着いたのは4時頃だった。ツーリングレポートのページに戻る