96年夏

若狭〜越前〜能登半島の旅

真夏のツーリングで大変暑く、昼間は昼寝をかねて海水浴、専ら早朝と夕方に走るというパターンでした。

1日目 8月10日

5時頃に起床して荷物をバイクに積み込み6時ごろ出発した。

西宮インターより名神高速道路に乗る。吹田インターを過ぎた辺りから、お盆の帰省者が多いせいか渋滞がひどくなってくる。京都南インターまで車が数珠繋ぎになっており路側帯まで車が並んでいる。その間をかき分けて走る。

京都南インターで降りて国道1号で京都市内に入り烏丸五条から烏丸通(国道367号線)を北に進む。市街地を抜けると道は山中を走る。

八瀬、大原を越えて、途中トンネルを抜けると道は急坂にコーナーが連続するが、いくつかトンネルを過ぎると道はなだらかになり、安曇川沿いを淡々と走る。

道の駅くつき新本陣で一休みした後、再度国道367号線(鯖街道)を北に進む。国道303号の合流点で右折して琵琶湖方面に進む。今津で琵琶湖畔に出て走る。今津浜やマキノでは湖畔でキャンプしている人で賑っておりその脇を走っていく。海津で国道161号に出て北上、国道8号に合流し敦賀方面に向かう。敦賀市内で県道33号に入り気比の松原でしばらく休憩する。その後再び県道33号を進むが、ちょうど昼頃で休息を兼ねて近くの水晶浜で海水浴することにする。

水晶浜はその名のとおり海水が水晶のように透き通っていて、海底に色とりどりの石が見えて実に美しい浜だが、浜に降りて見ると、前方に原子力発電所が見えている。後で地図を確認すると美浜原子力発電所だった。美しい浜に原発という誠にアンバランスな名前だが、景色で実感できた。

少し泳いで一眠りした後に再度出発し、国道27号に出る。美浜駅前を過ぎた辺りで右折し、県道214号からレインボーラインに入り、三方五湖を横目に眺めながら走る。

レインボーラインを抜けて、常神半島の先端を目指して走る。海沿いのアップダウンのきつい道が、かつて陸の孤島と言われた常神半島を物語っている。

常神岬で道路は行き止まりになり、バイクを止めて海岸線の遊歩道をしばらく散歩する。夕方で人も少なくて海がとても静かで少し寂しい感じがした。

その後国道27号に出て敦賀に向かう。日が大分傾いてきて敦賀に着いた頃にはもう暗くなっていた。駅前でキャンプ場を探すが適当な所が無くて、結局昼間に行った気比の松原の駐車場でテントを張って寝た。

2日目 8月11日

6時ごろテントを撤収して出発、国道8号を北上する。天気も良く、さわやかな朝の風を浴びて走る。

河野で国道305号に入り海岸線を走る。右手には真っ青な日本海が広がっている。越前岬を過ぎると海岸線は断崖になって、奇妙な形をした岩がたくさん現れる。有名な呼鳥門の下をくぐり抜け、さらに北に向かって走る。海岸にはダイバーも多い。

三国町で国道を外れて、東尋坊を見物する。海岸線に断崖が豪快にそそり立っている。だが海は静かで少し思っていたイメージとは違っていた。やはり東尋坊は冬の日本海の荒波が似合うのだろう。

その後、再度国道305号を北上する。三国町を過ぎた辺りから海辺には砂浜が広がり、先ほどの越前海岸とは全く違うのどかな風景になる。蓮如上人ゆかりの吉崎御坊を過ぎた辺りで昼前になり、近くの塩屋海岸で昼寝を兼ねて海水浴をする。

塩屋海岸を3時半ごろ出発する。国道8号線に入り金沢市内に向かう。

金沢市内で国道159号に入り、その後に国道249号線に入る。途中のヘルスセンターで風呂に入ってからさらに北上する。

羽咋市に着くともう8時過ぎであたりは真っ暗になっている。キャンプ地を探しに千里浜に行くとなぎさハイウェーの脇にたくさんの人がテントを張っていたので、適当な場所にテントを張って寝た。

3日目 8月12日

朝荷物をリアシートにくくりつけて出発するが、荷物の上にめがねを置いたままスタートしてしまう。50メートルほど走ってから気が付き慌てて元の場所に戻る。幸いにもめがねは壊れずに見つかった。

今日は一日でQラリーを回る予定でスタート地点の羽咋市UFOの町に向かう。なぜUFOの町なのかよく解らないままQラリーをスタートする。

国道249号を北に向かい、途中で県道36号に入り海沿いを進む。

能登金剛の巌門でしばらく休憩する。海側は断崖絶壁が連続する。機具岩など奇岩が多い。

再び国道249号に出て第1CP世界一長いベンチに着いた。誰が何のためにこんなものを作ったのだろう。浜にベンチが延々と続いている。誰も座っていないところが少し滑稽だった。

そのまま国道249号を走り輪島市内を抜け、第2CPの道の駅ポケット千枚田パークに着いた。急斜面の海岸線に棚状の小さな水田が二千以上も並んでいる。これこそ日本の文化遺産として後世に残すべきものであろう。我々祖先の稲作に対する執念が垣間見られるようだ。

OPTの奥能登塩田村を出て次のOPTの禄剛崎に向かうが、ちょうど昼前で暑くなったので予定を変更して、国道249号をそのまま進み先に第3CPの見附島に行き昼寝かたがた海水浴をすることに決める。

見附島は別名軍艦島と呼ばれるように軍艦の形をした岩が浜からすぐのところにそびえ立っている。またこの海水浴場は何故か、えんむすビーチと呼ばれている。そのせいかカップルが多い。そのビーチに一人で気にせず横になり日光浴をする。

一眠りした後3時過ぎに禄剛崎を目指して出発する。

禄剛崎灯台は能登半島最先端の岬にある灯台で、灯台そばの標識にはウラジオストック772km、釜山782kmと書いてあってまさに日本の最先端という感じがする。

その後県道28号から県道12号を経て国道249号に出て南に向かう。途中に恋路という地名があってどういうわけかこのあたりにはロマンチックな地名が多い。

途中で国道249号から外れて第4CP縄文真脇遺跡公園に向かう。Qをチェックしようとしてバイクを停めると少し下り坂だったのでバイクがこけてしまう。荷物満載状態で一人では起こせず、あせっていると通りがかった人が助けてくれた。

その後県道35号を進み宇出津で県道6号に入り第5CP柳田村植物公園には7時前に着いた。日が暮れかかっていたので、慌ててQをチェックして最終CP森林科学館に向かう。県道57号をCP目指して飛ばす。やがて日が暮れ辺りは真っ暗になる。山中の道で他に車やバイクはほとんど走っていない。

森林科学館に着いたのは7時半頃で真っ暗の公園の中でQを何とかチェックする。その後真っ暗な山中を方角も解らずに走っていると何とか県道1号に出られた。輪島市に向かい駅前でキャンプ場を探し、袖ヶ浜キャンプ場に向かう。隣接する海水浴場の砂浜の上でテントを張って寝た。

4日目 8月13日

朝起きて外を見ると空が曇っている。.天気予報によれば、台風が日本列島に接近しているらしい。今日一日で、できるだけ走って自宅のある兵庫県に近いところまで帰る事にする。

輪島から県道1号を昨日とは逆に走り、穴水に抜け国道249号に出て、七尾市で国道159号に入りそのまま金沢市に抜ける。金沢市で国道157号線に入る。市街地を抜け手取川に沿って走り山中に入っていく。

途中で白山スーパー林道を走ろうと国道360号に入り、入り口の料金所まで行くが、二輪車は通行禁止だそうであきらめてUターンして、引き返す。

大野市で国道158号に入る。天気も良くなりスノーシェードの連続する道を快走する。九頭竜湖を過ぎると道は急な下り坂になり、ヘアピンカーブやループが連続する。交通量が少ない道を気持良く下っていく。前方には白鳥の町の展望が開けており、テイクオフして町の中に飛んでいくような感覚だ。

白鳥で国道156号に入り長良川沿いを走る。郡上八幡を過ぎた辺りから交通量が多くなりペースが上がらない。またそれに真夏の猛暑が加わりほとんど惰性で走っている。

岐阜市で国道21号に出て西に向かう。岐阜市内を抜けた辺りから交通量も減りペースが上がってくる。関ヶ原を越えて、米原で国道8号に入り、彦根で琵琶湖畔に出てさざなみ街道に入る。

琵琶湖畔を快走するがだんだん天気が悪くなってくる。近江八幡を過ぎた辺りから雨が降り出す。本当は琵琶湖畔の適当な所でキャンプしたかったのだが、予定を変更してこのまま家に帰る事にする。

さざなみ街道で瀬田に抜け、国道1号に出た。大津インタ−で名神高速道路に入ってそのまま西宮まで突っ走り、家には7時ごろ着いた。

 

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