95年ゴールデンウィーク
淡路・四国半周の旅
震災を機に6年ぶりにバイクを購入した後の初めてのロングツーリングで、家内とタンデムで行きました。
宿も予約せずに行き当りばったりの旅でした。
1日目
朝9時30分頃甲子園フェリーで家内の実家のある津名に向かう。船中で電話して四国へ渡る淡路フェリーの時刻を確認するが、一日3便しか船がなく、昼の便には今からは間に合いそうにないので、一日目は淡路島を周回することに決めた。
フェリーは2時間ほどで津名港に着き、そこからすぐの家内の実家に荷物を置いてすぐに出発した。まず国道28号線を南に向かい洲本城を目指す。
洲本城は山城で麓から見ると小さな天守閣しか見えないが、登って見ると立派な石垣が残っていて、思っていたよりも城の規模が大きく、天守台からの大阪湾や紀淡海峡の眺めも素晴らしい。
その後県道76号南淡路水仙ラインを走る。途中で道は山中に入り、探偵ナイトスクープでも取り上げられたという立川水仙郷の前を通る。おばさんが通りかかる車を手招きして呼び込みしている。なんとも怪しげな所だ。そのうち道は再び海岸線に出る。波が道路のすぐ下を洗っている。
阿万で県道25号に入る。いかにも漁村といった感じの福良の集落を通り、大鳴門橋記念館でしばらく休憩した後、再度県道25号を行く。途中で翌日フェリーに乗る阿那賀港をチェックする。やがて島の西岸を北上し、湊で県道31号淡路サンセットラインに入る。慶の松原を過ぎ、五色浜に出た辺りから道は再び海岸線に出る。右手に播磨灘を見ながら快走する。日も大分暮れてきて、サンセットラインの名の通り夕日がとても奇麗だ。だが北に行くにつれて震災の影響で家が壊れている所もあり痛々しくなってくる。
一日で淡路島を一周するつもりだったが、思ったより時間がかかりまた日も暮れたので、残りは後日走ることにして途中で右折して家内の実家のある津名に向かった。
2日目
朝早くから準備して県道66号で阿那賀を目指す。そして9時過ぎのフェリーに乗り四国を目指す。このフェリーは二輪や自転車専用の小型のフェリーで阿那賀と鳴門を結んでいたが、確かこの次の年に廃止されたので、今ではチャリダ−やタンデム・125cc以下のバイクでは淡路経由で四国に渡れなくなった。
フェリーは20分ほどで鳴門に着いた。そこから海岸線を南下し国道28号に入り、さらに県道12号撫養街道に入る。そしてしばらく吉野川の北岸を走るが、途中で川を渡って吉野川の南岸を通る国道192号を走る。車も少なく景色も良く気持良く走る。
しかし池田で国道32号に入った頃から天気がだんだん曇ってきて、また道も渋滞してくる。渋滞は少しすると収まったが、天気はますます悪くなり少し心配だ。
国道32号はツーリングのバイクが多く、対向車線にも北上するバイクが多くてピースサインをするのが忙しいぐらいだ。中には4輪のオープンカーでピースサインをする人までいる。
やがて大歩危に着き、しばらく見物する。切り立ったような渓谷の中を深い緑色の川が流れているのが印象的だった。
その後祖谷渓に向かう。だんだん山深くなってくる。途中で平家屋敷民族資料館を見物した後、かずら橋に向う。観光客がいっぱいでバイクを止める場所を探しているうちUターンに失敗して立ちゴケしてしまう。ダメージは無かったが少々落ち込んでしまう。
かずら橋はワイヤーで補強してあるのが見えたので、安心して渡ることが出来たが、それでも揺れるし、下を見ると足元から川が見えて結構怖かった。
祖谷渓を後にし、再度国道32号に入った辺りから雨が降り出す。日もだんだん暮れる中高知市を目指して走るがペースが上がらない。
午後7時過ぎに高知市に着いたが、すぐに宿を探すために高知駅の旅館案内所に行く。ゴールデンウイークで宿を探す人が多いせいか、長蛇の列だ。しばらく並んで待って、係りの人に聞くと案の定近隣の宿はいっぱいで、「明日どの方面に行きますか。」と聞かれたので、「足摺岬」と答えたら須崎の民宿を紹介された。そこで大雨の中国道56号を須崎目指して走る。一時間位かかりやっと須崎の民宿に着いた。宿の人がずぶ濡れになっているのを気の毒に思ってくれて、風呂の順番を先にしてくれた。
3日目
天気は昨日とうって変わった良い天気で、当初は足摺岬まで行くつもりであったが、遠くて明日には家に帰りたかったので断念し、室戸岬を回って、海岸線を鳴門目指して走ることにする。
前日の雨で濡れた服はまだ乾いていないが、替えがないのでそれを着てそのまま午前8時過ぎ頃出発する。少し寒い。
国道56号を昨日とは逆に東に向かい高知市を目指す。そして高知市で国道32号に入り南国市で国道55号に入る。南国市郊外を過ぎた辺りから雄大な太平洋を横手に見ながら国道を飛ばしてゆく。気温もだんだん上昇して午前11時頃室戸岬に着いた頃には服もすっかり乾いていた。
室戸岬の中岡慎太郎像前にはたくさんのバイクが止まっている。50台後半の老夫婦のハーレーが立ちゴケしている。ご主人が怒っていた。
室戸岬でしばらく休憩してから再び国道55号を北上する。道が空いていて思っていたよりも早く午後3時過ぎには鳴門のフェリー乗り場に着いた。ちょうどすぐに出港するフェリーがあったので、慌てて船に乗る。阿那賀に着くとまだ午後4時前だったので、一昨日に回れなかった淡路島北部を回って妻の実家に帰ることにする。
島の西岸を県道31号で北上し、やがて島の北端に達する。この辺りだと対岸の明石が良く見える。そして今度は島の東岸を南下し、岩屋で国道28号に合流する。午後7時前に妻の実家のある津名に着いた。