2001/11/1

「憎悪の連鎖を絶つ勇気こそ正義」

 人類は、なんど同じ過ちを繰り返すのだろうか?

 一人の個体としての人間が、「不幸な過ち」から学んだ経験は、数十年の歳月の後、必ず消えてしまう。

 しかし、その経験から得た知恵は、教育により、時間と空間を越えて、今を生きる人類に残すことができる。

 では、今再び、戦争という人類最大の不幸を繰り返しているのは、歴史教育がなされていないからなのだろうか?

 いや、世界中の国々で、自国と外国の歴史が子供たちに説かれている。

 では何故、戦争が繰り返されるのだろうか?

 それは、ひとつの戦争経験を共有した先達者たちが、それぞれ異なる歴史を自国において、言い伝えてしまうからだろう。

 歴史の事実は一つなのに、どうして、違うことをみんな伝えるのか? 戦争をするとみんな嘘つきになってしまうのだろうか?

 「民族主義(Nationalism)」

 自国の国民に愛されたいがゆえに、事実を歪曲してしまう。それは、過ちを犯した為政者が、自国民の父たる権威を失うことの恐怖から脱却できないまま、個体として終焉してしまうことに原因がある。

 保身に走る「身勝手主義(Jicochu)」が、正しい歴史教育の妨げになっている。

 戦争直後の当事者は、財政的にも精神的にも、全く余裕はない。人が、他人を思いやれるのは、「余裕」のあるときだけです。腹が減って飢えている人間が、身勝手な思想や振舞いをするのも、あながち予測できないことではない。

 そして、身勝手主義の最たるものが、テロリズムでしょう。

 今度のテロリストとの戦争を終結する交渉には、まず以って、飢餓に苦しむタリバンの人々にパン(経済支援)を与える約束が、重要な信頼醸成の基盤として必要となります。

 そして次に、説得態度として、憎悪を自己消化させる品格をもつことが、大切です。飢えにより狂犬になった者が、理性を回復したときに、最大の尊敬を勝ち取る布石となるのが、怒りを自制する力であり、これこそが、正義の力(Justice)である。


2001/11/5

「嘘(フェイク)を見抜くには・・」

 「嘘を吐かない人はいない。」

 「人は、一日に平均200回以上の嘘をつく。」

・・・と、一般的に、乃至、臨床心理学の常識として、言われている。

ん!?

「私は、生まれてから一度も嘘をついたことがない」

言っている貴方は嘘つきです。もし、自覚がないなら、天性の詐欺師か、ただの○○です。

 人は、自分の印象を良く見せるために、または、自分を守るために、他人に対して嘘をつきます。そう、嘘は、他人に対してのみ、成立する意識活動です。

 人は、自分には嘘をつけないのです。もし、自分に嘘をつける人間がいるとしたら、重度の精神病者か、ただの○ャ○○ーです。

 健常な人間であるなら、自意識の強弱はあっても、認知的同一性(Cognitive consistency)を自ら脅かした反省と不安から、副交感神経が刺激されて、無意識の緊張が、身体活動に顕われます。

 それが、一般的には、発汗や動悸、手足の震えとして、顕われるので、それらを見ることにより、嘘を見抜くことができます。・・が、しかし、

 そんなことは、原始生物より劣る機械(ポリグラフ)でもできます。

 それに、人は、慣れや訓練により、同じ刺激を繰りかえすことにより、自律神経の刺激すら鈍化させることができてしまう。

 なら、どこから、嘘つき自身の内面で生じた同一性脅迫の緊張を読み取るか?

やはり、でしょう。「目は口ほどに事をいう」・・・昔から知られていることです。

ただ、現代人は、この瞳から発せられる言葉を判読する能力が、かなり低下しているといえます。

 それは、街中に、家庭内に、社会に、テレビや映画、演劇を介したフェイクやバァーチャルが、溢れかえって、真実、本物をみる機会が極端に減ってしまっていることに原因があります。

 日常の言葉や態度、表情までも、人為的につくられた台本にもとづく俳優の演技に、つよく影響を受けてしまっている。偽物まみれでは、本物を目にしても、偽物に見えてしまう。

 常に、多くの本物に触れていなければ、偽物=嘘は、見抜けない。

テレビ好き、映画好き、漫画好き、ゲーム好き、の人は気をつけましょう。
あなた達は、もう既に、騙され上手


2001/12/10

「脅しの構造」

 競争的交渉の基本技術である「脅し」とは、・・・・。

 よくあるビジネス上の交渉でも、より自分に有利なパイ(利益・立場)を獲得するために、
脅し(thread)は使われる。そして、
その交渉が、排他的な目的で、従属的関係を強いるものであれば、そこでの脅しは、理不尽で恫喝的な手法が用いられる。

 もっとも典型的な脅しは、交渉決裂(broken Relation) であろう。

「もう少し安くできませんか? できないなら、よそに取引先を変えるよ。」
「これ以上の譲歩を求めるのなら、終わりにします。」

などのフレーズを言われたり、過去に言ったことがある人は、非常に多いでしょう。

 そこでの論理形式は、「もし〜なら」の仮定表現

そう、脅しとは、交渉決裂の決意表明 にすぎない。

それが、害悪の告知を内容とする脅し=恐喝・強要であったとしても、

「てめぇ、言うことをきかねぇなら、ぶん殴るぞ。(身体侵害の害悪)」
「ほんとに金を出さないんなら、家族や会社に不倫をばらすぞ。(名誉侵害の害悪)」

と、すべて将来の実行を予告しているだけ。

 脅しは、実行してしまっては、互いに何の意味(価値)もなくなってしまうから、それを実行しないで、その決意が本気(マジ)であることを、相手に思い込ませるものでなければならない。

 これを「言葉だけ」で相手に伝えるのは、非常に難しい。
そこで、「態度=非言語」を段階的に示すことになるが、その手法としては、

決裂(加害)の決意表明

交渉決裂(加害)に向けた準備の実行

交渉決裂(加害)の一部実行

×

ここまで着てしまったら、後は、交渉とは別の説得のステージです。

 双方のプライド(自尊心)を多少なりとも毀損する段階に至った以上、その実行の抑止・回避には双方とも最大限の努力と集中が必要となります。特に、脅された側が、この努力を怠り、脅迫者を軽視したり無視したりすると、脅した側は、自己のプライドを保持するために、言動の一貫性を誇示しようとします。つまり、脅しの予告を「実行してしまう」危険が生じるわけです。脅された側は、自己の報復行動を抑止・制御するだけでなく、相手への配慮[思いやりの説得]を忘れてはならないのです。

 

 さて、今度は、脅しの内容を分類してみよう。

脅しとして機能する意思決定(態度変容)への影響要因としては、

一貫性/権威/好意・返報性/社会的証明/希少性 がある。

一貫性→「あなた、前と言ったことと違うじゃないの?」
権威→「これは、有名なブランド品だから、高価だよ。」
好意→「あなたに嫌われたくないから、納得しよう。」
返報性→「こちらがこんなに譲歩してくれたのだから、そっちも譲ってくれ。」
社会的証明→「このことは、常識ですよ。」
希少性→「もうこの一品だけです。」

この影響要因は、マズローの欲求階層説に対応している。

い←     →強い
自己実現/尊敬/親和/安全/生理
的欲求

よって、もっとも即効性のある強い脅しは、

生理的欲求〔睡眠欲>食欲>性欲>物欲〕
or
安全欲求〔生命>身体>財産>名誉〕

を枯渇させ脅かす内容のものとなる。

だからと言って、
「お〜りゃあ、寝るんじゃねぇ!てめぇ、言うことをきかないと、殺しちゃうよ。」

なんて、述べ賜わって御遊び申し上げては成りません。

強要罪→監禁罪→殺人予備罪→殺人未遂罪

と、犯罪行為の出世魚になってしまいます。

脅し(thread)の本質は、ハッタリ(bluff)にあり。

時には、泣き脅し(Pain In The Ass)もいいかも。

 


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