プロリーグレビュー・注釈編

1.集計方式
1.1 イタリア・セリエA1の集計
1.2 国際標準とブラジル・スーパーリーガの集計
1.3 まとめ
2.日程
3.その他気がついたこと


1.集計方式

1.1 イタリア・セリエA1の集計

イタリア・セリエA1は'99-00シーズンからラリーポイント制に移行した。しかし、ラリーポイント制においても、自チームのサーブでの得点と、相手チームのサーブからの得点を明確に区別している。イタリア方式の集計では得点の内訳として"Break Point"という項目があり、これが自チームのサーブでの得点を表す。今後、私のページの観戦記でも、「ブレーク得点」または単に「ブレーク」という表現を全面的に使うことにする。
'99-00シーズンから新たに追加された評価項目としては、もう一つ、「有効得点」というものがある。(原語はVinti-Persi、これをそのまま訳せば「得点−失点」)これは、その選手の得点から、アタックがブロックされたりミスしたりしたもの、あるいはサーブミスによる失点を引いたものである。この考え方には、ブロックを二重に数える、サーブ得点とサーブミスを同等に扱うという問題がある(ブロックの場合、ブロックを決めた側には得点、ブロックされた側には失点がつくので、結局同じブロックを2回数えていることになる。)。しかし、イタリアリーグでこの考え方が取り入れられたことで、失敗を重視するという流れがますます大きくなることは間違いないと思われる。

表1.イタリア・セリエA1のアタックランキング('97-98シーズン、一部抜粋)
指数(順位) 出場試合数 / セット数 Hits Success(%) Positive(%) Blocked(%) Miss(%)
A 7.91(1) 21 / 80 1221 545(44.64) 493(40.38) 79(6.47) 104(8.51)
B 7.91(2) 18 / 68 1187 569(47.94) 402(33.87) 96(8.09) 120(10.11)
C 7.74(4) 22 / 78 1147 506(44.12) 477(41.59) 86(7.50) 78(6.80)
D 7.70(5) 22 / 80 1274 505(39.64) 572(44.90) 83(6.51) 114(8.95)
E 7.70(6) 22 / 83 1362 608(44.64) 500(36.71) 127(9.32) 127(9.32)
F 7.65(7) 22 / 93 730 398(54.52) 206(28.22) 56(7.67) 70(9.59)
G 7.52(10) 18 / 68 433 222(51.27) 163(37.64) 18(4.16) 30(6.93)

この表を見てまず最初に気がつくことは、BlockedとMissが別々に数えられていることだろう。イタリアでは、通常の「失敗」*1を、ブロックで止められたもの(Blocked)とアウトのボール(Miss)とさらに細かく分けている。そして、それぞれ異なる重みをかけて計算しているものと考えられるけれども、残念ながらこのページではそこまで立ち入ることはできず、この二つを「失敗」としてまとめて考える。
*1 ただし、日本のVリーグのチーム別集計にある「アタック失敗数」は、ブロックで止められたものは含んでいない。(アタック失敗による失点とブロックによる得点の比較から、断定できる。)

打数が相当のウェートを持っていることも容易に分かる。日本のように、規定打数にさえ到達していれば打数を全く考慮しないとすれば、決定率で順位をつけた場合はF選手、効果率*2で順位をつければG選手がトップにならなくてはならない。なお、この集計は、選手の出場試合数ではなくチームの試合数をベースにして行っているようである。表1のB選手は最後の3試合を欠場しているが、その前の時点では8.17という高い評価で、もちろん断然のトップであった。
*2 アタックの「効果率」とは、決定率から失敗の割合を引いたもの。このイタリアリーグの集計方式に対しては、
Effect % = (#Success - #Blocked - #Miss) / #Hits ...(1.1)
で算出できる。

失敗の割合も当然考慮されている。A選手とB選手を比較した場合、決定率はB選手のほうが3ポイントほど高い。しかし、失敗の割合もB選手が3ポイントほど高いため、効果率を考えるとほぼ同じとなる。そして、指数も両選手でほぼ同じとなっている。

しかし、この指数による評価は、一見したところ矛盾していると思われる場合もいくつかある。例えば、A選手とC選手では、打数もそれほど差はなく、決定率も失敗の割合もほぼ同じ、したがって効果率もほぼ同じである。これだけの要因からは大差がつくことは考えられない。それにもかかわらず、指数ではA選手が0.17ポイントも上回っている。また、D選手とE選手を比較した場合、打数・決定率・効果率いずれもE選手が高く、そのことからすれば当然E選手のほうが高い評価にならなくてはならない。
ここまでの議論で考えていない大きな要因は、アタックのうち、自チームのサーブのときに決めたものと相手サーブのときに決めたものとの比率がどうなっているのか、という点である(以前のサイドアウト制においては、得点とサイドアウトの比率、と言える。なお、この項目の表はサイドアウト制で行われたシーズンのものである。)。

ブロックについてはこのような方式はとられておらず、成功数の単純合計の集計があるだけである。

サーブについても独自の指数を算出し、それに基づいてランクをつけている。
表2.イタリア・セリエA1のサーブランキング(一部抜粋)
指数(順位) Hits Ace(%) Positive(%) Negative(%) Miss(%)
A 3.73(1) 455 23(5.05) 79(17.36) 331(72.75) 22(4.83)
B 3.73(2) 400 10(2.50) 124(31.00) 244(61.00) 22(5.50)
C 3.69(4) 404 35(8.66) 92(22.77) 203(50.25) 74(18.32)
D 3.64(8) 360 35(9.72) 80(22.22) 170(47.22) 75(20.83)

特徴的なのは失敗の割合が極めて重視されていることである。現在のところ、リーグでも国際大会でも、サーブの評価に失敗の割合を考慮しているのは私の知る限りイタリアのリーグのみである。このデータから日本式の「効果率」*3を試算してみると、A選手8.69%、B選手9.90%、C選手13.14%、D選手13.92%となり、当然のことながらD選手が最も高くなる。失敗を考慮しないとしたら、A選手はトップどころか、明らかに上位10人にも入らないことになる。97-98シーズンのサーブ上位20人(ランキングに掲載されるのは上位20人)の中で失敗率が15%以上の選手はわずか4人で、「サーブ得点あるいは効果が多くても、失敗が多いと上位には入れない」という傾向がはっきりと出ている。
*3 日本式の「効果率」は次の(1.4)式で算出する。
効果率(%) = (ノータッチ + エース×0.8 + 効果×0.25)×100÷打数 ...(1.4)
イタリアの集計ではノータッチエースとエースを区別しない(この区別を行っているのはVリーグのみ)ので、ノータッチエースとエースの比率は日本のVリーグとほぼ同じと仮定し、ノータッチ : エース = 3 : 7としている。また、イタリアリーグのPositiveと日本の「効果」とは同等のものとしている。

なお、サーブの集計で打数を考慮しているかどうかは、私の入手した表だけでは判断できなかった。というのは、上位20人のうち1人の例外を除くと打数は360〜455本の範囲におさまっているからである。もし打数を計算に入れているとしてもその差が小さいので判断できない、ということである。

Reception(サーブレシーブ)についてもこのような指数の算出を行っている。イタリアのリーグでは、Receptionについても分け方が細かく、Perfect, Positive, Negative, Missの4段階に分けている。しかし、Receptionについては、指数による順位と(Negative + Miss)の割合による順位とがほとんど一致する。

イタリア・セリエA1の集計には、これらの分野別の集計に加えて「攻撃力のランキング」がある。攻撃力のランキングとは、アタック・ブロック・サーブを総合して得点力をみようというものである。このランキングはセンタープレイヤーとサイドアタッカーで別々になっている。一般に、エースアタッカーよりもサイドアウトの切り札として使うセンタープレイヤーのほうが高い決定率が出るうえ、ブロック決定数はブロック本業のセンタープレイヤーのほうが当然多い。したがって、両者を別々にしなければサイドアタッカーにとって圧倒的に不利になってしまう。なお、ブロックとサーブの評価にはそれぞれセットあたりのブロック決定本数、セットあたりのサーブ得点を用いており、サーブ失敗の割合は考慮していないようである。
センタープレイヤーの攻撃力ランキングでは、ブロックが当然ながら非常に重視されている。それに対し、サイドアタッカーのランキングでは、アタック成功率のウェートが大きくなり、サーブも重視されるようになる。また、サイドアタッカーのランキングではアタック打数も考慮されている*5
*5 センタープレイヤーのランキングでアタック打数を考慮しているかどうかは不明である。というのは、それが判断できるほどアタックを打っているセンタープレイヤーがいないからである。
日本のVリーグのセンタープレイヤーは、一般に、イタリアのリーグのセンタープレイヤーに比べアタッカーの要素が強いことが多い。イタリアのリーグではセンタープレイヤーはせいぜい1試合当たり打数20本前後なのに対し、Vリーグでは1試合30本前後のアタックを打つセンタープレイヤーも珍しくない(第4回Vリーグ、ガブリエラ・ペレスの1試合平均65本は例外としても)。その点からすると、Vリーグでこのような評価を行うとすれば、センタープレイヤーでももう少しアタックに重きを置くべきかもしれない。

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1.2 国際標準とブラジル・スーパーリーガの集計

ここまで述べてきたように、イタリアのリーグは独自の指数による集計を全面的に行っている。ブラジル・スーパーリーガの集計はそれとは対照的に、ほぼ完全に国際大会の集計方式に準拠しており、試合結果のページにも下の隅にcopyright by FIVBとある。そこで、国際標準の集計方式とはどのようなものか説明しながら、ブラジルのリーグの集計方式に触れることにする。

アタックの集計は、成功数を打数で割ったものを基本とすることはどのリーグ・大会でも共通である。ただし、アタックの部門については、成功率ベースの集計・表彰と成功数ベースの集計・表彰が別にあるのが普通である。純粋にアタック成功数の集計と表彰を行うのは少数派だが、ほとんどの国際大会の表彰にある最多得点選手もアタック決定本数の最も多い選手と一致することが多い。決定率と決定数を一度に考慮するのは、私の知る限りイタリアのリーグだけである。この方法のほうが総合力を判定するには望ましいと思われるのだが。(第3回Vリーグのアルタモノワ(決定率・決定数とも2位)、第4回のペレス(決定率2位・決定数3位)のような例が浮かび上がる可能性が出てくる。)
アタックの集計について最も大きな流儀の違いは、失敗数を考慮するかしないかである。国際大会でもそれは大会により異なり、定まっていない。この分類によるなら、イタリアのリーグの方式は明らかに「考慮する」部類になる。

ブロックとサーブの集計については、いずれも二通りのやり方があり、これも大会によって異なる。一つは、成功率 = 成功数÷打数(ブロックの場合、試みた回数)による集計である。もう一つは、セットあたりの成功数(サーブの場合、サーブ得点)による集計である。最近は、国際大会ではセットあたり成功数で集計するほうが主流となっているようである。
成功率で集計するかセットあたり成功数で集計するかは、同じ大会ならブロックとサーブで統一するのが普通である。しかし、日本の場合、ブロックについてはセットあたり成功数で、サーブについては成功率の変形である「効果率」で集計しており、統一されていない。また、セットあたり成功数は、国際大会では「チームの1セットあたり成功数」なのに対し、日本の場合は「選手の出場1セットあたり成功数」であり、この点も日本式と国際大会の標準は異なる。国際大会の方式では、欠場があるとそれだけ不利になる。

防御3部門、dig(レシーブ)・set(セットアップ)・reception(サーブレシーブ)は、私の知る限りいずれの国際大会でもExcellent, Continue, Faultの3段階で集計している。そして、ブラジル・スーパーリーガの集計もこれにしたがっている。なおreceptionの集計は全ての国際大会および全てのリーグで行っているけれども、digとsetの集計はVリーグとイタリアのリーグにはない。Faultは完全な失敗で、即座に失点またはサイドアウトになったものである。しかし、ExcellentとContinueの判断基準は、攻撃の成功・失敗のような単純明快なものではない。(もちろん、例えばサーブレシーブのExcellentは「セッターから半径1.5m以内でオーバーハンドで速攻のトスが上げられるボール」というように、基準はきちんと定められているわけだが。)実際、Excellentの全体平均は大会によって大きな差があり、そのことからも大会あるいは記録員により判断基準が異なることがうかがえる。そのため、絶対的な数値にはあまり意味がなく、常に全体平均と比較することが必要である。
しかし、digおよびreceptionの場合、相手は上手な選手のところに打たないようにする。また、setについては、トス回しの上手下手はもはや数字では判定できない領域の問題である。したがって、これらの防御の集計は攻撃の集計に比べやや疑問符がつくものである。

防御3部門についても、成功率で集計する流儀とセットあたりの成功数で集計する流儀があり、これも大会により異なる。なお、ここでいう「成功」とはExcellentのみである。さらに、
効果率 = ( #Excellent - #Fault ) / #Attempts ...(1.5)
での集計もしばしば行われる。
なお、日本のVリーグでは独自方式のサーブ集計を「効果率」と呼ぶけれども、一般に「効果率」と言った場合、(1.5)式で定義されるように、成功数から失敗数を引いたものを打数または受数で割ったものを指すので注意が必要である。この成功数から失敗数を引く方法は、成功に比べ失敗の数が十分少ない(だいたい成功数の半分以下)場合には非常に有用である。

また、ブロックの集計および防御の集計については、次のような問題がある。もし、相手の攻撃を手に当ててボールがコートに落ちたりアウトになったりすれば、それは失敗と数えられる。しかし、相手の攻撃にタッチできずにボールがコートに落ちた場合は、成功も失敗もつかない。
受けた数が増えれば当然成功数が増えるので、単純に考えれば、成功率のほうが実力をよりよく表すものと思われるかもしれない。しかし、(セットあたりの)成功数で集計すれば、上記のような問題はなくなり、守備範囲の広さも含めてその選手の実力を判断できる。このように、成功率ベースと(セットあたり)成功数ベースの集計にはそれぞれ一長一短があり、どちらがよいと一概には言えない。大切なことは、両方の考え方を知っておくことである。

ブラジルのリーグの集計は、ベストスコアの集計があるのを別にすれば、攻撃・防御の全ての部門で成功率ベースで行っている。なお、97-98シーズンでは、失敗の割合を考慮するかどうかというファクターがある部門(アタックなど)については失敗を考慮していなかったけれども、今シーズンはブロック・サーブを除く攻撃・防御の全ての部門において効果率による集計に変更されている。すなわち、失敗の割合を考慮するようになったということである。果たしてこれにより、失敗の割合を考慮するのが世界的な流れとなるのだろうか。
成功率ベースの集計を行う場合は、失敗の数もあわせて出ている場合が多く、ブラジルでもそうなっている。しかし、ブロックの集計で失敗を考慮した例は私の知る限りない。ブロックについてもサーブと同様、成功より失敗のほうが圧倒的に多く、失敗のウェートをどうするかという難しい問題がある。

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1.3 まとめ

ここまで、日本とイタリアとブラジルのリーグ、および国際大会の集計方式について比較してきた。集計方式は、あくまで、選手の力を正しく評価できるように、そして、勝利につながるプレーを促すように選ぶべきである。
選手は、それを意識するにしてもしないにしても、高い評価につながるようなプレーをする。つまり、集計方式には、選手のプレースタイルを規定する効果があるものと考えられる。例えば、イタリアリーグのサーブ集計方式は、ミスを少なくすることを奨励するものである。それに対し、日本のサーブ集計方式は、多少のミスは恐れずに相手をサーブで崩すことを狙いなさいと勧める効果があるはずである。このどちらが望ましいかは、一概には言えない。チームの事情によっても異なるし、場面によっても異なる。それらを総合的に判断して、その国のバレーボールの向上に最もつながるような方法をとるべき、ということである。

ブラジル・イタリアのリーグとも、サーブ得点率は4%台後半なのに対し、日本のVリーグでは3%台後半、第4回リーグでは3%台前半に落ちた。その一方、失敗の割合も、ブラジル・イタリアとも10%を超えるのに対し、日本では7%以下(これは第3回の値)と少ない。この状況から考えると、イタリアの集計方式が失敗を少なくすることを奨励し、日本の集計方式がサーブで崩すことを奨励するようになっているのはそれなりの合理性があるかもしれない。

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2.日程

イタリア・ブラジルとも、レギュラーシーズンの日程は12チーム総当たり2回戦・22試合である。イタリア・セリエA1は、開始が10月、レギュラーシーズン終了が翌年4月で、基本的に週1試合でしかも年末年始には約1ヶ月の休みがある。しかし、週の半ばにはカップ戦が入る場合もある。一方、ブラジル・スーパーリーガは、12月開始でレギュラーシーズンは翌年3月まで3ヶ月強、基本的に週2試合である。週2試合といっても土日の連戦ではなく、火曜と土曜、あるいは水曜と日曜といった日程で、日本でいえばサッカーJリーグに近い日程である。

プレーオフはどちらのリーグでも1ヶ月以上にわたる大変な長丁場であり、上位4チームが3日間で勝負を決する日本とは全く様相が異なる。プレーオフにはブラジル・スーパーリーガで上位8チームが進出する。イタリア・セリエA1の場合、その前にさらに7位〜10位のチームにより準々決勝進出をかけた試合がある。どちらのリーグでも、準々決勝・準決勝・決勝とトーナメント方式のプレーオフだが、いずれも1試合で勝負を決しない。イタリア・セリエA1では準決勝まで、ブラジル・スーパーリーガの準々決勝は2試合先取である。セリエA1の決勝、およびスーパーリーガの準決勝・決勝は3試合先取で決着をつける。なお、スーパーリーガには3位決定戦がある(これは1試合のみ)。決勝まで進出するチームはプレーオフだけで10試合前後を戦うことになる。

レギュラーシーズンの日程については、最低2回週3試合の日程を含む日本が最もきつい。さらに、日本ではこれ以外の国内大会の試合も極めて多く、日程がきつすぎて選手の故障のもとになっているとしばしば批判される。しかし、私は週2〜3試合の日程はそれほど悪くないと考える。というのは、ワールドグランプリあるいは世界選手権など、主要な国際大会の多くは週3試合、3連戦が基本となるからである。ワールドカップに至っては、2週間強で11試合をこなすという極めて厳しいスケジュールである。それに少しでも近い条件でリーグ戦を戦うことは決して間違いではないと考える。
私は日程がきついということは真実の半分であると考えている。もう半分は、ジュニア・ユースあるいはそれ以前の段階で、きつい日程あるいは練習に耐えるだけの基礎体力ができていないということである。その一面を隠蔽するために日程がきついことをことさら強調しているのではないか、私はそう勘ぐっている。

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3.その他気がついたこと

最も気になったのは、ブラジルのリーグもイタリアのリーグも、レギュラーシーズンの観客は思ったより少ないということである。ブラジルリーグでは、レギュラーシーズンでしかも下位チームどうしの対戦ともなると200人とか300人というのが当たり前で、観客2桁の試合すらある。10人単位で数えているのかと思ったりもしたが、準決勝・決勝あたりになると5000とか7000とかの数字になっているので、そうでもないらしい。ブラジルのリーグは上位と下位との差が非常に大きく、しかも真ん中のチームがほとんどない。1シーズン22試合にもかかわらずほとんどのチームが72〜76セットしかしていない。つまりストレートの試合の割合が非常に多いのである。イタリアのリーグはこれほど極度ではないけれども、やはり観客数が500人程度の試合も少なくない。
レギュラーシーズン、それも下位チームどうしの試合でも2000人前後コンスタントに入るのは、むしろ日本だけである。
このことからして、向こうの試合は毎日大盛況でお祭り騒ぎだが日本は不人気で熱気がない、という見方には疑問符がつきそうである。これで不人気でチームが次々つぶれるとすれば、それはやはり金の使い方に問題があると考えざるをえない。

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