1999 BCV Volleyball Masters

1999.6.22-27
Montreux, Switzerland
Ranking
Final
Semi-Final
Preliminary Round - Group A
Preliminary Round - Group B
各チーム講評
非公式チーム別集計


Ranking

Rank Team
1 Cuba
2 China
3 Italy
4 Brasil
5 Russia
6 Canada
7 USA
Japan

ページの先頭に戻る
Barbara Jelic FanClubに戻る
先頭ページに戻る


Final

Places 5-6
RUS3 (25-22, 25-22, 16-25, 25-13) 1CAN

Places 3-4
BRA2 (16-25, 25-22, 25-17, 20-25, 27-29) 3ITA

Places 1-2
CUB3 (23-25, 25-19, 25-16, 25-17) 1CHN

ページの先頭に戻る
Barbara Jelic FanClubに戻る
先頭ページに戻る


Semi-Final

Places 5-8
RUS3 (25-18, 23-25, 25-22, 25-21) 1JPN
USA0 (25-27, 23-25, 21-25) 3CAN

Places 1-4
CUB3 (25-21, 22-25, 25-21, 25-21) 1BRA
CHN3 (22-25, 25-20, 25-18, 25-17) 1ITA

ページの先頭に戻る
Barbara Jelic FanClubに戻る
先頭ページに戻る


Preliminary Round - Pool A

CUB ITA RUS CAN Game Set Point
Win Loss Win Loss Ratio Win Loss Ratio
Cuba


O3 25-18
25-14
25-16
0
O3 25-18
25-18
25-17
0
O3 25-19
25-16
25-16
0
3 0 9 0 MAX 225 152 1.48
Italy
X0 18-25
14-25
16-25
3


O3 25-19
27-25
21-25
25-19
1
O3 25-20
25-22
25-23
0
2 1 6 4 1.50 221 228 0.97
Russia
X0 18-25
18-25
17-25
3
X1 19-25
25-27
25-21
19-25
3


O3 25-15
25-13
25-17
0
1 2 4 6 0.67 216 218 0.99
Canada
X0 19-25
16-25
16-25
3
X0 20-25
22-25
23-25
3
X0 15-25
13-25
17-25
3


0 3 0 9 0.00 161 225 0.72

ページの先頭に戻る
Barbara Jelic FanClubに戻る
先頭ページに戻る


Preliminary Round - Pool B

CHN BRA USA JPN Game Set Point
Win Loss Win Loss Ratio Win Loss Ratio
China


O3 24-26
25-23
25-21
25-21
1
O3 25-20
25-20
25-17
0
O3 25-18
25-22
25-13
0
3 0 9 1 9.00 249 201 1.24
Brasil
X1 26-24
23-25
21-25
21-25
3


O3 25-21
25-18
25-18
0
O3 25-15
23-25
19-25
25-20
15-10
2
2 1 7 5 1.40 273 251 1.08
United States
X0 20-25
20-25
17-25
3
X0 21-25
18-25
18-25
3


O3 25-17
16-25
25-20
25-15
1
1 2 3 7 0.43 205 227 0.90
Japan
X0 18-25
22-25
13-25
3
X2 15-25
25-23
25-19
20-25
10-15
3
X1 17-25
25-16
20-25
15-25
3


0 3 3 9 0.33 225 273 0.82

ページの先頭に戻る
Barbara Jelic FanClubに戻る
先頭ページに戻る


各チーム講評

1位: キューバ
1チームだけ格が違う。
コスタとトレスを全く使わず、前年まで控えだった選手を毎試合一人ずつテストしながら余裕の優勝である。なお、アトランタ五輪までコスタとツーセッターを組んでいたイスキエルドが復帰、アゲロとのツーセッター体制で戦った。

2位: 中国
孫月、キュウ愛華、王麗那、呉咏梅といったメンバーが固定。この大会に出たチームの中では比較的「本気」、というか、今シーズンこの後もメンバーの変動は少ないと思われる。順当なメンバーで順当な結果を出したと言えるだろう。ただし、前年まで正セッターだったHE Qiの復帰があるのかはまだわからない。

3位: イタリア
いかにベストメンバーにほど遠い相手とはいえ、ロシア・ブラジルを破ったのは驚きである。今大会では(おそらく)セッター対角にメロに代わり長身(191cm)のトグットが入った。これによりブロックにさらに厚みが増し、アタック力も上昇したと感じられる。組織力を特徴とするバレーからさらに一歩踏み出し、攻撃力の強化も進めている。
もう一つ特筆すべきは、セッターが代わってもチームの組織力が落ちないと証明したことである。序盤2試合はセッターカッチャトーリで戦った。カナダ戦はストレートで勝ったものの、ミスが多く力の差からすれば今一つの内容。キューバ戦は完敗。この後セッターを控えのロビアンコに交代。ロシア・ブラジルを撃破した試合とも、カッチャトーリはどのセットも先発していない(ブラジル戦では全く出場なし)。カッチャトーリがようやく世界のセッターとして名を成した時点で、すでに次代の布石を打っているのには驚かされる。
ブラジル戦は最終セット29-27という歴史的死闘の末の勝利。若いチームでありながらこのような粘り合いをものにできることもまた驚くべきである。昨年の世界選手権準決勝ラウンド最終戦、韓国との対戦でも、長いセットとなった第1,2セットをいずれも16-14で連取している。
日本がキューバやロシアのようなバレーをするのは所詮無理である。中国にしても、人口が一桁以上違うだけに素材で差がついてしまう。しかし、イタリアのやっていることは、全部日本にもできるはずのことである(190台のまともに使えるアタッカーはちょっと無理かもしれないが。)。

4位: ブラジル
この大会に出場した8チームの中でも最も選手の入れ替えが激しく、エースのディアスと新セッターのソウザ以外は毎試合のように大幅にメンバーが替わった。まだベストメンバーを模索している状況で、日本相手にフルセットまでもつれるなど、苦戦を強いられた試合が多かった。いずれにせよ前年までのチームに比べ力が落ちるのは避けられそうにない。世代交代はまだ着手したばかりであり、苦闘はこの先しばらく続きそうである。

5位: ロシア
いかにアルタモノワ欠場という事情があったとはいえ、あまりにも寒い内容。日本戦以外は、いずれの試合もセンター線の得点が極度に少ない(モロゾワは守備中心に使われていると思われるが。)。両エースに高いトスを上げる単純なバレーでは、次第に世界で勝てなくなることは間違いない。

6位: カナダ
最下位を予想していたけれども(失礼)、アメリカを破ったのはこのチームとしては金星だろう。このチームもKelly, Soucyの両エースを残しながら大型の選手を新たに起用している。その中で、Lamarreという選手がSoucy, Kellyの両エースとほぼ同じ得点を上げる活躍を見せた。

7位タイ: アメリカ
とにかく極度の決定力不足。高さがあるだけに、ブロックについてはまずまずなのだが。

7位タイ: 日本
前年と比べても、ここがよくなったというところが見あたらない。決定力がないばかりか、ブロックされる割合も8チームの中では飛び抜けて高く、前年と比べても非常に深刻な状況。


チーム別非公式集計

Caution!
この集計は私が手元で計算したものであり、公式に発表されたものではありません。計算誤りなどがある可能性もあります。
そもそも、公式に発表されている試合レポートも、バレーボールのルールを知っていればわかるはずの誤り(両チームのサーブ打数の合計と両チームの得点合計が一致しない*)がほとんどのレポートで見られることからして、どの程度正確なのか怪しいものである。この集計は、あくまでもこの程度だという目安として見ていただきたい。
* サーブが1回打たれてラリーが始まり、そのラリーが終わるとどちらかが1点を得点するのだから、両チームのサーブ打数の合計と得点の合計は一致しなければならない。昨シーズンまでのサイドアウト制の試合なら、両チームの得点およびサイドアウトの総合計と、両チームのサーブ打数の合計が一致しなければならない。

Attack

攻撃の集計
Rank Team Hits Successes Blocked Miss Succ. % Blocked % Miss % Efct. %
1 CUB 479 248 31 24 51.77 6.47 5.01 40.29
2 CHN 575 251 50 24 43.65 8.70 4.17 30.78
3 RUS 536 235 42 31 43.84 7.84 5.78 30.22
4 ITA 627 267 47 45 42.58 7.50 7.11 27.91
5 BRA 657 278 59 40 42.31 8.98 6.09 27.25
6 CAN 511 196 53 28 38.36 10.37 5.48 22.50
7 USA 443 152 26 43 34.31 5.87 9.71 18.74
8 JPN 547 199 66 32 36.38 12.07 5.85 18.46
Total Tournament 4375 1826 374 267 41.74 8.55 6.10 27.09


防御の集計
Rank Team Opp.
Hits
Opp.
Successes
Block Opp.
Succ. %
Block %
1 CUB 514 197 54 38.33 10.51
2 CHN 590 220 46 37.29 7.80
3 USA 464 187 44 40.30 9.48
4 ITA 599 259 57 43.24 9.52
5 BRA 680 288 53 42.35 7.79
6 JPN 465 194 32 41.72 6.88
7 RUS 563 256 58 45.47 10.30
8 CAN 500 225 30 45.00 6.00
Total Tournament 4375 1826 374 41.74 8.55


攻撃の値と防御の値の差
Team Attack Won-Lost Won-Lost(Rank)
CUB +18.71 5-0(1)
CHN +7.69 4-1(2)
RUS +1.20 3-2(5)
ITA +0.11 3-2(3)
BRA -1.21 2-3(4)
USA -6.39 1-3(7)
JPN -10.24 0-4(8)
CAN -10.31 1-4(6)

今大会では各試合ごとのアタックミスの数は出ていないため、攻撃の集計のアタックミスの数は、各チームについて全選手のアタック"Fault"の数を合計し、それからブロックされた数を引いて求めたものである。したがって、防御の集計で相手のアタックミスの数がわかる資料はない。攻撃の集計と防御の集計の差は、相手のアタックミスの平均が、自チームを除く7チームのアタックミスの平均に等しいと仮定して推定したものである。

キューバがあまりにも強すぎて話にならない。一方、アタック力不足のどん底に苦しむのがアメリカと日本。しかも、単に決定力に欠けるだけでなく、アメリカはアタックミスの割合が飛び抜けて多く、日本はブロックされる割合が極度に高い。一方、昨年の世界選手権では出場権すら失ったカナダは、アタック力で日本・アメリカを上回っている。

防御面では中国はさすがによい値を出している。防御の集計でアメリカが中国に迫る値を出しているのには驚かれるかもしれないけれども、これにはからくりがある。この大会、アメリカと日本はキューバとの対戦がなかった。今回のキューバほど圧倒的に強いチームがあり、しかも5試合程度の短い大会となると、そのチームとの対戦があるかないかでこの数字は大きく異なってしまう。キューバの値は他のチームに比べ10ポイントほど飛び抜けているので、キューバとの対戦がないチームの値は、あるチームに比べ2〜3ポイント引き下げて考えるのが妥当である。ただし、アメリカの値はそれでもイタリア・ブラジルと同水準で、決して悪くはない。一方、それを考慮すると、日本は守備においても破滅的な状況にあったことがはっきりする。守りのバレーがもはや完全に崩れている。

Block

Rank Team Nb.
Set
Opp.
Attack
Successes Avg.
by Set
Shut %
1 USA 13 464 44 3.38 9.48
2 RUS 18 563 58 3.22 10.30
3 CUB 17 514 54 3.18 10.51
4 ITA 19 599 57 3.00 9.52
5 CHN 18 590 46 2.56 7.80
6 BRA 21 680 53 2.53 7.79
7 JPN 16 465 32 2.00 6.88
8 CAN 16 500 30 1.88 6.00
Total Tournament 69 4375 374 2.71 8.55

昨年の世界選手権では、キューバは必ずしもブロックが多いチームではなかったけれども、今大会ではブロックの本数も非常に多くなっている(打たれたアタックをブロックできた割合ではトップ。)。ロシアにブロックが多いのは当然としても、イタリアも、昨年の世界選手権に引き続きブロックの強さを見せている。アメリカのブロックの本数が多いのは、日本戦だけでブロック総数の半分を荒稼ぎしたためで、全体の評価は下がるけれども、それでもそれなりのブロック力はあると言える。一方ブロック力が低いのは日本とカナダ。カナダは大型の選手を多く起用し、アタックではその成果がある程度現れた一方、ブロックではそれが全く出ていない。日本もセンター線は基本的にブロック重視でありながら、それが機能していないことがうかがえる。

Serve

Rank Team Nb.
Set
Hits Successes Avg.
by Set
Succ. %
1 CUB 17 413 21 1.24 5.08
2 RUS 18 404 18 1.00 4.46
3 CHN 18 415 14 0.78 3.37
4 CAN 16 321 11 0.69 3.43
5 BRA 21 474 14 0.67 2.95
6 ITA 19 418 10 0.53 2.39
7 JPN 16 314 8 0.50 2.55
8 USA 13 279 6 0.46 2.15
Total Tournament 69 3038 102 0.74 3.36

ここでも断然のトップはキューバ。アタックもブロックもサーブも全部トップ、それもアタックであれだけ他のチームと大差が付いていては、勝負になるはずがない。この順位自体はだいたい妥当なところである。日本は昨年の世界選手権ではこの部門で2位に入っているけれども、これはペルー・ケニア・ドミニカなどサーブレシーブの悪いチームから荒稼ぎしたことによるもので、今大会の数字のほうがむしろ本来の力を表していると思われる。

ページの先頭に戻る
Barbara Jelic FanClubに戻る
先頭ページに戻る