2002年1月
1日
新年あけましておめでとうございます。
母の家から、自宅へもどる。
2日
アダム7回を送付する。
ゲーム、コードベロニカをはじめてしまう。
借りていたビデオを見る。
3日
仕事場で仕事。
アダム8回、1枚かく。
4日
仕事場で仕事。
年賀状、買って、作って、出す。
原稿、進まず。夕寝してしまう。
5日
仕事場でしごと。
進まず。1枚
6日(日)
家で仕事。進まず。ゲームをしてしまう。
7日
仕事場で仕事。アダムを2枚。
うちあわせ用の原稿を1枚。
8日
朝、早く起きてうちあわせ用の原稿を数枚、進めて、うちあわせにゆく。
XXさんが来ないので電話すると、日にちを勘違いしていたらしい。僕も何回かやったことなので、せめられない。原稿のやりとりをおこなって、解散する。
早めに終わったのでサウナのある銭湯にゆく。
家に戻って、原稿をかこうと思いつつ、ゲームをしてしまう。
9日
仕事場でしごと。5枚。
10日
仕事場でしごと。2枚。
スニーカーの担当さんより電話。黒星さんのスケジュールも取れたということで、
4月末売りの号からの雑誌掲載が決まる。
パスカルの友人で群像新人賞デビュー(芥川賞ノミネート)、長嶋氏が、二度めの芥川賞にノミネートされたとメール。その発表待ちの集まりがまたあるというので、出席の返事を出す。
11日
仕事場でしごと。2枚。第8回をかきあげ、校正作業となる。
篠田さんが来ていたので、発表待ちの会におけるマナー、について質問すると、
「発表の時間に、その担当の携帯に電話する」とか「着信音を同じにして焦らせる」とか「決まる前から「次がありますよ」と言う」などや「落ちる、すべるを連発する」などと、いろいろ嫌がらせの方法を教えてくれた。
待ち会の雰囲気は主である作者によって、千差万別だという。篠田さんの場合は、おまつり騒ぎだったらしい。通夜のようにしんみり待つひともいるらしい。
12日(土)
直し後、キイカさんに第8回の原稿を送付する。
13日(日)
家でしごと。アダム第9回をかきはじめる。4枚かく。
14日(成人の日)
雑用および、原稿を1枚かく。
15日
仕事場でしごと。進まず。1枚。
16日
家でしごと。進まず。
夕方より「発表待ちの飲み会」へゆく。
突然、『取りました』の声に全員が立ちあがる。
祝、新芥川賞作家。
というわけで、うかれて呑み過ぎ、僕はまたも暴れしまう。
他人様の受賞お祝いなのに。しかも芥川賞で、川上弘美さんも後から来てたのに。
酒乱である。暴言を吐いたり、女性に絡んだり、あげくの果てには人様に暴力までふるって、まったくもって極悪である。
ヤクザならば、指を詰めてお詫びするところだが、一応堅気だし、小説かきだし、小指がないとキーが打てなくなるし。
17日
二日酔い。まばらに昨日の記憶があるところが悲しい。
誰にどう謝っていいやら、よくわからない。
冬の波涛をながめながら、禁宴を誓う。
というわけで、スニーカーの担当さんへ、出席のハガキを出した月末にあるスニーカーのパーティですが、行けません。欠席します。
仕事場へ這い進んでしごと。進まず。数行。
18日
仕事場でしごと。2枚。
19日
家で仕事。1枚。
メーラーがおかしくなり、送信ができなくなる。
20日(日)
家で仕事。1枚。
メーラーを直す。原因不明だが、なおった。
21日
雷雨のため家で仕事。進まず。のたうつ。
22日
仕事場でしごと。3枚。
23日
2枚。
24日
3枚。
25日
朝、寝起きに警察より電話。
「青山智樹さんの件で」と切り出され、
「シャインニング」のジャックニコルソンにように、血だらけのオノを握って笑っている青山さんを想像した。
「青山さんが、散弾銃の取得申請をしていることを御存知ですか?」
と言われ、八つ墓村のように、散弾銃を乱射して暴れている青山さんを想像した。
無論、事件ではなく、取得申請のための身上調査だった。
ああ、びっくり。
東京新聞から電話で夕刊に掲載する短篇小説の依頼。原稿用紙7枚半から8枚。新聞だけに指定枚数に余裕がない。新聞だけにギャラが高い。この枚数で、某小説誌の70枚とほぼ同じ値段。
ラインナップを見ても、僕のような格下の作家に来るような仕事ではない。しめきりが来月中(15日)と急なので、おそらく著名な誰かが依頼を忘れていてドタキャンしたのだろう。
なにはともあれチャンスなので受ける。
両国国技館に母たちと相撲を見に行く。マス席というものにはじめてすわる。
座布団にすわって酒を呑みながら、格闘技を見るというのは、なかなかお大名な気分。
ひとつの勝負が一瞬なので、待ちの間に飲み食いできるのだ。これがプロレスだと目が離せず、こうはいかないのである。
26日
企画の原稿をかく。2枚。進まず。
27日
企画の原稿を3枚書いて、宇宙塵の例会へゆく。
禁宴の近いを守り(かろうじて)、飲み会へは行かずに帰る。
28日
午前中、掃除。
仕事場でしごと。うちあわせようの原稿を進める。進まず3枚。
29日
午前中、溜まっているホームページの更新。
仕事場でしごと。うちあわせようの原稿、4枚。
長嶋有氏より、妖怪情報および、日記の訂正をもらう。
デビューした新人賞は「群像」ではなく「文學界」でした。謹んでおわびします。
猫丸のバカさかげんを知らしめるため、10日のまちがいはそのままにします。
30日
仕事場でしごと。打ち合わせの原稿を七枚かく。
締め切りがやばくなってきたので、中断してアダムの原稿へうつる。一枚。
31日
仕事場でしごと。3枚。進み悪し。
禁宴なので、スニーカーのパーティーには行かず。
家に戻ると、芥川・直木の受賞パーティの案内が来ていた。あばれたにもかかわらず、長嶋氏が名簿に入れてくれたらしい。なんと心の広い方だ。
篠田さんの時に一度、行ったことがあるが、とても豪勢なパーティである。屋台が出て、寿司や焼きホタテなどがあるのは、そうめずらしくないが、ここではなんと、ウニめしがあったのである。あったかい銀シャリの上に生ウニである。食べ放題である。
あの時は「おう、もっとウニ山盛りにせんかい!」と心の中で叫びながら、こそこそと三杯も食ってしまったことを白状しておこう。他に、生ハムメロンや、ローストビーフ、ケーキやコーヒー、も食べ放題、飲み放題なのである。
いかん! 文学賞の権威的な賞のパーティに対して、このような食い意地の張ったことではいかん。受賞者のお祝いが主であり、失礼である。二時間無料飲み食い放題(ウニ付き)大会などでは決してないのだ。
それに、禁宴をちかったばかりではないか。あんなところで暴れたら、業界から追放されてしまう。
いや、しかしウニが……。