2000年総括

結局、今年は五位に終りましたが、野村・前田・緒方(あと、シーズンほとんどを棒に振った横山)を欠きながら昨年よりも大幅に借金を減らし、また中日・ヤクルトにも勝ち越し、圧倒的に戦力差が激しい巨人相手にはヤクルト(貯金5)についでの借金3(横浜借金5、中日・阪神借金9)と善戦を見せた。

いろいろ論議された達川采配ではあるが、この結果を見る限りは評価されても良いのではないだろうか?

投手の酷使を問題に挙げる人もいるが、小山田は変化球の切れ及びコントロールに問題があったし(2軍で見る限り故障したとは言えないないぐらい速い球を投げてました)、河野も疲労というよりはむしろ精神面での不安が見られた。
30試合以上投げた投手は、中4日で投げたミンチ―(31試合)・河野(46試合)・高橋建(50試合)である。


参考までに他球団の30試合投げた投手

阪神・伊藤(71試合)、葛西(43試合)、遠山(54試合)、西川(45試合)、福原(36試合)、吉野(34試合)

中日・岩瀬(58試合)、ギャラード(51試合)、正津(42試合)・野口(33試合)・前田(41試合)

巨人・木村(54試合)、岡島(56試合)、柏田(50試合)、桑田(30試合)、三沢(41試合)

横浜・木塚(46試合)、河原(47試合)、福盛(40試合)、森中(53試合)

ヤクルト・五十嵐(56試合)、石井弘(45試合)、高津(35試合)、高橋一(31試合)、山本(44試合)
      レモン(31試合)


と、圧倒的に他球団の選手の方が試合に出ているのである。
ただ、高橋建だけは明らかに酷使とも言える起用をされていることは確かです(投球イニングが100越えている中継ぎ兼先発はレモンぐらい)。
これは、カープの中でアテになる救援左腕投手が少ないからというのが一番の理由でしょう。
また、20試合以上投げた投手となるとかなりの投手がいますが、酷使以外の原因による故障上がりか力不足で定着できなかった投手ばかりです。
まぁ、前半戦投げていた投手が後半戦も投げていたら30試合以上投げた投手は増えたでしょうが。
(でも、山本や西川など途中から投げ始めて30試合以上投げた投手もいるし)

個人的には高橋建は先発で投げてもそんなに勝てるとは思えないので(球速はあるけど、コントロール・切れ共に不安アリ)、後半戦のリリーフ専属は正しいと思っています。
でも、精神面から言うと抑えの切り札というタイプでもないですね。
また、ミンチ―・澤崎・山内と球数を制限して投げる投手がいるため、完投できるのは黒田・佐々岡ぐらいしかいない状況になり、高橋建にしわ寄せが来るのは避けられないのです。

佐々岡は、達川就任の年に投げこんだことから復活を遂げましたが、今年の終わり方を見る限り磐石と感じられないフシがあります。
黒田は最初と最後は完璧なのに、夏場に成績を落としたのが大きなマイナスポイント。
リーグ最多の完投7を誇りながらも141回しか投げていないというのも不安要素です。
澤崎・山内の両者は故障上がりなので、今年の成績は参考程度に・・・。

また、河野・ラドウィックは先発した時の様子を見る限り、短いイニングで投げる方が向いているかと思います。


一方、打者の方に関してはというと

満足しているポイント
『走る野球』への原点回帰が見られたこと、野村・前田・緒方抜きでも戦える戦力になったことなど。

物足りないと感じるポイント
『守る野球』とは程遠い守備
と、いうことを感じました。