箱根を守る会は平成12年6月5日、小田原簡裁にポーラ箱根美術館建設の工事中止などを求めた「公害調停」の申し立てをしました。 申し立て人は「ブナ林とそこに生息する生き物たち」と「箱根を守る会」。 それに県内外の11の自然保護団体と賛同者559人で、 調停の相手方は建設を進めている財団法人「ポーラ美術振興財団」 厳正な審査をへて受理され、約1ヶ月半後の第一回調停にむけて新たな運動がスタ−トいたしました。
小田原簡裁に調停申し立て(6月5日)
申し立ては、これからも長く”世界の箱根”として存続するには、自然環境を守るしかありません。建設地は長年、特別保護地区に準ずる扱いがされてきたにもかかわらず、この事業が出来るとするなら箱根全山で連鎖的開発が起こり、全国の別の国立公園に同様の害が及んでしまう懸念から、事業計画の中止か変更をすることの調停を求めました。

申し立ての弁護団は65人です。 今回の調停は”自然の権利”として奄美大島のゴルフ場建設に反対する『アマミノクロウサギ訴訟』。『茨城県オオヒシクイ訴訟』。長崎県の『ムツゴロウ訴訟』など動植物が原告になっているケースはあるが、森林全体という生態系を”申し立て人”にしたのは全国でもはじめてです。

今後の調停にご注目下さい。