読書メモ

・「里山資本主義 〜日本経済は「安心の原理」で動く
(藻谷浩介、NHK広島取材班:著、角川oneテーマ21 \781) : 2013.12.14

○印象的な言葉
・(地方に)何もない、とは、何でもやれる可能性があるということ
・(地方の)「豊かな暮らし」を見せびらかす。金を使わなくても豊かな暮らしが出来る。お金をかけず、手間をかける。できる過程を楽しむ。
・林業の哲学は「利子で生活する」こと
・そう簡単には日本の経済的繁栄は終わらない
・製材所で排出する木くずを産業廃棄物として処理するとお金がかかる。それを燃やした「木質バイオマス発電」で、工場で使用する電気の ほぼすべてを賄い、夜間に余った電気を電力会社に売る。木材は石油や石炭よりも炉に優しい。使い切れない分はペレットにして販売。
・ペレットは暖房だけでなく、冷房にも使われる。吸収式冷凍機。
・日常生活で利用するエネルギーのうち、大半は熱利用が占める
・エコストーブの威力
・自治体が補助金を県や国からもらうとき、自分の町を貶めることでもらってくる
・高齢者⇒光齢者。省エネ⇒笑エネ。市民⇒志民
・オーストリアの山々は日本と同じように切り立っている。そこの林業技術は日本にも導入しやすい。作業環境は安全になった。 ちゃんとお金になる産業になった。高度で専門的な知識が求められる。
・オーストリアではタンクローリー車がペレットを個人宅へ供給。燃えカスを吸い上げていく
・ポプラは他の樹木より早く数年で成長する。エネルギー用に適する
・オーストリアは「脱原発」を憲法に明記している
・集成材CLT。建築材料として強度が飛躍的に高まる。コンクリート並み。高層建築も可能。オーストリアでは9階建てまで認められている。 耐震性、耐火性にも優れる。
・建築基準法には「大臣認定」制度がある。特別な手続きを経れば、CLTによる建設も可能。
・バックアップ用として別の手段も確保しておく
・里山、田舎を楽しみ倒す。山の実りがおいしい。木を活かした暮らし
・日本の歴史:一瞬、極端に高まる外来への極論への熱狂。いずれは幻滅に変わり、輸入原理は時間をかかて日本流に変容していく
・サブシステムたる里山資本主義
・市場に出せないような野菜を地元の福祉施設で消費。地域内の経済循環を拡大。金銭換算できない地域内の絆を深める。 地域全体が最適化され、利益が回る。目の届く範囲だけで販売。
・活力ある中堅・中小企業、個人事業者は一事業者多事業なのが当たり前
・発売から2年以内に消えるヒット商品の割合は52%。新発売商品が利益を得られる期間は1.5年。
・農漁村は貿易赤字。お金が地域の外に出て行くほうが大きい。石油や電気、ガスなどエネルギーが圧倒的な赤字。二次産品を外から買っている。
・グローバルジャングルは強い者しかいない世界ではない。弱い者は多様な個性と機能を持ち寄って、生態系を支えている
・長年放置され農薬も化学肥料も入れていない土地は有機農業には絶好
・地元の人がもっている知恵、自立して生きる力を学ぶ
・空き家は「地域の資源」。お年寄りが集まるデイサービスセンターにして活用。地域の若者の雇用にもなる
・ありのままを受け入れ、その中で出来ることを見つける
・空き家が増え、寂しくなった集落。大事な「張り合い」をなくした
・レストラン併設の保育園。子育て中の母親が働く環境を提供
・老人も子供も、子供を預けられない主婦も、単体では弱者に見えても、互いに他の人に役立つ
・「手間返し」:互いに世話をし合い、お返しをする無限のつながり
・過去20年間、日本のGDP総額は減ってもいない。一人当たりGDPも微増。生産年齢人口当たりのGDPは伸び率は先進国最高。
・デフレの正体:供給過剰を、自動化されたシステムによる低価格大量生産に慣れきった企業が止められない。値崩れ。
・必要な構造改革とは「賃上げできるビジネスモデルを確立する」★
・不安・不満・不信の根源は、生き物としての本能で感じ取ってしまっている現実。大都市圏の住民ほど不安、自暴自棄、刹那的なのは、その裏返し。
・瞬間的な利益を確保するためだけの刹那的な行動。重要な問題は先送り。短期的な利害だけで条件反射のように動く社会。 内心では自分たちの明るい未来を信じなくなる。
・10万年に渡り安定的に冷やし続けなければいけない高レベル放射能廃棄物
・マネー資本主義自壊のリスクに対処できるバックアップシステムの不在が、根源的な不安の素。 お金が機能しなくなっても水と食料と燃料を手にし続ける。身近にあるものから賄える安心感。★
・日本を100%確実に襲う、日本社会の息の根を止めかねない危機
・一人当たりの医療費は米国のほうが高い。競争に任せたほうがうまくいくと信じ込むと、実際には非効率になったりする