読書メモ

・「日本経済、崖っぷちの決断 〜[激論]アベノミクス後を読む
(長谷川慶太郎、中原圭介:著、徳間書店 \1,500) : 2013.08.03

○印象的な言葉
・米国では2007〜2011年の間にGDPは名目で7.5%、物価は8.5%上昇する一方で、国民所得は5.2%下がった
・同じ期間に韓国では財閥系企業勤務の8%のエリートと、その他との格差が拡大
・日本では国民所得は6.4%下がったが、物価も1%下がり、実質的な所得は5.4%の下落で済んでいる
・「デフレは悪」という固定観念が染み付いている
・国債を買うだけの国営ゆうちょ銀行など不要
・延命措置でかろうじて生き延びている破綻寸前のユーロ加盟国
・日本が天然ガスを買ってくれないと潰れるロシア
・中国人民解放軍分裂による内線
・格差拡大するインド
・1回分のLNGで三度発電する日本の技術。気体のガスに戻るときに600倍まで膨張する力を利用して一回目の発電、 ガスをガスタービンで燃やして二回目の発電、その排気ガスで蒸気タービンを回して三回目の発電。→三菱重工と日立の新会社
・孫正義は投機家
・サムスンがAppleと特許侵害でやり合っているのは互いに数多くの特許をもっているから。最後は両者間で特許をバーターすることで収める。 研究開発能力が高い証拠。
・デフレ時代には不動産価格が上がらない。長期間ローンを払い続けるのは個人の経済的損失を大きくする
・世界で唯一正常化しているのが日本の金融機関。金融市場が安定している
・格付けがトリプルAクラスの世界の優良企業が日本の銀行に融資を求めている。日本の銀行の国際業務部門が大きな収益を上げている。 3大メガバンクは営業利益の過半を国際業務が占める。融資の資金はただ同然の金利で調達できるため日本国債を買うより有利。
・日本で最大の地主が農協。組合員が担保に出した農地が担保流れになると、農協が引き取る
・住宅ローンは焦げ付く恐れが高いため一般の金融機関は消極的だが、農協は積極的に手がける。農協は潰れる恐れがある
・共通通貨を維持するには相応のコストが伴う。
・ドイツはユーロ導入により、経済的に欧州全体を支配することになった
・非正規社員は不満を持ち、正社員には気遣う余裕がない。一致団結して協力する雰囲気が醸成されない。 モチベーションは下がり、生産性も低下。悪循環。非正規社員は頑張っても頑張らなくても同じと思ってしまう。教育機会が与えられていない。 →スキルは自分で身につけるしかない。
・首に出来るならやってみろ、といえるくらい実績を上げる。首にできない。
・日本の賃金水準は世界一高い。アメリカの倍。
・地方で成功している会社の共通点は、従業員、家族、取引先を大事にしていること
・「擦り合わせ」が日本の製造業の最大の武器。細やかな調整能力が求められる。★
・実績主義の会社が増えて行けば、正社員と非正規社員の格差もいずれ問題にされなくなる
・やる気がないなら夢ももてない
・労働市場の流動化。高齢者でも使ってくれる企業が出てくる。生涯現役なら老後の心配が不要
・ガスエンジンを使うハイブリッド車
・電気自動車は普及すれば部品も安くなり、汎用品化される。少人数とわずかな荷物で近場を走るだけなら、1回の充電で200km走れば良い。 →セカンドカーとして軽自動車にとって代わる★
・走行距離は一日10km以内が6割。乗員も1〜2人がほとんど。二人乗りの超小型車で十分
・部品の減少率の2乗で生産コストが下がる。部品を半分にすれば、生産コストは1/4になる。 メンテナンスコストは部品の減少率の3乗。同様にコストは1/8になる。
・ハイブリッド車は技術的には行き着いた。部品が多すぎる。価格も高く、安い小型車を求める消費者に反している。 HVが通用するのはあとわずか。売れているのは値下げをしているから。儲かっているのか?投資した開発費を回収できるか?
・シェールガスを精製分離すれば良質な水素が安全に取り出せる。水素の扱いは危険。→交通事故時の被害が大きいかも?
・安全性を確保するために燃料電池は大型で重くなる
・デフレは生活の質を上げる。物価が下がって、安く手に入る。新しいサービス・商品が提供される。規制が緩くなる。
・政治家はデフレの本質を見誤っている。デフレは21世紀を通じて継続する世界の基調
・ゆうちょ銀行に融資をさせても審査能力がないから失敗する
・努力しても経営戦略が時代に合わないと潰れてしまう時代
・欧米のバランスシート不況は10年は続く
・日本では不動産は長い目で見たら下がる。投資対象にはならない
・シェールガスをTPPトセットで考える
・原発は経済的合理性に合っていない。再生可能エネルギーも経済合理性がない
・日米復活、欧州・新興国の低迷、の二極化
・欧州の金融機関にECBは総額100兆円を提供。返済期限は2014年末から2015年頭。返せるわけがなく、大騒ぎになる★ 今は延命措置でかろうじて生きている状態。
・新興国への投信はリスクが大きい。カントリーリスク、業種のリスク、為替リスク、経営破たんのリスク。情報がオープンでない。