読書メモ

・「日本の恐ろしい真実 〜財政、年金、医療の破綻は防げるか?
(辛坊 治郎:著、角川SSコミュニケーションズ \952) : 2012.01.04

○印象的な言葉
・日本の所得格差は新世紀に入って縮小している。賃金の高い層が所得を減らしているため。しかし貧困層はさらに困窮の度を増している。日本が貧困化しているのが問題。 格差が広がったのは1990年代。
・5年半の小泉政権時代、新卒就職率は劇的に改善、正規雇用者の数も増加(非正規雇用者数も激増)
・国とは国民に施しをする組織ではなく、国民自らが作り上げる住処(すみか)
・大阪市の市税収入6千億。生活保護費は3千億。市民の20人に1人が生活保護を受給
・日本の生活保護費は防衛予算の半分を超え、3兆円に迫る。激増する無年金の高齢者
・日本の就労人口の1割以上が土木建設業に携わる。地方の土建業者は福祉業者に看板を架けかえている
・ギリシャは4人に1人が公務員。経済は政府が把握できない闇経済
・世界には国債の信用度そのものを売買する市場がある。信用自体に売りを浴びせることができる
・政府紙幣の副作用はモラル崩壊。税金に由来しない金が空から降ってくる。その先には社会、国家の崩壊が待っている
・品のない政治の下には、品のない国民しか育たない
・未来を作る責任と力は高齢者にある。高齢者にはその自覚が必要
・年金記録問題の解決法:記録に不満・不審のある人は名乗り出てもらい、個別ケースについて対応すること
・国民年金は生活保護にも満たない受給額しか得られない
・国民健康保険料の都道府県格差は2倍。不公平な制度
・特定郵便局:万単位の実質、世襲制の国家公務員が存在するのは異常
・議員の資産公開制度は「清貧の議員像」をアピールする場
・裁判員制度:国民に大きな時間的、経済的、精神的負担を強いる制度なのに、その権限は弱い
・米国大統領の任期は最大2期8年。民主主義にとってトップが長期間居座るのは極めて害が多いというのが常識
・首長の退職金制度は廃止すべき。再選するたびに退職金が支払われる。2期、3期目の退職金は減額すべき
・米国の下院は国民の代表、上院は州の代表
・産婦人科医の減少:少子化の中、受診者の減少。他の診療科に比べて圧倒的に高い訴訟リスク。出産は女性の一生の中で最もリスクが高い。 国による、出産時の事故に対する無条件での賠償制度の創設を。
・C型肝炎は気がつかないまま進行するケースが多い。高齢期に2割以上が肝臓癌を発症。早期に感染を知ることが大事。薬害肝炎をもたらした止血剤は約30万人に投与された。
・活断層型地震では家さえつぶれなければ、死なない
・サイトカイン・ストーム:免疫機能に欠かせない物質・サイトカインは、体内で過剰に生成されると自らの細胞まで攻撃し、時として荒れ狂う。
・社会的サイトカイン・ストーム:日本の騒動ぶり(⇒すぐに過剰反応する国民)
・伊丹空港を廃止し、関空に国内・国際線を集中させろ。成田空港を廃止し、羽田を拡張しろ
・たばこ1箱千円:700円の税金。増収額は約9兆5千億。消費税なら4%に匹敵。火災原因のトップは毎年、放火かたばこ。日本の喫煙率は24%。欧州ではたばこ1箱千円。 少数の喫煙者だけに負担を押し付ける発想は危険。
・みんなが使う金はみんなで負担する、この当たり前の前提が崩れた社会は必ず荒む
・戦前の創価学会弾圧の歴史
・教育の場を自らの思想流布の場と考える異常な教師たち
・戦後、占領下の日本にはあらゆる分野に独立委員会が作られたが、日本独立と同時にほとんどが解体された、教育委員会だけが例外的に残った。 多くの委員は「外部パート職員」。実質的な決定権は常勤職員にある。「教員による教員のための教育委員会」。
・公務員を全員クビにして、その人件費を充てても、社会保障費は捻出できない
・財務省主導の消費税増税には乗ってはいけない
・社会保障の根本には、まず自分のことは自分で何とかする、という精神が必要。最小の国民負担で最低限のことだけに「公」が関与すべき

-目次-
序章 ここが恐ろしい日本の真実・総論
第1章 日本は破綻するのか
第2章 日本の崩壊は年金・医療から始まる
第3章 騙されないための知恵
第4章 政治家という人種
第5章 日本政府は命を守れるか
第6章 不思議な不思議な日本の情景
第7章 日本の教育を考える
最終章 破綻を免れるヒント