読書メモ

・「黒沢明解題
(佐藤忠男:著、岩波同時代ライブラリー \880) : 2012.01.25

○印象的な言葉
・志村喬は黒澤作品にはなくてはならない存在
・かつて自己主張というものを全くしたことのない人物が、一生に一度だけ、自分の生命感のすべてを吐露してみる。 そのぎこちなさと無様さ。無様さを超えた圧倒的な存在感。平凡な人間が、あるとき聖者になることができる
・平凡だが善良な庶民たち。実直な町人や正直で誠実な侍たち。自己主張を抑えて、世のため人のために良かれと思うことを行う人物。 ヒロイズムと名誉心に対して否定的。他人に知られることなく善をなす。
・常に泰然として
・戦国時代は最も活動的でエネルギーに満ちた時代、健康な時代
・技術は必ず時代遅れになる。しかし技術の練磨によって鍛えられた人格の輝きは不滅
・武芸は食うための単なる技術ではなく、人格を鍛え磨くための「道」。技術以上のモラルと美的価値の探究の方法

<その他>
・映画「虎の尾を踏む男達」(1945年製作)に出ていたエノケンは和製チャップリンに見えた

-目次-
1 姿三四郎・1943年―虎の尾を踏む男達・1945年
2 わが青春に悔なし・1964年―羅生門・1950年
3 白痴・1951年―どですかでん・1970年
4 デルス・ウザーラ・1975年―夢・1990年
5 黒沢明の作風とその特質