読書メモ

・「FREE CULTURE
(ローレンス・レッシグ:著、山形 浩生、守岡 桜:訳、翔泳社 \2,800) : 2012.02.08

○印象的な言葉
・本書の狙い:「フリー文化」というミームを紹介し、擁護する議論を提供すること。それが自由社会の伝統だった。 それが言論や創造性という価値観を発展させる
・自由な文化:著作権と、文化を使って、それを変換する機会とのバランスをとらせる社会。クリエーターや革新者たちを支持し保護する。 「できるだけ自由でいられるように」することで保護をおこなう。反対は「許認可の文化」。
・権力の集中は保守派の忌避すべきもの(ウィリアム・サファイア)
・極端化に反対
・ネットに脅かされた企業が立法者たちに働きかけ、自分たちの保護に法を使おうとしている。 アメリカ政府は大メディアに突かれて、昔から存在しているものを破壊しようとしている。
・最も脅かされている存在が、アメリカの骨抜きにされた立法プロセス
・常識を作り直すには、いかに多くの人を同じ問題について考えるように仕向けられるかにかかっている
・個人の行動だけでは自由な文化は回復できない。法律を変える必要がある
・法による規制は意図的に不完全にされているものもあった。その不完全さに価値があった。
・コモンズのような誰でも使えるリソースがあるからこそ、イノベーションも起き、人々が新しいものを作るネタもできる
・著作権の無節操な強化と、それによる害
・著者がかかわったエルドレッド裁判(敗訴)。著作権期間が延長されていくのは違憲だとした裁判。
・誰が持っているか分からない著作権。売るあてもないのに、使うこともできず死蔵されているものが多い。一部の映画はフィルムが劣化し、 なくなっていく。クリエーターは利用することもできず、社会は貴重な知的財産を失う。みんなが損する。 下手に保護されているがゆえ。保管コストがもったいないという理由で廃棄される(日本映画の多くは消滅していった)
・クリエイティブ・コモンズのライセンス:著作権者たちが自主的に、自由に使える知的財産を作り出せるようにした。 コンピュータでその権利がすぐに確認でき、検索で自分が必要とするものが探せる。
・著作権者が現れるまで無断で使っていいことにする。名乗り出てきた場合、既定の一律料金さえ支払えばいいことにする
・状況を悪化させているのは、何でも訴訟に持ち込んで売上を増やしたがる弁護士たち
・ファイル共有によってCD売上が低下したという説に疑問が出ている。出荷は減っても実売は増えているというデータもある。
・Winnyの作者が著作権侵害幇助という理由で逮捕された。それは法律の拡大解釈。似たような分野でのソフト開発に誰も手を出せなくなる
・日本の漫画同人誌。厳密には違法だが、そうした小物を追いかけるだけの弁護士がおらず、訴訟コストも高いため、訴追対象になっていない。 お目こぼし。
・クリエイティブ・コモンズの日本語版が世界に先駆けてできた。日本の制度に合わせて変更が必要。ちゃんと法的に一応の裏づけがある。
・鳥獣戯画や風神雷神図は、所蔵しているだけでは何の著作権もない

-目次-
「海賊行為」(クリエータ
ただの猿まね屋 ほか)
「財産」(創設者たち
記録者たち ほか)
謎(キメラ
害)
バランス(エルドレッド
エルドレッド2)