…ひときわ大きな笑い声が上がった。
どうやら誰かが戯けた話でも披露しているらしい。洩れ聞こえて来る言葉の中に、
興味深い単語を聞きつけた君は、注意深くその集団の会話に耳を傾けた……
こちらでは、草の根ネットでの友人とのメールのやり取りの中から生まれてきた、ToHeartのキャラにスターウォーズを演じさせたらどうなるのか、という趣旨のパロディ小話(小説にあらず)を公開しています。
戯けている上に、まとまっていない文章ですが、よろしければお時間のある時にでも読んでみて下さい。なお、パロディにする関係上、会話の細部などは原典(スターウォーズ)と異なっている場合があります。
●第三幕:初歩の物理● |
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帝国軍の突撃兵(ストゥームトルーパ)の襲撃をかわし、ハン・ソロ自慢の宇宙艇ミレニアム・ファルコン号で砂漠の惑星タトゥーインを無事に飛び立ったルーク達一行。
しかし、タトゥーイン上空には帝国軍の誇る巡航艦スターデストロイヤーが待ち受けていたのであった…。「ハイパースペースはまだですかな?」
「もうじき、座標が出るところよ」
「とろとろしていると、やられちまうぞ」
「うっさいわねぇ、ハイパードライブってのは農薬散布するのとはわけが違うのよ。卓越した操船技術と沈着さを併せ持ったあたしみたいな船長でなければ使えない高等技術なの」
「おーい、チュウイ。運転替わってやってくれ」
「ちょっと、それどういう意味よ」
「決まってんだろ。お前みたいに爆裂した操船技術と横着さを併せ持った奴に任せておいたら、アルデランの太陽に突っ込んじまう。そもそも光速の意味、分かってんのか?」
「言ってくれるわねぇ! こう見えてもあたしはケッセルランを12パーセクで…」
「それ見ろ、パーセクってのは距離の単位だろうが? 速さを自慢する時に距離を持ち出してどうしようってんだよ。これだから赤点女王は…」
「だ・れ・が赤点女王よ! どうせ、あんたも似たようなもののくせに!」
「おあいにく様、今回、俺は物理83点だぜ。ま、実力だな」
「きーっ!!」
「がおー、がおー(ソロもルークちゃんも口喧嘩している場合じゃないよお)」
「はわわー、帝国の巡航艦に挟み撃ちにされますー」
「巡航艦がトラクタービームの準備をしているのを確認しました。現状のままで逃走できる可能性は12631分の1です」
「そいつはすげえ、誰かさんが補習を受けないで済む確率並みだな」
「しつこいわねぇ!」
「喝ーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
この一行、果たして無事に警戒ラインを突破できるのでしょうか?(笑)