●グランディア 対応機種:セガサターン●

 今更、という気もしますが、発売日に購入したまま放り出してあったこのソフトをプレイしてみました。
 全般的な感想としては「良作」といった感じでしょうか。百歩譲っても「名作」止まり、「傑作」とまでは行かない気がします。

 港町パームに住む少年ジャスティン、代々冒険者の家系に生まれた彼は、父親の形見である精霊石を懐に今日も冒険ごっこにいそしんでいる。  ある日、顔見知りの博物館長の紹介でパームにほど近いサルト遺跡の見学に向かったジャスティンは、 精霊石の導きにより、古代エンジュール文明の秘密を垣間見る事になる…。

 出だしのストーリーだけを見ると実に面白そうで、実際、ソフトの価格分以上に楽しむ事はできると思います。それが何故「良作」なのか、といえば人物造形が型にはまりすぎている気がするんですね。何というか、主人公らしい主人公、ヒロインらしいヒロイン、悪役らしい悪役といったキャラばかりで、話の基本的な展開も予想通りのハッピーエンドタイプ。
 決してそれが悪いとは言いませんけど、もう少し良い意味で裏切って欲しかったかな? とは思えます。
 とはいえ、ゲームのシステムや、レスポンス、プログラム、グラフィックの技術の高さなどは、さすがゲームアーツと思わせる超一級品の出来栄えではありました。プレイヤーの操作によりぐりぐり視点を変えるマップや、噴水に近づくと音楽がフェードアウトし、噴水の音が大きく聞こえるといった音声面での演出など、細かい所にいたるまでじっくり作り込んであります。まさに職人芸という感じですね。
 この作品の続編はDC用に開発されているそうですが、雑誌の記事などを見る限りでは、1作目よりもキャラクターにひねりが加わっていそうなので、期待ができそうな気がします。

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