地下鉄珍光景集


このページでは、地下鉄に関する珍しい光景、通常お目にかかれない光景を紹介します。


 

(2006.09.19)
三ッ沢下町駅
三ッ沢下町駅

横浜市営地下鉄各駅の中で、三ッ沢下町駅と三ッ沢上町駅のホームについては、他の駅と比べて外見がかなり異なっています。

写真のようにドーム状の天井を成し、対向式の地下鉄ホームでよく見られる線路間の支柱がないことが特徴です。これら2駅についてはNATM工法により建造され、これが日本で初めて施行されたことで土木学会賞を受賞し、その記念碑がホームに掲示されています。

このような形状ゆえ、出入口はホームの両端に設置されています(三ッ沢上町駅の出入口はあざみ野寄りの一箇所のみ、もう片方は非常階段)。また、これら2駅は横浜市営地下鉄の中では深い部類に位置し、特に三ッ沢上町駅は市営地下鉄の中で最も深い駅です。そのため、改札口からこのホームへ到達するためには、4つの階段かエスカレータを渡る必要があります。

 

(2005.10.30)
3000S形の搬入
(写真提供:ページをご覧の方)

3000S形の搬入光景です。3000S形は2000形の車体を置き換えるために、2006年度にかけて導入が予定されている車両です。

横浜市営地下鉄は他の鉄道路線とのつながりがないため、車両工場で製作された車両は貨物列車として一旦横浜本牧駅まで輸送されます(一部の鉄道ファンの間では、この形態を甲種輸送と呼んでいます。)。

横浜本牧駅に到着するとトレーラーに積み替えられ、上永谷の車両基地へ輸送されるそうです。この写真はトレーラーへの積み替えを待っている車両を写した一枚となっています。

 

(2005.06.29)
1000形
引退後の1000形
(写真提供:ページをご覧の方)

2004年から3000形3次車(3000R形)の導入に伴い、開業当初から活躍してきた1000形の一部が引退となりました。

1000形引退にあたり、交通局から無償による車両譲渡が募集され、一部の車両は応募した業者(または個人)へ実際に引き取られました。

 提供者のコメントによると、写真にある車両は1000形04編成の一部で、横浜市内のとある施設で保存されているとのことです。(本ページでは混乱を避けるため、当面の間具体的な施設名公表は控えさせていただきます。どうしても知りたい方は作者まで個別にメールをください。)

 

(2003.11.30)
全席優先席の表示

 女性専用車両に引き続き、2003年12月より地下鉄の全座席を優先席とするという施策がスタートしました。このサービスも関東では初めての試みではないかと思われます。

従来は一部座席が優先席となっていましたが、この優先席を全座席に拡大したものです。全座席が優先席というと、普通の乗客にとっては全部座れない座席ではないか?と思う人もいるかもしれません。しかし、この施策は優先席という枠組みにとらわれず、お年寄りや体の不自由な乗客、あるいは子連れの親や妊婦に対して、どの座席でも譲り合いの気持ちを持って利用することを狙いとしているのではないかと、個人的には感じています。

 

(2002.05.06)
関内駅3番線
関内駅3番線に停泊中のはまりん号

関内駅の横浜・あざみ野駅方面のホームは1面2線となっていることにお気づきでしょうか?横浜・あざみ野方面の電車は4番線を通りますが、その反対側の3番線は湘南台方向が行止まりとなっており、周囲には柵が設置されています。

当初この3番線が何の目的で使用されるのか、私が地下鉄に乗り始めた小学生の頃から不可解でした。廃墟?と思ったこともありましたが、最近になってようやくそれに関する情報を入手しました。そして深夜近い時間に関内駅に出向くと、3番線に電車が停車しているのを目撃することができました。

実は、この3番線は停泊に使用するための引込線だったのです。引込線は通常ホームの外に設置され、地下鉄であれば通常壁に仕切られて見えにくいものです。それゆえ、このようにホーム内に引込線を設置する事例はきわめて異例のケースではないかと思います。

なぜこのような形態になったかというと、私が知る限りでは、3番線は昔計画されていた関内から本牧へ向けての支線(3号線の一部)のホームとして使用する予定があったからです。しかし、この建設計画は途中で中断となり、3番線は結局営業用に使うことはありませんでした。こうして営業に供する予定であった3番線は引込線として転用され、現在に至っています。

地下鉄の時刻表を見ると、1日1回だけ横浜始発の初電が運行されています。横浜に引込線はなく、他の引込線設置駅(新横浜・上大岡・踊場)から出発する初電はきちんと設置駅から客扱いを行い運行を開始するため、おそらく横浜始発の初電対策として、前日夜に関内に停泊させているのではないかと考えられます。

ちなみに、関内駅は2層構造の駅となっており、3番線に入る列車は湘南台方向から入線し、1回スイッチバックをしなければいけないはずです。その光景もタイミングが合えば見てみたいものです。

 

(2003.05.05)
女性専用車両の告知

2003年4月から、平日朝ラッシュ時のみ女性専用車両を導入しました。深夜帯の女性専用車導入事例は東京であるものの、朝方の導入は少なくとも首都圏では初めてだそうです。

該当する車両はあざみ野寄り先頭車から3両目に当たる4号車です。この時間帯は各駅にガードマンが配置され、一般男性客の誤乗車がないよう監視を行っています。平日朝に作者が5号車に乗った限りでは、4号車が女性専用車両となっている影響で、5号車の客層がほとんど男性で、以前よりも混んでいるように見えました。

この女性専用車両については2003年6月まで試験導入と位置づけ、アンケートが実施されました。その結果、2003年7月より本格導入する運びとなりました。


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