2600形


1964年に登場し、現在の小田急通勤車両の基礎を作った車両です。別名「NHE」とも呼ばれ、小田急で初めて20mの車体を採用した点はとても画期的な出来事だったそうです。新3000形の増備に伴い2004年6月に全車引退となり、この車両は過去の車両となりました。約40年間と相当長い活躍でした。

晩年は6両編成のみ在籍し、江ノ島線や多摩線の各駅停車を中心に活躍していました。

登場当初は5両編成(3M2T)で、6両編成にするために1両付随車(2号車)を組み込んでいました。そのため、電動車の配置が4000形や5000形などと比べると少々不自然でした。また、大部分の編成において側面方向幕が種別(「各停」など)のみ表示するタイプで、これが他の小田急通勤用車両と見分ける最大のポイントでした。


 

2600型
2600形(2862F)

現役で活躍していた2600形の写真です。側面が少々汚れており、車齢の長さを感じさせてくれます。

 

(2003.07.27)
2600形(2870F)

 新3000形の投入で2600形は廃車が進み、2003年7月の時点で2870Fの1編成が残るのみとなりました。

 

2870(旧塗装)
2600形(2870F)/旧塗装復活車両

2870Fは2003年8月頃からあまり見かけなくなり、ひっそりと廃車になったのかと思っていたのですが、10月に入ってファミリー鉄道展開催と共に、2600形を旧型塗装に変更するという情報が入り込んできました。そして、10月18日のファミリー鉄道展にて、旧型塗装に変更された2870Fがお目見えとなりました。

ファミリー鉄道展終了後は再度車庫で待機かなと思っていたのですが、10月20日よりこの旧型塗装で営業運転を行うようになりました。車内には、旧型塗装復活記念と書かれた中吊りと、かつての思い出の写真があちこちに掲示されました。

旧型塗装による営業運転は、神奈川県内では相模鉄道の新6000型に次いで2例目ですが、他の車両に比べて注目度が群を抜いて高かったものです。写真撮影をしている乗客が非常に多く、中には携帯電話のカメラで撮影している乗客もいました。

 

2600形(2670F)/旧塗装復活車両

1編成だけ残った2600形でしたが、新3000形がさらに増備された影響で、2004年6月をもってこの編成も引退しました。

6月初めに、2600形のさよなら特別運転と展示会が催され、大勢の鉄道愛好家が訪れにきていました。

  

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