• 内海及び沿岸作戦用に作られた小型潜。
• 小型ながら、もっとも多く作られた潜水艦で、排水量160トンの第1グループ、排水量200トンと少々大型化した第2グループ、戦争末期から50年代にかけて活躍した第3グループ（排水量281トン）の3グループがある。

**data**

• 水上排水量・・・・・約200トン
• 水上速力・・・・・・14.1ノット
• 水中速力・・・・・・8.2 ノット
• 航続距離（水上）・・8.2ノットで3440浬
• 安全潜航深度・・・・80メートル
• 53.3センチ発射管2門
• 45mm対空機関砲1門

• キットはこのうちの第2グループのモデル化で、Ｍ35／Ｍ117／Ｍ172の３艦ぶんのデカールが用意されている。
• このうちＭ35は1939年に竣工した艦で、黒海艦隊に属し、終戦まで闘い抜いた。

• キットはＤ級と同じくボール紙２つ折りパッケージにビニール袋入り。
• ロシア語オンリーの説明書だが、バルト海、黒海、北海艦隊のカラー塗装図が付いている。これによると黒海艦隊使用艦は艦底部が艦底色かダークグリーン、上部はライトグレーで甲板はニュートラルグレーという配色のようだ。
• 　パーツ数は少なく、左右に分割された船体、同じく左右分割のセイル、舵／スクリュー、セイル部の甲板、機銃、マスト、潜舵、飾り台だけ。一見作りやすそうだが、実際にはなかなか一筋縄ではいかない。
• 船体はモールドがかなりオーバーで、実艇が小型なこともありかなり実感をそぐ。またセイルには手すりが一体モールドされているが、ムクのプラに手すり風のぶっといモールドがあるだけ。なんともな出来である。
• 小部品はお粗末。スクリューなど、コンペイトウのようなバリの塊で、舵などもぶ厚い。デカールはただ「入っている」というだけで、印刷は稚拙でカスレ、ズレが目立つし、水に漬けると溶けてしまうような質の悪さ。Ｍ級は小型のためかアンコール／ズベズタ版セットには含まれていないので、ここから流用、というわけにもいかない。

• 部品数が少ないので組むだけならあっという間。所属しているニフティーサーブ模型フォーラムの展示会まで時間がなかったのでとりあえず完成させることを目的にほぼストレート組みした。
• ただセイルの手すりはあまりにも実感がないので真鍮線で自作。ただ、ちょっと太すぎた。
• このほか機銃の手すりなども真鍮線で作るなど、本体の出来を装飾でごまかす作戦を取った。
• 舵回りもキットのままだが、潜舵だけはプラ板で自作している。これはキットのものがあまりにもむちゃくちゃな形状だったため。

• デカールをオミットしたため、固有艦のリサーチも無視し、とりあえず下面＝ダークグリーン、上面＝ニュートラルグレーという標準的な塗装とした。使用カラーはミスターカラーの15番と37番をそのまま塗った。仕上げとして黒でスミ入れをし、若干のウェザリングを施した。

項　目　名	内　　　　　　容
ジャンル	ＷＷ２　潜水艦
名　　称	ソビエト海軍潜水艦「マロドキ（Ｍ級）」
メーカー	ポリテクニカ
スケール	１／４００
マーキング	Ｍ−３５／１１７／１７２の３艦分（印刷状態悪し）
モールド	小さいだけにモールドは良くない
スタイル	船体はちょっと細い感じ。細部は言うだけヤボ
難　易　度	真剣に作るなら小物パーツは全部自作の要あり
おすすめ度	潜水艦に愛がある方はどうぞ
コメント	全長10センチにも満たないかわいらしいキット。 最近また出回っているようだが、１０００円以上という価格はあんまりだ。