プロポ博物館
The Musium of Radio Control System

ここは、バーチャルプロポ博物館です。 ラジオコントロールシステムが、模型用として発売されてからもう50年近くが経とうとしています。しかるに我が国においては、系統だった研究が行われていないばかりか、初期の貴重なモデルが、あたらポンコツとして捨てられていってしまっています。そろそろここらへんで、ひとつの「文化」の一部として、その記録を残しておく必要があるのではないでしょうか?
・・・・・・てな堅苦しいコトはこっちにおいといて(^_^;)、単純にワタシが使ったり見たりしたプロポを紹介しようってコーナーです。興味とヒマのある方はどーぞ見てって下さい。

INDEX


双葉電子工業三和電子機器 小川精機日ノ出電工ロジテック近藤科学



双葉電子工業 編

1. フタバ FP-4A

 国産のプロポーショナルシステムとしては、最初期に発売されたものです。
アルミの地膚を生かしたシルバーメタリックのボディ、六角形をモチーフとしたフォルムがかっこいいですね。サーボはリニア方式といって、2つの可動部がそれぞれ反対方向に直線移動するもの。オプションで通常の回転タイプもあったんですが、大きくて重いくせに(重量が100gくらいある!)トルクもスピードも情けないものでした。でも友人はタミヤの934に載せて使ってたよなー(^_^;)当時は飛行機とクルマのバンドがいっしょだったので、飛行機用プロポをクルマに転用することはわりと普通に行われていました。(写真は初期の丸井レースの1コマ。)ワタシも一台持ってたはずですが、さてドコにいったやら・・・・・


2. フタバ FP-4D

 フタバの4チャンはFP-4Bでオーソドックスな角型になり、このD型でもこのフォルムを受け継いでいます。送信機のほうは大きな変化がないのですが、受信機およびサーボは、小型かつ高性能に急激に進歩しました。このプロポの受信機とサーボは、規格的には現在のフタバAMプロポとほとんど変わりません。ちなみに写真のモデルは、某所から入手した北米仕様のもので、周波数の関係から国内では使用できません(^_^;)


3. フタバ FP-4E


 E型で久々に六角形フォルムが復活しました。ワタシが初めて買った4チャンがこれです。飛行機がノーコンでサヨナラ(; ;)した後、車用に転用してずいぶん長い間レースなどでも活躍してくれました。左肩に見えるのはトレーナースイッチといって、2台の送信機を専用コードで結んでおいてこのスイッチを入れると、コントロールをもう1台の送信機に渡せる、というものです。本来の用途である空モノのトレーニングにはなかなか便利な機能です。ところがコードを接続してなくても、このスイッチを押すと一切のコントロールが効かなくなってしまうので、よく悪友に走行中に押されてパニクりました(^_^;)右肩には、本来ヘリ用にミキシングボリウムを付けるための穴が用意されていたので、これを利用してステアリングの舵角調整を付けてしまいました。フタバさんごめんなさい(^_^;)


4. フタバ FP-2D


 4Eに引き続いてメインで使用していたのがこの2Dです(やっと2チャン専用機になった(^_^;)今となっては覚えていませんが、多分どっからか中古でゆずってもらったのでしょう。これといって特徴のない送信機ですが、おかげでトラブルもなくレースでの上位入賞も度々・・・。欠点としては多少スティックの切れ角が狭いので、サーボの舵角が減ってしまうというのがあったんですが、スティック部分をヤスリで広げて(^_^;)強引に解決しました。


5. フタバ FP-2GA

 2チャンネルプロポが3万近くしていたとき、2万円を切る価格で発売されたセンセーショナルなモデルでした。デザイン的にも低年齢層を意識し、またプラスチック筐体を採用するなど、後の2チャンネルプロポの流れを決定づけたという意味でもエポックメーキングでした。この2GAと、後述するサンワのミニプロポがあったからこそ、第1期電動カーブームが起こり得たともいえるのです。ワタシが初めて買ったプロポも、この2GAと同一の送信機を使用し、受信機とサーボ2個を一体ユニットとした2Gというタイプでした。しかしユニット式のためクルマで使えず、すぐ売ってしまいました(^_^;)


6. フタバ FP-2GS

 2GAの後継機種として発売されたものです。サイズが小さくなり、小さな子でも持ちやすくなりました。反面、クリスタルを交換するためにはいったんウラブタを外さなければなりませんでした(タッピング2本だからすぐ取れたけど(^_^;))


7. フタバ FP-2F

 もっとも初期に発売されたホイラータイププロポです。一時レースなどでは「こればっかり」てな時代もありました。スロットルは側面に付いていますが、パーマのスロットカー用を改造したガングリップアダプターが市販されており、これを背面に取りつけることで現在のホイラータイプのようにトリガー式となりました。でも、ワタシはスティック派なんで、使いにくくて仕方がなかった(^_^;)

8. フタバ FP-2LGX

 スタンダードな2チャンネルプロポとして人気があった2Lをベースに舵角調整やリバースなど、高級な機能を組み込んだ上位モデルです。こいつの最大の欠点はどうしてか舵角が少ないことで、他のフタバの送信機からこいつにチェンジすると、いきなりスピコンがハイに入らなくなったりアンダーになったりしてしまうのでした(^_^;)・・・・そういえばこの送信機は霜鳥氏から10年くらい借りっぱなしのヤツだなー(^_^;)霜さーん、そのうち返しますからねぇ(^_^;)

9. フタバ FP-4GS

 2チャンネルの2GSとデザインをそろえた普及型4チャンネルプロポです。当時2万9800円だったかな?特殊な機能はなんもついてません。でも、これでヘリを飛ばしてた猛者もいたよなー(^_^;)でかい図体と間の抜けたデザインがなんとも・・・・

※このページのINDEX(トップ)へ


三和電子機器 編



1. ミニプロポ

 フタバの2GAとともに、RCカーブームの起爆剤となったのがこれです。価格は1万5,800円と、当時の標準的2チャンネルのほぼ半値。子供の小さな手でも扱えるよう、コンパクトにまとめられたミリタリーカラーの斬新なデザインの送信機、小型で使い勝手のいいサーボなど、性能といい価格といい、初期のEPモデルにピッタリでした。欠点は初期型のスティック部がプラ製で折れやすかったこと(後に金属製に改良)と、クリスタルが固定式だったことくらいでした。このモデルによってサンワというブランドが急速に知名度を高めたのです。


2. エクセレンスXL-32S

 RCカーがどんどん進化し、先鋭化していくにつれ、より高性能・高機能なエキスパート向けのプロポが求められるようになりました。こんな声に応えて登場したのが、サンワのエクセレンスシリーズです。内部に余裕がある既存の4チャンネルプロポの筐体を利用し、左右それぞれの舵角調整やリバース、エキスポネンシャル、アクセサリーファンクションといったエキスパート向けの機能を組み込んだものです。送信部はユニット式となっており、これを交換することで27-40のコンバートも可能と、レースなどにも使い易いものでした。基本的にはFMプロポですが、ごく小数ですがAMのユニットも存在していました。ちなみにワタシはこのプロポが好きで、いまだに愛用しています。なにがいいといって、スティックのスプリングの固さが絶妙なのです。最近の送信機はどうもスプリングが柔らかすぎていけません。すでにパーツもなく壊れた場合も修理不能ですが、パーツ取りとして4台ばかりストックしています(^_^;)


3. エクセレンスXL-32W

 上記エクセレンスのハンドルバージョンです。基本的に同じ筐体で、付加機能などもまったく同一、ただハンドル式となったのみです。このマシンもフタバの2Fと同じくスロットルは側面に取り付けられていました。写真の送信機は細ダンゴがぶー大村から譲りうけたものです。(撮影協力:ラジコンマガジン)


4. DASH V

 2チャン・エントリーモデルとして一世を風靡したDASHシリーズの上級モデルです。といっても、ステアリングの舵角調整とリバーススイッチが付いているだけなんですが(^_^;)しかし、RCカーを走らせるためには、この2つの機能があればいいと思いませんか?エキスポネンシャルなんて機能がうまく活用できるのは、相当のエキスパートだけだと思いますよ。ワタシだっていまだに効果がよくわかんないし(^_^;)

※このページのINDEX(トップ)へ


小川精機 編


1. OS ARROW

 いまでこそフタバに吸収されてしまったOSですが、昔はオリジナルのプロポを開発・販売していました。実はこのアロー、持ってはいるのですが実際に使ったことがないのでした(^_^;)一応昔の資料を調べてみたのですが、よくいえばバランスの取れた、悪くいえば凡庸な2チャンネル機のようです。爆発的なRCカーブームによって始まった需要増、そして低価格化についていけず、OSはこの後プロポから撤退することになります。


2. OS クーガーMk.2

 こちらもOSのプロポですが、飛行機用の5チャンネルです。この当時としてはそこそこアカ抜けたデザインが結構好きでした。

※このページのINDEX(トップ)へ


日ノ出電工 編


1. ヒノデ DP4(だったかなー(^_^;))

 その昔こういうメーカーがあったんですよ(^_^;)RC黎明期からのメーカーで、ワタシの世代だったらタミヤのリモコンタンクに組み込むシングルボタン打ちのユニット「プラコン」でお馴染みのメーカー、といえば思い出す人もいるでしょう。このDP4(?)はその名のとおり4チャンです。外観上の特徴はなにもないですがいかにもクラシックなプロポという感じで好きですね〜。機構的にはサーボが5ワイヤーであることなど同時期の他社製に比較してやや遅れが目立ちました。


2. ヒノデ DP2X

 すでに経営が傾きつつあったヒノデが発売したほぼ最後のモデルです。20分の1のRCセット「プラコン203」の送信機のコンポーネンツを利用して開発した「DP2」を更に発展させ、スタイリッシュな若者受けするデザインとなっています。とはいえ、スティック回りや内部基盤などは前作からの流用でした。


3. プラコン 送信機

 戦車やボートなど、既存のプラモデルに組み込む形で始まったプラコンシリーズでしたが、電動カーブームを受けてシャシー上にRCメカを組み込んだ20分の1〜24分の1のレーシングカーのシリーズがラインナップされます。従来のプラコンがシングル/超再生というシンプルなものだったのに対し、本格的な2チャンネルデジタルプロポとなっていました。このセットの送信機として使われたのが、写真のものです。超小型でアンテナも取り外せ、携帯に便利なので、自作の20分の1カー用送信機として愛用していました。


4. 

 プロポがまだまだ高価だった頃、2チャンネルプロポの代用品として、1チャン+シングルボタン打ちという形式がありました。ステアリング側は通常のスティック式なのですがスロットル部はボタンが付いていて、一度押すと前進、もう一度押すとストップ、といった具合に動作します。現在のスピードの早いマシンだと、とてもコントロールできないでしょうね。

※このページのINDEX(トップ)へ


◎ロジテック 編


1. ロジテック LT-414

 ロジテックといえば、パソコンの周辺機器メーカーとしておなじみですが、なーんとRC用のプロポも作っていたんですねぇ(^_^;)ワタシ知り合いのフライヤーなど、「ロジテックで飛ばしてるそばには近寄るな。落ちるから(^_^;)」なーんてヒドいことをいってましたが、そんなにヒドい製品だったんでしょうか?これで飛行機を飛ばしてことがないのでわかりませんです、ハイ。

※このページのINDEX(トップ)へ


◎近藤科学 編


1. KO V2

 EXシリーズやプレシオスでおなじみのKOが、EPカーブーム初期に出したスタンダードタイプのプロポです。色は黒。もちろんAM(^_^;)価格は1万9800円だったはず。友人がかっこいいからと使っていました。サーボはPS-V2という中型のもので、今にして思えばちょっと動作がトロかったかな?あと、送信機の電池が6本だったので、経済的でよかった。その後限定版として、送信機をクロームメッキし、受信機とサーボの成形色も銀に改めたものが小数発売されました。写真がこの限定版です。いちむらで行われた「KOグランプリ」の賞品として手に入れたものです。昔から「限定版」とかが好きな目立ちたがりだったのね(^_^;)V2のバリエーションとしては、全面ホワイトの限定モデルもありました。


2. KO V2X

V2シリーズがリニューアルし、リバーススイッチが付きました。ボディカラーは渋いガングレーとなり、これも結構愛用してました。確かオフロード世界戦に持ってったのもこのプロポです。

※このページのINDEX(トップ)へ



Go to Strenge Modeler's Page (模型のページの最初へ)
Go to The Security Blanket Club
☆禁無断転載☆
ALL PHOTOS AND NOTES By Hiroshi Oide (Email:nbh01510@niftyserve.or.jp)