家康の守護仏となった観音像
第二十三番札所 大寿山 玉林寺 (ぎょくりんじ)
御詠歌
ありがたや 玉の林に みほとけの 声やすがたの みちあふれたる
本尊 釈迦牟尼仏
如意輪観世音菩薩
宗派 曹洞宗
住所 小牧市小牧5−162
電話 0568−76−2057
拝観料 無料
第二十四番札所へは約2km
開基 不詳
創建 天正年間(1573〜1592)
交通 名鉄小牧線小牧駅下車、西出
口から西へ500m徒歩8分
車 名神自動車道の小牧IC下車、国
道41号線を南に進み弥生町交
差点を左折し東に進み小牧5信
号の手前
駐車場 50台
玉林寺本堂 玉林寺山門
玉林寺縁起
天正12年(1584)徳川家康と豊臣秀吉の小牧、長久手の合戦で、家康は小牧山の周囲に堀を巡らしたおり、その地中から如意輪観世音菩薩の石像を掘りだした。
家康軍は、少人数にも関わらず勝利し、両者講和を結ぶことが出来た。家康は、この石像観音を一生涯の守り本尊とし、境内に安置された。
玉林寺は、もともと小牧山の山麗にあったのを元和9年(1623)に現在地に移転された。
織田信長が小牧山に築城し、その新築祝いに俳諧師里村紹巴(さとむらじょうは)を招いて、連歌の会を催したという。
主な年間行事
1月1日0時 除夜の鐘 修正会 8月1日〜4日 お盆棚経 1月7日 大般若会 8月5日 大施餓鬼 1月18日 初観音 千体観音供養 8月24日 地蔵盆 2月2日 節分会豆まき
厄才祈祷9月20日〜26日 彼岸会 2月15日 涅槃会 12月8日 成道会 3月17日〜23日 彼岸会 12月16日 秋葉火祭 4月8日 降誕会(釈尊誕生日) 毎月18日 観音講法要 7月2日 維持会総会 春、秋 三十三観音巡拝
*年によって日程が変更する場合があります、恐れ入りますが確認のうえお出かけ下さい。
参拝 (平成12年3月13日、4月9日、13年10月25日、16年11月29日)
名鉄小牧線小牧駅下車し、西出口から廣いロータリーに出て、西の方を眺めれば小牧山が見える。小牧山を目標にして歩くのみだ。
この道路は、「ハナミズキ通り」と名づけられ、街路樹には花水木と赤、ピンクの花を付け始めた山茶花で散策が楽しみだ。
参道の両脇には、槇の木の垣根が緑のカーテンの如く素晴らしい。境内は広く本堂、小牧観音、秋葉三尺坊、小牧三大師、鐘楼、萬霊塔などが歴史の流れを感じさせてくれる。
山門前の石像が並ぶ左に、里村紹巴の記念碑がある。文字の判読は、風化が進み出来なかった。
本堂の左右には、サツキが円形のドーナツ型に仕上げられ、その輪の中に木犀が大きくそびえている。
残念ながら、右の木犀は朽ち果て、御住職の話によれば、樹齢四百年とのことである。
(写真は平成13年10月25日)
本堂でお参りし、黒板の文章に目がとまる、
一度しかない人生です 泣くも自分 笑うのも自分
不幸になるのも自分 幸せになるのも自分
一度しかない人生です 後悔するも自分 満足するのも自分
なら自分に力をつけて 明るく生きていくことです
自分の夢を決めて バリバリ 楽しくやっていくことです
毎月18日に行われる観音講法要に使われたという。
泣くも笑うも全てが、自分の行いにかかっている。どうせ生きるなら、明るく、楽しくやりなさいと諭されているようだ。
しかし、変化の激しい情報化の社会で、ともすると自分を見失い、やがて孤立しストレスがたまる。人は、時には心のリフレッシュを求めている。
そんな時、このような講和を聞かせてもらえば、また、別の力が湧いてこよう、一度拝聴したいものだ。
小牧山の山嶺に堀を巡らしたおり、地中から見つかった如意輪観音の像を家康は生涯の守り本尊として境内に祀っている。
写真はやや見にくいが「小牧観音」と記されている。
小牧観音の左には、タラヨウの木に実がついていた。葉は長さ約18cmの長楕円形で、葉に文字を書くと黒くなり何時までも残り、インドでは経文を書くのに利用されたという。
秋葉三尺坊 庫 裡
織田信長と連歌師里村紹巴の関係を紹介しておこう。
信長は、清洲より城を小牧山に移した。その新築祝いに信長は、京都から里村を呼びよせ玉林寺を宿とした。小牧山の開城式の席上、里村の詠んだ句は、
あさ戸あけの 麓は柳 さくら哉
信長は、この句を見ると気色一変し、不吉であると非常に立腹した。「あさ戸あけ」を里村は、信長がいよいよこれから出世する夜明けの意味で詠んだのに、信長は城を明け渡す意味にとったという。
里村は面目を失い、こっそり城を下がって玉林寺に隠れ、夜を待ち、ひそかに京都に逃げるが如く立ち去った。
この時、里村を接待したのが、玉林寺の明賢和尚様であった。
(玉林寺報参考)
連歌師里村紹巴の記念碑
山門左に4基の碑が建立されております。
正面左の碑が里村紹巴の記念碑であります。
本堂の黒板に、(平成13年10月25日)
ご先祖さま
見えなくても お花を供えたい 食べなくても美味しさを供えたい
聞こえなくても 話したい 見えざるものへの真心は美しい
自分の中に生きている 先祖の徳に感謝しょう 一年に一度でも良い
じっと自分をみつめて 先祖のつながりを考えよう
自己けいはつ
先祖を粗末にする人はやがて自分も粗末にされる
イイギリ
駐車場にイイギリの黄葉が陽に映え、実は房状に垂れ下がっていた。
(16年11月29日)
メモ
里村紹巴(1524〜1602)は、室町から安土桃山時代に活躍した連歌師である。本姓は松井氏、臨江斉と号す。のちに里村北家の祖となる。
奈良の生まれ、出自は不明な点も多い。周桂、昌林に師事し、連歌界第一宗匠として活躍し、多くの百韻、千句を残した。
連歌論書に「連歌至宝抄」がある。また、三条西公条らに二条派歌学を学び「源氏二十巻抄」「百人一首紹巴抄」「狭衣下紐」などの注釈書を著している。
尾張観音巡礼 巡礼地域 前札所 次札所