第2学年選択英語科学習指導案

                        

場所   コンピュータールーム  日時   平成121110                     校時    第5校時

指導者  松本 光正

1.題材観    校内LANを活用した選択英語

Eメールや掲示板に慣れよう!」

 

2.題材について

(1)

     選択英語は全体的に落ち着いたクラスである。平常英語授業でも授業に対して比

較的積極的な生徒が多く、英語には興味・関心・意欲がある方である。

選択英語ではパソコンを用いて、今後ますます身近になるE-mailを英文で書きながら国際理解教育を中心に英語に熟達することをねらいとしている、生徒は学校で初めて触るパソコンにもさほど違和感を抱いていない。

また、「キーボード操作」や「アプリケーションソフト使用」等のコンピュータリテラシーに関しても、順応性が予想以上に早い。

 

(2)

2年選択英語は平成9年度、私が本校赴任当初よりコンピューターを用いた国際理解教育・交流を主に行ってきた。現在のシステムになったのは平成10年からだが、それまではPC-SEMIでモニター機能と簡易エディター、グラフィックソフト等で海外交流を試みてきた。それらは大変興味深いものであったが、詰まるところ実践的なコミュニケーションとしては、身近な話題、継続性という観点から不十分であった。現在は、クラスや学年の枠を超えて学校内という枠内での交流を行っている。 更に、「総合的な学習の時間」との関りも考えて、来年度行われる「国際理解教育」への掲示板(BBS)を使っての意識付け、更には調べ学習もデータベースとして記録し、平常授業とのタイアップを図っている。

 

  (3)指

英文メール交流を通じてコミュニケーション能力の育成を図りたい、また、調べ

学習等を通して北中独自のデータベース化を図り、平常授業等で活用していきたい。

 

 

3.指

(1)AET等にEメールの返信を書く

(2)国際理解の視点から、来年度調べてみたいトピックを考える

(3)アプリケーションやキーボード操作に慣れる

(4)ビデオ等活用して自己表現活動を試みる→ビデオメールを送る

(5)英語学習に対する興味関心意欲を抱けること。

4.指

     隔週で尚且つ不定期になる土曜日の授業なため、年間指導計画を柔軟に扱う

 

5.本

(1)目標:

ア、校内メール交流に熟達する(グラフィックスでメッセージを伝える)

イ、校内掲示板を活用して国際理解を視点としたトピックを探す

(2)過程

 

項目

生徒の活動

指導・評価の留意点

補助教材

10

min’

説明

本時の学習内容について説明を聞く

短時間で効率良く行う

Pc-Semi

ヘッドホン

 

5

min’

 

 

 

 

25

min’

 

 

 

 

15

min’

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メールを読む

 

 

 

メールに返信を書く

 

 

 

 

掲示板

 

 

 

 

 

 

 

ビデオ撮影

 

 

 

AETや先生から着た英文メールを理解する

 

 

 

返信メールに画像(音声)を加えて送る

 

 

 

 

国際理解の視点から来年調べてみたいことや今興味関心を抱いていることについて掲示する、更に掲示されていることにフォローをする

 

ビデオで簡単な自己紹介を行う

 

 

英文の内容が分からないままにしない

 

 

あくまで、英文が主流であり、グラフィックは二次的なものであることを教える

 

元記事にフォローする際には、非難中傷等内容に注意してモニターする

 

 

 

将来的にビデオメールを作成するための素材であることを知らせる

 

STUDY-NOTE

 

 

 

 

辞書

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DV

5

min’

まとめ

課題を知る

 

メモ

 

 

 

 

6.備考:

            本年度選択英語 男子23名   女子34名   計57名

      前期(英語コミュニケーションクラス)・後期制(コンピュータクラス)

      本時後期クラス 男子6名 女子16名 計22

 

 

 

 

授業反省会:東松山北中学校、視聴覚室にて

授業者の反省 

「本日の授業は大変的の絞りにくいもので、目標がはっきりしなかった気がする。」

 

参会者からの意見、質問

1「英語の授業でありながら、生徒の英作文の発想はあまりに日本語的な発想である、その点授業者はどう考えているのか。」

2「英文をタイプさせるのに片手でタイプしていたりとホームポジション等のキーボード操作が今一だが、タイピング指導はしているのか。」

3「ソフトの使い方やPCの操作までいろいろ指導しなければならないだろうが、他教科と関連させて指導しているのか、それとも選択英語の中だけで行っているのか。」

4「前期・後期制だと言うが年間指導計画との兼ね合いはどうなっているのか。」

 

授業者の解答

1について、「確かに英語コミュニケーションの面から言えば物足りない発想と表現力であろうが、現状の生徒実態から鑑みてまず生徒の英語学習に対する興味関心意欲の向上が望まれ、現段階では長期的な段階的指導として情意面の向上をメディアを通した異文化理解教育等を使って伸ばしている。」

2について、「タイピング指導はほとんどしていない、依然したこともあったが生徒の興味関心意欲をそいでしまうような結果に陥った、選択英語では異文化体験学習を主眼にして英語学習への興味関心意欲を平常授業ではできない内容を通じて行っており、そういった意味からもコンピュータリテラシーは二次的なものである。」

3について、「情報教育基礎の授業は三年で位置付けられており、本時二年生ではコンピュータリテラシーは皆無の状態であり、生徒個人差がある、本時二年生は選択英語の時間にそのすべてのリテラシーを身に付けており指導されてきている、理論よりも触って覚え、新たに覚えた操作は隣近所で共有することを指導している、内容的には三年の情報基礎よりも高度な内容になっていると思う。」

4について、「4月当初の年間指導作成時は昨年同様ひとりで担当する予定であったが、平成9年より年々希望者が増加し、昨年などは無理やり40人以下に抽選で絞った経緯がある、しかし、選択の本意とそれはずれるので今年度は希望で他へ移ってもらったがそれでも40人を超えたため、コミュニケーションクラスとタイアップさせ二人の教員で担当している、しかし、上述のことが解決されるまでに指導計画案が書かれていたことをご了承願いたい。」

 

指導等

後日学校宛で

「校内LANの授業で生徒がGuestログインをしてファイルを共有する場面があったが、成績ファイル等の管理は大丈夫なのか。」

 

現在校内LANを情報教育補助教員と一緒に構築中ではあるが、授業時アクセスしたPCは授業者のノートPCWindows2000環境)であり、確かにうっかり名簿だけうったExcelのファイルがフォルダ内に存在したが生徒クライアントでは開けないし、コピーする媒体も渡していない、たとえ開かれても問題の無いものであった。

また、その後校内にLANしたいという先生が増えてきている現状もあるため情報補助教員とWinNT4.0によるユーザーアカウント管理に切り替え作業をほぼ終了した。

 

補足:

セキュリティに関して現在非常に過敏になっているが、まずは情報教育の原点として、1「発信」2「共有」3「検索」ということがなされていなければ意味がなく、まだ完全にLANしていない状況下でセキュリティに敏感になるのはどうかと思っている。生徒にはパソコンがつながっていることを実体験してもらいたいという授業者の思いは強く、あえてネットワークコンピュータを触らせてきている。セキュリティとは確かにファイアーウォール、イントラネット等外部アタック(クラッカー)から守るべく構築設計されるものだろうがどんなセキュリティにもホールはあり得る。

また、中学生レベルではまず個人のモラルの問題が先行するように私には思えて仕方ない。私個人としては生徒同士がより共有ファイルを活用し今後のマルティメディアのあり方を知る方が単なる1アプリケーションの操作を覚えることなどよりはるかに重要なことだと認識している。お絵かきソフトで絵を書いたら、それを発信して共有し新たなる発見から検索しようとして欲しいのである。

必要最低線のセキュリティは組むが、ネットワークも満足にしていない中学校設備の段階で余りにもセキュリティが先行することを私はとてもおかしなことだと思っている。

 

 現実問題として、生徒は単なる個人使用のアプリケーションソフトには、少なくとも私の担当する選択の生徒はあまり興味を示さず、他の友達と共有、共同作業できるグループウェアやネットワークに興味を抱いてきている。

それは英語科としてまさに「実践的コミュニケーション」に近い世界なのである。

 

 

 

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