”The Introduction Of Global Education For JHS Program”

(IGEprogram by M.Matsumoto)

Education for Development

UNICEF’S Guide For Global Learning ---1992


Updated: 97/04/28

 

第2章 5つのグローバル・コンセプト


1970年代、前出のような「開発教育」の実践の場では発展途上国の抱える間遠に関する
学習が中心になった。この学習では「第三世界」の典型像が無意識のうちに浸透していっ
た。これとは対照的に、「開発のための教育」は、開発問題の底流にある帽広い地球規模
の問題に焦点をあて、これらの問題がどのように組み合っているかという点に重きを置い
ている。このため、工業国ならぴに途上国に共通する五つの概念が特定きれた。その形態
と影響の程度はところによって明らかに異なる。「相互依存」「イメージと認識」「社会
正義」「対立と対立の解決」「変革と未来」の五つの概念について、以下に概略する。



相互依存
 相互依存とは、我々の住む世界のシステムとしての性格を言う。我々は、地球上のあら
ゆる部分が複雑で微妙なバランスを保つ関係の綱でつながっている地球社会の一員である。
いろいろな場所や国民が相互に結び合っているという事実は環境問題を通して一段と明ら
かになった。しかし、実際は各国とも経済、政治、社会、文化の面における交流を通して
も結びついている。ことに輸送や通信技術が進歩し、移入民が増えて文化的多様性を引き
起こし、多国籍企業の増加やより複雑な通商関係、国際組織の影響力の増大などを通して、
交流の範囲が拡散している。こうした相互依存は、関係者全員のためになっているものも
ある一方で、どちらか一方だけを利するような関係もある。とくに後者は工業国と途上国
との関係に時々見られる。


イメージと認識
 イメージとは我々が何を見るか一すなわち、写真、テレビ、映画、印刷物の文言などか
ら伝えられる他の国の人々や土地に関する概念である。認識とは、そのイメージをどのよ
うに頭の中で解釈するか、その人々や場所に関する既成概念の中にどのように加えていく
か、あるいは加えることを怠るか、ということを意味する。マスメディアによるイメージ
は、われわれのステレオタイプを形成するもっとも有力な情報源の一つであり、人種、性
別、年齢、肉体的能力といった点で自分と違う人々に対する偏見を強めることもありうる。
若い人々は、イメージについて、またそれが他の人についての認識にどのように影響を与
えるかを学習することで、偏見や偏見がもたらす結果について敏感に感じとるようになる。

社会正義
 社会正義とは、個人、地域、国家、地球規模で否定も促進もされうる、公平または人権
について広く普及した考え方を指す。このような見解はいくつかの国際的文書の中で明示
されている。もっとも最近のものが「児童の権利条約」である。正義は往々にして法律用
語として狭義に考えられるが、グループ間の関係、経済、環境、保健、教育の次元にでも
正義・不正義はある。個人が自分の能力の限りで自己開発できるのも、恒久平和が定着で
きるのも、すべて正義−一基本的人権が十分に享受できる状態一一あってのことである。
Copyright1992.UNICEF


対立と対立の解決
 個人であれ、グループであれ、国家であれ、対立はつきまとう。対立の原因は多岐にわ
たる。モノやお金、感情、態度、価値観、信仰をめぐってでも対立はひきおこきれる。対
立の解決は、いくつもの解決案の中で適切なものを探究する作業である。若い人々の多く
にとって対立は暴力と同意語である。しかし、暴力は実際は解決案の一つであるにすぎな
い。非暴力による対立の解決方法についても、個人レベルの対立から地球規模の対立まで
帽広い椎況の中で学習し、応用することができる,。


変革と未来
 世界は過去の行動の結果として変化の真っ只中にあり、今日とる行動の結果として変化
しつづける運命にある。しかし、未来は前もって決まるものでは決してない。可能性とし
ていくつかの未来像が考えられる。若い人々がこのようにいくつかのシナリオについて意
識すれば、そのひとつを選びやすくなる。未来世界登別遺する変革は、建設的でもありう
るし、逆に破壊的でもありうる。変革をもたらすプロセスは十分に検討きれ、意識的に応
用することができるようになる。

Next?

Back?