CAR ACCIDENT
事故ったときの虎の巻

事故...。 ほんっとに突然やってくるんだよねえ。 で、みんな平気な つもりでも、いざってときには全然動けない自分に気づいて、よけいに落ち込 んじゃうのさ。でも、これを目にしたあなたはツイている。自分の事故った 状況に合っているところを読めば、最悪の状況のなかで最良の解決法が分かるのだ。

(writen by H.Fujiwara)


★ やってもうた! 現場でやるべきこと。
  1. 自分だけ・・・ いわゆる、自爆。実はこの自爆ってやつが、 一番後処理は楽。

    1. なにも壊してないとき ・・・ 山に突っ込んだ、コンクリート壁にディープキス など。
      対策:自分のクルマを移動させる手段を考えることに集中しましょう。JAFを呼ぶなり、友達を呼ぶなり。そして車両保険を使う場合は、警察の 事故証明が必要なので警察を呼びましょう。でも、かなり怒られることは必至。なぜならその警察管内の事故件数が増えるから。

    2. 何か壊した時 ・・・・・・・・ ガードレール、民家、電柱など。

      これ、バカにできない金額がかかる。例えば、信号機がついた電柱倒したら、安くても7〜800万だよ。
      対策:任意保険の対物賠償に相当すから、ちゃんと保険には入っとこうね。できれば、対物は1000万円あったほうがいい。

  2. 相手がいるとき・・・自分が突っ込んだ、もしくは、突っ込まれたとき。

    1. 人を撥ねたときは、問答無用。素直にお縄を頂戴しよう。
      対策:怪我人がいるときは、まっさきにその救済。他のことなんかどうでもいい。これをやらないと、罪が重くなることも。

    2. クルマ対クルマの場合

      1. 現場の安全を確保。2次災害が一番恐い。特に、夜。後続車が突っ込 んでくるぞ。目立つモノを置いて、事故を周りに知らせよう。

      2. 相手を確認する。たまに逃げようとする輩がいるからね。
        対策:最悪でも、相手の 車のナンバーは控えよう。もし可能なら、相手の免許証任意保険の証書を見せてもらい、内容を控える。あと、忘れがちだけど相手のクルマの色。後で保険屋さんに報告するときに必要になります。

      3. 110番通報をする。 あなたの名前、当事者かどうか、怪我人はいるか、 現場の住所(だいたい公衆電話に書いてある)、近くの目印になるものを聞かれる。あとは、おまわりさんが来るまで待つ。このときに、焦って保険屋さんに電話しないこと。心細かったら、知り合いに電話をしよう。おまわりさんが来るまでって、けっこう長いもんです。(茶でも飲んどるんとちゃう?って思う。)

        ここでポイント。明らかに相手が悪いときは、その場で相手に一筆書かせよう。後になってごねる奴が多いからね。逆は言わなくても分かるよね?絶対に書いちゃダメだよ。「保険屋さんに任せます」の一点張りで 通そう。

        普通じゃないとき。たまに、相手が、「警察には言わないでくれっ」てときがある。これは2つの場合があって、

        1. 相手がヤク○屋さんのとき。
          対策:これは、意地でも警察を呼ぶ か、泣き寝入りするかにしよう。
        2. 相手が酒を飲んでるとか、免停中とかのとき。
          対策:このときは強気に出てOK。「ぜんぶ持ってくれる?そう。 じゃ、ここにそう書いて。自分の名前も入れてね」 で、全て解決する。

    現場で自分でやるのは、ここまで。あとは、現場を離れてから。


★現場をはなれて ......

  1. 警察の調書を作る

    1. 人身扱いの場合

      まだ、現場でやることが残ってます。現場検証ってやつね。これは、 おまわりさんに言われた通りにしてればOK。そして警察署に行きます。怪我の程度がひどいときは、先に病院だけどね。で、調書を作る。現場検証をもとにして、どんなふうに事故が起こったのかを 文書にするわけ。で、ここで双方の言い分を突き合わせて、それぞれ1通、計2通の調書を作成されるのだ。それが終わると、やっと帰れる。

    2. 物損扱いの場合

      現場で調書(簡単なやつね)を作ったら、おしまい。

      ここでポイント。このあと保険屋さんに電話をするために、次の事項をチェック。

      1. 事故発生日、発生時間
      2. 事故現場の住所
      3. 相手の名前、住所、連絡先
      4. 相手のクルマのナンバー、色、任意保険の保険会社
      5. 届け出た警察署の名前


★家に帰って ......

  1. 保険屋さんに電話

    まずは保険屋さんに電話をしよう。だいたい任意保険証に「ドライバーズカード」ってのがついてて、そこにフリーダイヤルの番号が書いてある。これは24時間OKだから、ここに連絡するのが一番かしこい。で、「事故報告をお願いします」っていえば、あとは向うの質問に答えていけばいい。あ、自分の任意保険の 保険証を手元においといてね。この電話に約15分かかる。これが終わると、あとはクルマの修理だね。保険屋さんの担当者が決まると、後日電話がかかってくるから、その人と相談しよう。

  2. 自分が加害者のときは

    かならず相手のお見舞いに行こう。誠意を見せるためにね。逆の立場だったら、なにも言ってこなかったら腹立つでしょ? 逆にいえば、見舞いにも来ない、電話の1本もないってことになれば、ゴネる理由にもなる。これだけで、月給の半分くらい上乗せできたりする。
    ここでもうひとつ。相手(もしくは自分)の保険屋さんによって、出してもらえる金額が違ってくる。基本的に、○○海上とか○○火災なら、合理的な理由があれば金を出す。分かりやすいところでは、代車代。同じクラスのクルマを借りられる分は出してくれる。これに対して、ダメなのが共済系。代車代なんか、「1日2000円です」なんて平気で言ってくる。いまどき1日2000円で借りられるクルマなんて、ね〜よ。しかも、「規定で1週間までです」だと!1日2000円で1週間!? 1万4千円ってことか?? みなさん、掛け金をとるか内容を取るか、ちゃんと考えてから保険を選ぼうね。

  3. 保険屋さんの書類に記入

    ふつう1週間ぐらいで、保険屋さんから書類が送られてくる。この書類に、警察で確認しておいた(上の1〜5ね)ことを書き込み、返送する。修理に保険を使う場合は、保険屋さんの担当者がクルマを見てからでないと修理を始められないことが多い。一般的に、100万円以下ならわりとすぐに下りるけど、200万円を超えるような修理だと時間がかかるって言われてる。

  4. 示談

    このあと、一番いやな示談が待ってる。双方納得すればいいんだけど、なかなか そうはいかない。まあ、ここは普通保険屋さんまかせだけどね。早く解決するには、示談金を支払う、もしくは要求する(あまり強い調子でやると恐喝になるからご注意を)って手もある。相場としては10万円ぐらい(を、保険とは別に加害者が自腹を切って)払うってもんじゃないかな。あまり良いことじゃないけどね。まあ、過失割合が10:0じゃない限り、儲かることはない。で、10:0のきってのは、信号無視とか、止まってるクルマに突っ込んだなど、ものすごく条件が限定される。でも、金額的には儲かったとしても、気分わるいし、事故なんてなきゃあないほうがいいに決まってる。クルマもかわいそうだしね。で、示談が終わって、修理も終わって、やっと全部がおわる...のは自分が悪くない時ね。もし自分が加害者側だったら、このあとに刑事処分と行政処分が待ってる。人身事故だと、罰金がやすくても5万円、8〜10点の減点を食らうから、覚悟しといたほうがいい。ま、一発免停ってことだね。

  5. 最後に...

    事故ったときに、自分のペースで処理を進められるかどうかは、事故直後のあなたの動きで決まる。あなたが110番をして、現場の安全を確保し、相手の身元を確認して・・・ってやっておくと、警察官や、周りの人からの心証がかなり良くなるんだよ。これが後になって予想外に効く。特に調書を取るときにね。ふてくされてても、てきぱき動いてても、解決までのスピードは変わらない。じゃあ、どうするか? でも、動揺してると動けないでしょ? だから、この「虎の巻」を持ってればいいのさ。じゃあ、事故らないように、気を付けてね。


[トップページに戻る]