飛鳥の石造物


今回は、飛鳥の石造物を掲載しました。

飛鳥には、宮跡、寺跡、陵墓、古墳、石造物が実に多い。中でも石造物はユニークな形をしており楽しい。飛鳥のシンボルと言えると思います。

下記の(石造物についての解説)は、「飛鳥への邂逅」(明日香村教育委員会文化財課/編集)の「プロローグとして」の部分をそのまま掲載させていただきました。

(石造物についての解説)
『飛鳥の石造物には、その機能や性格などが明らかになっていないものがあり、考古学的な研究の対象となったのも最近のことです。研究の対象として取り扱うのが難しいのには理由があります。製作されたのが飛鳥時代に限定され、飛鳥の地域にのみ分布が限られてしまっていること、数が少ない割には形態にバラエティーがあることなどが理由として挙げられます。また、製作され設置された原位置を保って出土しているものが少ないことも研究を難しくしている理由の一つでしょう。
 
 しかしながら、発掘によって明らかになったこともあります。須弥山石・石人像は、飛鳥時代の迎賓館ともいわれる石神遺跡の噴水施設であったらしいこと、出水酒船石は、飛鳥京跡苑池遺構の石造物と組み合って使われた、池への導水施設であったことなどです。

 新たな石造物の発見もありました。酒船石遺跡から出土した亀形石造物・小判形石造物です。これらの石造物には湧水点からの水を流しこみ何らかの祭祀に用いられていたらしいことが明かとなりました。

 また、これまで石造物として扱われていたものの幾つかが古墳の石材であったことも明かとなってまいりました。例えば、益田の岩船は、横口石槨であった可能性が高いですし、鬼の俎板・雪隠は石造物ではなく、古墳の石槨の蓋と身の部分であった可能性が高いものです。』

(9)亀形石造物
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(5)亀石
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(1)案内図(写真3枚) (6)マラ石&男綱女綱(写真8枚) (11)石人像(写真5枚)
(2)鬼の俎・雪隠(写真10枚) (7)弥勒石(写真4枚) (12)猿石(写真20枚)
(3)酒船石(写真15枚) (8)須弥山石(写真8枚) (13)顔石(写真2枚)
(4)益田船石(写真7枚) (9)亀形石造物(写真9枚) (14)石舞台古墳(写真7枚)
(5)亀石(写真2枚) (10)二面石(写真2枚)
(写真102枚)

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