エグゼクティブ・デシジョン EXECUTIVE DECISION
■1996年製作 132分
■製作:ジョエル・シルヴァー
■監督:スチュアート・ベアード
■脚本:ジム・トーマス、ジョン・トーマス
■音楽:ジェリー・ゴールドスミス
■出演:カート・ラッセル、ハル・ベリー、ジョン・レグイザモ
◆◆STORY◆◆
ワシントンDC行きの747型ジャンボジェット機がハイジャックされた、テロリスト達の要求はイギリスで逮捕された組織のリーダーの釈放で、釈放すれば乗客をワシントンで解放するという。
だが、陸軍情報部顧問のグラント(カート・ラッセル)は、テロリスト達の真の目的が3ヶ月前に特殊部隊が奪回に失敗した神経ガスDZ−5をワシントンに放出する為旅客機に積み込んでいるという驚くべき仮説をたてる。
グラントの仮説を無視し4000万人の命を危機にさらすのか?それとも旅客機を爆破し、400人を犠牲にするか?危機対処委員会が苦悩するなか特殊部隊のトラヴィス(スティーヴン・セガール)は実験中の空中輸送機を上空で旅客機に接続し特殊部隊を送り込むという方法を提案する。
危機対処委員会はトラヴィスの案に賭ける事を決意、この賭けは成功するのだろうか。



この作品はみなさんご存知のとおりスティーヴン・セガールが途中で壮絶な死をとげてしまいます、この事はある意味映画の目玉で宣伝にも使われており、映画を観る前から途中で死んでしまう事が判っています、チラシには「数々のアクション映画に不死身のヒーローとして君臨してきたセガールが、今回は途中で壮絶な死を遂げるなど予想をはるかに超えるクライマックスの連続」と書いてあり明らかにスティーヴン・セガールの死を宣伝しています。


しかし、これまでのスティーヴン・セガールの超人ぶりを知っている人は、彼が輸送機ごと海へ墜落していった後も、いつかピンチになった時にスクリーンに現れるのではないかと思っていたのではないでしょうか。
このametaroもそういう一人で最後の最後までそう思っていました(最後グラント達を空港で迎えに出てくるのではないかと密かに思っていました)。


映画自体は大変良く出来ていると思います、スティーヴン・セガールがいなくなった事により中心人物がカート・ラッセルに移るわけですが、バッタッバッタと敵を蹴散らす主人公からパソコンでデータを集めて計画を立てる主人公にバトンタッチした為、映画の展開を安心からハラハラドキドキにシフトチェンジさせています。
しかも、まわりに残った味方も、負傷して動けない爆弾処理のエキスパート、いつのまにか巻き込まれた普通の電気技師、大黒柱がいなくなってオロオロしている特殊部隊と、このメンバーでこれからどうなっていくの?どうやってテロリストを倒すの?と観ている方はいやがうえにも映画に釘付けになっていきます。


スティーヴン・セガールの超圧倒的な強さを観たいファンには、セガールが「あとは頼んだぞ」という言葉を残し消えてしまうこの作品は物足りないかもしれません。
しかし、そうでもない人はかなり楽しめる作品です。


最後に一言。
やっぱりスティーヴン・セガールは「空を飛べないスーパーマン」でした。