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2006年4月後半


■裁判、人権侵害

JSMPのWJU(女性司法ユニット)は3年にわたり、女性が被害者となった事件の裁判を
監視してきた。主要な批判のひとつは、量刑が罪に対して不当に軽いということで、
中には執行猶予の付くケースもあった。また家庭内暴力、性的暴力の双方において、
被害者が正規の司法制度に頼らず、伝統的な制度に解決を委ねていることも判明し
た。女性が警察に被害届を出し法廷での審理を望んだ場合でも、判事の不足などさま
ざまな要素から、裁判の進行は困難である。裁判所が事件の処理や犯人の処罰を適切
に行なうことができなければ、コミュニティや犯罪者に対し、こうした罪はさほど重
大ではないのだとの誤ったメッセージを送ることになる。しかしながら今年、ある事
件で進歩が見られた。これは女性が残虐に強姦された上で殺害された事件で、判事パ
ネルは被告を強姦と殺人の2つの罪で有罪とし、懲役13年を言い渡した。判決文のコ
ピーが入手できなかったことから十分な分析を行なうことは適わなかったが、この判
決は重大犯罪を犯した者の処罰と被害者への正義の実現という点で、ひとつの向上を
示したと言えるだろう(JSMP、日付不明)。

ヒューマンライツウォッチは本日、東ティモール政府は、警察の被拘留者に対する拷
問や他の虐待を、それが広範なものになる前に止めさせるべきとの報告書を発表。信
用できる数々の証言によると、警察による拷問は日常的となっており、何人かは病院
へ搬送されたほどだという。マリアナで逮捕されたある男性は、2日間の拘留中、繰
り返し殴打や水責めに遭い、「警察に逆らったらどんな結果になるか分かっているん
だろうな」と脅された。住民の中には、東ティモールの警察はインドネシアのそれと
変わらないほど残虐だという者もいる。ヒューマンライツウォッチは、政府は警察の
暴行に関する報告を真剣に受け止めることを怠ってきたとし、援助諸国に、独立監視
団体や被害者救済機関の設置の支援や、警察への長期的な研修、訓練の提供などを要
請している(AFPその他、4月20日)。

ホルタ外相は火曜、今週バリで開かれるミャンマー軍事政権の人権侵害に関するアセ
アン外相の年次非公式会議に先がけ、同国の民主的改革導入の失敗がアセアンの利益
を損ねていると述べた。同政権は民主化指導者アウン・サン・スー・チーを長年自宅
軟禁に置き、少数民族の強制追放などを含めた体系的かつ広範な人権侵害を犯してい
る。ヒューマンライツウォッチによると、04年現在で65万人が同国東部に強制移送さ
れ、240の村が破壊されたと推定される。ホルタ外相は、ミャンマーは軍事独裁から
民主政権への移行の手本としてインドネシアを見習うべきだと(AP、4月18日)。

インドネシアを訪問中のホルタ外相は火曜、パプアやアチェの分離を支援する国は東
ティモールを含めてどこにもないと述べた。42名の亡命パプア人が暫定ビザを認めら
れたことを、豪のパプア独立への支持と取るべきではないと。また「インドネシアに
は2億4000万人もの人がおり、40名くらいが何らかの理由で出国したからといって大
した問題ではない」とも。外相は先ごろシドニーでパプア人亡命者らと会い、もしパ
プア人の目的が独立ならば国際社会のどこにも支援する国はないが、インドネシアの
発展に献身するなら中央政府はより寛大な自治を与えるだろうと伝えたことを認めた
(ANTARA、4月18日)。

インドネシア国民の声党は、その上告が最高裁によって棄却されたにも関わらず、エ
ウリコ・グテレスを同党東ヌサ・トゥンガラ州議長から解任しないと発表。ハサン中
央執行委員会事務局長は16日、我々は国家の統一維持のための彼の闘争を評価してい
ると述べた。グテレスは、09年の下院選で同州から3名の当選者を出すことを狙って
いると(BBC MONITORING、4月21日)。

インドネシアのアブドゥル・ラーマン・サレー検事総長は、スハルトの裁判につい
て、「いつまでもこのままにしておくわけにはいかない」と述べ、スハルトに再検査
を受けさせるべきとの見解を示した。すでに最高裁とも協議したと。最高裁は2002
年、スハルトが一連の心臓発作により不治の脳損傷を負っていると医師団により診断
されたことから、裁判を中断していた。だが今年85歳になる彼は、その後も自宅にリ
−・クァン・ユーを含めたゲストを招いたり、収監されている息子のフトモ・マンダ
ラ・プトラに面会に行ったり、最近では孫娘の結婚式に出席したりしており、心身と
もに障害を抱えている様子はない。しかしながら、今回も当時と同じ医師団が再度採
用されるもようで、また同検事総長は診断の結果が同じなら裁判を進めるための代替
策を講じると述べたが、その内容については口を閉ざしている(JP、4月25日)。

エウリコ・グテレスは木曜、チピナン刑務所で10年の刑期を開始した。刑務所で支持
者らに英雄として迎えられたグテレスは、東ティモールに残されたインドネシア人の
資産問題の早期解決や、東ティモール人難民の児童への奨学金支給などを求める声明
を読み上げた。懲役に関しては、紅白旗を防衛するため戦ったことを誇りに思うと
し、良き市民として最高裁の決定に従うと(ANTARA、5月4日)。

■国防軍問題

請願者グループのスポークスパーソン、サルシニャ・ガスタオは、抗議活動を行なう
意図はないが、軍内の差別の解決を要求し続けると述べた。コタのクレメンティノ・
アマラルはこの問題を真剣に検討するようフランシスコ・グテレス国会議長に求めた
が、議長は政府が取り扱うべき問題で国会が決定するのは不可能だと答えた。サルシ
ニャはまた、請願者の大多数は武器を所持していないとして、パニックに陥らないよ
うディリの住民に要請した(STL, TP, DN〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4月18 日〕)。

請願者グループは、給与の支払い継続を拒絶。サルシニャ・ガスタオは、3月1日を
もって彼らが民間人だとするルアク司令官の決定に基づけば、国家に給与を求めるい
かなる権利もないとし、国家機関に対し、差別した者たちも同様に調査されるのなら
ば自分たちも取り調べに応じるとし、問題解決を要請した。もし「加害者」たちが調
査を拒否するなら、彼らこそ国家の破壊を望んでいる者たちだと(RTTL〔UNOTILデイ
リーメディアレビュー、4月19日〕)。

ロバト内相は、請願者グループから月曜から木曜まで抗議活動を行なうとの通知を受
けたとし、民主国家では何人にもその権利はあるが、もし彼らが罪を犯せば発砲する
と付け加えた。内相はまた、警察はいくつかの政党や大使館、神父らが彼らを支援し
ているとの情報を入手し、彼らに食べ物を与えている住民らも特定したと述べた。サ
ルシニャ・ガスタオは、抗議は国に問題解決の迅速化を求めるもので、「もし4日間
で解決に至らなければ、どのような結果になるかわからない」「我々は過去3ヵ月忍
耐を重ねてきたが、それも限界に来ている」と述べた。しかし、自分たちを支援して
いるのか家族や住民らであり、報じられているように政党や大使館の関与はないと
も。サルシニャは、問題解決には、まず差別をしたすべての国防軍メンバーを取り調
べるべきとした。国防軍第一大隊のファルール・ラテ・ラエク司令官は、誰からでも
インタビューを受ける用意はあるが、ルアク司令官からこの件についてこれ以上コメ
ントすることを禁じられていると答えた(TP, STL, DN〔UNOTILデイリーメディアレ
ビュー、4月20日〕)。

請願者グループは本日(24日)、抗議活動を計画している。サルシニャ・ガスタオは
メディアに対し22日、10県から5000人の同調者が参加する予定だとし、請願者らは軍
服を着て、平和的なデモになるよう法と秩序を重んじながら、政府庁舎や国会議事
堂、上訴裁判所、大統領官邸を経るコースを行進すると述べた。ナシメント司教は指
導者らに、たとえ解決策が直ちに見出せなくとも請願者らの声に耳を傾けるよう求め
た。ロドリゲス国防長官とルアク司令官は、マレーシアで開かれる軍事博覧会に出席
し、28日帰国の予定。コタのクレメンティノ・アマラルは、神父を含め市民は誰であ
れデモを行なういかなるグループも支持する権利があると(STL, TP,
Diario〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4月22〜24日〕)。

国防軍請願者とその支持者1000名以上が昨日、タシトルからディリに向け行進。大統
領官邸では、10項目からなる宣言文を指導者らに手渡した。その中のひとつは、「も
し問題が解決されないようなら、我々は死ぬ覚悟だ」というもの。グループはまた、
ルアク司令官の、「もし彼らが戦争を望むなら、こちらもその準備はできている」と
の発言について、説明を求めた。アルカティリ首相は、ディリの治安を乱さないよう
請願者らに要請。マレーシアはロドリゲス国防長官、ルアク司令官、マルティンス警
察長官を軍事博覧会に招待したが、マルティンス長官は状況が緊迫していることから
出席を見合わせた。上訴裁判所に向かう途上、2名が負傷し1件の売店が破壊されると
いう事件が発生したが、現在は平静を回復している(TP, STL, DN〔UNOTILデイリー
メディアレビュー、4月25日〕)。

リー米大使は、同国が請願者グループを支持しているとの告発を否定。昨年も教会に
よるデモの背後に米国があるとの噂が流れたことを挙げ、嘘つきはどこの国にもいる
と(STL, TP、4月27日〔UNOTILデイリーメディアレビュー〕)。

請願者グループの代表2名が水曜、国会に宣言文を再提出。デモの初日に提出された
書簡は彼らの要求を記述したものではなく、マウベレ民主党に関するものだったと。
グループのひとりは、東部の人間がベコラ、タイベシ、コモロの3つの市場での商品
の販売を独占している。もし問題が解決されなければ、西部の人間はすべての輸入品
をボイコットすると述べた(STL, DN〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4月27 日〕)。

タイベシ市場は昨日破壊の舞台となり、パニックに陥った人々が逃げまどったことか
ら商人1名が負傷、警察官1名が命令なしに発砲する事態となった。デイリの他の地域
でも、3件の家屋が投石を受けた。これらは請願者グループのデモに関連したもの。
ロバト内相は容疑者数名を逮捕したと発表、マルティンス警察長官は警察がタイベシ
で子供を撃ったとの噂を否定、警告射撃だったとした。しかし青年1名が何者かに銃
撃され目を負傷、現在病院で手当てを受けている(STL, DN〔UNOTILデイリーメディ
アレビュー、4月27日〕)。

デモ参加者の何人かが水曜、レシデレで3件の家屋と3件の商店を破壊、被害総額は
3500ドルになると見られる。犯人らはそれ以外にも車1台や商人らの使う三輪車2台を
破壊したほか、豚1頭を殺した。ガスタオ・サルシニャは、まだ事件を確認してはい
ないが、事実ならその責任は自分にあると述べた(STL〔UNOTILデイリーメディアレ
ビュー、4月27日〕)。

政府は、請願者の告発を調査するための国家委員会を設置する方針。大統領府と国会
から各2名、それにペソア国家行政相やバリス内務副大臣など政府の代表を加え、教
会や市民団体のメンバーも参加する(DN, STL, TP〔UNOTILデイリーメディアレ
ビュー、4月28日〕)。

ロバト内相は、デモの背後に第三者の存在があるとし、情報部が請願者を支持してい
る外国人の写真を撮影したと述べた(DN, STL〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4
月28日〕)。

ガスタオ・サルシニャは昨日、リカルド司教やアルカティリ首相、ホルタ外相らと会
談。4名は軍内の差別について調査委員会を立ち上げることで合意。サルシニャは会
議後記者団に対し、問題は誰が委員に選ばれ何をするかにかかっていると
(TP〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4月28日〕)。

数百名の元兵士が金曜、首相府の近くで9台の車や商店に放火したことから警察が催
涙ガスを使用、病院関係者によると民間人2名が死亡、警察官数名を含む27名が負傷
した(AP、4月28日)。

政府は金曜、2名が死亡し警官3名を含む34名が負傷したことを受け、治安回復のため
国防軍に出動を命じた。政府はまた、今回の暴動はコリマウ2000の指導者オソリオ・
レキにつながる若いオポチュニストらによるものとの声明を発表(Lusa、4月28 日)。

ホルタ外相は土曜、警察と軍の協力のおかげで、秩序が回復されたと述べた。今回の
衝突では、民間人2名のほか元兵士2名も死亡、6名の元兵士が逮捕された(AP、4月29
日)。

暴動の再発を恐れた数千名の市民が日曜、修道院など安全な施設に避難した。避難民
のひとりは、「銃声が聞こえたので家族とともに逃げた。我々はいまだに99年のトラ
ウマを抱えている」と語った(Reuters、4月30日)。

ディリは徐々に平静を回復し、ガソリンスタンドやスパーマーケットも営業を再開し
た。だが3つの市場は閉鎖されたままで、ディリ西部では武装した兵士らがパトロー
ルに当たっている。マルティンス警察長官は7名の暴徒を逮捕し事情聴取中と述べ
た。ドム・バスコ修道院に避難した6000名の人々の多くは、自宅に戻るようにとのグ
スマン大統領の呼びかけに応じず、赤十字が食糧支援を行なっている(AFP、4月30 日)。

数百名の元兵士らは、その多くが過去にインドネシアに対するゲリラ戦を展開した山
岳地帯に逃げこんだ。サルシニャは昨日電話インタビューで、政府が要求に応じて軍
内の差別問題に対処するまで闘争を続けると述べた。ホルタ外相は、5名が死亡し45
名が負傷した今回の暴動は抗議活動につけこんだ若いならず者たちの仕業だとした。
元兵士らが暴れまわる若者たちを止めようとしていたとの証言もある。警察は関与し
た76名の「フーリガン」と10名の元兵士を特定した。だがサルシニャは、被害者の数
値については信用できないとし、「もっと多くの人々が政府の兵士に撃たれている」
と述べた(Age、5月1日)。

サルシニャは潜伏中の山岳地帯から電話インタビューで、「政府が60名以上を殺害し
たとの情報を得ている」「我々が信頼するのはグスマン大統領のみ」と答えた。コリ
マウ2000については、「デモを行なったのは我々とその家族、同調者だけ」とし、他
のいかなるグループの参加もなかったと否定した(Lusa、5月1日)。

マルティンス警察長官は、請願者らが政府庁舎の前でバイクに放火するのをこの目で
見たと述べ、ディリで起きたことの責任は彼らが負うべきとした。アルカティリ首相
は彼らに、問題解決と国家統一の維持のため帰還するようメディアを通じ呼びかけ
た。サルシニャは、「大統領が沈黙を保っている限り、我々は降伏しない」と(DN
TP, STL〔UNOTILデイリーメディアレビュー、5月1日〕)。

マルティンス警察長官は、45名の請願者を拘留し事情聴取を行なっていると。多くの
人々が殺されたとの噂について長官は、先週金曜から今日まで4名が殺害され77名が
負傷したが、犯人はまだ特定されていないと(STL〔UNOTILデイリーメディアレ
ビュー、5月1日〕)。

先週末首相府の略奪を試みた暴徒らにより、グレーターサンライズに関する文書が破
損されたと、ディリの情報筋は昨日伝えた。文書の内容は明らかにされていないが、
情報筋は条約の批准に遅滞をきたす可能性があるとしている(The Australian、5月3 日)。

ライ・コトゥクやコモロその他の地区で多くの人々が殺されたとの噂に関して、グス
マン大統領は日曜、アルカティリ首相やロバト内相、ルアク司令官、マルティンス警
察長官と会談し、東ティモール人権オンブズマンにそうした地区へのアクセスを認め
ることで合意した。オンブズマンの副代表シルベリオ・ピント・バティスタは、指導
者らが認めても国防軍に阻止されると。アントニオ・ビアンコ内閣官房大臣は、アル
カティリ首相が被害の実態調査のための新委員会を立ち上げたと発表。東ティモール
赤十字、保健省、国家警察から各2名とディリ県行政官で構成される。委員会はま
た、労働社会再統合省と連携して援助が必要な人々を特定し、家を破壊された人々に
は新しい住居を提供すると同大臣は付け加えた(TP, STL〔UNOTILデイリーメディア
レビュー、5月3日〕)。

ホルタ外相は、闘争を続けるとのサルシニャの発言に、彼のことは個人的に知ってお
り、山中で反乱を続けるには並々ならぬ覚悟が必要で、そうしたことは不可能だと述
べた。またサルシニャが降格されたのは白檀の密輸に関わったからで、人種的な理由
からではないとも(ABC、5月3日)。

ホルタ外相らは、今回の暴動で被害を受けた商人らに賠償や救済を約束した。だが、
2002年12月の暴動のあと、アルカティリ首相が約束した外国人企業家らへの賠償は、
実現されなかった。前回の暴動に関する調査報告書も、いまだ公表されていない。こ
んな有様で、どうして政府を信用できるだろうか(Jorge Dili、5月4日)。

サルシニャは木曜、反乱兵士らは10から50名の小グループに分かれ、各地の山中に潜
伏していると述べた(Lusa、5月4日)。

軍の消息筋によると、18名からなる憲兵隊の部隊が水曜パトロールに出かけたまま本
部に戻らず、逃亡中の兵士に合流したものと見られている(Lusa、5月4日)。

ロバト内相、元ファリンティル司令官ドゥドゥ、エルメラ県警本部長アルナルド・ア
ラウジョは昨日、アルカティリ首相と緊急会談。アラウジョ本部長は、請願者らが同
県でディリ攻撃を計画中との噂について、状況はコントロール下にあると。同県選出
のジャシント・マイア議員は国会で、彼らがエルメラに行ったのは全員が同県出身だ
からだとし、問題解決のためディリに戻りたがっているが、政府が安全を保証しない
限り不安を抱いていると述べた(DN, TP〔UNOTILデイリーメディアレビュー、5月4 日〕)。

■その他

リース米大使は、国家警察のヘルメネジルド・ダ・クルス警部がバージニア州クアン
ティコのFBIアカデミーで7月から9月まで行なわれる訓練に参加すると発表。国家警
察からの参加は初めて(TP、4月18日〔UNOTILデイリーメディアレビュー〕)。

政府は、多くの人々が論議に参加できるよう、選挙法の基本原則の可及的速やかな決
定を望んでいる。木曜の閣僚会議でこの問題が取り上げられた。他にはHIV/AIDS対策
や公共行政の基本構造が話し合われた(STL〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4月 22〜24日〕)。

ロバト内相が先週「植民地主義者」と告発した3名のポルトガル人検察官について、
長谷川代表は金曜、「告発を受けて調査した結果、いかなる国際検察官についても、
植民地主義的な姿勢はなく、職権濫用や職務怠慢、欠勤などを示す証拠も見つからな
かった」と述べた(STL, Lusa〔UNOTILデイリーメディアレビュー、4月22〜24
日〕)。

インドネシア、東ティモール両国は、陸上国境に関する協定を、国境線画定のための
フィールドワークが完了すると思われる8月に締結する方針(ANTARA、4月24日)。

月曜明らかになったUNOTILの安保理宛て報告書では、アナン事務総長の、インドネシ
アと東ティモールの国境に、とりわけ来年の総選挙の次期に、厳重な警備が必要との
発言を引用。事務総長はまた、国連ミッションの延長も提案している(ANTARA、4月 25日)。

タイで今月15日から26日にかけ行なわれる、米第七艦隊とアジア太平洋諸国との合同
軍事演習「コブラゴールド」に、米、日、タイ、シンガポールとともにインドネシア
軍が参加する。スヤント同国軍総司令官は、陸、海、空の三軍から25名を派遣する
が、平和維持や人道支援の訓練のみで、戦闘演習には参加しないと(新華社、5月4 日)。





2006年4月10〜16日


■裁判、人権侵害

(移行期の正義国際センター)は本日、グアテマラ、ルワンダ、ペルー、シェラ
レオネ、南アフリカそして東ティモールのジェンダーと補償に関するケーススダディ
の要約を発表。今年下旬に予定されている包括的な本の出版に先がけたもので、ICTJ
のプロジェクトマネージャーは、「進歩を示すいくつかの重要な兆候はみられるもの
の、補償プログラムは女性に特有の必要性を考慮に入れることを怠っているため、女
性たちは依然としてプログラムから取り残されている」と述べた(ICTJ、4月11 日)。

■UNOTILデイリーメディアレビュー

4月8〜10日

ロバト内相は土曜のバウカウでのフレテリン地区大会で、591名の国防軍請願者とそ
の支持者らがイースター終了後に大規模な抗議活動を計画しているとの情報を入手し
たとし、警察予備役部隊をエルメラ橋に派遣し、抗議に参加しようとする者たちがあ
れば車のタイヤをパンクすると警告させると発言した(DN)。

4月11日

20名の労働者が韓国に派遣される。アルカティリ首相は、「契約が終わって帰国した
らこの国の発展に寄与できるよう、しっかり働いて技術を身に付けてほしい」と激励
した(DN, TP)。

教会の教育活動を支援するとの政府の申し出に対し、ディリ教区のアルベルト・リカ
ルド司教は、感謝して支援を受け入れると(DN)。

東ティモールに2日間滞在し、世銀の支援によるいくつかのプロジェクトやタイベシ
市場を視察したウォルフォビッツ世銀総裁は、開発目的のための予算執行が大きな課
題だと(RTTL)。

4月12日

ウォルフォビッツ世銀総裁は、持続可能な経済成長のためには司法制度の強化が不可
欠と政府に助言。一方コタのマヌエル・ティルマン議員は同総裁の予算執行に関する
発言に対し、この国はアルカティリ首相率いる政府によって統治されているのであ
り、外部の人間によってではないと反発(TP, STL)。

ディリ県コルメラで月曜、2つのマーシャルアーツ集団が衝突、1名がナイフで刺され
死亡、1名が重傷を負った。現在、合わせて32名が取り調べを受けている(RTTL)。

4月13日

ロバト内相は木曜の記者会見で、国際スタッフ、とりわけ司法分野のスタッフの業務
を監視するよう長谷川代表から要請を受けたと述べた。情報によると、何人かの検察
官はろくに仕事もせず多額の給与をもらい、バリで遊んでいると。内相は同席してい
たモンテイロ検事総長に「部下」を管理するよう求めたが、総長は国際スタッフは省
庁の管轄下にはないと返答した。UDTのアレクサンドレ・コルテ・レアルは、内相と
同意見だが、法務大臣の権限は弱すぎて国際司法職員を監督できないと(TP, STL)。

長谷川代表は、アニス・バジュワ副代表(少将)を長とする国際アドバイザーの業務
に関する事実調査委員会を設置。代表はモンテイロ検事総長の発言に対し、アドバイ
ザーらは各省庁の管轄下で働いており、総長は検察庁に派遣されているアドバイザー
の監督、管理に責任があると述べた(UNOTIL)。

マーシャルアーツ集団の衝突による被害者の家族から集団を規制するよう要請を受け
た(RTTL)。

■ティモール海

イアン・マクファーレン豪資源相は火曜、豪が東ティモールの要請により、JPDA(合
同石油開発区域)をカバーする協定を07年4月2日まで延長することを合意したと発
表。「今回の合意は、JPDAで操業している企業に、これまでのルールに変更はないと
の確実性を与えるものである」と、同相は述べた。両国政府に代わりJPDAを管理する
Designated Authorityは現在、4つの鉱区について入札を受け付けている(Dow Jones
など、4月11日)。





2006年4月3〜9日


■UNOTILデイリーメディアレビュー

4月3日

ホルタ外相は金曜、バウカウの国防軍本部で、軍の命令系統を尊重して規律を保ち、
任務を継続するよう要請した。外相は、恨みを抱くある種の人々が、軍や国家を分断
しようと試みていると演説した。ナシメント司教との非公式会談では、教育予算、と
くにカトリックスクールの教師への給与支払いについて、同司教との対話を 望んで
いるとのアルカティリ首相からのメッセージを伝えた(STL)。

タシトルでの住宅襲撃の容疑で逮捕された9名の「国防軍請願者」らが、関与の証拠
がないとして釈放された(STL, TP)。

東西問題の解決を求め、4名が国会前でハンガーストライキを開始(TP)。

インターニュースは、ホルタ外相の告発を否定するため記者会見を開いた。代表のソ
ニー・イブランジュは、インターニュースは東ティモールの状況についていかなるメ
ディアに対してもニュースを送ってはいず、情報源としてインタビューされただけだ
と。また暴動とは言わず、disturbancesという言葉を使ったとも主張した。一方、東
ティモールジャーナリスト協会のビジリオ・スミス会長は、ホルタ外相の見解に同意
するが、外相はインターニュースを非難すべきではなかったと発言(RTTL)。

エルメラ県で土曜、元戦闘員や女性組織が記者会見を開き、政府や国会、大統領、教
会などに、ロロサエとロロモヌの人々の間の問題解決を求めた。同地域の元ファリン
ティル司令官エルネスト・フェルナンデス(ドゥドゥ)は、東ティモールは東も西も
なくひとつだと訴えた(RTTL)。

フレテリンの女性組織OPMTが土曜、ディリで初めての会議を開催。主催したマリア・
フェロメノ・ベロは、組織の目的は、ティモール人女性の国家開発への参画、牽引の
準備を進めることだと述べた(RTTL)。

東ティモールメディア開発センター(TLMDC)はSTL紙に対し、同紙がホルタ外相のイ
ンタニュース批判に関連して、TLMDCがインターニュースの一部であるとの記事を掲
載したことについて、事実ではないとして撤回を求めた。STLのサルバドル・シメネ
ス編集長は、双方が問題を解決することで合意したと(RTTL)。

4月4日

ロバト内相は記者団に対し月曜、591名の請願者らが集まって軍服を燃やすことを話
し合っているとの情報を得たと述べ、国民、とりわけディリの住民に、そうした者た
ちを支持しないよう要請した。591名のスポークスパーソン、ガスタオ・サルシニャ
は、解雇された請願者らは民間人として家に帰るべきとのホルタ外相の発言に、我々
はいまだに自分らを兵士と見なしているとし、そうした主張は不当と述べた。一方、
月曜の国会本会議では野党議員らが、軍内の差別を調査するための委員会設置を要
請、また解雇にはいかなる法的決定も取られていないとし、兵士らへの給与の支給を
続けるよう求めた(STL, TP, DN)。

アルセニオ・バノ労働連帯相は、中学校などで良い成績を修めた生徒や孤児の生徒
2900名に、奨学金を支給すると発表。資金24万ドルは、首相府から拠出される
(TP)。

4月5日

援助国会議が火曜、引き続き東ティモール開発へのコミットメントを行なうことを確
認し、終了した。アルカティリ首相は、東ティモールはいまだ技術支援を必要だと
し、可能なかぎり早急に貧困問題を解決するとの決意を示した。世銀のカントリー
ディレクター、Xhun Xianは、貧困削減やインフラ整備といった分野で支援の継続を
表明。世銀はまた、グッドガバナンスに不可欠として、監察官室や公共放送サービス
のための予算を増額するとの政府の計画を歓迎。農林水産省の予算が、100%近く増
額された(TP, STL, DN, WB)。

マルティニョ神父は、アルカティリ首相がホルタ外相を通じナシメント司教に教育分
野での協力・支援を伝えたことに、ディリ、バウカウ両司教とも多忙のため会談は当
分不可能と述べ、「かつてはともに闘ったのに、最後は裏切られた。そして状況が危
機的になった今、再び対話を求めている。これは悪い冗談だ」と付け加えた。社民党
のルシア・ロバト議員は、昨年4月のデモのあと政府と教会、大統領の間で締結され
た合意は、その後何のフォローアップもなく、自分たちを黙らせるための空約束だっ
たと。同議員はまた、教会は政治に関与すべきでないとの政府関係者の発言により双
方の関係が悪化したことを受け、政府が教会との関係改善を進める計画を示したこと
に、全面的に賛同すると(TP, DN)。

タイ人企業家たちが、政府や市民社会の代表と会談。バイオマスエネルギーを利用し
た発電分野への投資に関心を示した(RTTL)。

4月6日

アントニニョ・ビアンコ内閣官房大臣は、政府と教会の対話など冗談だとするマル
ティニョ神父の発言に反発、政府や教会、他の宗教の代表からなるワーキンググルー
プから、東ティモール、とりわけバウカウのカトリックスクールが財政難に陥ってい
るとの情報を受けたため、政府としては支援を望んでいるのだと述べた。民主党のル
イ・メネゼス議員は、政府の方針は来年の選挙での票集めを狙ったものだと。コタの
クレメンティノ・アマラル議員は、国民は政府より教会を信頼しており、19日に及ん
だ昨年4月のデモで損なわれた関係を修復するのは政府にとって重要だと(DN, TP,
STL)。

WFPは、2ヵ月前よりコバリマ、ボボナロ、オイクシ、アイナロ、リキサの5県で、学
校給食プログラムを行なっている。近く、アタウロを皮切りにディリでも開始され
る。リキサの学校関係者によると、これまで空腹や長距離の徒歩通学に耐えられず登
校しなかった子供たちが学校に来るようになったとし、プログラムが子供たちの学習
能力を高めることを期待すると述べた。WFPは、妊娠中や子供を母乳で育てている女
性にも、トウモロコシや油などを配給している(TP)。

4月7日

ロバト内相と国防軍第一大隊のファルール・ラテ・ラエク司令官が昨日、国内治安問
題について話し合った(DN, TP)。

■ティモール海

ラオ・ハムトゥクは、グレーターサンライズ合意として知られるCMATS (Certain
Maritime Arrangements in the Timor Sea)条約について、東ティモールの主権を適
切に保護するものでも東ティモールに十分な経済的恩恵を与えるものでもなく、また
海上国境という本質的な問題の解決にも繋がらないと結論、国会議長や各政党の党首
に対し、同条約の批准を拒否し、豪との再交渉のため政府に送り返すよう求める書簡
を3月9日に送った。これまでのところ、ラオ・ハムトゥクはいかなる返答も得てい
ず、また政府は同条約を批准のため国会に送ることもせず、国会本会議の議題にも挙
がっていない(ラオ・ハムトゥク、4月4日)。

■東ティモール

アルカティリ首相は援助国会議で、昨年の経済成長率はおととしの0.4%を上回る2.3
%だったが、極貧を撲滅するには年間6%の成長が必要とし、次の会計年度には学校
や医療センター、道路、衛生といったインフラプロジェクトに8200万ドルを投入する
ことで活性化を図ると発言した(ABC、4月4日)。

計画財務省が援助国会議で発表した文書によると、東ティモールは99年以来総額で18
億7900万ドルの援助を受けている。最大の援助国はポルトガルで3億6180万ドルを拠
出、次が豪の2億4780万ドルだった。EUが2億4120万ドルで3位、日本が2億1950万ドル
で4位になっている。ポルトガルとの間で1月に署名された今年の年次協力計画では、
教育やポルトガル語の再導入、グッドガバナンス、経済、社会開発に焦点が当てられ
ている(macauhub、4月6日)。

リキサの農民たちは、1ヘクタール当たり最高3トンのとうもろこしを収穫した。これ
は豪の資金提供による5年間の研究プロジェクトの成果で、平均値の2倍に相当する。
プロジェクトは米やキャッサバ、甘藷やピーナツなども対象にしており、これらの生
産効率を上げることで今後5年間で貧困率を35%削減することを狙っている(ABC、4月4日)。

東ティモールのメディアに関して、私は現在その質だけでなく人々にニュースを届け
る能力についても懸念を抱いている。人々というのはこの場合、ディリ以外の地域の
住民を指す。新聞は人々の平均給与に比べ非常に高く、またテレビも新聞と同様、
ディリやバウカウ以外では視聴は困難だ。ラジオが主要な情報源となっているが、こ
れも電力や送電施設の不足から限界がある。例えば、さきのマリバカ川での(民兵
3名が射殺された)事件では、国境沿いのいくつかのコミュニティは国営ラジオから
正確な情報を得ることができず、西ティモールのラジオ放送で事件について知ったほ
どだった。これは非常に不幸なことである。来年の国会議員、大統領選挙では、メ
ディアは正確かつ公平な情報を広く配布することで、人々の民主的プロセスへの参加
に大きな役割を果たさなければならない。本日から開始されるUNOTILのジャーナリス
トへのトレーニングでは、政治報道の手法やメディアと法律について、高度な内容の
訓練が施される。また国家も、報道の自由が民主社会の支柱であることを認識し、尊
重しなければならない。報道の自由は、侵すべからざる神聖なものである(長谷川代
表の声明、4月3日)。

生後2ヵ月のマリア・ソアレスは、ディリのバイロピテクリニックで、心臓の壁に穴
が空いていると診断された。その手術は豪の病院ではありふれたものだが、東ティ
モールでは執刀できる医師はいず、このままではマリアは死ぬ運命にある。この
ニュースを昨日シドニー・モーニング・ヘラルド紙が報じたところ、各地から支援の
申し出が殺到、シドニー児童病院の心臓外科部長が手術に名乗りを上げたほか、マリ
アとその母親の旅費として3000ドルを提供する人、宿泊先を用意する人もあった。現
在パスポートやビザの発給などの行政的手続きが進められているが、1週間以内に渡
豪できる見込み。薬品の投与でマリアの延命を図っているダン・マーフィー医師は、
支援の申し出について聞かされると、「それは素晴らしいニュースだ」と語った
(SMH、4月5日)。

■その他

ポルトガルの内務行政省のチームが、来年の国会、大統領選挙と国家選挙委員会創設
のための法案作成を支援している。これはアナ・ペソア国家行政相が1月のリスボン
訪問で要請したことを受けたもので、アルカティリ首相は6月までに法案を国会に提
出したい考え(Lusa、4月3日)。

インドネシア海軍は、東ティモール国防軍の兵士が大量解雇されたことを受け、ティ
モール海に高速警備艇を配備。東ヌサ・トゥンガラ州では、国境タスクフォースが東
ティモール市民の入国を阻止するため過去数日間警戒体制に入っている(ANTARA
News、4月5日)。

ETANは、ブッシュ政権がハワイで開かれている米国防総省の太平洋地区特殊作戦会議
にコパスス司令官のシャイフル・リザル少将を参加させたことを、インドネシア軍改
革の努力を損なうものであり、インドネシア人権活動家たちへの大きな裏切り行為だ
と非難した(ETAN、4月6日)。

在ディリ米大使館は本日、東ティモールに滞在する米国人に、現在の状況は平常で外
国人を標的にしたいかなる犯罪の兆候もなく、また治安上の理由から出国した米国市
民も皆無とのEメールを送付した(同大使館、4月4日)。


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