鹿児島旅行記

出発まで

日本国内でまだ行ったことがない都道府県が三つある、  鹿児島、鳥取、島根県だ。  去年は四つあって岩手県へ行ったが今年は鹿児島県へ行くことにした。  行き先の候補はいっぱいあるが私たちのようなのんびりした旅行ぶりで 5泊ではそう多くの場所へはいけない。  以前近くに住んでおられて世話になった漢方薬剤師の寺田先生を訪ねて大口市へ行き、霧島神宮、鹿児島市、知覧町、山川町へ行くことにした。

10月24日    木曜日  晴れ

8時25分伊丹空港発JAS651便 、 航空券はワールドパークスのマイレージを使い無料だ。  10時15分鹿児島空港着、  11時05分発の水俣行きバスで大口市に向かう。  バス代1000円、  空港周辺には茶畑が多い、  空港のある溝辺町は溝辺茶の産地だ。  道端に墓地があって一部の墓に屋根がかけてある。

12時00分大口バスセンター着、  昼食後寺田漢方薬局まで歩いていく。  地図で見たらそんなに距離がないと思っていたら 案外あって1時間くらいかかった。  寺田漢方薬局の敷地は広い、  一辺が70mくらいある、  体の状態を見てもらい漢方薬を処方してもらう。  寺田先生は「陰陽生活のすすめ」-国書刊行会-という本を出されている。

寺田夫人に車で送っていただいてすぐ近くの木樽焼酎資料館へ行く。  大口市は芋焼酎の産地で有名な伊佐美、伊佐錦がある。  中に試飲コーナーがあって飲み比べてみると黒伊佐錦が一番おいしかったというか口に合う。  香りがよくてほんのりと甘みがある、  このあたりの人はほとんど黒伊佐錦を飲んでいますよとのことだ。

寺田夫人の車で送っていただいて曽木の滝へ行く、  小型のナイアガラの滝だ。  上流にある橋がなければもっとよいのだが。

寺田漢方薬局 焼酎資料館 曽木の滝
寺田漢方薬局 木樽 焼酎資料館 曽木の滝

今夜泊まる宿 遊膳へと歩き出すがだいぶ歩いても着かない  地図を見ると道を一筋間違えていた  地図では目の前なので前の農家へ入りまっすぐ行く道はないかと聞くと車で送ってくれた  有難うございました  歩くと15分以上かかる道だ

遊膳は曽木の滝温泉に隣接した宿泊施設だ   大口市についてから観光地図でみつけた  1泊素泊まり+夕食で14323円

10月25日    金曜日  晴れ

遊膳から大口バスセンターまでタクシーに乗る  1600円  バスセンター発08時20分鹿児島空港行きに乗り09時20分石原三文字下車  T字路を三文字  十字路を十文字と言っている  鹿児島県民の森薬草園へ行くのにここで下りたがまだ距離はかなりある  溝辺町役場へ行ってどう行けばいいか聞こうと歩き出してすぐに見たことがない豆を作っている夫婦に出会った  小豆とささげの中間の豆でここらでは間の豆といっているそうだ  写真を撮って送るために名前を聞くと姓が私のと一字違いで名は同じだ

溝辺町役場観光課へ行って地図をもらい薬草園への行き方を聞くと歩くかタクシーしかないがよく来てくれたので車で送るとこと  有難うございました  薬草園で3時間くらいいたが訪問者は私たち以外1人だけだ  園内で桜が咲いていた

薬草園からの帰りは歩く  途中烏瓜の実がなっている  この根は同行者によると漢方薬の土瓜根になるのだそうだ  溝辺町役場まで半分くらいで暑くて疲れタクシーを呼んで鹿児島空港まで乗る  2080円  運転手に墓地の屋根の事を聞くと新しい習慣で桜島の噴火による灰が積もるのを防ぐためだ

空港からバスで丸尾へ行き 590円  霧島神宮の上にあるペンション遊鹿霧までタクシーに乗る 3870円  ペンションは霧島神宮の近くかと思っていたらかなり上がっている  ここはインターネットで見つけ電話予約  1泊2食付1人8500円  ペンションで道を聞いて歩いて霧島神宮へいく  ほとんど人が歩いていない荒れた道だ  30分くらいで霧島神宮に着いた   帰りは歩く気にならずタクシーに乗った 1120円

間の豆を作っていた夫婦 桜 烏瓜の実 霧島神宮のご神木 霧島神宮
間の豆の夫婦 烏瓜の実 霧島神宮のご神木 霧島神宮

10月26日    土曜日  晴れ後曇りにわか雨

ペンションの主人に霧島いわさきホテルまで送ってもらう  すぐ鹿児島へ向かうつもりだったがホテルで観光案内を見ていると 半日の霧島定期観光バスがあったので予定を変更して乗る  1830円  10時35分ホテル発  まずえびの高原へ行く  前は噴煙がそこらじゅうから出ていたらしいが最近少なくなったそうだ  目の前に韓国岳がよく見える  次に高千穂河原へ行く  高千穂峰へ登るのだろうか多くの人が前の急斜面を登っていく  最後に霧島神宮だ  昨日参拝したがまた行く  バスは霧島神宮駅まで行くが私たちは高千穂牧場へ行くことにしてここで降りる  12時30分

韓国岳 高千穂峰
韓国岳 霧島牧場から高千穂峰

高千穂牧場まで歩くがけっこう距離がある  1時間くらい歩く  13時20分到着  家族連れ、団体客が多い  目の前に高千穂峰がそびえている  広々としてゆったりした気分になれるところだ  高千穂牧場の案内書を見る宮崎県都城市と書いてある  鹿児島県とばかり思っていたが宮崎県へ入ったらしい  と2時間ほどぶらぶらしてバス停へ行くとちょうど霧島神宮行きのバスがある15時13分

霧島神宮でうまく国分行きに接続していて国分までバスに乗り 580円  国分17時03分発JRで西鹿児島まで行く 630円  西鹿児島着18時10分

市電で泊まるホテル近くの天文館通まで行く  天文館通りで鹿児島名物黒豚の看板があった 「あじもり」 で夕食  ビール、黒豚カツ定食2で2730円

すぐ近くのホテルメイトに泊まる  1泊食事なし7350円  ここは旅の窓口で予約した

10月27日    日曜日  晴れ

鹿児島市内は見物する時間がなく9時00分山形屋バスセンター発のバス で知覧へ行く  途中谷山という町で祭りをやっていた  青空市が多く出て人が大勢集まって盛大だった  10時30分知覧特攻観音前着  バス代920円  すぐ前の広場に店が沢山でていて舞台が設定してあり第9回小京都ふるさと祭りと書いてある  私たちがラッキーなのかこういう行事はしょっちゅうあるものなのかよく出会う  各地の小京都の町からの店がありうろうろ回ってしまう

知覧特攻平和会館に入場  入場料500円  特攻隊員の写真や遺書が飾ってある  講義室で特攻とはとの題で話があった  この話は聞く価値がある  知覧は陸軍の基地で特攻機として飛び立ったのは主に96式 (だったと思う)という旧式の飛行機でエンジン馬力がアメリカ軍飛行機の半分くらいしかなく飛行性能がぜんぜん違う  沖縄の戦場へ着く前に90%以上打ち落とされてしまったらしい  そういう状況は陸軍首脳陣は分かっていたはずなのに飛び立たせたのだ  外に特攻隊員の慰霊碑がある  1036人の名前が全て書いてある

小京都ふるさと祭り 特攻隊慰霊碑
小京都ふるさと祭り 特攻隊慰霊碑

指宿へ行くバスの時刻まであまり時間がないのでタクシーで武家屋敷へ行く  門などはないが入るのに料金がいる  500円  上級武士の屋敷なのだろう  庭は広くないがよく手入れされている  やや粗末な二ツ家がある  手前の角の柱のそばに棒があるが向こうの戸袋にある雨戸を左手へうまく送る仕掛けだ

10分ほど遅れてきた武家屋敷前14時10分発のバスに乗る  祭りのためバス乗り場が変更されそれを知らない人がいたので案内して遅くなったのだそうだ  JR指宿枕崎線 喜入駅で山川行きの列車に乗るつもりだったがバスの遅れで乗ることが出来ない  バスの運転手さんが国道でスピードアップして遅れを回復し生見駅で乗ることが出来た  バス代720円   山川駅で運賃清算でいくみ駅から来たというと観光客が乗るような駅ではないためか本当にそこから乗ったのか 疑うようにいろいろ聞かれた  生見は「いくみ」ではなく「なるみ」なのだそうだ  山川駅に菜の花列車が止まっている  このあたりは春には菜の花でまっ黄色になるのだろう

武家屋敷 二つ家 菜の花列車 コーヒー店開聞
武家屋敷 二ツ家 菜の花列車 コーヒー店開聞

駅前に出ると運良くフラワーパーク行きのバスが来た フラワーパーク前で下りて(バス代270円)今日泊まるペンション菜の花館のほうへ歩き出すとすぐのところにコーヒー店開聞がある  店内には同行者の好きなガラクタが沢山置いてある

16時30分菜の花館着  ここはインターネットのペンションで探した  1泊2食付9000円

10月28日    月曜日  曇り時々晴れ 夜雨

朝露天風呂に入る  オーナー手作りの風呂で温泉の有効成分量は非常に多く全国でも上から数えられるくらいだそうだ  鉄分を含んでいて赤くなっている  お風呂から開聞岳が見える

同泊は女子大生のOさん  九州を旅行して今夜阿久根のお祖母さんの家へ行くのだそうだ  オーナーはヨットを持ていてそれに乗せてもらうつもりで来たがヨットの故障で乗れなかったとのこと

9時15分フラワーパーク入場  入場料600円  フラワーパークというだけあっていつでも花が見られるようになっている  南国らしい雰囲気を満喫して最後は疲れたので一番奥から園内バスに乗せてもらう  いろいろな色のサルビアの花が満開だ

露天風呂 同泊のOさん サルビア園
露天風呂 同泊のOさん サルビア園

12時30分頃いったん菜の花館に帰りオーナー夫人の車で山川砂蒸し温泉へ送ってもらう  砂蒸しは指宿が有名だが山川にもあるのだ  入浴料800円  浴衣に着替えて砂浜に出ると屋根をさしかけた下に砂蒸しの場所がある  係りの女性が少し掘った穴に横になると砂をかぶせてくれる  ほかほかと暖かくなって5分ぐらいすると汗が出てくる  20分くらいで汗びっしょりになって出る  建物の中の温泉で汗を流してすっきりとする  2階の休憩室で休憩  ビールを飲みたいが置いてない

浜沿いに歩いて帰る  浜児ケ水で崖上に上がるとここにも温泉がある  銭湯のような外観で地元の人しか入りに来ないようだ

今日の泊まりは私たちだけでオーナー夫妻と一緒に夕食を食べる

山川砂蒸し温泉 菜の花館オーナー夫妻
山川砂蒸し温泉 菜の花館オーナー夫妻

10月29日    火曜日  晴れ

菜の花館の入口にコバノセンナの花が真っ盛りだ  菜の花館ホームページ今日の開聞岳によく出てくる角度で撮影  私たちは2002年10月29日に載っているが2003年6月14日現在で写真が出ない

薩摩半島最南端の長崎鼻へ行く  大隈半島最南端の佐多岬へも行きたかったのだが時刻表を調べて一日で行くのはとても無理なのであきらめた  フラワーパークの西側あたりから噴出した溶岩が海へ流れ出ている  ここから見る開聞岳は実に形がいい  南の方角に島が見え山頂から噴煙が出ているようだ  硫黄島だろうか

土産物屋で鰹せんじを買う  同行者が以前土産にもらい味噌汁などに少し入れると非常においしくなったとのこと

長崎鼻発 山川桟橋行きのバスに乗る  桟橋の手前に菜の花館のヨットがある  船名は見慣れない字だが「きみこ」と読むのだろう  オーナー夫人の名前がきみこ(仁子)だから

菜の花館入口 開聞岳 菜の花館ヨット
菜の花館入口 開聞岳 菜の花館ヨット

山川桟橋にはフェリーがいるが大隈半島の根占港との便は運行中止と書いてある  鹿児島湾の入口の両側を結ぶラインで便利だったと思うが採算がとれないほど客が少なかったのだろうか

ここのお墓にも屋根がある  鹿児島空港近くでは屋根だけだったがここでは回りも囲ってある  写真のものはレンガ造りのしっかりしたものだ

鰹節工場団地へ行く  今は日本近海で獲れる鰹は下り鰹で脂がのって鰹節にはあまり適していないのではないかと思っていたが団地では盛んに作っている  外に置いてある鰹は冷凍ものを水に漬けもどしているので輸入物のようである  工場で作業している人たちは骨を抜いたり傷の補修をしている  入っていって質問をすると仕事で忙しいだろうに工場内を案内してくれた  「せんじ」の製造工場もある  鰹節の製造工程はまず鰹を水煮するのだがこの汁を加熱濃縮したものが「せんじ」だ  外にはカビをつけられた鰹節が天日干されている

墓の囲い 鰹節作り せんじ工場 鰹節の天日干し
墓の囲い 鰹節作り せんじ工場 鰹節の天日干し

山川桟橋14時55分発の鹿児島空港行きバスに乗る  鹿児島空港着16時45分  バス代2200円