補助表
NDC新訂8版までは助記法と呼ばれた。
分類番号をさらに補い助ける表、記憶を助ける表の意味。分類番号の後方で付け足す。
・固有補助表と一般補助表がある。
固有補助表(6種類) 共通細区分表
・特定の分類番号のみで使用される。
1) 神道各教派 178
2) 仏教各宗派 188
3) キリスト教各教派 198
4) 各国・各地域の地理、地誌、紀行
290/297
5) 技術・工学 500/580
経済的、経営的観点
6) 写真を除く各美術 700/730, 750/759
の図集
一般補助表
1) 形式区分
2) 地理区分
3) 海洋区分
4) 言語区分
5) 言語共通区分
6) 文学共通区分
形式区分[共通細目]Form division.
Common subdivision
1.付加できる分類記号
原則として、細目表のすべての分類記号.
2.使用法
分類記号に直ちに付加する.
例)演劇理論 770.1(=77+−01)
医学者列伝 490.28(=49+−028)
化学工業便覧 570.36(=57+−036)
農業年次統計 610.59(=61+−059)
英文学会 930.6(=93+−06)
数学叢書 410.8(=41+−08)
ただし、次のような例外的な使用法に注意する.
1)以下の個所で使用するときは、0を重ねて用いる.
a)地域史及び各国史の分類記号(210/270)
例)アジア史辞典 220.033(=22+0+−033)
中国歴史地図 222.0038(=222+0+−038)
b)地域史及び各国史に属さない分類記号で、時代区分が可能なもの
(332,362,523,702,723,762,902他)
例)経済史辞典 332.0033
c)地理区分記号を付加して、2国間の関係を扱う分類記号(319,678.2
例)日本外交に関する書誌 319.10031
2)−01及び−02に関しては、細目表中に短縮する旨の指示がある箇所に限り0を
省略する.
例)政治史 312(310.2の位置に「[.2→312]」との指示がある。)
3)同一内容の分類項目が表中に存在する場合は、そこに収める.
例)貿易年次統計は、678.059ではなく678.9に収める.
3.あらかじめ形式区分記号を付加した分類番号
付加した結果が3桁となる場合の他、4桁以上となる場合も、それ自身か下位の記号に、固有の分類項目名または注記が存在するものに限って、細目表に表示した.
例)410.3 参考図書[レファレンス ブック]
.38 数表.数学公式集
−01 理論.哲学形式区分−012 学史.学説史.思想史
−016 方法論
−019 数学的・統計学的研究 *年次統計→−059
−02 歴史的・地域的論述 *地理区分
−028 多数人の伝記 *人名辞典→−033;名簿→−035
−029 地理学的論述.立地論 *特定地域に限定されているものには、−02を使用する
−03 参考図書[レファレンス ブック] *逐次刊行される参考図書には、この記号を使用する
−031 書誌.文献目録.索引.抄録集
−032 年表
−033 辞典.事典.引用語辞典.用語集.用語索引[コンコーダンス]*項目が五十音順など一定の音順 に配列されているものに、使用する
−034 命名法[命名規則]
−035 名簿[ダイレクトリ].人名録 *団体会員名簿→−06;研究調査機関の構成員の名簿→−076, 教育・養成機関の構成員の名簿→−077
−036 便覧.ハンドブック.ポケットブック
−038 諸表.図鑑.地図.物品目録[カタログ] *文献目録→−031
−04 論文集.評論集.講演集.会議録 *(1)非体系的または非網羅的なものに使用する;体系的
または網羅的なものには−08を、逐次刊行されるものには−05を使用する;
(2)当該主題を他主題との関連から扱ったもの、または特定の概念・テーマから扱ったものに
使用する−049 随筆.雑記
−05 逐次刊行物:新聞,雑誌,紀要 *逐次刊行される参考図書には−03を使用する;
ただし逐次刊行される論文集などにはこの記号を使用する−059 年報.年鑑.年次統計.暦書
−06 団体:学会.協会.会議 *概要、事業報告、会員名簿など個々の団体自身を扱ったものに
使用する;ただし研究調査機関を扱ったものには−076を、教育・養成機関を扱ったものには
−077を使用する *会議録,研究報告→−04,−05;紀要→−05−067 企業体.会社誌
−07 研究法.指導法.教育
−075 調査法.審査法.実験法
−076 研究調査機関 *概要、事業報告、構成員の名簿など個々の団体自身を扱ったものに
使用する *会議録,研究報告→−04,−05;紀要→−05−077 教育・養成機関 *概要、事業報告、構成員の名簿など個々の団体自身を扱ったものに
使用する *会議録,研究報告→−04,−05;紀要→−05−078 教科書.問題集
−079 入学・検定・資格試験の案内・問題集・受験参考書
−08 叢書.全集.選集 *体系的または網羅的なものに使用する;非体系的または非網羅的なもの
には−04を使用する *単冊の全集などにも使用する−088 資料集
地理区分
*地理区分の指示があれば付加する
210/270
最初の2をとる
例 +359 (オランダ 235.9)
*日本地方区分も同様
211/219
最初の21をとる
例 +36 (東京都 213.6)
・なにも指示がなくてつける場合
+02+346(オーストリア 234.6)
海洋区分 Sea
division
1.付加できる分類記号
注記「*海洋区分」を伴う分類記号.
2.使用法
1)分類記号に直ちに付加する.
例)南氷洋の気象 451.248(=451.24+−8)
2)地理区分とは併用できない.
言語区分[元は8類]
文学
9類
例
913 日本文学
9[文学]+1[日本語(言語区分)]+3[小説(文学共通区分)]
言語共通区分(8類のみ)
885 ロシア語文法
8[言語]+8[ロシア語]+5[文法(言語共通区分)]
文学共通区分(9類のみ)
NDCは補助表(助記表)と、まぎらわしい・複数分野に分かれる図書の分類をしっかり覚えておく。助記表による、各数字の意味を把握する。
例
914.6(近現代日本の随筆・エッセイ)
9は文学、
1は日本語を表す言語区分
(地理区分ではない)、
4は文学作品の形式区分で
随筆、エッセイ、評論など、
6は歴史区分で近代、
913.6の、
3は小説の文学形式区分だから、
近現代日本の小説となるし、
933.6の、
二桁目の3は英語の言語区分だから
近代英米小説となる。
前に0がつくと一般形式区分
例
304は社会科学全般の評論となる。
9はどこにも属さない本。
日本史の形式区分では0を二つ付けるなどの例外規定も基本。
以上
無断転載厳禁