情報サービス演習T/情報サービス論期末試験用講義ノート (続 5/5)


ある事を探す
ある事柄・事項
ある事件
ある事物
ある事実
ある歴史的事実・過去
あるデータ
・ある統計

新しい事柄
 ・新聞、テレビなどのマスメディア
 ・時事用語・新語事典
古い事柄(歴史)
 ・年表、歴史事典

探すトゥールの代表
 百科事典 encyclopaedia
  ギリシア語の語源
              in a circle education        
           the circle of learning
       
           general course of instruction

   –定義:「知識の全分野にわたる、あらゆる主題に関する情報的記事を、通常アルファベット順に配列している図書、もしくは特定の部門とか主題に限定されてはいるが、それと類似の形式をとる図書」


探すトゥール (事実解説・要約的参考図書)
    ・専門事典、
  ・ハンドブック、ガイドブック
  ・年鑑、年表
  ・要覧、総覧、便覧
  ・図鑑

便覧、 handbook
  –定義:「一主題または数主題にわたる実用的な知識を与えるために、ある体系に従って、実例、統計、諸表などを用いて、術語、事項を理論的、実務的両面から簡潔に解説。手ごろな1冊本にまとめられている。」

比較的難しい
  ・専門的事柄、主題、地域を探すには、その分野の専門的知識を要する場合がある。
     専門的知識の理解度によって能力が左右される

  ・専門図書、専門団体、専門図書館、専門家、クリアリングハウス(最新所在情報提供システム)をあたる。

   ・一般的事柄では、どのレファレンストゥールを使えばよいか検討がつきづらい場合がある。

     ・とりあえず、検索エンジン

     ・とりあえず、百科事典

    ・新しい事柄であると、時事用語辞典、新語辞典

    ・探すトゥールは何が適切であるか考える

    ・探すトゥールの検索

    ・新聞が案外役立つ

  ・外国の情報入手の難しさ
    ・特に開発途上国は探すトゥールが少ない
    ・外国語理解能力
    ・実際に訪問した経験がものをいう。土地勘

  ・日本の郷土史、地域史を調べる難しさ
     ・江戸時代以前になると探す手立てが少なくなる。
     ・アメリカなどと比べると、図書館、文書館などが資料を収集してこなかったり、収集しても目録や索引を十全に作成・用意してないケースがある。


新聞記事

新聞は色々な分野をカバーしているためある事を探す場合有効となる。

新聞は、「日刊、週刊、あるいは半週刊などの頻度で、定期的に発行され、政治、文化、社会などの諸問題に関する報道記事を収集。一般紙のほか、業界紙、機関紙、娯楽紙、宣伝紙などがある。」長澤雅男先生

・全国紙: 朝日、読売、日経、毎日、サンケイ

・地方紙、
・通信社
   時事通信社、共同通信社、トムソン・ロイター社、AP通信社

・専門紙 、業界紙

・New York Timesは1851年以降(160年前まで)の記事が検索可能

昔は縮刷版、新聞切り抜き、CD-ROMなど

今はWeb、RSS feed、ストリーミングによる配信、スマホやタブレット端末にも配信

・新聞記事配信サービス会社:FAX, メール」で記事を契約者に配信 

 例:ELNET(イーエルネット)(東京五反田)


・国内の新聞を探すトゥール

「雑誌新聞総かたろぐ」

・新聞紙面の構成
  ・本文 ・広告 ・写真
 
・記事索引
、記事抄録


歴史的事実を探すトゥーール
    ・年表
    ・百科事典
    ・歴史事典
    ・歴史史料:古文書 、文化財

ある統計・数値を探す
統計全般
 ・総務省統計局
    ・国勢調査(5年に1回)
    ・「日本統計年鑑」 日本統計協会 1950−
         ・「日本の統計」 国立印刷局 上記のダイジェスト版
   ・国際連合
          ・「世界統計年鑑」国際連合統計局 原書房 1953-
               Statistical Yearbook(1949-)の和訳
          人口,農、工、商業、文化、教育
     ・「ユネスコ文化統計年鑑」 ユネスコ・アジア文化センター監修 原書房 1981−

人口統計、demography
 ・厚生省 「人口動態統計」
 ・国際連合 「世界人口年鑑」
 
「理科年表」 東京:国立天文台 歴、天文、気象、物理化学、地学

生活統計:物価、家計収支、消費、貯蓄
  ・NHK放送世論調査「国民生活時間調査」5年毎
  ・国民生活センター

労働統計
  ・厚生労働省統計情報部


統計の信頼性、権威が重要
多くは公的機関で作成:中央省庁、地方自治体、独立行政法人など、およびそれらの関連機関、例:県統計協会
インターネットにある統計・データ・数値をさがす
 xlsMS Excel) であることが多い。

    Google だと filetype:xls 及びfiletype:xlsxで限定 

さらに:

 中央政府・独立行政法人   大学
    go.jp               ac.jp
 地方公共団体
  inurl:city  ***.jp  または ***.lg.jp ***は各都道府県名

レファレンスサービスの実際・実技

難問等の処理
自館にない場合、利用者がどこの図書館にいって探すのが最適か?
その分野の専門家は誰か?
他館のレファレンス事例データベースを検索
自館のよくある質問データベースを検索
メーリング・リストで他館の司書の支援を得る

Virtual Reference Desk,Path Finder,LibGuides等の作成
インターネット上のレフェレンス関係のサイトを集めたサイト(VRD)
特にReady ReferenceQuick Reference Tool
辞書、百科事典、事典、人名録、団体名録、電話帳、電子メールアドレス、地図、郵便番号、統計
調べるのに便利な情報源の組織化
リストのリスト、リストのリストのリスト
リンク集のリスト

Collaborative Digital Reference Service (協同レファレンス)
24/7 サービス
国際間のレファレンス協力
レファレンス回答の高度化
データベース化  例:QuestionPoint のKnowledge Base
回答の自動化
FARQの作成
回答の振り分け(図書館、民間会社)
他専門職との協同
弁護士、医者
専門主題に特化したレファレンス

21世紀におけるレファレンス業務
業務の外部委託(アウトソーシング)
freelance, independent, information broker

業務の一部(簡単な質問)の移譲:準専門職、paraprofessional、学生
-図書館から出向いての活動:embedded librarian
-知識データベースとの競い合い
-事例データベースの活用
-RSSを利用した最新情報の選択的配信
-Internet live reference: chat, skype等


The End

以上 無断再利用厳禁