期末試験についての注意
試験時間90分
NDC、BSH、NCR、英文辞書(電子辞書は不可)のみ持ち込み可
試験範囲
 講義で言及した内容
 主として以下の講義ノート
 教科書 第1-10章とします。

  (教科書は主として講義ノートと重複するところ)

資料組織法期末試験用講義ノート1/2


資料組織法とは 

組織法=整理法

1.図書資料の物理的装備    

2.書誌情報の作成(目録作成)       

    目録法、分類法、件名法

資料組織法    

図書館資料を整理し何が所蔵されているか検索できるようにする仕組みを作る(組織化する)技法

英語ではTechnical Service(整理業務)  主として、

(1)分類法・件名法(主題アクセスの仕組みを作ること+標目)と   

(2)目録法(書誌記述+標目)の知識を身につける必要がある。

分類法・件名法は主題アクセスといって、本の内容が何かを記号・数字(分類法)、言葉(件名法)を付与します。

目録法は、本が何であるかを表します。書名がなにか、著者は誰か、出版者はどこか、いつ出版されたか、など、その本に付与されている書誌情報をなどを基に抜き出します。


分類とは       

systematic arrangement in groups or categories according to established criteria;       

TAXONOMY  : CLASS, CATEGORY       

ある基準に基づいて同一なグループにまとめる        

class はラテン語のclassisに由来、 グループの意味       

哲学の範疇論、認識論と関連


日本十進分類法の構成 2分冊(新訂10版) 本表・補助表編 、相関索引・使用法編

日本十進分類法は 森清(1906-1990)が原案

大阪市の間宮商店(図書館用品販売)会社員、のちに国立国会図書館職員、短大教授     

日本図書館協会が維持・管理     

アメリカの分類法 Dewey Decimal Classification (DDC)に似ている     

すべての知識をまず10に分ける

「日本十進分類法」は英語でNippon Decimal Classificationとなっているので、略してNDCと通称呼ばれている。

公共図書館はほぼこの分類を採用しているが、国立国会図書館が採用していないので注意を要する。

最初の1桁を類(第1次区分表)といい、少なくともこれぐらいは覚えておく。 特に最初の0番である総記の取り扱いに注意する。


「DDC」の原案者 Melvil Dewey(メルヴィル・デューイ)   

1876年 創刊 現在はOCLCが管理、著作権者

Deweyの主な業績  1887年1月 コロンビア大学に図書館学部(School of Library Economy)を創設


図書館分類は     

図書館の図書等を主題別に配(排)架し、主題アクセス(主題で図書を探す)するために用いる。     

類似の図書等を近くに並べられる。主題を記号で代替し表現する。

具体的には、日本では「日本十進分類法」が主題アクセスの手段として圧倒的に用いられている。

3桁プラス小数点以下の構成で、すべての知識を10単位で分けていく方法である。 2桁の場合もある。(フィンランド)

数字のみなので純粋記号法(pure notation)と呼ばれる。


分類法の欠点  

・分類法に100%完全なものはないが、 十進分類法の場合 何でも10に分けるので、無理が生じる個所がでる。  

・類似の主題が泣き分かれ(別の場所に配架される)を起こすことが生じる。  

・NDCの場合 商業(670)と経営(335/336)が泣き分かれ  

・利用者が分類番号になじみがない。


分類法の実際(主題分析)

本に書かれてある内容に即した最適な分類をNDC(日本十進分類法)のなかから選ぶ。

本のすべてのページを読んでいたのでは整理に時間がかかるので、実際は本のタイトル、著者、出版者、目次、序文、表紙、ジャケットや本以外の書評などから総合的に判断する。


本によってはCIP(Cataloging in Publication)として分類が記載されている場合があり、それをそのまま利用するか、修正して用いる。

図書館の現場では、本を購入する際に民間業者から分類を含む書誌データをつけて購入し、それをそのまま利用するか、修正して用いているケースが多いので実際に分類する仕事は減っている。

既刊の本であれば国立国会図書館や国立情報学研究所の書誌データがインターネットで参照できる場合がある。


配架・排架  

同じ棚上では左から右へ、棚の上から下へ   

図書はどのように並べられているか?    

請求番号(Call Number)の昇順  (1、分類順 2、著者記号順)    

雑誌はどのように並べられているか?  書名順  (五十音順とかアルファベット順)

NDCは請求記号の主要部分を構成し、請求記号には蔵書を主題順・別(昇順)に並べるための工夫が凝らされている。

本の書架上の位置が固定されない並べ方を相対配架ないし相関配架法などと呼ばれる。配架は排架と書かれる場合もある。

本の背表紙下に貼ってあるラベル  

書架上の本の相対的位置を決める    

数字は昇順、文字はアルファベット順 ないし50音順


機械可読目録のタグ(フィールド識別子)番号 

JAPAN/MARC(Machine Readable Catalog) 

MARC21: LCC 050 DDC 082 NDC 084


書架分類と書誌分類 

書架分類: 本を書架に分類順に並べることを第一義としている。一つの本に複数の主題がある場合、請求記号用に1つのみ最も重要な分類を選ぶ必要がある。選ばれなかったその他の分類は、カードや入力データシートに付け加える。これを分類の重出という。

書誌分類: 本の配架のことは考えず、その本の主題に即した分類が複数ある場合、優先順位をつけず分類を複数分つけることができる。雑誌記事索引などで用いられる。


日本の図書館が採用している分類法は? 日本十進分類法が大半

公共図書館 99%  学校図書館  98%  大学図書館  75%  専門図書館  64%  国立国会図書館 0%                 

1989年 石山洋論文より


外国の図書館でよく使われている分類法

デューイ十進分類法 DDC (Dewey Decimal Classification)     

  NDCのモデルの1つ

アメリカ議会図書館分類法 LCC  (Library of Congress Classification) 大型図書館でよく用いられる


NDC分類の構成

3桁+小数点類目(第一次区分)綱目(第二次区分)要目(第三次区分).細(小)目

分類の読み方:   913.434   きゅう いち さん てん よん さん よん


NDCの使い方

1、その本が本表編の第一次区分のどこにあたるか考える。次に第二次区分、第三次区分…にあたる。

2、本表編で決めた分類を相関索引でチェックする。本表編ではなく相関索引からあたる場合は、木を見て森を見ずということになりうるので注意。

NDC使用上の注意

本表編にある「一般分類規程」をよく読む。NDCで使われている記号類を理解する。 補助表を理解する。


分類の手順 

1冊の図書あたり、採用する分類の種類の数を決める。図書館では3つまで、などと大枠を決めている場合がある。 

カード目録の場合分類の数を増やすとカードが多くなり負担となるため。  

コンピュータ目録ではその問題はないので分類を多数採用しようとすればいくらでも可能。


分類作業の実際 

分類を複数採用する場合: 1つ最適なもの、優先度の最も高いものを選ぶ。その分類を請求番号に採用する。その他は重出として検索の対象とする。


分類番号が使われる場所 

図書 背表紙下 請求番号・ラベル CIP 奥付または標題紙裏  蔵書印  

書架 側板、ブックエンド、棚  

目録 カード目録 カードボックス      

MARCレコード


0 総記 general works    

1−9に 4つ以上関わるか、それらにないもの     

外形式(出版形態)が中心であるが、主題を扱うものがある。        

主題のあるもの、例:図書館、書誌学、博物館      

外形式の例:百科事典、逐次刊行物、一般年鑑、団体、全集  これらは色々、ないしあらゆる分野を扱う。        

一般ないし全般のもので、特定のものはそれぞれの主題に分類      

007情報科学、070ジャーナリズムがここに分類されていることに気づきにくい。        

007と548情報工学  070と310政治      

030百科事典、040、050、070には言語区分が適用


1 哲学    

特定の主題のある哲学は、それぞれの主題に分類       例:政治哲学は政治に、311.1      

心理学はここに属する、但しここも心理学一般  140      

宗教がここに属する。        

神道、仏教、キリスト教には、それぞれ固有(特定の主題のところのみに適用される)補助表が付く。


2 歴史    

2(類目)をとったものが地理区分となっている。     

特定の主題の歴史は、その主題のもとへ   例:経済史は332   特定主題のものでも、一般政治史、一般社会史、戦争史はここに 属する。      

歴史を社会科学3類に分類する観点・見方もある。      

伝記はここに属する。  個人伝記で、哲学者、宗教家、芸術家、スポーツマン、諸芸に携わる者、文学者は、それらの主題のもとへ      

地理はここに属する。 但し、人文地理で、自然地理は地学450へ        

地誌に、固有補助表が割り当てられている


3 社会科学 

1政治、2法律、3経済、4財政、5統計、6社会、7教育、8風俗習慣、9国防と分けられている。     

商業670がここになく、産業のもとにあること、さらに 運輸680、観光689、通信690、放送699の各事業も同様      

特定の主題の法律は、その主題のもとへ  例:図書館法は011.2      

特定の主題の統計は、その主題のものへ、国勢調査はここに分類  例:経済統計331.19      

国防のうち工学的なものは技術の559軍事工学へ


4 自然科学    

1数学、2物理学、3化学、4天文学、5地球科学、6生物科学、7植物学、8動物学、9医学.薬学と分けられている。     

医学.薬学が490と狭くなっている。軽視? そのため、医学関係の専門図書館ではNDCを採用してないところもある。     

2物理学、3化学、4天文学、5地学は5類の技術.工学 と関連したものがあり、どちらにすべきか悩むものがある。     

6生物科学、7植物学、8動物学は6類産業の 農林水産業と、また490医学.薬学とも関連している。


5 技術.工学    

590に家政学、生活科学が割り当てられている。これらは、社会、医学、技術の一部と関連している     

一部は6産業の運輸、交通、通信、放送事業と密接な関連がありどちらにいれるべきか、優先すべきか微妙なものがある。     

510/580に固有補助表がある。工学の経営的側面をカバー      

520建築学はDDCでは芸術に含まれている


6 産業 Industry and commerce    

業という名の下に異なった主題のものが集められている。    

主として、農林水産業、商業、運輸・通信業の3種類である。      

運輸・通信業に関しては、産業というよりは事業と考えた方がわかりやすい。     

交通工学、放送工学のように工学的観点の濃い・強いものは5類の技術・工学へ。

図書によってはプロジェクトのように、事業と技術の両方が含まれているものがあり、判断に悩むことがある。


7 芸術     

78にスポーツ、体育が含まれている。スポーツ・体育は医学と関連している。     

74写真・印刷と75工芸は5類の技術.工学と関連


8 言語     

綱目は言語区分 要目は言語共通区分     

言語区分で、1日本語、2中国語、3英語、4ドイツ語、5フランス語、6スペイン語、7イタリア語、8ロシア語が優先。他言語はその他


9 文学   

公共図書館では文学に分類される図書が最も多い。しかし、配架を分類順ではなく著者名(作家名)順にしている図書館が多い。利用者の利便から。      

綱目は言語区分  要目は文学共通区分


NDCの補助表     

NDC新訂8版までは助記法と呼ばれた。     

分類番号をさらに補い助ける表、記憶を助ける表の意味。 固有補助表と一般補助表がある。


一般補助表

1) 形式区分   参考図書コード    

2) 地理区分   国、州、都道府県などのコード、日本は日本地方区分(都道府県別)あり    

3) 海洋区分   世界の海コード 、地理区分とは共用しない    

4) 言語区分   言語コード     

固有補助表

 言語共通区分  言語学の区分 (8類)    

 文学共通区分 文学のジャンル別 (9類)

 宗教(1類)、地理(2類)、工業(5類)、図集(7類)で使われる


1) 形式区分の例   549 電子工学 -036 ハンドブック -> 電子工学ハンドブック   549.036

2) 地理区分の例   314 議会 -35フランス -> フランス議会 314.35

3) 言語区分 + 言語共通区分の例   800言語 -4 ドイツ語 -3 辞典 -> ドイツ語辞典 843

4) 言語区分 + 文学共通区分 の例   900 文学 -2 中国語 -1 詩 -> 中国の詩 921


一般分類規程(通則) 

一つの図書の中で混合主題があり、 同等に扱われている場合、 主と従が明らかな場合などのケース   

・主題と形式 → 主題優先   形式とは出版形式 例: 辞書、事典、用語集、住所録、目録、会議録、年鑑

・主題と主題 → 最初ないし重点 優先   単に並列している場合    

・主題と主題 →  関係がある場合:  影響を受けた方優先,、因果関係は結果優先、 上下関係は上位優先、 比較対照は 重点優先

・理論と応用:  理論と応用が並列している場合 → 応用優先、 理論が応用されている場合 → 応用 優先    

・主題と材料:  主題 優先   例: ショウジョウバエの遺伝 →遺伝

・主題と観点:  主たる観点優先  分析方法    

・主題と目的・読者対象:  目的優先  例: 警官のための英会話 → 警官

・原著者と関連著作 : 原著者優先    

・新主題:  主題に相当する分類がない場合最も近い主題に分類


NDC細目表の解説   

ー> と −>: の記号    

−> は 「を見よ参照」 英語の see   −> の先(右)にある分類にしなさい。 例: −>015.2   

−>: は 「をも見よ参照」 英語の see also 参考にしなさい程度。 

その他細目表に出てくる表現や記号  

別法 = オプション どちらでもいいですよという意味であるが、どちらにするかは図書館で前もって決めておく必要がある。 例 p27 *別法:548.9


その他、細目表や相関索引に出てくる表現や記号  

; セミコロン: 並列     例 ->: 361.45; 801.2   

/  フォワードスラッシュ:  中間省略     例   032/038 は 032, 033, 034, 035, 036, 037, 038

< > フランスパーレン:  中間見出し 分類番号を含む名辞、 および、限定、名辞のあと  例 音楽家<列伝>

. ピリオド: 分類項目の列記

,  コンマ 分類小項目の列記

: コロン: 分類項目と分類小項目の区別

*アスタリスク:  分類の注記、相関索引では、地理区分、海洋区分

・ 合成語 一部略

ー ダッシュ: 期間または連続

[ ]  同義語・類語(分類項目)、 二者択一(分類記号)、不使用項目、 相関索引 書名が索引語の場合

() 新版で削除された項目    相関索引では限定語

+ 新設項目

相関索引

29△.02   地理区分の略

8□5     言語区分の略


補助表にはないが本表に時代区分が存在     

209 世界史     

210.2/7 日本史    

区分は国によって異なる。


分類作業に必要な知識     

主題の理解 + 分類法の理解       

・基礎学力    ・図書館学       

・語学力       

・専門知識


分類法の採用について     

利用者にもわかりやすいか      

普及度が高いかどうか     

維持・管理組織が存在するか     

蔵書の主題にマッチしているかどうか     

蔵書数     

論理的整合性     

一貫性     

相関索引の存在     

分類項目の名辞・説明の明確性


請求記号の構成  

別置記号: 参考図書、大型本、貴重書、地域資料など

分類番号: NDC  

著者記号: もりきよし著 『日本著者記号表』 、日本図書館協会 1951  


NDC以外の主な図書館分類法  

・国立国会図書館分類法(National Diet Library Classification, NDLC)  

・デューイ十進分類法(Dewey Decimal Classification, DDC)  

   OCLCによると,米国では,公共図書館と学校図書館の95%,大学図書館の25%,専門図書館の20%が,DDCによる書架分類を行っている                 

   現在では、WebDeweyというWeb版がある、世界で最も普及している分類法

・アメリカ議会図書館分類法(Library of Congress Classification, LCC)

   現在では、Classification WebというWeb版がある  LCC(分類法)+LCSH(件名法)、アメリカの大学図書館の多くが適用

・国際十進分類法(Universal Decimal Classification, UDC)

   主としてヨーロッパの図書館が適用


続く