客家と書き“はっか”と読む。漢民族であり、彼らの祖先は北原と呼ばれた黄河流域に住んでいて、戦禍を逃れるためなど、様々な理由のため移住してきた人々の事である。
 客家人の言葉は客家語である。広東語と北京語の中間に当たり、古い中国の北方語であるとされている。
 彼らの主な移住先は南方であり、先住民との争いの中で、一族の団結を高め、漢民族、客家人としての意識を高めてきた。客家と先住民の戦いを含む歴史は、現在にも語り継がれており、先祖はどこの出身で、どの様にして現在の土地に落ち着いたのか、若い人でも誇らし気に語ってくれる。現在の主な居住地域は、中国南部、特に、広東省、福健省、江西省に多く住んでいる。台湾にも多い。彼らは山間のへき地に集団で住むことが多く、独自の文化、言葉(客家語)、習慣を持っている。
 客家の人口は、大陸に、中華人民共和国の人口の3%弱に当たる4500万人、海外には全華僑の8%、500万人いるといわれる。客家に海外華僑が多いのは、土地が狭く、次男、三男には土地がなく、外に出ていくしかなったためである。
 孫文、とう小平、 リークアンユー、李登輝、ニコラスアキノなどが客家人であるといわれている。ここにあげたのは、ほんの一部であり、歴史上、客家は人口に占める割合よりも多くの役割を果たしてきているといえる。