+++吐血しそうなほど、やった後で後悔したこと<2>+++





ずっと以前に付き合っていた男の子と別れる時のこと。

何しろお互いにもう、別れる気満々なのである。そういやここしばらく会っていないし。そんなわけで、ハッキリとお別れするために会うことになった。

別に私としては、もう二度と会わなくてもいいんだけれど。このまま消滅させちゃってもいいんだけれど。でもまあ、ハッキリさせたいって人もいるだろうしね。そうゆう物なのかも知れないし、それじゃ一度会うかねって事になったのだ。

私の場合スイッチが切れるともう、本当に相手に対して何の感情も抱かなくなる。だからその後、友達として長く付き合っていくということも可能なのだ。私にとってはそれが当たり前。ただ、周囲の人達や相手がどう思うかは解らない。

そんなわけで、いつも通りに会い、時間が過ぎてゆく。特に過去の日々を振り返るなんて真似はしない。それじゃあねって所まで来たとき、奴がわけの解らない事を言い出した。

結局私があっさりしすぎているって事なのだろうか。その時の彼の言動は未だよくわからないのだが、正気なことは確かな様だ。それにしても、何で今ここで?と私の頭の中はクエスチョンマークだらけであった。

しつこい。うるせー。鬱陶しい。
何とかしてこの男を黙らせたい。何か言えば言い返すだろうし、言わなくっても一人で喋ってるし。あ゛ー、面倒くせぇ。

そんなわけで、手っ取り早く黙らせようと正面から一発、顔面を殴ってみた。

断っておくが、私はいまだかつて自分より手の小さい女性を見たことがない。指輪のサイズなんて3.5である。どっから見ても虚弱軟弱。当時アメフト部在籍の彼にしたら、そんな手で殴られたってちょっとハエが止まったか?ってくらいだと思っていたのだ。

しかし当たりどころが良かったのか(あ、悪かったのか?)鼻血を噴く彼。なんなんだよ。私に殴られたくらいで、鼻血出すなよ。弱すぎるよ。
そして事もあろうに、その返り血を浴びる羽目になった私。かなり気に入っていた白いカットソーに点々々と血の跡が。

ハッキリ言って、それまで私は冷静だったのだ。別にカッとして殴ったわけじゃあない。うるさいから黙らせる為に殴ったのだ。

自分の服についた血を見て激怒する私。いわゆるひとつの逆ギレ。英語で言ったらreverse cutである(嘘)。でもまあそんな感じ。

考えてみりゃ、私が殴ったからいけないんだけれどさ。そんなわけで、その時学んだ。別れ話をするときには、汚れてもいい服を着て行こうと。そして、後悔って学べるからたまにはしたほうがいいのかななんて、お気楽に考えている現在の私である。<2001.2.6>






Doudainikkitop/ Diary / HOME