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熊堂古墳群(花巻市)その1
花巻南I.C.の西方にある古墳群です。
江戸時代から記録に残る古墳群で、豊富な出土品があります。熊野神社境内がA地点、旧上中小学校(現在工場敷地)がB地点、神社西400mの宅地付近がC地点、神社の西がD地点となります。

 

熊野神社・熊堂古墳群とその周辺

 
境内に並ぶ古墳。こざっぱりと整備されてますね

熊野神社内に残るA地点群の全景。墳丘は調査後の復原。見えているのは左から8、9、10、11号墳。この群の密集度の高さがわかる。整備前は10号墳と9号墳の間に石碑群があり、11号墳の北東側には建物があった。
 
田んぼ越しに眺める社叢東からの周辺景観。ちょうど古舘遺跡(後述)の真南付近から見ている状態。中央奥が熊野神社。左手に豊沢川が流れる。立地は北上市江釣子古墳群によく似ている。
 
神社の北東角にある異例に豪華な標柱。古墳群から出た瑪瑙製勾玉を模している。世界最大の勾玉レプリカの疑い濃厚
 
落ち着いた雰囲気の境内に、怪しい塚がいくつも…北東の裏口から入るとすでにこんな景色。本来は墳丘が視認できるものはほとんど残存していなかったらしい。
 
南寄りの正門(?)から入ると普通に立派な神社。ただし正面が東向き。社殿は古墳の上に建てられたとも伝えられているらしい。古墳はこの右手奥に並んでます
 
掃除のゆき届いたきれいな境内です敷地の半分くらいがこのように通常の神社スペース。東北では神社の社叢も屋敷森も杉などの針葉樹が主体。社殿の裏側(西側)に竪穴状のものが、また南側からは礫群が検出されたようだが遺構であるかもはっきりしないようだ。
 
神社由来。これに記された盤基駅を想わせる遺跡がこの東方500mほどで発見された古舘遺跡である。古舘遺跡は大型住居を含む拠点集落の遺跡で相当長期に存続した形跡を残しているとのこと。胆沢城と志和城の中継地点だったのですね
 
頭上では蝉がうるさいほど鳴いておりました…公式説明板。実際には境内には9基の古墳が認められた。礫槨状の石室墳と土壙墓状のものが混在しているということが気になる特徴である。いかにも出土品が豊富なように書かれているが古い伝承上のものが多く、近年の調査ではさほどでもなかったようだ。
 
出土品の数々。他にこの地方に多い蕨手刀も出た。なぜか自慢のはずの和同開珎の写真が無い。上の説明板の下部にある写真です
 
建物は平屋です熊野神社北西のB地点にあたる上中小学校跡地付近。現在は工場になっている。刀剣類が多く出土したと伝えられる。調査では古墳の他、柱穴状・溝状・土塁状の各種遺構が検出されているがいずれも年代・性格は不明瞭のようだ。
 
東から熊野神社の西側。付近はD地点にあたる。ここで見えている電柱の向こうの畑の道路際、黒い土の見えているあたりがD−1号墳の所在地と思われる。画面外、左の道路反対側からもD−4〜6号墳が検出されており、道路内にも相当数の古墳が埋もれていると思われる。掘ればどんどん現れてきてしまいそうですが

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