人生観・世界観の再構築

  会社時代、「発想を転換せよ」とか「考え方を変えると行動がかわる」とよく云われた。
 思い起こしてみると、自分の心底からそう思って行動していたか疑わしい。
 言葉だけを聞いて、表面だけを繕っていたことも多かったように思う。

  私たちは、自分の五感で対象や周囲の世界を感じとり、行動しています。
 同じものでも、人により受け止め方は千差万別です。
 これは、ものを考えたり、行動を起こすときの拠り所(価値観・心)が各人で異なる為
 です。

  私たちは、その心をそのまま表現することも、逆に心にもないことを表現することも
 出来ます。
 このことは、日常の人間関係の良化において非常に大切なことです。
 しかし、自己との対話では、自己をありのままに見つめないと自己を裏切ることになり
 ます。

  この心、価値観は経験の産物で、年齢と共に変化します。
 また、定年などの人生の転機や予想外の出来事に遭遇した時に、改めて見つめ直され、
 変革を強要させられたり、自己変革をしたりします。

  高齢期を愉しく生きるには、この価値観の見直しと再構築が必要です。
 価値観が変ると、行動だけではなく自分の世界も変ってきます。不思議なものです。