1999年
第二自主探
第四自主探
【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 1月 10日 (日)
【時 刻】 〜
【天 候】 晴
【観察種】
1 トビ 12 ヒヨドリ 23 シジュウカラ
2 オオタカ 13 モズ 24 メジロ
3 ツミ 14 ルリビタキ 25 アオジ
4 ノスリ 15 ジョウビタキ 26 クロジ
5 コジュケイ 16 アカハラ 27 カワラヒワ
6 キジバト 17 シロハラ 28 イカル
7 ドバト(参考記録) 18 ツグミ 29 シメ
8 ヒメアマツバメ 19 ウグイス 30 スズメ
9 コゲラ 20 キクイタダキ 31 ムクドリ
10 キセキレイ 21 エナガ 32 ハシボソガラス
11 ハクセキレイ 22 ヤマガラ 33 ハシブトガラス
【備 考】
●駅前:横浜銀行屋上に止まっていたカラスは、良く見ればハシボソガラスでし
た。今日はしっかりハシボソガラスを見てやろうと思っていたので、良かった。
●諏訪神社:メジロの小群がカラスザンショウの実を食べていた。9:03上空
にツミのメスらしい白いタカが通過。2回見られた。ヒメアマツバメも通過。4
羽はいたらしい。
●佐助前の駐車場:ノスリが出た。その前にも一度。
●佐助稲荷:階段手前、水路の奥にコジュケイがいるとのこと。見るとなるほ
ど、一家で採餌、5羽を数えました。安心した様子で静かに移動。美しい色合い
です。シロハラもそばにいて見ることができました。 キクイタダキ2がエナガ
の群れに入っていたようですが、私はメジロしか見られませんでした。
クー・・・・(涙)
●大仏ハイキングコース:木の根の階段を通らずに迂回するようにしています。
ここはヒノキの林。ここでもキクイタダキがいたようですが、私にはどうしても
見られない。なぜ?とほほ。
●源氏山公園:モズの♀をじっくり見ることができました。♀はやさしい顔をし
ていますね。そういえば自宅(横須賀)の隣家のアンテナに、いつも♀がやって
きて鳴いています。家内もこのことを知っていて、モズの♀だと教えました。
#今日はたくさんの鳥が見られたようですが、私はほとんどダメでした。ですか
ら、メモも少なく、書くことがありません。えーん。で、学名についてひとこ
と。久保さんのお父さんから色々教えていただいたおかげで(日本鳥名ノート,
自主探研究報:久保順三著、ありがとうございました)、モズの学名を覚えまし
た。モズはLanius bucephalus(ラニウス ブケファルスと読み、ラテン語で
す。)と言います。ブケファルスは「牛の頭」という意味で、Bull-headed
shrikeの英名は学名の直訳であることが分かります。こうしてブケファルスとい
う言葉が頭の片隅に刻まれました。そうしたある日、東京駅のステーションギャ
ラリーで開かれた「ルネッサンス素描展」に出かけた時、レオナルド・ダ・ヴィ
ンチの素描などに感激してかじりつくように見ていたのですが、ある絵にふと目
がとまりました。騎馬武者の絵でした。その題名が「愛馬ブケファルスに乗るア
レキサンダー大王」とあるではありませんか!うわー、そうだったんだ、大王の
愛馬は「牛の頭」という名前だったんだ!・・・・と、こんな楽しみもあるので
す。皆さん、図鑑の学名も少し調べてみると、思わぬ余録があるかも知れません
よ。目次へ
探鳥記 横須賀市長沢 阿部
【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 2月 14日 (日)
【時 刻】 〜
【天 候】 快晴
【観察者】
【観察種】
1 トビ 12 モズ 23 メジロ
2 オオタカ 13 ミソサザイ 24 アオジ
3 ノスリ 14 ルリビタキ 25 クロジ
4 コジュケイ 15 ジョウビタキ 26 カワラヒワ
5 キジバト 16 アカハラ 27 ウソ
6 ドバト(参考記録) 17 シロハラ 28 シメ
7 ヒメアマツバメ 18 ツグミ 29 スズメ
8 アオゲラ 19 ウグイス 30 オナガ
9 コゲラ 20 エナガ 31 ハシブトガラス
10 ハクセキレイ 21 ヤマガラ
11 ヒヨドリ 22 シジュウカラ
【備 考】
●駅前:集合時の雑談、関東地方でもレンジャクが見れたという情報がパソコン
通信(Nifty)に載っていました、とお話しをしましたが、ログを見てみると、2
月13日、奥多摩の倉戸山でヒレンジャク5羽を見た人がいました。鎌倉でも一
の鳥居付近のエノキに、ヤドリギの実を食べに来たことがありました。期待しま
しょう。
●駐車場:ツグミの声を聞きました。ここで皆さんがお持ちの望遠鏡を色々見せ
ていただきました。口径が大きなもの、小さなもの、EDレンズのもの、どれも
大変良い見え味ですね。啓君も最新型のEDレンズ付きフィールドスコープを、
何年も貯めたお年玉で買ったんだね。偉いねぇ。ファミコンより望遠鏡を選ぶ小
学生がいることが、とっても頼もしく思えます。日本の夜明けは近い!(^_^;)
●佐助稲荷:ヤマガラが頭上でヒマワリの種を食べていました。頭のてっぺんに
は白い帯があるんですね、良く見えました。他にシメ、シジュウカラなど。クロ
ジを見損ないました。残念。
●大仏ハイキングコース:シメの声。廣晃さんはミソサザイの声を聞いたそう
な。なんでもウグイスの地鳴きに良く似た鳴き声だとか。素晴らしい耳をお持ち
で、うらやましい限りです。
#この頃、老人力が付いてきて、あまり鳥を見ないで済むようになりました!?
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【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 3月 14日 (日)
【時 刻】 8:30〜12:00
【天 候】 快晴 無風
【観察者】 阿部
【鳥合わせ】
1 トビ 11 シロハラ 21 カワラヒワ
2 ノスリ 12 ツグミ 22 ウソ
3 コジュケイ 13 ウグイス 23 シメ
4 キジバト 14 エナガ 24 スズメ
5 ドバト(参考記録) 15 ヤマガラ 25 ムクドリ
6 アオゲラ 16 シジュウカラ 26 オナガ
7 コゲラ 17 メジロ 27 ハシボソガラス
8 ハクセキレイ 18 ホオジロ 28 ハシブトガラス
9 ヒヨドリ 19 アオジ
10 モズ 20 クロジ
【備 考】
●佐助川:本隊と別れ、岩田さん、松本さんと草刈り。のはずでしたが、草が生
えていないので、ゴミ拾い。空き缶多数。
●「みのわ」:みのわさんでは裏山の木を剪定したそうで、日当たりが良くなり
今までと違った植物が生えてくるでしょう。鉢二つで飼っておられる「鎌倉産ク
ロメダカ」も元気そうでした。アオゲラが地上近くまで降りてくる、とご主人が
おっしゃっていました。カントウタンポポが開花、フキノトウはすっかり伸びて
いました。
●佐助稲荷:シメ、アオジを見ました。ウグイスはさえずっていました。うらら
かな春・・・コジュケイの「掛け合い」も聞かれました。
●坂の途中:以前アオゲラが営巣した後に、シジュウカラが出入りしていまし
た。ただし見たときに1回だけだけだったので、営巣しているのかどうかは不
明。ピピピピ・・・という声はなんだったのだろう??田中美恵子さんにヒメウ
ズのつぼみ、オオハナワラビの胞子葉を教えていただきました。
●大仏ハイキングコース:ミズキを剪定したあとから、樹液が滴り落ちていま
す。ミズキの名の由来、本当に水分に富んだ木です。手のひらで受けてなめてみ
ました。少し青臭いかな?気のせい?という程度の匂いしかしません。ちゃんと
容器に受けたら十分喉を潤すことができそう。田中さんはひこばえの周辺の幹が
濡れているのを発見。これは原因が不明。そばの別なひこばえは、田中さんによ
るとウグイスカグラだそうで、よく観察されておられるのに驚嘆します。遠くで
オナガの声がすると田中さん。確かに聞こえました。久しぶりに聞きました。
●源氏山公園:桜の花芽をウソが食べていると川上さんに教えていただいて、皆
で観察。近くのサワラだったかアスナロだったか、ヒノキに良く似た木の中に隠
れていて、ときどき花芽を食べに出てきます。この時は♂が3羽、♀1羽を確
認。♂のきれいなこと。アカウソやベニバラウソは混じっていませんでした。見
ているとヒヨドリがハコネウツギの新芽をついばんで食べていました。こんなも
のも食べるのですね。他に咲き始めたキブシの花を、関西弁で言う「しがんで」
中の蜜を吸ってはポイ!をくり返していました。しがむって、関東にはない表現
で、うまく言えません。くちゃくちゃと口で噛むことなんですが、なんか言い方
ありましたっけ?ちなみに私は東京生まれです(^_^;)。
●旗立山:ルリビタキを期待して行きましたが、これは空振り。でも、エナガが
巣材を運んでいる、と廣晃さん。木の股に巣があると教えていただきました。良
く見るのはもっと細い枝に、突き刺すような形の巣ですが、これは股に「載せ
た」ような感じ。出入りする穴が横に見えます。こういう巣も作るんですね。
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【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 3月 28日 (日)
【時 刻】 〜
【天 候】 曇り
【観察者】
【観察種】
1 カルガモ 11 ジョウビタキ 21 カワラヒワ
2 トビ 12 ツグミ 22 イカル
3 コジュケイ 13 ウグイス 23 シメ
4 キジバト 14 エナガ 24 スズメ
5 カワセミ 15 ヤマガラ 25 コムクドリ
6 アオゲラ 16 シジュウカラ 26 オナガ
7 コゲラ 17 メジロ 27 ハシボソガラス
8 ハクセキレイ 18 ホオジロ 28 ハシブトガラス
9 ヒヨドリ 19 カシラダカ
10 モズ 20 アオジ
【備 考】
●午後一時を過ぎてから台稲荷に到着という、大遅刻で参加(^_^;)。
●川上さん宅に向かう間、家々の庭に花が見られました。レンギョウ、ヒサカキ、
モクレン、アセビ?、ヒメウズ。橋のある川にカルガモ2羽とムクドリが採餌。
●台稲荷:ウグイス、メジロのさえずり、キジバトの物憂い声、ツツピーツツ
ピーとシジュウカラ、ギーッとコゲラ、サクラも咲き始め、春春春・・・。
●鎌女グランド:ヤマザクラ、オオシマザクラ、ソメイヨシノの揃い咲き、キョ
キョキョ・・とアオゲラ。道路脇の朽ち木にシイタケ二つ。キブシの穂が地面に
落ちているのはタイワンリスの仕業か?それともヒヨドリ?アオキの紫色の花が
これから開くところ。
●老人の畑:ヤマザクラがきれい。「これから大根を抜いてくよー」と携帯で話
している畑の持ち主。会釈して畑を後にする。道端にはムラサキケマンが美しい。
●女坂:エナガの声が盛んにしていたが、姿がとらえられない。最近どうも「老
人力」がついてきたのか、すぐに見つけられなくて済むようになった・・・?
●矢戸ノ池:ウシガエルが水面に顔を出していた。鼓膜が大きく見えたので♂。
しかしなんですな、いつものコースを大勢で歩くのと、一人でこうして歩くのと
では、おしゃべりする相手がいないのは淋しいのですが、気が散らないだけ、ま
たひと味違う楽しみがありますねぇ。もちろん、おしゃべりも大好きなんですが。
●中央公園:岩田さん一行が水質調査しているのを横目で見ながら、お弁当を食
べに休憩所へ向かう(^_^;)。セブンイレブンの「炭火焼き地鶏弁当」はなかなか
いけますです、はい。
●東谷戸:畑にいたカシラダカ♂2♀3を観察。ホオジロとの違いはさて、どこ
でしょう?帰り道、道端のつややかな見事な葉を持つ植物、ローマの公園でも見
たことがあるそれは、はてなんだろうと田中さんに教えていただいた。アカンサ
スの仲間で、ハアザミということも。では、皆さんもご一緒にお勉強しましょ
う・・(^_^;)。
●アカンサス Acanthusキツネノマゴ科ハアザミ属の総称。多年草あるいは小低木
で、ヨーロッパ南部に約20種分布する。代表的な種類にハアザミA. mollisL.があ
り、庭園用として植栽される。葉はアザミに似て長さ約60センチ、幅30センチの
つやのあるみごとな根出葉で、8、9月ごろその中心より約1メートルの花穂を伸ば
し、紫を帯びた白色の唇形花を穂状につける。ごくじょうぶな多年草であるが、
耐寒性がやや劣り、東京地方では戸外でも越冬するが、寒い年は霜よけか土寄せ
をしないと凍死する。繁殖は4、5月ごろに株分けする。本種の葉は造形的で美し
く、ヨーロッパでは古代ギリシアおよびローマのコリント式やコンポジット式建
築の柱冠の装飾に、アカンサス葉飾りとして図案化されている。
●アカンサス文様 地中海沿岸地方に野生するとげのある多年草の植物アカンサ
スAcanthusを図様化した装飾文。紀元前5世紀、アテネの彫刻家カリマコス
Kallimachosがコリント式建築の柱頭装飾に用いたのが始まりとされている。アカ
ンサス文様はその後ヨーロッパ建築の柱頭装飾の基本形式として受け継がれたば
かりか、しばしば工芸品の装飾にも用いられている。その様式には、葉先が鋭く
とがったギリシア風のアカンサス・スピノサスAcanthus spinosusと、葉先がやや
丸味を帯びたローマ風のアカンサス・モリスA. mollisの二様がある。〈前田正明〉
(日本大百科全書:小学館)目次へ
探鳥記 横須賀市長沢 阿部
【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 4月 11日 (日)
【時 刻】 8:00〜12:00
【天 候】 雨
【報告者】 阿部
【備 考】
●雨がかなり強く降ったり、小降りになったりをくりかえします。駅前に集合し
たのは廣晃さん、松浦さん、私のみ。
●佐助川:廣晃さん、松浦さんは川の流れに大きな石を置いて、水量が増して急
流となった勢いを弱める処置を実施。ご苦労様でした。岩田さん、本多さん、
市来崎さんが合流。川から上がるとき、斜面に捨てられた倒木に多数のアラゲ
キクラゲ。晩酌のつまみに、少し頂戴してきました。ツルカノコソウ、シャガ
の花がきれいでした。アオキの雄花がたくさん咲いていました。花弁の色はち
ょうどコクランの色。品のあるムラサキ色です。アオキは海外でも人気が高く
、庭に斑入りのものを植えているのを、アッシジで見かけました。調べてみる
と「海外には、1783年(天明3)にイギリスのジョン・グレファーが日本から
ヨーロッパへ伝えて、大きな反響をよんだが、雌木の株で結実せず、その後1
860年(万延1)に横浜開港とともに来日したフォーチュンが雄木を採集し、軍
艦でイギリスに運んだ。〈湯浅浩史〉(日本大百科全書:小学館)とあり、面
白い歴史があることが分かります。
●銭洗い弁天:コースを変えて銭洗い弁天へ。途中、大変良い声のウグイス。や
ぶから飛び出して来たと思ったら、電線(電話線?)にとまってさえずる。双
眼鏡で鳴く様子がじっくりと見られました。喉をあんなに膨らませるんですね。
ひととき美声を聞かせたあと、またもう少し上のCATVのケーブルに止まっ
て再度さえずり。その後、飛去。電線を枝の延長と考えているのでは?と廣晃
さん。あまり樹木と離れた場所にある電線には止まらないだろうとのこと。
●源氏山公園:シメを観察。枯れ枝に2羽。後から来たのは♂だろうか。一回り
大きく、頭のてっぺんはニュウナイスズメのような鮮やかなレンガ色。胸は赤
味がかかり、背中の色はブドウ色に近い。とても鮮やか。水場の掃除をして、
頼朝像前へ。
●頼朝像:鳥合わせは3人で。ちょっとさみしい。終わってから岩田さんが、あ
っ!と見上げると、アオサギが2羽通過していきました。一種増えた。そうし
ていると今度はムクドリが2羽サクラの枝に。また一種増えた(^_^;)。目次へ
【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 6月 13日 (日)
【時 刻】 8:00〜11:30
【天 候】 晴
【観察者】 阿部
【観察種】
1 トビ 8 コゲラ 15 シジュウカラ
2 コジュケイ 9 ツバメ 16 メジロ
3 キジバト 10 ハクセキレイ 17 カワラヒワ
4 ドバト(参考記録) 11 ヒヨドリ 18 スズメ
5 ホトトギス 12 ヤブサメ 19 ムクドリ
6 アオバズク 13 エナガ 20 ハシブトガラス
7 アオゲラ 14 ヤマガラ
【備 考】
●諏訪神社:クマノミズキ、テイカカズラ、サンゴジュの花が目立ちました。ミ
ズキと比べるとちょうど一月遅れ。
●あるお宅の庭:今年もアオバズクがご到着とのこと。今日は人数も少ないし、
ということで見に行きました。なんと枝にネコがいるとのこと。あきらめていた
ら、もっと上の枝にとまっていました。大きいのでメスではないかとのこと。
時々眼をあけるけれど、ネコなど意に介さない様子でまた眼を閉じる。観光客が
来たのでそ知らぬ顔で退散とする。(本当はあそこにアオバズクがいますよ今望
遠鏡に入っているから是非ご覧ください、と言いたいところですが)知れ渡るこ
とで心ないカメラマンがフラッシュをたいたりして撮影するという事態を防ぎた
い、そういうことです。
●佐助トンネル:トンネルの先、ヤマユリが咲いているお宅。以前はどこにでも
沢山あったとか。 枝からシャクトリムシがすーっと下りてきました。何かに驚
いたのでしょうか。地面に降りたところを捕まえて観察。体の模様といい、背中
にある小さなYの字の突起といい、枯れ枝に限りなく擬態。シャクガというガの
幼虫で、人が指で寸法を測る様に良く似た歩行をするところから名付けられたの
はよくご存じと思いますが、英語でもa measuring worm; an inchwormというそう
で、発想は同じですね。ローマ字のヘボンもシャクトリムシの異名を「計り虫」
と記録しているそうです。日本には800種もいるそうです。
●佐助川:廣晃さんにヨシノボリがいると教えていただく。ヨシノボリなんてお
相撲さんみたいに強そうな名前ですが、ハゼの仲間です。石の下などにすぐの潜
るのでわかりにくいのですが、隠れている石をどかすとさささっと逃げました。
まだ5〜6cm程でしょうか。海から遡上してきたのです。ごくろうさま。スジ
グロシロチョウが飛ぶ。参道の前ではイヌガラシに産卵するところも観察しまし
た。モンシロチョウと違ってゆったり、すーっと滑空などして、それとわかる。
モンシロチョウの方が少ないということでしたが、一頭確認。まだ他でも見まし
たので、そんなに少なくはないという感じです。
●「みのわ」前:水路を見ていると「みのわ」のご主人が出ていらして、廣晃さ
んにモノサシトンボのヤゴがクロメダカを繁殖させている瓶にいるとのこと。ま
た、御近所の料亭がホタルを飼育して庭に放しているとこのと。どこの産のホタ
ルを放しているのか、もし他の系統だったら、「遺伝子攪乱」になる可能性があ
ることを、やんわり伝えてほしいことなどお話ししてお別れしました。
●佐助の水路:廣晃さんは水路の草刈り、私もちょっとだけ刈った草を運ぶお手
伝い。台風の水害で破壊され、水路を整備したものの、ゲンジボタルは全滅。以
来7年、水路の整備、カワニナの放流、同じ水系のゲンジボタルの放流を続け、
去年42頭の幼虫を放したところ、今年2頭の成虫を数日前に確認したとのこと。
廣晃さん、ご苦労様でした。やっと報われましたね。 成虫もいたそうで、デジ
カメに納めたそうです。
●佐助稲荷:先発はメジロの巣を観察中でした。望遠鏡を見せてもらうと、枯れ
葉の向こうに抱卵中の親の姿が見え隠れ。 アオゲラの声がすぐ近くでする。2
羽いるようで、じっと見ていると葉陰を動く鳥の姿。一羽が右に飛んで、以後鳴
かなくなりました。ちょうど縄張り境界で2羽が出会ったのではなかったでしょ
うか?
●佐助稲荷への急坂:辺りにテイカカズラの甘い香りが満ちていました。道にも
十字の白い花びらが落ちている。
●ガードレール手前:ホタルブクロが咲いていた。ヤマホタルブクロとの識別談
義。匂いでクリ畑の下に咲いているヤマユリを見つける。コヒルガオも咲いてい
ました。
●鳥合わせ後:エゴノキに面白い格好の虫こぶ。エゴノネコアシという。ひとつ
割ってみると、中にいたのはちょうどダニかアブラムシくらいの虫。廣重さんは
脚を数えて6本あると仰っていました。
#廣晃さんは草刈り後、八王子で開催の「サシバ渡り情報交換会」へ神奈川県
#代表で出席。ご苦労様です。目次へ
【県 名】 神奈川県
【場 所】 北鎌倉台峯(鎌倉市)
【環 境】 低山・休耕田
【年月日】 1999年 6月 27日 (日)
【時 刻】 9:00〜15:00
【天 候】 雨
【記録者】 阿部
【観察種】
1 カルガモ 8 コゲラ 15 メジロ
2 トビ 9 ツバメ 16 ホオジロ
3 コジュケイ 10 コシアカツバメ 17 スズメ
4 キジバト 11 ハクセキレイ 18 ムクドリ
5 ドバト(参考記録) 12 ヒヨドリ 19 ハシボソガラス
6 カワセミ 13 ウグイス 20 ハシブトガラス
7 アオゲラ 14 シジュウカラ
【備 考】
●台稲荷:○○○○○○が少なくなっている。一部を老人の畑に移植。根付い
てくれるといいのだが。
●老人の畑:廣晃さん、川上さんが実生から育てた苗を移植。ツリガネニンジ
ン、リュウノウギク、ワレモコウ。育てるのは大変だったと思います。頭が下
がります。雨の中、泥だらけになりながらの作業、ご苦労様でした。
●女坂下:ここにもリュウノウギクを植える。ハンゲショウが上の葉の下半分
を白くしていた。一面のハンゲショウ畑は見事です。穂がついていました。ハ
ンゲショウは半夏生の頃に白くなるといいます。今年は7月2日。なんでも太
陽の黄経が100度になるときだそうで、夏至から11日目にあたります。こ
ういう季節の区切りは雑節といい、暦で、二十四節気以外の季節の移り変わり
の目安となる日の総称、節分・八十八夜・入梅・半夏生・二百十日・土用・彼
岸など、日本人には馴染みの深いものですね。
植物の方はドクダミの仲間なので、葉に触ると独特の臭気があります。同じ仲
間が北アメリカ東部にもあるとのこと。別名をカタシログサ(片白草)ともい
います。
もうひとつ、半夏生にちなんだ話。
カラスビシャクをご存じでしょう。マムシグサを小さく、細くしたような仏炎
包を持っています。この地下にある茎の最下部の塊状の部分を半夏(ハンゲ)
といい、漢方で用います。また、「カラスビシャクの仏炎包の形は、ヘビの頭
部に似ていて異様であり、目につくので、昔から農事の目安とされてきた。す
なわち、仏炎包がよくみられる芒種(ボウシユ)(6月6日)から半夏生の終日
(7月7日)までをイネを植える期間としたわけである。このあとに植えたイネ
は実りがよくないとされる。このため、カラスビシャクには守田(シユデン)と
いう別名もある。〈長沢元夫〉(日本大百科全書:小学館)」面白いですね。
カラスビシャクは横須賀武山で一度だけ見たことがあります。昔その辺りは水
田だったのでしょうね。
ハエドクソウが小さな薄紫色の花を付けていました。廣晃さんによると、ナ
ガバノハエドクソウというのが正しいのだそうで、葉も先端が細く尖り、花茎
が長いのが特徴とか。確かにここのハエドクソウはそうですね。
●矢戸ノ池:雨の影響で水位が上昇、周囲は大変結構などろどろ状態の湿地と
なっています。こんなどろどろを喜んでいる我々って・・・(^_^;)。
●中央公園:第一工区の奥に、リュウノウギク、タイアザミ、ワレモコウ、ツ
リガネニンジンを植えた。更に斜面の草刈りを行った。ご苦労様でした。
カルガモがいました。6羽は子供でしょうか、1羽は親らしい。池の筏で羽
づくろい。ここならネコなどに襲われることもない。
廣晃さん、川上さんは湿地の草刈り。トンボの産卵のために水面を出したわ
けです。川上さんは長靴が水没しても構わず作業。ほんと、ご苦労様でした。
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【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 9月 12日 (日)
【時 刻】 8:00〜12:00
【天 候】 晴
【観察者】 阿部
【観察種】
1 トビ 8 コゲラ 15 メジロ
2 ノスリ 9 ツバメ 16 スズメ
3 コジュケイ 10 ヒヨドリ 17 ムクドリ
4 キジバト 11 ウグイス 18 ハシボソガラス
5 ドバト(参考記録) 12 エナガ 19 ハシブトガラス
6 ヒメアマツバメ 13 ヤマガラ
7 アマツバメ 14 シジュウカラ
【備 考】
●風が弱く、蒸し暑い。まだ夏の名残。鳥を見るのが初めての方、自主探が初め
ての方が数名参加。
●諏訪神社:クズの花が目立ちました。風に乗ってブドウの様な甘い香りが。鳥
見が初めての方には双眼鏡の使い方講習。毎日ご覧になればすぐに慣れますよ。
●みのわ前:キチョウがハギの葉に産卵。みのわのご主人は、ハギをいつ切った
ら良いか、と心配しておられる。ほんとうに心の優しい方です。ご主人はさらに、
モクズガニやヨシノボリがいると教えてくださいました。
●大仏ハイキングコース:センニンソウの白い花が目立ちます。匂いがする、と
いうので嗅いでみると、なるほど、クローバの花のような匂いがします。
●栗林:クリの木はずいぶん大きくなりました。田中さんにクヌギとの見分け方
を教わりました。葉の拡がり方が違うのだそうですが、あららら、肝心なところ
を忘れてしまいました(^_^;)。また今度教えてください。「落ち葉図鑑」では葉
脈の対数が16以上ならクリとなっています。これもすぐ忘れそうです。いかん。
●他に「サシバはカマキリが好き」とか、ギンナンが落ちていた、とか、オナガ
グモにツンツンしたとか、ありました。
●鳥のことが一言も書いてないですねぇ。うーん・・・・目次へ
【県 名】 神奈川県
【場 所】 北鎌倉台峯(鎌倉市)
【環 境】 低山・休耕田
【年月日】 1999年 10月 24日 (日)
【時 刻】 9:00〜15:00
【天 候】 曇
【観察者】
【観察種】
1 チュウサギ 11 ハクセキレイ 21 カシラダカ
2 トビ 12 ヒヨドリ 22 アオジ
3 オオタカ 13 モズ 23 カワラヒワ
4 ノスリ 14 ミソサザイ 24 スズメ
5 コジュケイ 15 ウグイス 25 ムクドリ
6 キジバト 16 エナガ 26 カケス
7 ドバト(参考記録) 17 ヤマガラ 27 ハシボソガラス
8 アオゲラ 18 シジュウカラ 28 ハシブトガラス
9 コゲラ 19 メジロ
10 キセキレイ 20 ホオジロ
【備 考】
●曇っていてちょっと薄ら寒い。暑い日があったりと、ちょっと調子が狂う10
月のもう終わり。
●老人の畑:モズが枝先にとまっていました。あ、♂か♀か調べなかった。
●矢戸ノ池:カルガモが2羽、マガモ♂が1羽おりました。アヒルと混血かと思っ
たのですが、図鑑で確認。カワセミ♂が行ったり来たり、枝にとまったりで楽し
ませてくれました。他にキビタキ♀タイプが1羽出たようです。
池を後にするとホトトギスが咲いている。何度見てもきれいだなぁと思います。
小さいクリが沢山落ちていました。2個実を拾ってみると穴があいていない。落
ちたばかりでしょうか。そうそう、ナンバンギセルも咲いていましたね。
●北大路の谷戸:キタテハ2頭が元気に飛んでいました。葉にとまると羽を広げ
て日光浴でしょうか。冬を越すチョウ達、元気でね。川上さんから無線でノスリ
が出たとのこと。ノスリが出るようになると、秋も深まってきたかな、という感
じですね。
●中央公園:人出が多いので作業はなし。東谷戸へ。キビタキがいるというので
ねばっていると、出ました。何羽かいましたがはっきり数は(私は)分かりませ
んでした。しっかり♂のきれいなクロームイェローを見ることができました。眉
が白く見えたりするものですから、もしかしたらマミジロキビタキか?と色めき
立ったりしましたが、タダキビタキでした(^_^;)。きれいな鳥を見ると得をした
気分です。目次へ
定例源氏山探鳥会(鎌倉第二自主探鳥会)報告
【県 名】 神奈川県
【場 所】 源氏山公園(鎌倉市)
【環 境】 山林・都市公園
【年月日】 1999年 12月 12日 (日)
【時 刻】 8:30〜12:45
【天 候】 晴
【記録者】 阿部
【観察種】
1 コサギ 11 コゲラ 21 シジュウカラ
2 トビ 12 ハクセキレイ 22 メジロ
3 オオタカ 13 ヒヨドリ 23 アオジ
4 ノスリ 14 モズ 24 クロジ(c)
5 コジュケイ 15 ジョウビタキ 25 シメ
6 大型カモメsp. 16 アカハラ 26 スズメ
7 キジバト 17 シロハラ 27 ムクドリ
8 ドバト(参考記録) 18 ツグミ 28 カケス(c)
9 ヒメアマツバメ 19 ウグイス 29 ハシブトガラス
10 アオゲラ 20 エナガ
【備 考】
●自主探初参加の方が数名おられました。これからもよろしくお願いします。
啓君ひさしぶり。ちょっと見ない内に背も伸びてすっかり少年らしくなったね。
●おとぎプロ前:エンゼルトランペット(キダチチョウセンアサガオ)が6つほ
ど花を咲かせていました。御成通りの街灯にはヒイラギのクリスマスリースが飾
り付けられています。ここで言うヒイラギは赤い実のなるセイヨウヒイラギ。日
本のヒイラギはモクセイ科、セイヨウヒイラギはモチノキ科です。Hollywoodの
Hollyはこれ。ハリウッドを聖林と書いたりするのは、HollyをHolyと勘違いして
いる人の誤り。
市役所前のサクラとイチョウが紅葉と黄葉を対比させています。イチョウの黄色
が一段と鮮やかになって美しい。サクラの赤はアントシアニン、イチョウの黄色
はカロチノイドの色なんですよ。
喫茶店の看板犬、先代とそっくりなゴールデンレトリバーが同じポーズで座って
いる。ご主人もとてもうれしそうでした。「彼(先代)からのプレゼントみたい
です」だって。
●みのわ前:ハギが刈り取られていましたが、ご主人のお話では、裏にちゃんと
保管してあるそうな。キチョウがまた来年羽化するようにと。ほんとに優しい方
ですねぇ。
●畑:崖の前のわずかな場所を取りあってでしょうか、ヒヨドリとアカハラ♀が
激しい空中戦を演じていました。どちらも譲らないのですが、ヒヨドリは一羽増
えて二羽に。さてどうなったでしょうか。畑ではハクセキレイ二羽がやはり追い
かけっこ。一羽は顔の黄色い幼鳥でした。
●佐助稲荷参道:民家のTVアンテナにツグミが一羽。気をつけして胸を張って
いました。
●佐助稲荷:クロジがいたようですが、姿は見えず。シメも私は見られませんで
した。鎌倉市が佐助稲荷でのタイワンリスやヤマガラへの給餌を禁止したとかで、
リスもヤマガラも寄ってきません。実はこれが本来の姿で、移入種のリスがこれ
以上増える手助けをすることには、確かに問題があります。ハイキングコースへ
登る途中、シジュウカラの群(20+)が次々と移動していくのを見ることができま
した。血縁はどうなんでしょうね?
●大仏ハイキングコース:クリ畑もすっかり落葉し、枯れ木と落ち葉と遠景の織
りなす、見事な里山の風景になっています。みんなで「きれいですねぇ」としば
し見とれる。エナガの群がジュリジュリと賑やかに通過していきました。赤くぶ
ら下がっている実はマユミでした。
●旗立山:山頂付近でルリビタキを探しましたが見つからず。その代わり、コジュ
ケイが二羽、ヒサカキの実を樹上で食べているのを見ることができました。私も
樹上で鳴いているのは見たことがあるのですが、採餌しているのを見るのは初め
てです。何の苦もなく枝移りしていきました。そばでヒヨドリが盛んに怒ってい
ましたが、意に介さない様子でした。
●午後からは恒例の「イモ焼き忘年会」。左利きの方にもうれしい「青竹とっく
りで燗酒」などの趣向もあり、ご満足しただけたのではと。幹事さん、ご苦労様
でした。目次へ