僕の点数:5.0
見た日:00.11.14
1997
Country: スペイン
サスペンス ドラマ
テレビ/ビデオで見た
キャスト | ジャヴィア・バーデム フランセスカ・ネリ リベルト・ラバル アンジェラ・モリーナ ホセ・サンチョ ペネロペ・クルス |
監督 | ペドロ・アルモドバル |
音楽 | アルベルト・イグレシアス |
備考 | ルス・レンデルの小説を鬼才アルモドバルが映画化。傑作である。 戒厳令が敷かれた70年のマドリードのバスの中。娼婦の母から、ヴィクトルは生まれた。そして、現在、二十歳になった彼は、初体験をした女性エレナが忘れられずに彼女の元へ。ところが、彼女は麻薬の禁断症状で、ヴィクトルに拳銃を突きつけてくる。押さえた途端に銃が暴発。そこに警察官2人が飛び込み四つ巴もえになり、そして、再び発泡。そして6年後、ヴィクトルは出所するが・・・。 この目まぐるしく回る男女の愛憎劇を、アルモドバル以外の誰が映画化をなしえただろうと思えるほど、テーマにしっくり来ていて、素晴らしい。さながらシェークスピアを現代に見るかのような悲しい悲しいラブストーリー。見事というほか無い出来栄え。肉体を生々しく捕えるキャメラに、感傷的なスペインの歌が、物語をさらに雄弁にする。 「オール・アバウト・マイ・マザー」が全ての女性に捧げる映画だったとすれば、こちらは男性にも女性にも捧げられた作品。娯楽性を残しつつも、ベルイマンに匹敵する人間ドラマを書き上げるアルモドバルの力量に感服した。 |
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