人魚

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手塚治虫の短編アニメーション
　魚と戯れる想像力ゆたかな少年が、突如人魚と出会い、恋に落ちる。しかし、それは空想の赦されない国での話。少年は「時計時かけのオレンジ」のごとく人間改造に持ち込まれる。それでも人魚を忘れられない少年は、追いかけてきた警察と、ラストで感動的な人魚の姿を見る。
　ストーリー自体は昔から良くある話であるし、シンプルではあるが、全編サイレントで、しかも線画のみで構成されたキャラクター（すなわち背景が好けて見える）の動きが斬新である。まるで絵本の世界を見ているかのよう。手塚治虫の幅広さを実感させられた。